小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月9日

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焔「よーっす!忘れた頃に爺ちゃんだぞー
暇か孫共!!」襖すぱーん。


白「年末の役者は暇じゃない」きっぱり。

焔「Σ考えてみりゃ当たり前か!!」がーん。

粋「って事で
ほら兄貴早く行かねえと。
あ、楽屋は関係者以外立入禁止な?」

焔「いや関係者つか身内「ダメな物はダメだっの。」


焔「・・ええー。」困惑っ

テオドール「おや。お爺様お久しぶりです
いらっしゃっておられたのですか
残念ながらお孫さん方御多忙に御座います」苦笑。

彬羽「おい。これも持ってく奴じゃ無いのか?」

テオドール「Σあああ!コレはっ
お二人共お待ちを って早っ!!
追いかけて参ります」どたばたっ


彬羽「じゃ俺も割烹のバイトに行ってくる」すたすた。




焔「ええー。」ぽつんっ

家康「どんまい。」肩ぽんっ





間。






晴明「ほう、つまり若い奴らに相手にして貰えなんだか

悲しい爺よな。」ぷーくすくす

焔「お前に言われたかねえわ」ちっ

家康「そういや2人旧知だったねー。」あははー。



焔「おうよ。俺が京の都で暴れてた頃
あ、あの頃は化け物がその辺で悪さしてるの当たり前だったからな? 俺だけじゃねえからな」

家康「いやどんな時代」ええー。

晴明「そんな時代ぞ
そこらの橋の下覗き込めば魑魅魍魎が何かを齧っとる それが日常であったわ」

家康「Σその時代に生まれなくて良かった!」ひいいっ

晴明「今は私が抑え込んどるからおらんだけぞ?
戦国でド偉い事になったからの 手を加えねば人間なんぞ住めぬわ。
何なら解放してやろうか?」くっくっく

家康「Σすんません助かってます ホントやめてええ」ひいいっ

焔「ホントにするわきゃねえだろ

俺の時も でかい図体して傍迷惑とか
普通に暴れただけでぶっ飛ばされたもんよ」

家康「へ? 負けたの?」ええっ

焔「Σ負けてねえよ!
つか2対1で後ろから蹴られたみたいなもんだ!!」

家康「2?あ、天海か?」

焔「あ、そっか お前生まれてねえか」ふむ。




襖がらっ

魄哉「あー肩凝った。ちょっと仮眠します」ちゃぶ台になだれ込みっ

晴明「一言で言うとこやつのオリジナルじゃな」

家康「Σえ。 ちょい待って こいつがやってたヒロマサって人!? てか知り合いだったの!?」


魄哉「その名前やめて下さい」

家康「あ。ごめん 死ぬ程似合わないから嫌なんだっ Σ寝てる!?」

焔「どんな寝言だよ」うわ

晴明「相当嫌だったんだのー」ふふんっ



家康「え?ちょっと待って
確か前に聞いたのだと その人が亡くなって、その代役?を探す様に上から言われて天海に声かけたんだよね?

え? ひょっとして本物の博雅さん 友達だったの?」ええー。

晴明「ん。まあな

その前に
お前 いつの間に私の茶と酒をすり替えた」

焔「いやお前 こっちのが良く喋るしよ。」にやっ

晴明「Σ確信犯か! 全くいらん事にばかり頭の回る!!」きいいっ



焔「一時とは言え式神契約してたからなー

ほれ喋って楽になっちまえ」けけけけっ

晴明「何をだ。お前の方がべろんべろんではないか?」

家康「あの さっきの所詳しく聞いて良いのかな?」おそるおそるっ



晴明「・・・・・・・・・・・・良いのでは無いか?」

焔「なんで俺に聞く。」

家康(Σ地雷踏んだ!?)ひいいっ


晴明「あー なんじゃ どこから話せば良いのか
まあその 博雅とは旧知であってな

此方は昔から明らかに人とは違う者で有ったし、 人の口に戸は立てられんわで狐の子とヒソヒソやられておったのでな
普通の奴は全く寄り付かんかったしそれで良いと思っておったのだが

