小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月8日

f:id:t00c:20211206110709j:plain





粋「だああもう早く繕わねえと!」どたばたっ

テオドール「本番前でよう御座いましたねえ」荷物運びお手伝いっ



千様「あら?綺麗な着物

この派手さは白君の舞台衣装ね?」

粋「おうよ。合わせて通し稽古したら兄貴の運動量に耐えかねてちくしょー!」ちくちくちくちくっ

テオドール「あの そんな縫い目目立って大丈夫なので御座いますか?」

粋「羽織もんあるからセーフ!強度強度強度強度!!」ちくちくちくちくっ


千様(サポート役が有能で良かったわねー)しみじみ。




粋「お!調度いい所に
忍軍で使ってる特殊ワイヤーての? あれちょっと分けてくんね? 」

挿音「あ? なんだ人でも吊り下げる演出すんのか?」



千様「あの子どんだけ暴れてるの?」

テオドール「えーとその、型破りが芸風の方で御座いますので」苦笑っ





間。





家康「へー。相変わらず凄いねえ
江戸城でもここまで派手なの見ないよ」ほうほう

蒼月「つか最早男物でも女物でもないよね
ひたすら派手っ派手」



粋「修復完了。」達成感っ

テオドール「お疲れ様に御座います」



千様「でもー。わざわざなんで持って帰ってきたの?
年末年始の特別あつらえでしょ?衣装も秘密なんじゃないのー?」


白「つつじにバレたら怒られるからだ。」こそっ

粋「普段から物を大事に扱えって怒られてるもんなー 兄貴」うんうん。

蒼月「つかこんだけガッチガチに縫ったらバレんじゃないの?」

粋「Σしまったあああ!!」ひいいっ

白「いや期間中ずっと羽織で隠して 後は気に入ったら買い取りって事にしたら うん。行ける行ける」ぶつぶつっ

家康「こういう時は頭の回転早いねお前」



千様(買い取りって 家で着るの?これを?)うーん。



蒼月「てかさ。年末って演目何やるんだっけ?」

粋「ん?道成寺だよ道成寺
着物の柄で解んねえ?」

蒼月「派手なのしか解んないよ
ふーん。アレか そいや清姫当たり役だったよねー」ふーん。

粋「そうそう。憤怒と憎悪でキレ倒してる役な
兄貴がやると迫力ヤベえから あらすじ知らねえこいつ半泣きになったもんよ」

テオドール「殺意100%の物語とは思わなったもので」ふっ

白「破壊力あるなら良かった」満足っ



家康「何だろう
普通なら 清姫の悲しみとか葛藤とかそういうのも入りそうなもんだけどね」

千様「それ芸人の人等やたら悲劇的にやりがちだけどー
ぶっちゃけ蛇になる程キレてる女なんて殺意しか無いわよ?」きっぱり。


粋「その辺のリアルさが怖いのか」成る程。

テオドール「ごちゃごちゃ考えない性格が綺麗にハマられたのですね」しみじみ

白「清姫 俺みたいな女だったのか」へー。
粋「Σ地雷過ぎる!!」ひいいっ




蒼月「ん?ちょっと待って

あれ?この手の話って結構実際の事件とかを元にしてるんだよね?」

白「みたいだな」うん。

蒼月「で、人間の中で 居るかも知れないよ?って言われる奴等も結構実在してると」

家康「あー精霊みたいなのから神様まで 最近結構会うよね」うんうん



蒼月「質問。清姫って実在するの?」挙手っ

白「お前に言うと 地雷でもなんでも引っかけに行くから言わない」きっぱり。


粋「兄上 自白してますそれ」



蒼月「マジで!?
うわ ホントに居るんだ!
え?え? もうちょい情報ポロリしてみない?
それって今現在の話?」おおっ




千様「ヤバイ女だって言ってるのに なんでテンション上げれるのかしら?」

