小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月28日

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【幕府公営診療所】


飛天「という事で 健診に連れて来られたお宅の兄貴に噛まれたのがこちらです。」包帯ぐーるぐる巻きっ

粋「診察に差し支える兄貴でマジですんません。」深々土下座っ


飛天「別に良いけどな
どうすりゃ速く治るか自分の体で実験出来るし」ボソッ

粋(Σもはや怖い!!)ひいっ



飛天「けど、今度から連れて来る時は麻酔の1本でも射つか しびれ薬盛ってからにしてくれな?
お宅忍者居るだろ?」

粋「Σ医者の台詞じゃねえ!!
そもそも兄貴に効く薬とかあんのかよ!?」


飛天「残念ながらバカに効く薬はまだ開発が「そっちじゃねーわ」

飛天「冗談冗談

けど、実際効く麻酔とかそうそう無いだろなあ
睡眠薬は効くのにな。」うーん。

粋「いやそりゃ放っておいても寝るし
何なら置いときゃ3日くらい余裕で寝るし「それはそれで異常だよな?」


粋「つーか。ふと思ったんだけど

仮に兄貴が大怪我ぶっこいたとして、此処に運び込んだら治療出来んの?」

飛天「怪我ならな。 麻酔効かねえから押さえ付けて処置って事になるけど。」真顔


粋(Σそれこそ無理だろ!)ひいいっ

飛天「死人何人出るかな」ふっ

粋「Σ本末転倒っ!」


飛天「そういう事だから致命傷負わすなよ
俺がくたばる
ちなみに体強すぎて薬効かないから病気にでもなられたらどう治療していいか解らないぞー」あっはっは。

粋「Σうっわ諸刃の剣過ぎる!!」



飛天「いやでもあの回復力だし たとえば病巣切除したとして、案外スルッと再生したりするんじゃないかとか
その時ちゃんと健康なの状態で再生すんのかとか 正直めちゃめちゃ興味有ったりして まあ切除する時も麻酔使えないんだけどな」ふふふふふふふ。





どがしゃーん!! ガタゴトばんっ!
ずざざざっ!



待合の婆ちゃん「先生 白髪の兄ちゃん窓から逃げたよー?」あらまあ。


飛天「あれっ 本人来てたの?」ありゃ

粋「一応噛みついたの謝りにな」あーあ。



飛天「・・次から飼い主に頼まれても健診無理ぽいなコレ」うわー

粋「うん。今度は何処なり食いちぎられかねねえわ」うんうん。



飛天「うっわー やば食われる。めちゃ良く効く睡眠薬研究しとかないと

で、今日お前は何の相談?」

粋「軽いなおい。
えーと、耳に開けまくった年季の入ったピアス穴って今すぐ塞げねえ?」

飛天「は? 外しときゃその内くっつくぞ?」

粋「Σそれが出来ねーの!
大穴開いてるから 皆気色悪がるんだよ
話してても視線が左側なんだよ!!」

飛天「闇堕ちしてたとは言え自分でブスブスやったんだろ 自己責任だんなもん。
なんなら絆創膏貼っとけでかいのやるから」

粋「Σすっげー適当っ
お前だって両耳輪っかついてんだろ!」



飛天「いやこれ魔除けだし。」

粋「Σえ!」

飛天「昔から悪鬼や病魔は耳から侵入するって言われてるから 耳に穴空けてなんぞ着けるのは魔除けなんだけど。
お前あの家居候してて何で知らないんだよ」




粋「マジか
魔除けって痛いの我慢してやるもんなんだな」うわあ。

飛天「そっか お前要らなさそうだもんな

あー。確かに何かに引っ掛かったらスッゴい痛い
マジで耳千切れたかと思う」うんうん。

粋「・・お前もかよ

頑張って穴塞ごう」うん。



待合の婆ちゃん「先生も大概いらんと思うがね」

待合の爺ちゃん「病魔も薬の材料にされたかないからのー」けらけらっ



粋「ひょっとしてお前 俺ら以外にも扱い荒いの?」嫌な予感っ

飛天「医者が人に寄って態度変えたらダメだろ?」しれっ




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千様「へー
で、 穴塞がるまで耳絆創膏?