家康(うわ。やっぱそんな感じかあ)



晴明「博雅はバカであった。」きっぱり。

焔「もうちょい言い方ねえのか」

晴明「お前 アレを他の言葉で表せられるか?」

焔「えー?そうだな 熱血バカ「な?」


家康「Σ此処はしんみりの流れじゃないの!?」

晴明「いや。思い出しても暑苦しい奴であったなーと。」うーん。

焔「なんかこう 照れも無く『平安京の平和は俺が守る!!』みたいな奴だったな
いい大人なのにな。」うんうん

家康「Σひゃっほう 思ったより凄かった!!」



晴明「で、同じ都の仲間同士 狐だろうと気にせん!
むしろ人間離れした特技の数々が素晴らしいとか乗せられてな。

何か 都を守る警備隊!みたいな活動さけられたわ」

焔「大概黒歴史だよなアレ「私も若かったんだ。仕方無かろう」くうっ

家康(ふとした事で恥ずかしいやらかし思い出して 一人悶絶するタイプだ) うわー。



晴明「ま、その同じ都の仲間に闇討ちされて呆気なくおらんようになったがの」

家康「へ?」

焔「あー ありゃなあ」

晴明「で、上の奴等は事を荒立てたく無い
そして 奴は身分のある身の上で有りながら 幸いさほど表に出ては居なかった
それで、代わりを用意する事にしたのだよ

今度は 簡単に撃ち取られず呪いにも負けぬ者をと この私に言ってきおった
奴と私が知己で有ったにも関わらずだ」はーやれやれっ

家康「うわ 何て言ったら良いのかだねえ」



晴明「で、御望みどおり 呪いにも負けん、化け物にも負けん、
もちろん暴漢なんぞ屁でもない奴を はいどうぞと引っ込みつかん所で博雅として出してやった

人間で無いといかんとは言われとらんからな。」けっ

家康「Σ金髪碧眼が選ばれたのそういう事!?」えええっ

晴明「日本人に見える奴を連れてこいとも言われとらんかったからな。」ふんっ



焔(性格悪くて良かったなコイツ) しみじみ。



晴明「ま、そういう事だ。

お前も人で有る以上 能力に限界は有る
ある日突然ポクッと逝くでないぞ?」

家康「うわ。言葉の重みが凄い」苦笑。



晴明「という事で厠を貸してくれ 気持ち悪い」うぷっ

焔「お前 酒弱すぎねえ?」えー。

晴明「Σお前が飲んどるのの度数がおかしいんじゃ Σうっ!」口おさえっ

家康「Σぎゃー!あっちあっち!!厠あっちちょっと我慢してーー!!」どたばたっ







焔「そろそろ起きて良いぞ」

魄哉「バレてましたか。いやーシリアスなのかボケてるのか微妙で起きづらくって。」よっこいしょ

焔「疲労困憊の割には偉く早いな」

魄哉「仕事山積みでおちおち寝てられませんので」きっぱり。


焔「しっかし 難儀な奴等だよなあ」

魄哉「等って何です
僕は何も問題有りませんよ」むっ

焔「・・そっか」ああうん。



魄哉「しかし、あちらはホントに難儀な人ですよ

人間なんぞどうでも良かったはずなのに 亡き友の意志継いで平安京に残ってたんですからねえ」肩とんとんっ

焔「あーやっぱそういう事か
そんな気してたわ」うんうん。

魄哉「人と言うのは解らない物ですよねえ」しみじみ。



千様「ちょっとー 殿が雑巾どこって叫んでるわよー」

魄哉・焔(Σまさかの間に合って無かったーーーっ!!!)


千様「なんか知らないけど来ちゃダメって

あら?2人共どしたの?」

焔「あーいや。そういやあいつ 昔から体力は無かったなーとか」脱力っ

千様「へ?」




魄哉「そうでした。
昔から真面目な話は真面目にさせてくれない天の邪鬼でしたねえ。」雑巾と桶どっこらしょっ

千様「は?殿の話?」

魄哉「はい?」


焔「お前そんなののとばっか組んでんだな。」なんとなく納得





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