小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月18日

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家康「秘境のお祭り? うっわ何か怖そう」ひえっ

粋「だよな。物語系だと大概陰惨な事件起きる奴だよなあ
うわ 行きたくねえ」



テオドール「しかし白さんお一人だと確実に迷子になられますよ?」真顔。

粋「いやお前 自分はカウントしねえの?
どうせ着いてくんだろ?」

テオドール「荷物持ちですら1人分の働き出来ませんので」真顔。



千様「一応説明しとくけどー
そういう村祭は 屋台とか出る町のお祭りとは違うわよ?」

テオドール「そうで御座いますよね!
日本の秘境のお祭り!ミステリアスでワクワクします」わくっ

蒼月「生存本能ヘロヘロな癖になんでこんな楽観的なのコイツ」

小太郎「絶対理解してないよな」わおんっ



家康「だけど意外だねえ
そういう村の奇祭的なのって 余所から人呼ばないイメージだったけど」

蒼月「あー でもって呼んでも巫女さんとかのイメージだよね」うんうん。

白「一応役者で名前売れてるし
後、外から呼ぶにしても人を選ぶらしい」

家康「あ、そういう 色々有るんだね」へー。


千様「へー。白君知名度凄いのね」感心っ

白「俺にじゃなく 名前売れてるの芝居小屋で
そっちに1人来てくれって話が来たんだけどな」

小太郎「ん?それでわざわざ山村まで行くのか?
ジャンケン負けたのか?」



粋「いやなんか 依頼に来た村人が
兄貴の方が人外ぽいオーラ出てるからこっちでお願いしますって」

一同「大丈夫なのかその祭。」




彬羽「よし、休み取れた
今回は俺も同行する」襖がらっ

テオドール「Σえ。割烹休まれたので御座いますか!?」


千様「あら彬羽君意外と過保護?」

家康「主想いだねえ あはは羨ましい」へらっ



彬羽「そういやお前 主君になるのか?」怪訝っ

白「人間感覚ならそうなんだろな。
敬ってへつらえ」どやっ


彬羽「黙れ 軽石頭。
今回どう考えてもキナ臭いんでな
『天海坊』からの依頼だ」

千様「あら。やっぱ普通のお祭りじゃないのねー」あらあら

彬羽「まだ解らん

が、コイツらにその辺調べろってのも無理が有るだろ」


家康「あー 祭ぶっ壊せなら適任なんだけどねえ」うーん。



テオドール「とりあえず 爆竹は持って行った方がよろしいので御座いましょうか?」 いそいそっ

彬羽「惜しい。そりゃ隣の国の祭だ」

白「よし。バカラス 細かい事は頼んだ
俺は頼まれた仕事こなす まず読み仮名くれ。」段取り表っ

粋「今からで覚えられんの?兄貴」ええー






間。







【山奥の村】



村人「遠い所をよくお越しで
ささまずは此方でお休みください

あ、それとお客様 申し訳御座いませんが祭にケガレは御法度となります。
この先 此処以外の神社仏閣から出された御札、御守りは持ち込まれません様に」


粋・テオドール(呼ばれた本人が一応神様なんですけど。) ええー。


白「元々そんなの持ってないから問題無いぞ」しれっ

村人「今流行りの無神論者さんと言う奴で
いや助かります。」あっはっは



粋「他所のが駄目って ここの土地神ってすっげえヤキモチ焼きなのかな?」

彬羽「どうなんだろうな?
まあこれで巫女や何やではなく 真似事の出来る役者を呼んだ理由は何となく解ったが。」

テオドール「ここの神様にお仕えする方はおられないので御座いましょうかね?」はて。



白「Σあ」はっ

粋「え。何 兄貴」


白 「さっき乗ってきた朧車 あれ停めたの此処の敷地内じゃないのか?
良いのかあれ」

テオドール「Σあ。そう言えば」

粋「Σ神社仏閣どころかバケモノ乗り入れてる!!」ひいいっ

彬羽「落ちつけ そもそも俺らもバケモノだ。」きっぱり。


テオドール「あー 言われてみれば今更に御座いますか」ふむ。

彬羽「だいたいこの国における神の定義ってのはかなり適当だ。
世間一般で妖怪バケモノと呼ばれる奴等の中で何からの力の強い物、人間の手には負えない奴等を神として奉り 何らかの加護を受けようとする

