小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月6日

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家康「おっかえりー
あれ?どしたの Σえ ちょっと」



すたすたすたすたっ


襖がらっ!

一同「ん?」


魄哉「蒼月君 君まさかと思いますけど 一般人相手に蛇眼使いました?」真顔っ

蒼月「は? そもそも寒くて外出れないのに何でんな疲れる真似すんだよ」何となくムカッ


千様「なあにー? 早めの春ボケ事件でも起きた?」

家康「あー まあ花粉飛んでるしね」鼻ずびっ




魄哉「ふむ。蒼月君で無いとなるといったい誰が」

蒼月「おいこら 考える前に濡れ衣謝れよクソジジイ」


シロ「状況が解らんが 被害者が女だったのではないか?」

小太郎「あーそれなら蒼月疑われちゃうよな」わんっ


家康「あー それはねえ」ちらっ

蒼月「うっわ 信用され過ぎてて涙出そう」けっ。





間。






魄哉「ーーと言う事で 目から視神経を通し脳に直接呪いを叩き込む事で相手に幻を見せたり、催眠にかけるのが蒼月君の蛇眼の能力です。

便利ですが 相手と目を合わせないとかけられない、本体より格上のバケモノにはかけられない。
物凄く疲れるので多用は出来ない等の制約が有ります」


家康「んで
それにかけられたのな?って思われた人達は誰でどんな状況なの?」


魄哉「それが 御二人共そこそこ立場の有る 普段は至って真面目な人達なのですが」うーん。

千様「ですが?」


魄哉「見事に色ボケバカップルと化してしまい 周りが大混乱しております。」困惑っ

蒼月「待てこら。んなアホな催眠が俺の仕業と思われたのかよ」


魄哉「豹変ぷりが凄すぎて もはや呪いでもかけられたと考えた方が納得行くんですよねえ」うーん。

蒼月「真面目な奴程タガ外れるとヤバいって言うよ
それじゃないの?」




白「あ、それってひょっとして」ひょこっ

家康「お!心当たり有る!? さっすがバケモノ大将」おおっ



白「発情期だな。」どやっ


千様「・・確かに暦の上では春先だけどね」ああうん。

小太郎「今この辺今年最大の冷え込みらしいぞ」わおんっ



白「?
茨木童子がもう桜の木とか 芽吹く準備出来てるって言ってけど
まだ冬続くのか?」はて。

魄哉「そもそも木々は冬の間も枯れてるわけじゃ有りませんしね」

白「え?」


家康「ごめん彬羽ー!話進まないからこの子に解説お願い」ああもうっ






彬羽「言わば冬眠状態だ。」図解っ

白「Σ成る程」おおっ





魄哉「えっと 何処まで話しましたっけ?」あれ?

千様「色ボケ濡れ衣までね」

シロ「いや待て。今そのアホが乱入して来たので思い出したが、

ひょっとして ひょっとしてだが
確か神無月にだ。八百万の神が縁結びの祈願をして来た人間同士の縁を結ぶ 地獄の様な作業が有るとか言っておらなんだか?」



彬羽「有るには有るが強制力は無いぞ
その縁をどうするかは本人次第だ。」

シロ「Σそうなのか!?」ええっ

白「そりゃ神様って呼ばれてても 無理矢理誰かと誰かをくっ付けるとか何様だろ。

ん?じゃ俺らなんであんな大変なの手伝わされてたんだ?」あれ?

彬羽「・・ムスビノカミが賽銭貰ってるから だろうな。
元を正せば」

白「今年断って良いよなそれ」うわ。




家康「あ、いらん所に飛び火しちゃった」

魄哉「確認しますが 本当に君じゃないんですよね?
君の能力ホントにレアなんですよ 他に出来る人なんて僕も見た事が
蒼月「悪いけどさ。百歩譲って女の子に催眠かけるのは有るとしても なんで余所の男とくっつけんだよ
んな趣味無いよ なめんなよ」けっ

