小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月7日

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大江山


酒呑童子「なあ 手っ取り早く人の世界の金稼ぐのってどうすんだよ?」

茨木童子「へ?
いつも通り 幕府の方に日雇い無いか聞けば良いんじゃ?
てかお前 最近飲み過ぎ「問答無用で酒認定かよ」



茨木童子「Σ違うのか!?」ええええっ

酒呑童子「Σ俺はアル中しかねえのか!?」えええっ



茨木童子「えっと。えー うわ酒以外頭に有ったのか

日雇いが嫌なら 町に住んでる奴等に相談してみたらどうよ?」

酒呑童子「やっぱそれか
あいつ等の所行くとろくな事ねえんだよなあ」しぶしぶっ



茨木童子(え?え?こいつがそこまでして稼ぐって何?
うっわ長年相棒してるのに 全く思い付かないっ)困惑っ






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【芝居小屋】



皐月「ちゅー事で用心棒や。皆よろしくなあ」のほほーん。

粋「Σ何がそうなってこうなった!?」えええっ

酒呑童子「よろしくっつか 知ってる顔しか居ねえわ」憮然っ




つつじ「いやなあ。 この町治安悪いからなあ
ちょいちょい強盗やらなんやら入りよるし
そのたんび 白はんに蹴り倒されて撃退はされとるけど
建物の破損やら、飛び散った赤黒いシミやら後が大変でなあ」

皐月「入り口に仁王置いとったら 此処に押し込もうとか思わへんやろ?」

テオドール「まあ確かに。
お客さんもビビられておる様に御座いますが。」

粋「Σダメじゃねえかよ!!」


白「客が怖がらない様 普段は面白い格好しとくとかどうだ?」

酒呑童子「いやこれ キグルミって奴じゃねえの?
え?コレかぶんの?」ええー。

テオドール「意外と素直に従うので御座いますね」




皐月「何でリアルな方の熊着せたん?」

白「体格的にそれしか無かった」

粋「Σいやいや何でそんなん有るの!!」


酒呑童子「おいこれ すっげえ獣臭いぞ」もがもがっ

粋「Σまさかの本物の毛皮かよ!!」ひいっ



つつじ「芝居小屋やからな。結構なんでもあるんどす。
しかし 案外エエなコレ
少なくとも中身よりはウケるやろ そのまんま入り口付近ウロウロしといておくれやすー」よしゃ。

粋「Σ良いの!?ホントにこれで良いの!?」えええっ

つつじ「さほど怖ないのに威嚇にもなるやろ?」

テオドール「確かに関わりたく無い感は御座いますが。」うーん。



皐月「あ、マタギッぽいの来たら隠れや。
間違えてズドンっとやられたらキッツイで」

酒呑童子「あーそんなら 節分の時の何処ぞのカラスの豆まきが散弾銃かよって威力だったんで
もう避ける自信着いたわ。」熊の口かぱっ

皐月「いや何したらそんなキレられるん」

酒呑童子「さあ?」うーん。



テオドール「一二三さんと仲良いからで御座いましょうねえ」しみじみ。

粋「図体デカ過ぎるガキ大将みたいなもんだからなコイツ」成る程。




白「じゃ 頼んだぞ
変なの来たら頭だけ外せ 充分怖いから。」

酒呑童子「おい俺ツノあんだけど?」

白「だから余計相手逃げるだろ?」しれっ

酒呑童子「Σいやいやいや!人外バレしたらヤバいだろ!!」

皐月「そこは任せい 芝居小屋や。
誤魔化し慣れとる」キリッ


酒呑童子(Σ商売人って怖え!!)




