小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月19日

f:id:t00c:20220117110112j:plain





【割烹春一】





茨木童子「ーーて事で 1部の麻呂がなんか画策してるっぽいんで念の為報告な」報告書どさっ

家康「いやー助かるよ
責任持って天海に伝えとくね」にこにこっ

酒呑童子「ったく なんで俺等が人間のパシリやんなきゃいけねーんだよ」けっ

茨木童子「お前がはしゃいで色々やらかしてくれたからです。引き受けとかないと鬼族のイメージ悪すぎるんだよ」きっぱり。

白「やったら徳川から給料出るんだから良いだろ
あ、 鍋の具適当追加な」しらたきちゅるんっ


ひな「はーい。 おまかせかしこまりましたー」



朱禅「いや なんでうちの店で会議してんの?」


一同「・・・。」

鍋ぐつぐつっ


庵「・・売上貢献してくれてんだから良くない?」目そらしっ

朱禅「そりゃそうなんだけどよ
アレだろ?京の近くに住んでる鬼共に都周りで不審な動きねえか 幕府に報告させてんだろ?」

彬羽「見事にそのとおりだな」うむ。

朱禅「だろ?
なら一般の人間に聞かれたらヤバいじゃねーの。
事前に言ってくれりゃ貸し切りとかにしてたのによ お前らちっと無用心すぎんじゃねえの?」



一同(大概いつも他の客居ないから注意しなくても安全なんだよなあ。)

朱禅「お前がついてて迂闊じゃねえ?」

彬羽「・・そうだな」大根剥き剥きっ

庵「言わない優しさかあ」わおー。




酒呑童子「まあ俺は何処でも良いんだけどよ
此処なら頼みゃ昼でも酒出してくれっしー?

