小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月24日

f:id:t00c:20210721105526j:plain




魄哉「皆さん鯱という動物をご存じで

白「嫌な予感しかしない。」




家康「はいはい逃げないよー
お前の管轄だからね」

御札ぺたり。

ぼぼっ

家康「Σうお天海この子無理!御札が効かない!!」ひいいっ

魄哉「Σこら白君待ちなさい!まだ何も言ってないでしょう こらああああ!!!」






間。






彬羽「すまん。話を続けてくれ。」

白「裏切り者。」スマキぐるぐる。


挿音「毎度お守りお疲れさんだな。」キセルすぱーっ






千様「えーと。シャチ?
確か海に居る白黒のパンダみたいなクジラ?」えーと。

魄哉「だいたいそんなですね」

シロ「で、こやつの管轄と言う事はだ。」



魄哉「めちゃめちゃ長生きして知恵持って妖怪化したシャチの群れが 海岸にダイレクトアタックかまして人襲ってるんです
本来この辺には居ないはずですが、今年暑いんでなんか来ちゃったみたいで。」

家康「シャチってアザラシとか襲う時陸にまで飛び込んで来るらしいんだよねー
動物がモノノケ化すると巨大化するからもうパニックだよ」うんうん。

小太郎「Σこっわあああ!!」ぎゃいいんっ



魄哉「幸いまだパックリいかれた人は出て居ません

が、 いずれは被害も出るでしょうし 何より海辺は夏が稼ぎ時。
危険ですので閉鎖しておりますが このままだと地元の方々の生活がままなりません
という事でお役目お願いした

何してるんですか。」


白「そこそこ それほどけ。そーっとそーっと」しーっ

テオドール「あれ?あれっ ガチガチでほどけませんっ」ひいいっ


彬羽「甘やかすな。」

デコピンぺしっ

テオドール「Σあっ」灰ざらあっ


小太郎「Σ容赦無し!」ぎゃいんっ

彬羽「当たり前だ。

お前も仕事は手を抜かないとか偉そうに言ってただろ逃げんじゃ Σこら逃げんなああ!!」

白「海とか絶体嫌だ。」ごろごろごろっ!



蒼月「すっごいゴネ様だね」うっわー。

家康「やっぱこの子に水中は無理がない?」


一同(そりゃカナヅチには酷だろ。)うん。


魄哉「仕方ありません。
小回り効きませんが僕が行きま
挿音「親父が行ったらその海2度と商売出来なくなんぞ」キセルふー。

魄哉「Σう」

千様「何だかんだでアンタが一番危ないわよねー。」うんうん。


挿音「あとあの海岸フナムシ多いんだよな カサカサってよ」

魄哉「Σうわ行きたく有りません!」ひいいっ



シロ「どいつもこいつも上はこんなのばかりか」呆れ。




千様「えーとほら 海に落ちなきゃ良いのよー?」

白「別に海が怖いわけじゃないぞ」ふんっ

彬羽(バレバレだっての)ぜーぜー。



千様「あらやだ。行く前から彬羽君が消耗してるわ」

粋「なあ、もう兄貴抜きで良くね?」

蒼月「えー。でもさ
向こうが1匹なら良いけど お仲間居たらそいつ等全員屈服させなきゃダメなんだよ
ボス居なきゃ単なる妖怪同士の小競り合いになるし
基本妖怪って他人の指示従わないもん」


家康「徳川で言えば印籠だねえ
最悪担いで持ってく?」うーん。

彬羽「だな。このアホがその場に居りゃ良いんだしな」うむ。

白「スマキでか。」更にぐるぐる巻きっ




テオドール「色々大変なのですねえ」ずざざざ復活。

家康「だねえ

あー、そだ テオちゃんちょっと手伝ってくんない?」

テオドール「はい? 何をですか?」

家康「良いから良いから ちょい来て来て」手招きっ

一同「?」

テオドール「ん?私の棺?」はて。



挿音「よっしゃかかった! 」足払いっ!

テオドール「え!?Σうわっ!!」 ざらああっ

シロ「Σ待て待て待て待て!何しとんのだお前ら!!」ひいいっ

家康「はい釘。」すちゃっ

挿音「おう」



カンカンカンカンっ


粋「へ?え? 何してんの?マジで」変な汗っ




家康「よっし!さあ見なさい!!テオちゃんの腕力じゃ自力で出られないよー」わははははっ

棺の蓋きっちり釘留めっ

テオドール「Σうわあああ!ちょっ 出して下さいいっ!」中からどんどんっ

挿音「ほれほれ とっとと片付けて帰って来ねーと こいつの豆腐メンタル修復不可になんぞー」


一同(Σ人間えげつなっ!!!)


家康「ほらほら 更に更にー 廻りに十字架並べちゃうよー」わははっ

小太郎「Σ何の黒ミサだよおおおっ!」ぎゃいいんっ

テオドール「Σうわ見えないのに何か気持ち悪い!!」棺がったんがったん!




