小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月10日

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だだだだだだっ



石燕「ちょっ 家康さん!ちょっとちょっとっ」ぜーぜーっ


家康「へ?何々? あれ絵の納品行ってたんじゃ」きょとんっ

石燕「良いから! Σあ、気持ち悪っ」

ばたーん!



家康「Σだああ暑いのにムリするから!!」ひいいっ

千様「シロ君氷よー」

シロ「心得た。
しかし 貧弱の癖に何をこんな」むう



どろんっ


石燕(与一)「石燕の意識が飛んだので代弁するが とにかく石段の下、降りて左側を探せ」頭ぐらぐらぜーぜー

家康「Σわざわざ瀕死の体乗っ取って言うレベル!?」


シロ「鎌倉武者の根性凄まじいな」冷風びゅおおっ

石燕(与一)「見れば解る あ。気持ち悪っ」きゅうっ

家康「Σ与一ちゃーん!」ぎゃああっ




粋「なんだなんだ?」ひょこっ

白「今度は何だ?」

一二三「石燕さんまた倒れたべか?」


シロ「わらわら出て来たな」



千様「何か解らないしー
危なかったら何だし皆で見に行く?」

魄哉「へ?何をですか?」あくびっ


蒼月「ジジイまた夜勤だったのかよ
体持たないよー」ったく。



彬羽「お前は石燕を頼んだ」

シロ「うむ。 ま、しばし冷やして置けば復活するだろう」軽めブリザードびゅおおっ

小太郎「石燕もう貧弱なのか頑丈なのか良く解んないな」わんっ




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蒼月「・・これって」

粋「だな、どう見ても」うわあ。





家康「お前の藁人形だね」わおー。

魄哉「五寸釘凄い量いってますねえ」あーあ。



蒼月「うわ何グロっ ジジイどんだけ恨まれてんの!?」引きっ

魄哉「そりゃ天海やってりゃ恨みも買いますよ

しかしまあ ご丁寧に僕の名前と血文字まで。」うわー

シロ「『天誅』 か。
確かに恨み凄まじい様子だな」ふむ。

テオドール「こういうのって効き目有るのですか?」おそるおそるっ

粋「えー。 石燕があんだけ慌てるぐらいだし
俺はそういうの解らないけど やっぱ呪いやべえんじゃねえの?」うーん。



白「効くどころか この辺恨みで鬼門みたいな空気だな」

彬羽「だな。放置してたら地獄への穴空くんじゃねえのか」

蒼月「恨まれ過ぎだろ」ドン引き。

魄哉「さて、どれですかねー」ふっ




千様「あら怖い
早く撤去しないとまずいんじゃない?」あらまあ

魄哉「ですねえ
よいしょっと」

ぶちっ。

家康「Σ手掴み!?」ひいいっ

小太郎「Σんな荒くむしりとって大丈夫なのか!?」ぎゃいいんっ

魄哉「大丈夫ですよー この程度の呪詛にやられる程耄碌しておりませんって
これでも元陰陽師ですよ?」



挿音「人形の汚れ具合、くたびれ具合から見て 釘打たれて3日かこそらって所か」キセルふー。

千様「アンタ それくらい前にえげつないぎっくり腰起こしてなかった?」

魄哉「・・うわ。ムカつきますね」イラッ

蒼月「論点そこじゃないだろ」



魄哉「これの持ち主の恨みのが勝ってたと言うことですか
慢心してましたね。」ちっ

粋「お前良くハリネズミみたいな自分の藁人形凝視できるよなあ」うわあ。


魄哉「ムカつきはしますが特に抵抗は

では白君 いつもの感じでお願いします。」

藁人形ぽいっ

白「ん。」ぼぼっ



千様「Σえ!燃やして大丈夫!?」


魄哉「大丈夫ですよ。
この子はモノノケとは言え 場合によっては神様ですから
白君の火は『浄化の炎』として呪いを打ち消す事が可能なんです」


粋「破壊神すげー」へー。

白「本音漏れてるぞ」藁人形ぼぼぼっ



魄哉「呪いが浄化されれば わざ面倒な呪詛返し等せずとも持ち主に何なりと災い行きますし
僕も何もしないでスッキリです」すっきり。

蒼月「ジジイ 確実に慣れてるよね?」

白「結構しょっちゅう燃やしてる」きっぱり

テオドール「お疲れ様に御座います」うわあ。



小太郎「なあ、呪詛返しって?」わんっ

魄哉「言葉そのまんまですよ
人を呪えば穴二つ。呪った人に呪いが返ってくるという奴です」

粋「Σえ。藁人形あんなのなら 相手くたばってんじゃねえの!?」


魄哉「白君にお願いするとかなりその辺優し目になりますよ?