魄哉「Σあ」

シロ「Σ確かに!!」はっ


小太郎「さすがエロ蛇 疑い晴れたな」わおんっ

千様「嫌な信じられ方ねー」




テオドール「あの お話聞いてて気になったので御座いますが」挙手っ

白「ん?」

テオドール「蒼月さんって この国のモノノケの中ではそこそこ有名に御座いますよね?」

彬羽「だな。
こいつがこんなんでもこの国のボスだからな
その取り巻きって事で 知ってる奴も多いだろうな」

テオドール「と、なるとその能力も有名に御座いましょうか?」

彬羽「ん?
そうだな。仕組みまでは理解出来てなくても 目を合わせたら精神操られるくらいはバレてても不思議ではない か?」ふむ。



粋「その手のワケ解らないパチモンなら妖怪横丁じゃね?」

テオドール「で、御座いますよね?」うんうん

一同「Σあ」


白「前に変なスゴロクとか買わされたな そういや」

彬羽「逐一マスが具現化する奴か」成る程。





ーーーーーーーーーーーーー




【妖怪横丁】




粋「あれ? 此処って」

テオドール「なんか前来た時と雰囲気が違う様で御座いますね」あれっ




横丁住人一同殺気満々っ

粋「Σどう考えても全員やられてるうう!!」ひいいっ



彬羽「此処が元凶ならそりゃそうなるだろうな。」すたすたっ

白「バカラス 相手敵じゃ無いからな」

彬羽「誰にもの言ってやがるバカ大将。
こんな事も有ろうかとだ。」扇ばさっ


粋「Σえ。それって」はっ


彬羽「飛天から貸りて来た カラス天狗の里秘蔵の天狗の扇だ」きらーん。

粋「Σ待て待て待て!お前のバカ力でそんなん使ったらあああ!!!」ひいいっ



白「テオ 捕まってりゃ怖い事無いから灰になるなよ
飛び散って回収出来なくなるぞ」こそっ

テオドール「Σしょ 承知致しましたっ!」ひいっ

粋「Σいや2人とも隠れんのはやっ! 待って待って俺も避難させ Σぎゃああああ!!」






間。






白「いっそ 殴られた方が幸せだったかもしれないな」うーん。

粋「Σ皆どこに降っとんだの!?」ひいいっ




彬羽「意外と加減が難しいな」扇じっと見。

テオドール(この方 加減等出来るので御座いましょうか) びくびくっ


彬羽「軽く吹き飛ばしたら後は蒼月に静御前の笛で沈静化させるかと思ってたんだが必要無かったか

ん? 蒼月はどうした」きょろっ

粋「Σへ!?」

白「お前が扇出した辺りじゃもう居なかったぞ」

彬羽「Σ何!?まさか迷子か!?」はっ

テオドール「彬羽さん 視点が保護者になって御座います。」どうどうっ


粋「あいつマジで何処行ったんだよ」ええー




ーーーーーーーーーーーーー





蒼月「へー人相書通り
意外と再現度高いじゃん モヤシの奴」人相書ぺらりっ

妖怪商人「Σ見つかんの早っ!」ひいいっ

蒼月「当たり前だろ蛇なめんなよ
獲物の目星しつけんのと追跡には定評有んだよ」けっ


妖怪商人(Σヤバいのに目をつけられたああっ!)ひいいっ

蒼月「ふーん。でオーソドックスに御札の類いか。
催眠かけたい相手の背中、何なら自宅の部屋にでも貼れば効果有り かな?」へー。

妖怪商人「Σへ!? あっいつの間にっ」

蒼月「お前がビビってる間にスッたんだよ

つか何? そんなのも解らない癖に俺の真似事?」ふーん。


妖怪商人「いやその だ、だって」しどろもどろっ

蒼月「だって何だよ?」



妖怪商人「せっかくレア能力持ってんのに アンタまもとな事に使わないんだもん!
私は私の発明した道具で皆が幸せになればって
蒼月「Σざけんな!お前から買ったの毎回不幸になってんだけど!!
スゴロクとか何だよあれ! 何回タライ食らったと思ってんだよ!!」


