小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月29日

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千様「あらー? 今年も見事ねえ」わおー。

小太郎「ん?何が

うわっ!彼岸花すっげ!」おおおっ


千様「ねー。毎年大輪よね?」



石燕「うわー 禍々毒々しくて良い感じっすねえ」にこにこっ

千様「石燕さんが誉めると一気に地面に何か埋まってそうになるわね」ああうん。




テオドール「日本の花は迫力が御座いますねえ」感心っ

小太郎「日本のって言うか彼岸花は別格だなあ
太い茎に真っ赤な大きな花がでん!ってついてるし
なんかちょっと怖いよな」わおんっ

テオドール「この時期ちょくちょく見かけますが 特にここの庭のは赤いような?」ちょいちょいっ


蒼月「あ。その花毒有るよ
ちなみに赤さは毒の強さに比例するって話だね」にやっ

テオドール「Σ私終わりーーっ!?」灰ざらららっ

小太郎「Σこれそうなの!?」ぎゃいいんっ





魄哉「確かに毒はありますが触っても問題有りませんよ
ただ絶対食べないで下さいね?」

テオドール「そうで御座いましたか」ほっザラザラ復活。

小太郎「Σびっくりしただろおおっ!」ぎゃいんぎゃいんっ!

蒼月「いったー げんこつ食らったんだから許せよ」頭じんじんっ




千様「あーびっくりした
へー 毒とかあるのコレ」ふーん。

魄哉「主に茎と根っこですね。
うっかり食べたら偉い事になります
故にモグラから作物を守る為に、畑の周り等に植えたりもするんですよ」

小太郎「Σあ! それで畑の周りの土手に生えてるのか!」おおっ



テオドール「へー。 見た目も美しくそれでいて機能的なので御座いますね」ほうほう

魄哉「ですね。景観壊す所か鮮やかに馴染みますし。
血の様な赤と毒を持つ性質から地獄花とも呼ばれて居ますが 程よく距離を保てば利益すら生んでくれるという不思議な植物ですね」




白「あれ?皆して秋の花見か?」
本日の舞台衣装 大輪彼岸花柄っ

一同(Σ確かに地獄みたいなド派手猛毒!!) すんごい納得っ




白「?」

石燕「えーと。今日も着付け済みでご出勤すか?」

白「だな。芝居小屋着いてからやってたら面倒だし」

小太郎「それで街中歩くのか?」えええ

テオドール「大丈夫です。毎度町の皆様気にしておられません」

千様「町の人達も慣れちゃったのね」ああうん。




白「へー。庭も彼岸花凄いな」

石燕「そっすねー。
なんか創作意欲沸いてくるっすよねえ」うずうずっ

小太郎「また血なまぐさい絵が爆誕しそうだなあ。」うわあ



テオドール「あ。でもこちら
赤以外のも有りますよ」がさがさっ

千様「へ?彼岸花って赤意外も有るの?」

魄哉「まれに色の変わった子も出てくるんですよ いわゆる突然変異ですね。
で、 彼岸花は球根が分裂して増えるのでその辺には色の薄い花が増えると言う」にこにこ。


白「花にも色抜けた奴出るのか」※アルビノ

小太郎「お前が言うと ちょっと意味深だな」わおんっ



テオドール「あの、色が薄いどころが真っ黒なのが」
魄哉「突然変異です。」きっぱり




彬羽「黒い花は存在しなかったはずなんだが気のせいか」むう。

白「そうなのか?」へー。

蒼月「ジジイが育ててるからじゃないの?
腹黒さ吸収して花まで真っ黒 とかさー」へらっ

魄哉「その理論で行くと君が世話したら アホ丸出しの桃色の花が咲くでしょうねえ」ふっ


千様「ねえ、 彼岸花って何?」




彬羽「それより手前 弟が探してたぞ
そろそろ出ないと不味いんじゃねえのか?」

白「あれ?もうそんな時間か」

テオドール「Σあ!お荷物お持ちしますね」たたたっ

小太郎「お役者組頑張れー」わんっ


魄哉「さて、では僕も休憩これくらいにして持ち帰りのお仕事頑張りますか」よっこらせっ

千様「あら皆忙しいわねー」

魄哉「忙しい程気分転換は必要ですからねえ 庭に花も植えたくなりますって」すたすた。



蒼月「園芸好きかと思ったら精神の安定の為かよ
仕事の虫だなクソジジイ」ため息

彬羽「いやしかし。
何故に彼岸花なんだ?」ふむ

小太郎「ん? モグラに根っこ荒らされたくない植木が有るとかじゃ?」わおんっ

彬羽「良くみろ 周りの菊とか鉢植えだろ
直植え出来る物でも無いしな。」

千様「へ?あらホント。」

石燕「単に彼岸花好きなんじゃないっすか?
ここのマジで毒々しい深紅で良い色っすし」真顔。

彬羽「そりゃお前の感性ならな。」引っ



蒼月「何?園芸って爺むさいから解んないんだけど。
わざわざ種類選んだりすんの?」

彬羽「そりゃな。
思い付くまんまポンポン植えたらおかしな事になるだろが」

千様「あー。確かにヒマワリと枝垂れ桜お隣で咲かれたら何となく反応に困るわよねー」手ぽんっ

彬羽「いや。それは季節が違うからな?」困惑っ



石燕「言われてみれば
魄哉さんの性格考えたら何ぞこだわりが有りそうな物っすねえ。何なんしょ?」はて。






挿音「おー 今年すっげえな」ひょこっ

蒼月「あれ? 一番似合わない人が花を愛で来たの?」

挿音「んなワケ有るか

えーと。 奥からっつってたな」がさごそっ


一同「?」





挿音「ほれ殿 今年も球根プリっプリだぞ」彼岸花の球根ぽいっ

家康「わっとと! 仮にも毒を投げないよっ」ザルでキャッチ!


一同(Σ徳川忍軍の毒畑かっ!!)




挿音「園芸マニアが育てるから他の所のより毒が強えーんだよなあ 使い道しかねえわ。

あ、花の部分要らねーし 要るか?」花でろんっ

千様「かわいそうだけど絶対貰いたく無いわ」

挿音「あ?」




石燕「なんすかね。
さすがっつーか何つーか」

蒼月「目で楽しんだ後は 隠密任務の過激なお供かよ。」うわー

小太郎「めちゃ毒々しい彼岸花なのに 骨の髄まで使われてる感凄いなあ」


彬羽「確かに合理的では有るが

人間とは恐ろしいな」しみじみ。





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