家康「この子のこれは病気だからねえ」ため息。



蒼月「ヤバイと言われる女程興味有るのもあるけど 何よりキレて蛇女になるとかセンス有りすぎなんだよねー。
気が合いそうっ」わくわくっ

粋「うわ。確かにろくなもんじゃねえな この蛇」


テオドール「あれ?しかし蛇って共食いしますよね?ほら相手の頭からこうゴクゴクとじわじわ丸飲みに
家康「Σまた要らん事教えられてる!!」


白「バカラスが年末忙しくてストレス溜まって ちょっと怖い生き物の豆知識とか教えこんでるぽい」うん。

千様「Σそれ彬羽君 メンタルやばくない!?」ひいいっ


テオドール「大自然は驚きの連続に御座いすねえ」しみじみ。

蒼月「驚くのはいいけど人巻き込まないでくれる?」うわー。

テオドール「ちなみに自然界ではオスよりメスの方が体が大きい物が多いそうで御座います。
つまりは「Σつまりじゃない!!補食されないから!!」



粋「お前 過激な物見ると灰になるのにそっちは平気なの?」ええー。

テオドール「いえ。ちょいちょい灰になりながら怖い物見たさでお話聞いておりますね」

家康「ホラー物見てる感覚なんだね」ああうん。



白「バカラス 本気でやばそうだな」

千様「ね。さらさら灰になってる子に更に話続けるとか相当よねえ
今日も江戸城にお手伝いしに行ってるし」うーん。




白「とにかく俺はこれ以上言わない ボロ出るし」すたすたっ

蒼月「Σえ。ちょっと 何それつまり今現在居るって事
粋「Σ兄貴 しーっ!!!」

テオドール「さて、つつじさんに見つかる前にこちら楽屋に戻して参りましょう」いそいそっ




蒼月「ちえー ケチ

しかし へー。実在するんだ。
会ってみたいなあ」

家康「そう言えば私も彬羽から聞いたんだけど カマキリとかのメスって 同族のオスでも前横切ると反射でムシャムシャってー「ケンカ売ってんのか馬鹿殿。」





玄関がららっ



彬羽「ったくなんで毎度毎度毎度あんな面倒な事に」ぶつくさっ


挿音「おうお疲れ
茶要るか?」茶筒かぽっ

彬羽「Σ何事だ!?」びくううっ

家康「あ、労られてる。」

千様「忍がお茶淹れるとか 怖すぎるからやめたげなさいよー」






ーーーーーーーーーーーーー




【芝居小屋】



皐月「あれー?どこ行っとったん?」

粋「Σえ
あ、ほら 休憩中にちょっとそこの茶屋まで
ほら息抜き大事だし」

皐月「ふーん、その大荷物でか

まあエエけどな。あいつ煩いから見つからん様にな」すたすたっ

テオドール「バレっバレに御座いますね」うわ。

白「だな 皐月で良かった」ほっ。


粋「えーと。んじゃ俺 コレ楽屋に持ってっとくな

あ、小道具のおばちゃん 修復用のハギレありがと助かった」

小道具「あら?役に立ったなら良かったわー」にこにこっ




テオドール「?

あの方も人では御座いませんね?」

白「この辺人じゃ無いの結構要るからな」

テオドール「へー。思ったより皆さん普通に

Σん?」




小道具「しかし 話ってのは盛られる物だわー。」ため息。

テオドール「あの?気のせいか 一瞬蛇の鱗的な物が?」

白「蛇だからな。」うん

テオドール「Σえ?あの まさか無いとは思いますがそのっ!?」


見習い「おキヨさーん。これ直せる?」

小道具「あらあら ちゃんと手入れしとかなきゃ
物は大事にねー。ちょっと貸してみなさい」


粋「へー。あのおばちゃんキヨって言うんだ
よく有る名前なんだな」ふーん。

テオドール「Σ鈍い!!」


粋「へ?

あれ?兄貴 何ウケてんの?」きょとんっ





>サイトトップに戻る