その辺はこいつらの家より融通効くからこっちのが良いんだよな」ふんっ

一同(Σまさかのコイツがフォローに回った!!)おおっ


酒呑童子「て事で話終わったろ?ほれ酒だ酒っ
熱燗くれ熱燗!」ほれほれっ

ひな「ありがとう御座います オマケしとしきますね」




白「夕方から出だし 今の内食べとこ」しらたきちゅるんっ

家康「仕事前にがっつり鍋とか凄いねえ」わお。

茨木童子「しらたきは定期的にツボるよな」うんうん。



庵「はーいお待ち! 海鮮追加でーす」大皿よいこらせっ

酒呑童子「おお!」きらーん。

茨木童子「山暮らしだと滅多にお目にかからない物がっ!」おおっ



酒呑童子「やっべガラガラの割には良い店じゃねーの
よっしゃ姉ちゃんお前も飲め飲めー!」わははっ

庵「Σぎゃっ もう出来上がってる!」ひいっ

朱禅「ガラガラで悪かったな」むかっ


茨木童子「あー店員さん悪いな
そいつ名前に酒入ってる割にはそんな酒強く無いしすぐにベロンベロンになっちゃって」あーあ。

酒呑童子「それ イッキイッキ!」わははっ

庵「Σ酔い方面倒臭いしオッサン臭い!!」



白「それくらいにしとけ
あんまりやると庵は怖

酒呑童子「おらおら 遠慮せず飲め飲めーっ!!」わはははっ

庵「Σもがーー!!」じたばたっ


ひな「Σ庵さーん!!!」ひいいっ




間。






朱禅「お客さん 店員に無体な事すると死にますよ」ちっ

酒呑童子「いや モロ出刃で襲って来たよな?」
机に包丁ぶっ刺さりっ





彬羽「ったく 」鍋蓋そっと置き。

家康「店長がしっかりしてて良かった良かった」銃しまいっ

白「傍迷惑だぞ」扇子懐にすっ



酒呑童子「Σお前ら全員攻撃する気満々かよ!!」背筋ぞわっ

茨木童子「うん。俺もやる気満々だったからな 恥ずかしい」 皿の上もさっ

酒呑童子「Σうおお白菜急成長してる!!」ひいいっ

茨木童子「やっぱ大江山の植物で無きゃこれが限界か。」うーん。

家康「いや白菜で何する気だったの?」


白「増えた増えた」鍋に白菜どしゃー




ひな「鍋蓋は何する気だったんですか?」

彬羽「頭くらい割れるぞ」きっぱり。

朱禅「店のもん投げんな」




家康「ま、従業員大事にする良い店だよね」にこにこっ

彬羽「そのせいで閑古鳥鳴いてるがな」ふっ

白「加減の問題だと思う」もぐもぐ。

茨木童子「こいつに言われるか
ん? あれ 店員の姉ちゃんどした Σえ 大丈夫か!?」おろっ

ひな「Σあ!具合悪くなりました!?」はっ





庵「オラ 注げ。」ひっく

酒呑童子「Σえ」びくっ



ひな「あー。回るの早い」あらまあ


彬羽「・・そういや あいつ昼休みまだだったな」うわ。

朱禅「熱燗か うん。空腹の腹で一気に吸収しちまったか」あちゃー



酒呑童子「えっと あの」ちらっ

茨木童子「お前の責任だ 頑張れ」即答。

酒呑童子「Σ鬼が女に酌するとか聞いた事ねえ!!」ひいいっ




朱禅「勤務時間内なんだけど
事故だし良いか」うん。

ひな「今日は他にお客さんも居ないし」うんうん。


庵「じゃじゃーん王様ゲーム!!
おらクジ引けクジーーっ!」ひゃほうっ


白「酔い方家康並にオッサンぽいな」

家康「Σえ。私こんななの!?」がーん。


がららっ

粋「ちわーす。
兄貴時間忘れてな「よーっす よっしゃクジ引けクジっ」べろんべろんっ

粋「Σうおお何事っ!?」

テオドール「なんと傍迷惑な」ジト目。

酒呑童子「Σなんで俺のせいだと解った!!」

茨木童子「そりゃあな。」うん。





庵「よっしゃ!王様私っ
5番の奴脱げーっ!!」わははははっ

家康「あ。酒呑童子だね
良かったねー 普段から半裸で」あははっ

酒呑童子「Σはああ?俺はクジ引いてな Σうお!いつの間にか帯にっ」

白「家康 あれお前のクジ「寒いから脱ぎたくありません」きっぱり。




庵「おらおら脱げや! 減るもんじゃ無しっ!!」あははははっ

酒呑童子「Σぎゃー!! ちょ剥がすな待て待て待て待てええええ!」ひいいっ

家康「そーれ 帯くるくるーってやっちゃえ」わははっ

彬羽「お前も何気に酔ってるな」



テオドール「地獄に御座いますねえ」引。

粋「だな。 巻き込まれる前に逃げるか」



庵「次 3番
さんべん回って一発ギャグ。」ひっく

粋「Σうおおお俺3番!!」ひいいっ

テオドール「Σ何故に律儀に引いておられるので御座いますか!!」


ひな「王様ずっと庵さんなんですね」

朱禅「ルールも糞もねえなあ」うーん。




酒呑童子「無理矢理ひっぺがされた」ずーん。

彬羽「なんで傷心なんだ」





庵「さあ クジ引けクジ」うへへへへっ

白「お前 酔いが冷めてから泣いても知らないぞ」むう。

ひな「手遅れじゃないですかねえ」うーん。





庵「で、クジ何番?」ひっく

白「1番?」えーと。

粋「いや兄上 それ教えちゃダメな奴だから」





庵「じゃ1番 大人しくせいやー!
」わはははっ

がばっ!

白「Σ!?」

一同「Σこらああああ!!!」ひいいっ



ひな「これはっ 庵さんの性格上、シラフなら絶対出来ない
うわ 酔いとは恐ろしい」おおおっ

朱禅「Σ言ってる場合!? ちょ店内で犯罪がああっ」ひいいっ


テオドール「いえ 案外大丈夫に御座います
へばりついてるだけで幸せそうと言いますか」引。

朱禅「Σハードル低くて最早可哀想!!」




茨木童子「うわーモッテモテ お前との扱いの差よ」

酒呑童子「うっせえわ
ん?どしたよ人間の殿様。」


家康「んー ちょっと待ってよ
いおりんって確か」冷や汗っ




粋「Σぎゃっ! 兄貴の上だけいきなり天井が!!」ひいいっ

天井板がいんっ!

白「Σあだっ」


通りすがりの忍「Σうおすんません! 踏み抜きましたあっー!!」





酒呑童子「へ? 何これ」きょとん。

粋「いや 庵とかシロの一族ってさ
生まれつき変な能力1個もって生まれるらしくて
庵の場合 兄貴にのみ、近くに要ると壊滅的に運が悪くなるんだよ」あちゃー。


茨木童子「あ、道理でめっさ剥がそうとしてる」納得。

家康「あーけどダメだ あの娘結構鍛えてるから
よっぱの癖にがっちりへばりついてる」



白(これ 無理したら指ボキッていくよな?)じたばたっ


朱禅「すっげ。あの能面ツラが焦ってる」うわー。

ひな「てか庵さん 寝てるような」あら。

彬羽「どんな酔い潰れ方だ」



白「どうしよう」おろおろっ

彬羽「いや言われてもな
とりあえず道側から離れろ。また暴れ馬が壁蹴り破って来るかもしれん」うーん。

茨木童子「どんなまただよ」


白「こっちか」庵引きずり奥にずるずるっ


テオドール「Σ待って下さい何か火薬のような臭いがっ!」はっ


ぼんっ!!