妖怪商人「Σ盛り上がったでしょう!?」ええっ

蒼月「Σ生きるか死ぬかのゲームに引きずり混まれて 『タライ』のコマに止まって盛り上がるかよ馬鹿! むしろ凹むよ!!」



妖怪商人「・・笑いのツボが違うのか」えー。

蒼月「売れない芸人みたいな言い訳やめろ
純粋につまんないんだよお前」けっ

妖怪商人「Σ酷い!」



蒼月「とにかくどれだけバラ撒いたか知らないけど とっとと全部無効化しなよ
お前のやり方じゃだーれも幸せになんないんだよ」

妖怪商人「Σいやそんな事無い!
あの2人だって 元はと言えば真面目すぎて縁遠くて「お前のせいで下手に嫁にも行けなくなってんだよ 気づけよ馬鹿」


妖怪商人「Σえ。それは そのっ」

蒼月「あのさあ。 お前俺があんま催眠使わないの悪いみたいに言ってたけどさ

使ってもだーれも幸せになんないからだよ?」ため息。

妖怪商人「へ?」

蒼月「例えば 短絡的な話。
行きつけのお店の可愛い女の子が指名してもつれない。あくまでお客様ですからって態度だからって催眠かけて 俺に惚れてるって『錯覚』させちゃってもさ
俺自身むなしいだけなんだよねー」

妖怪商人「え、はあ それは確かに」うん。



蒼月「うちの大将みたいに、お役者は人を騙す物、最後まで騙しきれって信念が有るならまだ良いよ?
けど俺飽き性だからそれも無理だし

アンタにそれやる覚悟はあんの?」ちらっ

妖怪商人「え、えーと「ほらね。

『偽物』作るにゃそれなりの心得が要るんだよ」ふんっ



妖怪商人「・・すんませんした。
そこまで深く考えてられたとは

全部解除しま
蒼月「いやもう良いや。
面倒だからとりあえず殴らせろ」

妖怪商人「Σなんで!?」えええっ

蒼月「Σ何でも何もあるか! お前のせいでこっちはやってもない縁結びやったと勘違いされて不名誉なんだよ!
つかもう他の奴とかどうでもいいし!何なら全部まとめて記憶消すし!!

この俺がんな人を幸せにする様な そんなの喜ぶと思われるとかこれ以上ない屈辱
がいんっ。
白「錯乱するな。」むう

蒼月「」きゅうっ

粋「どんだけ天の邪鬼なんだよコイツ」

テオドール「途中まではマトモぽい事言われてたので御座いますがねえ」うーん。



彬羽「ちなみに タライ食らった回数は俺のが上だ」ふんっ

妖怪商人「重ね重ね申し訳御座いませんでした」土下座っ

白「あれ?素直だな」

妖怪商人「こんな捻くれてる人に正論で諭されるとか ホント自分の考えが浅かったと思い知らされまして」しくしくっ



粋「まあショックではあるよな 多分」うわ。

テオドール「空気読めないだけで悪気は無かったんで御座いますねえ」あーあ。




白(空気読めなくて横丁皆洗脳ってどんなんだろ。)


彬羽「・・自分がされて嫌な事は他人にもするなよ?」

妖怪商人「Σ成る程!」おおっ

粋「Σそこから!?」






ーーーーーーーーーーーーー





家康「って事で
例の件で黒歴史作っちゃった人達とその周りの記憶消して欲しいんだけど」リストどさっ

蒼月「Σ嫌だああ!!眼精疲労になっちゃう!」ひいいっ



妖怪商人「あ。なんなら記憶消す札 作れるかやってみましょうか?」

蒼月「Σお前じゃ使いこなせないからやめろよ!
つか懐くな帰れっ」しっしっ




晴明「ほう。面白い術を使うな
しかも札とは 素質は有る様じゃの。

しかし、強き術には強き精神と信念が必要ぞ?」

妖怪商人「おお!先生と同じ事をっ」きらーん。

蒼月「誰が先生だよ
んな気取った事言ってないだろ ほら帰れよっ!」しっしっ






千様「ほっかむりの下、女の子だって教えてあげた方が良いのかしら?」

石燕「いやー やめた方がいいっしょ」苦笑。






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