僕がやると 相手は7日7晩悶絶した上精神地獄に持ってかれますけど」

家康「ちなみにお前のは?」

白「なんか タンスの角にやたら小指ぶつけやすくなって
3日くらい腹痛で厠と友達になるらしい」えーと。

蒼月「うわ。優しい」ああうん。

小太郎「地味に辛いけどな」わおんっ


魄哉「まあそんなですので
現役の徳川関係者なら急に腹痛起こしてる人に目をつけときゃ良いわけです」しれっ

家康「この時期さほど珍しくも無く無い?」えー。



挿音「呪われた事自体は結構どうでも良いみてえだよな。毎度」キセルふー。

千様「いちいち気にしてたらやってらんないんじゃないかしら?
あら?彬羽君? 暑さでへばったかしら」きょろっ





彬羽「おい。こっちなんだこりゃ」青ざめっ



粋「Σへ?うおお!なんじゃこりゃあ!?」ひいいっ

テオドール「Σぎゃっ真っ赤な藁人形の軍団っ!!」灰ざらあああっ

蒼月「Σ恨まれ方半端ねええ!!」ひいいっ



魄哉「Σいえいえいえ!違います!!
ほらこれどう見ても僕じゃありませんって!!」藁人形掴みっ

家康「Σぎゃー持ってこないで!なんか赤黒いっ」ひいいっ



白「ここ藁人形打つ場所になってるのか?」はて。

粋「Σどんな穴場!?」

彬羽「いや 鳥居も有るしな
俺らの正体がバレない様 基本人間は何となく入る気分にならない呪がかけられてるが
山の麓の方はその辺も薄いからな」うーん、

魄哉「あー ひょっとしたら それで人が入りたがらないとかって藁人形ゾーンに選ばれたのかもしれませんねえ」ふむふむ。

小太郎「皆ストレスためてんだなあ」わおんっ

彬羽(一二三を置いてきて正解だった。)うむ





蒼月「ん?ちょい待って
じゃ ジジイの藁人形がここに打ち付けられてたのって」

魄哉「普通に偶然 僕に殺意持ってる人がうちの下の流行りの場所で藁人形カンカンしたんでしょうね」きっぱり

家康「一瞬ヤバイのに家バレしたかと思ったよ」ホッ。




魄哉「ともあれ呪いは健康的じゃ有りません
白君まとめて浄化お願いしますね」にっこり

白「山火事になるぞ。」むう




蒼月「ホントに人間はさー
こんなされるまで恨まれるとかどう生きてたら・・」


テオドール「その藁人形蒼月さんに似ておられませんか?」

小太郎「眼帯ついてるしな」わおんっ

蒼月「どっ どの子だろう」冷や汗だらだらっ

千様「この子はちょっと呪われた方がいいわねー」あーあ。



蒼月「あの 多分8割絶対俺が原因だし
この1体だけ呪詛返し無しで行けない?」冷や汗どばー

白「そんな器用なの出来るか」むう。

彬羽「珍味持って晴明にでも頼んでこい」きっぱり。




魄哉「しかし困りましたねえ
家の入り口にこんな流行りが出来てしまっては さすがに気分悪いです

ただでさえ人外だらけで 我が家は色々呼び寄せやすいのに この辺の気が乱れますねえ」うーん。


粋「お前瓦版にコーナーあんだろ?
なんかどうにかなんねえ?」

彬羽「ん?確かに今日の夕方分の原稿はまだだが。」

魄哉「いえでも、こういうのは下手に書き立てると かえって野次馬とか面倒になりますよ」苦笑。

家康「あー人間心理だねえ」うんうん


彬羽「いや 待てよ」ふと。

白「ん?」





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【割烹 春一】




ひな「へー。肝試しですか」へー。


客「ほらコレこれ 此処の森マジで出るらしいんだよ
1つ目小僧とか ろくろ首とか
洒落にならないから大人数で行こうって事になってさー」

ひな「へー。 Σえ この瓦版って」







庵「なんであんな記事書いたの?」

彬羽「バカ騒ぎする人間共が増えりゃ 藁人形カンカンやってる暇も気も削がれるだろ」魚捌きっ

シロ「成る程 逆転の発想か。」

彬羽「ついでに本物雇ったから しばらくは騒ぎにゃ事かかねえだろ」しれっ


朱禅「いや本物雇うって何だよ」

ひな「何か知りませんが 毎度お疲れ様です」苦笑。





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