怪我したのかと思ってびっくりしちゃったわよー」ほっ

粋「蒸れるけどしゃーねえよな」ため息。


シロ「しかしお前がそうなっとると 怪我人にしか見えんな」

粋「なんでだよ?」むすっ




小太郎「あれ? 粋耳怪我したのか!?
Σはっ!まさか輪っかじゃらじゃらつけてるから絡まってブチッ!?」ぎゃいいいんっ

シロ「こんなイメージだからだ。」きっぱり

粋「Σ微妙に有りそうで怖いのやめろおおっ!!」ひいいっ




蒼月「そういや今朝さあ
布団に引っ掛かって 寝ぼけて引っ張ってちょっと耳切れたらしいじゃん?
ひょっとして急に塞ぎたくなったのそれ?」

粋「あれマジで怖えんだよ!!」


一同(Σどんくさっ!)





石燕「あ、粋さん
干してた布団血まみれだったっすけど 鼻血なら下向いた方がいいっす。

吐血なら早めに胃の検査するんすよー」すたすた。

蒼月「不健康なアドバイスすんなよクソモヤシ。」

シロ「ちょっと切れた所では無かったのだな。」うむ。

千様「朝から大惨事だったのねえ」あらあ



粋「傷くっつくの早いから別に良いけど ビビるの嫌なんだよ」けっ

一同(回復の速さは兄ちゃんと同レベルか)納得。



シロ「で、その今朝の傷はちゃんと診て貰ったのだろうな?」

粋「え?
いや 大概くっついたし 穴空いたまんまウロウロしてると皆嫌がるだろしってちゃんと穴埋めてったし
蒼月「もはや耳のジャラジャラ単なる穴埋めかよ」



石燕「ん?耳の血なんすかアレ

胃潰瘍になった時みたいな出血量だったんすけど」あれ?

千様「アタシ等胃潰瘍の吐血量とか全く解んないわよ」うわあ。



小太郎「本当に耳もげてないのか?」一抹の不安っ

粋「大丈夫だって。ちょっとズキズキすっけど」けろっ

シロ「こやつも大概化け物よなあ」しみじみ。






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飛天「は? 化膿した?」えええー。

白「めちゃ耳痛いらしいぞ」困惑っ



千様「ちょっと大丈夫ー?」

粋「」うずくまって耳抑えっ


彬羽「この暑い中怪我した所密閉したもんで雑菌繁殖したらしい」困惑っ

飛天「Σいや怪我してんなら言えよ! 何の為の診療所だよ!!」

粋「Σだってお前怖えんだもん!!」くわっ






飛天「医者怖いとかガキかよホントに

ちょっと患部切って悪いの出すぞ ほれ皆待ち合い行っとけ」

粋「Σ!」


飛天「つか付き添い多いな
お前耳の化膿でどんだけ大騒ぎしたんだよ

ほれ 身内の方もちょっと向こう
威嚇すんな。」

千様「はいはい白君 今日は白君関係ないわよー」どうどう。

彬羽「さっさと棚から降りろ」





小太郎「動物だらけだな」わおんっ

シロ「うむ。お前に言われるかだがな。」






テオドール「あのー。 私もコレ穴塞いだ方が安全ですか?」恐る恐る耳指差しっ

彬羽「お前も穴空いてたのか」

テオドール「魔除けは必須と言われて頑張りました」

シロ「解らんでもないが 吸血鬼に呪いなんぞかかるのか?」うーん。





白「おい。なんか悲鳴凄いぞ」病院そわそわっ

千様「あら、ひょっとして粋君には麻酔ちゃんとかかるの忘れてる?」あら?



彬羽「Σくおらヤブ! これ以上医者嫌い増やすな!!」

戸がらぐしゃっ!


飛天「Σあ!こら処置中にっ
お前ちゃんと弁償しろよそれ!!」






石燕「蒼月さん。マジで女遊びは大概にした方がいいっす
病気貰ったら色々終わりっすよ」

蒼月「お前に言われたくないんだよヘナチョコモヤシ。
自分そこ貧弱なんだから不摂生大概にしないと地獄見るよ?」ふふんっ




石燕・蒼月(何が何でも健康でいよう。)






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