小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月30日

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【芝居小屋 幕間(休憩中)】




粋「へー。 で その店今年営業出来ねえの?」

彬羽「だろうな
店主があのトシじゃ もう来年は蕎麦なんぞ打てないだろうしな」

白「お前がバイトしてやればいいのに
蕎麦ビタンビタンするの得意だろ」

彬羽「それ誰の店か解らなくなるだろ」



皐月「あれ?あっきー サボり?」ひょこっ

彬羽「アホ程出前頼まれたんだが?」空の器の山山山山っ

白「年末の売上貢献だ」稲荷寿司もぐもぐ

テオドール「いつもどおりで御座いますよね?」


つつじ「なんやの また売上ヤバいんどすか?」

彬羽「そのな。 今年は思ったより客の入りがな」気まずっ


粋「あ、ひょっとして兄貴に宣伝して貰おうとか思ってねえ?」

彬羽「Σ!」ぎくっ


つつじ「あんさん バイトやのに苦労してはんなあ」苦笑。



白「良いけど そんなんしたら今度は大晦日帰れなくなるぞ?」

彬羽「Σ手前の影響力どうなってんだ!?」


皐月「そんなんでも江戸城出入り出来る役者やからな それ」

白「妖怪側に宣伝も出来るしな」扇子ぱったぱた。

テオドール「店内お化け屋敷になるのでは御座いませんか?」えー。



皐月「なんやあっきー 宣伝広報苦手なタイプか」お茶ずずー

テオドール「裏方なら各種サポートから政務まで出来るのに 意外なものに御座いますねえ」



白「ホントに目立つのダメなんだな お前」

彬羽「手前は派手過ぎだ 」けっ


つつじ「なんやかんやで ええコンビやねんな」あーはいはい。




皐月「目立つの苦手か

さっきの話やけど その蕎麦屋のお爺ちゃん所で な、
爺ちゃんがホンマ出来ん様になったら店任せて貰う感じでバイトした方がエエんちゃうとか言おうと思ったんやけどなー
店主したないタイプか」成る程。

彬羽「何をポンポン勝手言ってんだ。
そもそも俺は春一辞める気無いからな

だいたい俺が抜けたらあの店持たな
皐月「私が居ないとあの人ダメになるの!とかっ
とっくにダメな男に尽くして破滅する女みたいな事言うとるな。」


テオドール「皐月さん オーバーキルに御座います。」

彬羽「・・あ、あの店はやる気は有るから終わってはそのっ」

粋「Σ抵抗が細やか過ぎるっ!」ひいっ



皐月「つーか前から言おうと思っててん
飯作る仕事がエエなら この芝居小屋で専属でやらへん?
あっきーのご飯美味しいから 私毎日食べたいわ」キリッ

つつじ「Σ皐月はん サラッとなんちゅー事を!!」ひいいっ



粋「他意無いな あれ。」うん。

テオドール「そのまんま言葉どおり ご飯目当てで御座いますね」うんうん。



彬羽「言っとくが、今言われたままの料理出してるのは それが仕事だからだ。
栄養管理まで必要になるのなら それこそミリ単位で成分分析で献立を決め 場合によっては精進料理の様な物になるが?」真顔。

皐月「Σだああこれやから細かいA型男は!!」きいいっ




白「俺ばっか言われるけど お前も大概ボケだよな」うん

彬羽「いきなり何だ」むっ


つつじ「彬羽はんがボケレベルのクソ真面目で良かった」ほっ。




テオドール「しかし 単に金銭を得る為では無く
お店に愛着を持たれておられるのですねえ」ふむ。

彬羽「そりゃあな
何かを作る仕事となると そりゃそうなるだろ」

つつじ「あー その辺お仲間か。
確かになあ」うんうん

粋「あーじゃあさっき言ってた爺ちゃんも無念だろなあ」

彬羽「だな。せめて今年は最後1日でもケジメにやりたかったらしいが」ぼそっ




しーん。








彬羽「その 店も爺さんが老眼のせいか
ホコリやクモの巣やら凄まじいわ そもそも客入れれる状態じゃねえがな」なんか気まずっ

皐月「よう潰れんでおったな」わお。



テオドール「汚いなら掃除をすれば良いのですよね?
その方はまだギリお蕎麦打てるので御座いましょう?」ふむ。

粋「いやそうだけど え?ちょお前何
テオドール「年末の御忙しい中ですが
白「俺ら手伝えないからお前1人だけど。 蕎麦湯客にかけるなよ」あっさり。

テオドール「Σ色々と早い!!」



皐月「え?何?アンタ知らん爺さんの手伝いする気かいな」えー。

テオドール「日本では義を見てせざるはなんとやらと申しますでしょう! 」よっしゃあ

つつじ「義なんか何なんか解らんけんど
ま、ええんちゃうか?」苦笑



彬羽「ひょっとして 人手の要る時期にいらん話したか?」

白「んー。さっきも大道具の木材倒してもうちょいでぺちゃんこって所だったし
蕎麦屋なら死なないと思うし」むう。

彬羽「どっちかと言えば遠ざけたかったんだな。」成る程。


テオドール「では 早速店主さんとお話してきます!」だっ

皐月「あ、傘忘れとんで」


テオドール「Σあー!!」 灰ざらああっ



一同(最悪蕎麦屋の爺ちゃんに土下座しよう) うん。








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【爺ちゃんの蕎麦屋





爺ちゃん「おおー 長年の常連さん達がっ
ほれ店綺麗になっとると喜んどるぞ

ん?兄ちゃんどした」

テオドール(手のひらに人と書いて飲み込む人と書いて飲み込む人と書いて飲み込むっ)冷や汗だらだらっ


爺ちゃん「兄ちゃん そりゃ人じゃなく入るって字じゃ」

テオドール「Σ日本語難しい!!」





粋「あいつそもそも知らない奴と1人で話出来なかったような」物陰っ

皐月「勢いでやるて言ってもたから引けんのやろ
ま。配膳くらいどうにかなるわ ほら私等も戻ってお仕事やでー」









白「見習いは片付けで年越しソバ食べられないよな
早いけど食べに行きたい奴居るか?奢るぞ」


見習い軍団「はいはいはーい!!」おおおっ

白「よし 人数多いから二件に分けれるな」よしゃ。

つつじ「アンタちょいちょい頭の回転エグいなあ」わお。






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