神かバケモノかは人間が決めるって奴だ」廊下すたすたっ

粋「お前 前もそれ言ってたけどさ
それ 他所の神様奉ってる所で言うのどうよ?」

彬羽「今の所何の気配も感じん 何も居ないだろ」すたすた。

白「俺も昔はバケモノの方だったしな
ビビらなくても此処のも強めの妖怪ってだけだと思うぞ」しれっ


粋「あれ 今気配感じないんだろ?
なのに何か居るの?」

彬羽「そこだ。本来奉られてる神ってのは大概定位置に居るもんだ。
自分を奉る祭があるなら 尚更、その時期留守にするとは考えにくいだろ?」

粋「あ。自分の誕生日祝いに欠席するみたいな?」

テオドール「うわ。それは性格悪う御座いますね」うっわー。



白「蒼月並に反抗期なのかもしれないけど
お前はどう思うんだ?」

彬羽「あくまで仮説だが

普段は出るに出られない奴 って事なんじゃないか?
で、祭ってのは そいつを呼び出す為の儀式と考えたらスジは通るな」

テオドール「・・あー。 成る程に御座います」ふむ。

彬羽「あくまで仮説だ
だがそうなると 俺らの管轄であると同時にやはり徳川にも知らせておくべきだろうな
まずは色々調べるか」ふむ

白「やっぱそういうのか。めんどいな」茶菓子もぐもぐっ




粋(案の定 俺だけ解ってねえ。)ずーん。



白「今回は何処で気がつくかな」にやにやっ

粋「Σいやいやいや! 危なさそうだし今回は説明欲しいんすけど兄上!!」

テオドール「白さんが言われないなら私も沈黙致します」にこにこっ

粋「Σえええ! ちょカラス ってもう居ねえし!!」

白「じゃ 推理頑張れ」すたすたっ

粋「Σすんません兄上 なんでもするから1人にしないでマジで!!」ひいいいっ






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千様「Σはああ!蠱毒!?」

魄哉「まだ推測の域を出ておりませんが」お茶ずずー

蒼月「蠱毒って言うとアレか。
壺に毒虫やら何やらを放り込んで餌やらずに放置して
他の奴等を食らって生き延びた最後の個体を贄にしてかける呪い だっけ?」

家康「えーと何?
んじゃその村じゃ それが行われていて

その虫の一匹としてあの子等呼ばれちゃったの?」

魄哉「推測ですがね
まあ、村人でやってたら即村滅びますし
余所から招き入れた方々でやる方が合理的では有りますよね

実際 数年に1度あの村の周りで複数の人が同時に行方不明になっているみたいですし
呼ばれた他の町の人達入れると偉い数になりそうですねえ」

千様「うわ えげつないわね

ん?ちょっと待って。じゃ 村の人がその蠱毒してるとして
数年に1度何かヤバイ呪いかけてるってこと?」

魄哉「そこは忍軍が調査してくれました

有る意味呪いですが 何ともお馬鹿と言うか何か」はーやれやれ

蒼月「何だよ 勿体ぶらずに言えよ」


魄哉「あの土地には遥か昔に封じられたバケモノが居るって伝承が有るんですよ

でもってここかや元陰陽師としての推理ですが、 そんなバケモノが自由になるにはその封印を破るくらいの呪が必要となるはずです」

晴明「よって蠱毒を用いたものの 術者でもない村人に使いこなせるわけも無く、今度こそはと繰り返してるって所 か」ふむ。

家康「成る程 そういう話か
けどそれ 人間側に何の得が有ってそこまでしてんのかな?」うーん。


蒼月「んー。じゃバケモノ側として言うとね」

千様「言うと?」

蒼月「例えば ちょっと霊感強い奴とかの夢枕で
我を目覚めさせろ さすれば願いを叶えよう。的な?

ほら んな真似出来るなら人間にとっちゃ神様じゃん?
1度野心を持ったら 人間って歯止め聞かないからねー」コタツでごーろごろ


魄哉「そこだけは何百年たっても変わりませんねえ」ふーやれやれ

家康「あ。お前の中じゃ既にそれで確定「まだ物的証拠無いんで 天海としては動けませんがね」けっ



晴明「ほんに人は愚かよなあ。

平安遷都も元はと言えば 腐敗した寺院と共に坊主を置き去りにする目論みと 腐敗故に己が呼び込んだ魑魅魍魎から逃げる為であったと言うのにのう」やれやれ。

小太郎「Σあ。いつの間にか普通に居る!」はっ

晴明「鈍いのう。話に加わっておったぞ」ミカン剥き剥きっ

家康「そいやいつ来たの?」わお。




晴明「しかしそう考えれば あのモノノケ頭の考えは正しいのかもしれんの
バケモノ側から手を出すな。 確かに今の人間は火薬を使う故 モノノケとしてもそちらのが良かろうが