家康「Σあ、やば 鍋の近くに銃起きっぱだった!!」


粋「Σ兄貴いいいいい!!」ひいいっ





白「物は出したら片付ける」けほっ
家康「Σ無事で何より ごもっともでごめんなさい!!」


茨木童子「奥に行ったら行ったで危ないのか」うわー。

酒呑童子「今のは防げた事故じゃねえ?」



白「Σあ。庵寝てる
指折らないように外すのってどうしたらいい?」わたわたっ

彬羽「それでモタついてたのか手前。
加減下手にも程が有 ん?」


季節外れのハエぷーん。

朱禅「Σヤバい!!」はっ


彬羽「こんな時期まで嫌がらせかこの虫ケラがああ!!!」特注ハエ叩きっ

ひな「Σ彬羽さんが殲滅モードに!!」ひいいっ

粋「Σ落ち着け馬鹿力 どう考えても兄貴に被害がああ!!!」






間。







白「お前 大っ概にしろよ。」手じんじんっ

彬羽「Σすまん。」はっ

ハエぺったんこっ


一同「Σあれを受け止めた!!」おおおっ

酒呑童子(化け物大将伊達じゃねえ)ぱちぱちっ




ひな「まずいですね
白さんが被害受ける度に店もダメージ受けてます」うわー。

朱禅「つーか庵 なんであんだけ暴れてるのにへばりついたまんま剥がれねえの?」

ひな「普段絶対へばりつけない人なだけに
情念?」えーと。

朱禅「・・女って凄えな」ああうん。






白「早くどうにかしないと命が危ない気がしてきた」きょろっ


酒呑童子「アレに此処まで言わすって凄いな」うわ

茨木童子「けど、少しくらいの犠牲はって無理矢理剥がすって発想は無いんだな」ほー。

テオドール「そういう御方なのであれだけ愛されてるのだと思われます。」ほろり

家康「文字どおり愛に押し潰されそうだけどね

天海に相談 してもこれはどうにかなるかなあ」うーん。




白「ん?」ぴくっ

粋「Σ今度はどした!?」びくっ



白「これ めちゃめちゃ強い酒だな」くんくんっ


朱禅「へ?
あー ちょっと珍しい物で客呼べないかなってさ
高かったんだけど どのタイミングで出すかって思案中「全部買う。」

朱禅「Σへ」


龜がしっ

ひな「Σえ。ちょ」

白「せーのっ」


ばっしゃあああーーっ!!



一同「Σかぶったーーーっ!?」えええっ



庵「きゅうっ」ぽろっ


家康「Σあ、取れた」



白「これだけ強い酒なら 普通は匂いでベロっベロだろ」びっしゃびしゃ。

彬羽「手前がザルなの利用したか

しっかし」

粋「兄貴 めちゃめちゃ濡れるの嫌いだよな」うわ。

テオドール「相当ビビられておられたのですねえ」しみじみ。





酒呑童子「あれ? 不運つかほぼ人災じゃね?」

茨木童子「まあうん。初っぱなから人災って言えば人災だし そもそもお前な?」

酒呑童子「Σあ」






ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー


【芝居小屋 楽屋】



彬羽「と、言う事でだ。
悪いが 数日の間出前持って来るんで店には寄らんでやって欲しい」ため息

粋「あー 記憶飛んでりゃ良かったのになあ」あーあ。


つつじ「あんさん偉い疲労困憊ぽいけんど 本番大丈夫かいな?」

白「行ける行ける行ける行ける」ぶつぶつっ

皐月「何かメンタルやばないか?」










庵「あああああ頭痛いいいいいっ
ヤバい何してんだ私いいいっ!!!」うわあああっ

朱禅「お前もう今日帰って良いぞ」苦笑。

庵「Σぎゃああ見捨てないで店長っ!!」うわーん!

ひな「はい落ち着いて。クビじゃありませんから
家に帰って二日酔い治して下さい」よしよしっ

庵「嫌だああっ!!1人だと恥ずかしさに押し潰されるー!! 」頭かかえっ






>サイトトップに戻る