皐月「ほな後よろしくなー。
何かあったらその辺で粋がモギリなり雑用なりしとるから聞いてな」すたすたっ

粋「また適当だな
あーその テオもだったけど始めはグダッて当たり前だからあんま緊張しないで

テオドール「むしろ癒されてるぽいので心配無さそうに御座います」


酒呑童子(熊の生皮あったけえ。)じーん。

白「普段半裸だから幸せそうだな」ああうん。






間。







つつじ「しっかし なんでまた急にバイトなんやろ?」はて。

粋「何時もなら人間の通貨いる時は 日雇いで畑とか土木工事とかやってるよな?あいつ等」大道具手伝いっ

皐月「冬やから畑仕事無いんちゃう?
土木工事も まあ冬はやりたくないやん」

テオドール「そもそもお目付け役の茨木さんが御一緒で無いとは
個人的な何かで入り様なので御座いますかね?」衣装の綻びちくちくっ



つつじ「はっ まさか!」

一同「?」



つつじ「彼女でも出来はったんでは!?」


皐月「無いやろ」即答っ

粋「つか 彼女出来ていきなり金かかるって発想も嫌だな」


つつじ「へ?」

粋「え?」



テオドール「申し訳御座いませんが、その あれやこれやで多少はかかると思われますよ?」おそるおそるっ

皐月「やーい。モテへんの自白したー」ぷーくすくすっ

粋「Σうっせええええ!!」



つつじ「まあその時節が時節どす。

ちょっとくらいフライングして 好みのお嬢はんがアタックして来たら
そら ちょとくらいエエとこ見せよかとかなってもおかしないどっしゃろ?」

皐月「あ。バレンタインか 忘れとった」

粋「Σやっべ!兄貴様の風呂敷多目に用意しとかねえと!!」ひいいっ

テオドール(こんな感じだから縁遠いので御座いますね )ほろり。


白「今年は何個ヤバいの混入されてるかな。」ボソッ

皐月「人気有る奴は人気有る奴で 鬱イベントぽいけどな」

テオドール「お役者は大変に御座いますねえ」うわあ。





つつじ「さて、幕開くまでもちょい有るし
酒呑はんどないかちょい見てくるわ」すたすたっ

白「お前意外と面倒見良いよな」


粋「つーかさっきの話 何処まで信憑性有ると思う?」

皐月「ん?ああ彼女云々か
無いやろ 」きっぱり。

テオドール「言いきられましたね」うわ

皐月「いやだって 無理矢理こじつけてもフラグ立ってるの一二三ちゃんくらいやろ?犯罪やん?
てかあっきーに殴り倒される未来しか無いやん」

一同「Σ確かに!」



白「俺等の知ってるのがあいつの世界の全部じゃないと思うけどな。」

テオドール「あ。ド正論参りました」

粋「じゃ兄貴はどう「無いと思う。」

皐月「あんたのが酷ない?」





テオドール「お。つつじさんお帰りなさいませ
どうで御座いましたか?」

つつじ「あ、うん
思ったより向いとるかもしれんわ あの御人」

粋「向いてるって 用心棒に?」



つつじ「いんや。四つん這いになって其処らの御子様等背中に乗せてはったわ。」困惑っ

一同(Σまさかの熊に向いてた!!)



皐月「顔隠れたら恥ずかしさとかそんなん消えるタイプやろか?」うわー。

粋「あ。黒子みたいなもん?」

テオドール「粋さん恥消えるので御座いますか?」

粋「ちょいでも舞台立つなら解るだろけど、マジでかなり違う」真顔っ


皐月「お宅の兄ちゃん 顔出し所かほぼすっぴんで出よるけどな。」

白「めんどいから目元描くだけだ。」えへんっ

つつじ「アンタはそういう芸風やからエエけんど
いやエエんかコレは」うーん。




皐月「ふむ。子供にウケとるんやったら 用心棒どころか集客率エエんやな?」ほほう

つつじ「せやな。
単発でって話やけど 何やったらちょいちょい来て貰えたら助かりそうやな」うんうん。

テオドール「Σまさかの好感触!」



白「問題はテオとちょいちょい喧嘩する事か」ふむ。

粋「うっわ。また俺の仕事増えそう」







酒呑童子「あーどっこらせ
ちょっと厠何処だよ」 熊よっこいしょ

テオドール「Σぎゃー!!」灰ざらああっ

粋「Σいきなり出てくんな!ビビるからっ」ひいいっ

酒呑童子「は? んな怖くねえだろ?」

熊の頭ぐりぐりっ

テオドール「Σちょっ生首生首っ! わざとやっておられますね!?」灰ざらざらひいいっ

酒呑童子「うっせえ この前煮えたぎった熱燗ぶっかけやがった仕返しだ」へへーん。

白「いつの話だ」むう。

粋「えーと。多分 半年くらい前?」

皐月「意外と根に持つな」



つつじ「はいはいお仕事中やで
ちゃっちゃと用足しして戻ってやー
あんさんウケがよろしいんでその分給料上乗せさせて貰いますわ。やからしっかりお願いしますどす」にっこり。

酒呑童子「Σマジか!

よっしゃ 今日はこの辺にしといてやらあっ」わははははっ



粋「さすが」おおっ




つつじ「よしゃそろそろ出番やな
皐月はん。客寄せ熊戻ったら一緒にお客入れお願いしますどすー 」

皐月「はいよー」





粋「さて、じゃあ俺等も頑張るか

テオ、ほれ仕事な。職場で藁人形打つのやめような? 」

テオドール「ああやってすぐ人を馬鹿にするから あの人嫌いで御座います!」カーンカーンッ!






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茨木童子「へ? また来いって言われたの?
お前凄いな」感心っ

酒呑童子「おうよ。仕事の出来る鬼と呼べや」どやあっ


茨木童子(てっきり即座に叩き返されて来ると思ったんだけどな
どんなか知らないけど 天職に巡り有ったのか?)ふむ。


酒呑童子「お前らも何か一芸持っとけよ
イザと言う時身を助けんぞ」上機嫌っ

下っ端鬼「うっす!」



茨木童子「ん?イザと言う時って
そもそもお前なんで金が入り用だったの?」

酒呑童子「Σえ」



茨木童子「いや 言いたくなきゃ良いんだけど
何そんな人に言えない様な いや聞いてごめんって 冷や汗凄えよちょっと」



下っ端鬼B(Σ岩影に腹巻き干してるっ) はっ

下っ端鬼C(Σ腹冷えて辛かったんすかお頭っ)

下っ端鬼D(Σ寒いんなら半裸やめましょうよ!!)





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