人と共存出来ぬ奴は距離を取れ 人は弱き物故、双方にとって良い事なのやもな。」うんうん



石燕「つーか んなヤバイ所に行っちゃってんのに 誰もあの人等心配しないんすね
専門家が呑気ににしみじみっすよ?」

蒼月「むしろ うっかり呼んじゃった奴等が気の毒だよねー」






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彬羽「と、言う事で其処ら調べてたんだが

やたら鉄さび臭い倉庫で これでもかと錆び付いた刀やら薙刀やら何やらを運び込んでる奴が居たんだが
どうする大将。」

雇われ宮司「Σ命ばかりはお助けををを!!」ひいいっ


白「いくら貰ったか知らないけど
お前もその錆びになるんだぞ?」

雇われ宮司「Σえ いやしかし
宮司は司会の様なものなので安全って Σあ」

テオドール「彬羽さんにビビらされたお陰で 色々ガッタガタに御座いますね」おやまあ

彬羽「普通に取っ捕まえて来ただけだが?」むっ

粋「2メートルの黒づくめに 危害加えようとしてんのバレて捕まるとか恐怖でしかねえよ」



白「俺も一応バケモノだから少しは知ってるけどな
そうやって 自分は大丈夫と思い込んで最後に残った奴の命使うのが一番効果有るらしいぞ」

雇われ宮司「Σえええええ!?」がーん。


テオドール「生け贄の選び方はどこも同じに御座いますねえ」へー。

粋「お前なんでこういうのは平気なの?」えええっ

テオドール「仮にも悪魔の一種に御座いますから」きっぱり

白「さて、どうしよう。
このオッサン居ないと祭進まないだろし
もうやる気無さそうだし」ちらっ


雇われ宮司「Σうわこっち見ないで すんませんっすんませんでした!
命ばかりはお助けをを!!!」ひいいっ

白「あれ?」ん?



彬羽「さっきお前『自分もバケモノだから解る』とか自爆してたぞ」

白「Σあ しまった。」はっ



テオドール「とりあえず身ぐるみ剥ぎましょう。
よし、 粋さん変装して下さいませ。
基本人と話す時は距離置いて 声は風邪ひいたとかそんなでゴーで御座います。」

粋「Σ最後に命取られる役を!?」ええええっ

テオドール「大丈夫に御座います。白さんならその前にちゃんとお祭りぶっ壊して下さいますよ!」


白「引くに引けなくなっちゃったな」うーん。






間。







粋(宮司に変装中)(バレません様にバレません様にっ
兄貴等の邪魔になりません様に バレてやりづらくなったら怒られるっ)

村人「宮司さん 例の物は「Σあ!はいっ 準備万端ですっ!(例のって何!?)」

村人「あ。うん
出来てるなら良いんだけどね
なんか怖いよ?」引。









【村 洞窟の中】


テオドール「血の臭いの強い方
此方に御座いますね」くんくんっ



白「まさかのテオが吸血鬼で助かった」おおっ

彬羽「確かに この手の呪術は本体の近くが一番血生臭いがな」複雑っ





テオドール「行き止まりに御座いますね
この辺りが一番血生臭う御座います」

白「石燕連れてきたらめちゃめちゃ凄い数の幽霊連れて帰りそうだな」

彬羽「だな。 あまり深く考え無いでおくか

さて、相手と直接話すってのは呼び出さなきゃ無理だぞ
なんぞ考えてるのか? 」


白「ん?

いや 俺の血ならあれやこれやしなくても普通に封印くらい解けるだろ?」

彬羽「Σ成る程!その手があったか」おおっ


白「だから此処で嫌だけどちょっと血撒いて
何か反応有るだろうから そしたら引っ張り出
テオドール「Σえええ!撒くって勿体無う御座います!!
どうしてもと仰るなら 少し私にも下さいませっ」くわっ




白「テオ。お疲れ様だ
バカラス後は1人で良いから そっち頼んだ」


テオドール「Σへ
あ!ちょっ 彬羽さん離して下さいませ!
なんで撒くのは良くて啜るのは駄目なんで御座いますかあああ!!!」じたばたっ

彬羽「嫌に決まってんだろ
こら暴れんな」首根っこ掴んでひょい すたすたっ




白「こっちも嫌なんだけどな。
仕方ないし」ふかーいため息

盗って来た神社の宝刀ちゃきっ。








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粋「Σん? 地鳴り?」はっ

村人「Σなんで!? 祭は今夜のはず!!」えええっ


捕まってた旅人「Σ今だ ほら皆この隙に逃げろー!! 」

わらわらわらわらわらっ


粋「Σうっお どんだけ監禁されてたの!?

Σげ。」びくっ






土地神『おおお 何か知らんが出られたっ!
さて、 偉く長い事待たせてくれたな土地の人間共よ
Σえ。』



テオドール「なんか 大きいですが
皆さん見てると別に強そうには」※一応高位バンパイア

彬羽「だな。」拍子抜け。 ※カラス天狗(なんやかんやで上位妖怪)




白「結構痛かったのに。」

※現日本のバケモノ総大将。地脈のエネルギーを食らう破壊神にして裁定者黄龍様。





土地神『Σなんでこんなのがおるんじゃああ!!!』えええええっ


粋(ひょっとしてこいつ
他の強い妖怪にバレて怒られるの怖くて 最初に神社仏閣のあれやこれや没収させてたのかなあ) ※半人前だけど瑞獣勾陣。





彬羽「さて。後であいつの自白から徳川への報告書まとめるとするか」くるり

テオドール「あのー ほっといてよろしいので?」

彬羽「加勢は要らねえだろ。
そもそも少し悪ふざけが過ぎてやがるしな 痛い目見せて服従させた方が良い 」きっぱりすたすたっ






挿音「オラ逃げんなヤキ入れっぞ
よっしゃ人攫いの現行犯で逮捕」捕縛っ

村人達「Σぎゃー!!」ひいいっ


彬羽・テオドール(Σ仕事が早い!!)



粋「あれ? お前が居るって事は幕府動いてんの?」

挿音「いんや今からだな
俺は親父に言われてお前らつけてたら『偶然』誘拐監禁にぶち当たったんで現行犯逮捕してるだけだっつの

おら野郎共 全員残らずしょっぴけや!!」

徳川忍軍「うっす!!」

粋「言い訳に無理が有るけど まあいっか」うん






村人「Σお前らああ!外のもんには解らないだろうけどな!!
ワシ等はずっと長い事 これを生き甲斐にだな
人の信仰まで他所のもんが好きにしていいと思っ
白「だな。他人に迷惑かけなきゃ何しても良いんだぞ?」ギロッ

村人「Σう」びくっ




挿音「あいつ何か怖くね?」

粋「あーうん。
察した」

挿音「あ?」




テオドール「Σえええ!もう傷口塞がってしまわれたのですか!?」がーん

白「うん。閉じた閉じた だからやれないな」腕抑えすたすたすたすたっ


粋「兄貴 基本痛いの嫌いだからな」うん。

挿音「好きだったらヤベーだろ」ああうん。






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魄哉「さて、私利私欲で関係ない人を巻き込んだ村の方々には きっちり御白州での裁きを受けて貰うと致しまして
土地神さんはどうしましょう?」うーん。



晴明「なんなら私が預かるが?」

白「頼んだ」即答っ




シロ「? 既にボコボコだとは思うが、偉く処罰がぬるくは無いか?」

彬羽「いや、アレで良い」うん

シロ「む?」

粋「いや うちの爺が元々晴明の所で契約式神やってたからさ

その ブラックっぷりっての? はよく聞いてるしさ」苦笑。



白「実質極刑だ。」



晴明「ふむ。このツバメの巣と言うの食いたいのう。
お前もバケモノならちょっと行って調達して来い」

土地神「Σえ あの
それ そもそも海の向こうの「喧しわ 何のための式神じゃ」


家康「焔さん 苦労してたんだねえ」わお。




蒼月「あのさ。前から思ってたけど
人混ざりのバケモノ組のが 普通のバケモノより怖いよね?」

石燕「あー確かに。
白さんも晴明さんもっすし 飛天さんは精神面で怖いっすし
粋さんも暴走したらヤバイっす」うんうん。


蒼月「ひょっとして人と混ざると頭のネジ外れちゃうのかな?」

石燕「・・ まあ 仲良くするのは良い事なんしょがねえ」遠い目。






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