千様「良いの?あれ」

魄哉「いやもう背に腹はかえられなテオ君ホントすみません。」頭抱えっ




彬羽「・・さっさと片付けて来るか。」

シロ「だな。」うむ。

粋「兄貴 あの俺等居るし、水に落ちたりしないと思うし な?」

白「・・・・。」ずーん。






挿音「おう。頑張ってこいや」キセルすぱーっ

千様「棺に座るのやめたげなさいよ」



コマ『何の騒ぎに御座いますか?』カタタッ

石燕「あの。何かあの中 啜り泣き聞こえるんすけど?」疑惑の目。

家康「さあ。何だろうねー」目そらしっ




鏡子(また魄哉さんが奥で読経を

政治って大変ですね。)しみじみ。





ーーーーーーーーーーー



【沖】



白「大嘘つき。」帆に登りっ

粋「Σだだだって いきなり底突き破って来るとか思わねえもん!!」ひいいっ

蒼月「Σ沈む沈む沈むーーっ!!」ひいいっ


シロ「おい!どうするのだ!」

彬羽「落ち着け
こんな事も有ろうかと 沖に難破した古い船を放置してあるそうだ

そこまで辿り着きさえすりゃ



どっぱああん!!

粋「Σうっぎゃー!」伏せっ

小太郎「Σぎゃああ 食う気満々っ!!」ぎゃいいんっっ


蒼月「バカラスどうすんの! 底から水ガンガン入ってくる!船持たないよ!!」




ゴシャアッ!!


白「コイツ底に詰めれば穴塞がるよな?」

下っぱシャチぐったり。

粋「Σあ。はいっ!」びくっ







間。







粋「Σ着いたはいいけど幽霊船!?」ひいいっ


蒼月「沖に放置されてる難破船って事は そうかもねー
うわ床抜けそう 気をつけなきゃ」足元ぎしっ


彬羽「手前ら静かにしろ

先手を打って船狙って来るような奴だぞ? 此処に俺等が避難して来てるのも解ってるはずだ
音をたてるな」

シロ「音? シャチと言うのは音を頼りにする物なのか?」

小太郎「シャチに限らず狩りする動物は皆そうだぞ
水の中って見通し悪いだろし 音で8割判断してると思って良いだろ」わおんっ

粋「へー。じゃこのボロい床で音立て無い様に そのシャチ探すって事かあ」うわあ

彬羽「だな、親玉が此処に来てるとは言いきれねえが ん?」

蒼月「うん、さっきから変な音が着いてくるね」

粋「Σえ」




白「小太郎 爪しまえ。」

小太郎「Σぎゃいん!しまった俺だ!!」ぎゃおんっ

シロ「Σチャッチャチャッチャ何かと思ったら!!」



彬羽「犬は猫と違って爪仕舞えねえからな。」うーん。

小太郎「えええどうしよ!?今爪斬るべき!?」

白「それこそパチンパチン煩いと思う」



粋「なんだ びっくりさせんなよ
まーた床下辺りから何か来るのかと Σあ。」朽ちかけた桶蹴飛ばしっ


がらんごろんがらーん。

シロ「Σ馬鹿者があああ!!」




粋「Σぎゃー! 」

ずぼがぶっ
ばしゃーん!


小太郎「Σ粋持ってかれたっ!!」きゃいんっ



シロ「だから音を立てるなと Σうおわっ!!」

ずぼばしゃーん!!


蒼月「Σアンタが一番うっさいからだよバカ!!」ひいいっ



彬羽「真下に群れが居るな 引きずり込まれるなよ!」

白「お前こそ大声出して良いのか」



ばしゃ

彬羽「ふんっ!」

ばきゃあっ!


蒼月「うっわ 出て来る前に床板ごと破壊してる」うわー。

白「この船 いつまで持つかな」一抹の不安。







ーーーーーーーーーー




【船内 後尾寄り】




蒼月「この状況で双手に別れろってバカじゃないのアイツ」むう。

白「ボスが居るなら後ろの荷物とか詰んでる辺りが怪しいらしい

その辺腐って水入ってるらしいし」てくてく。

蒼月「それは良いけど なんで一番頑丈なアイツが小舟探してんだよ」

白「引きずり込まれた奴等助けなきゃダメだし
俺等だと 小舟どういう所に有るかも解らないだろ」

蒼月「確かにしゃーないけどさ
あーもう 犬は勝手に足滑らせて穴から落ちるし 最悪っ」ため息。



白「沈む前に片付ければ帰れる 泳げる奴等は30分くらいなら平気だろ」うん。

蒼月「泳げる=エラ呼吸か何かと勘違いしてない?」


白「?」



蒼月(あーダメだ
最悪この人落ちたら引っ張り助けろって言われてるけどさ
確かに蛇だけど、水怖くないけど 無事帰れる気がしない。)

白「凹んでる間に船沈むぞ」

蒼月「その時はウミヘビにでもなるよ」とほほ

白「なれるのか 器用だな ん?」


蒼月「ん?どしたの?

Σえ?あれっ」きょろっ


しーん。





蒼月「え?ええ!?何処行ったのちょっ 」はっ


足元に穴ぼこっ


蒼月(Σ床踏み抜いた!?

いや違う 何か居る! )鳥肌ぞわっ





どっぱーーん!!

蒼月「Σうっぎゃーっ! ええええ 何これっ!?」ひいいっ


下っぱシャチどさどさどどどっ

蒼月「へ? 何コイツら 勝手に打ち上げられ

Σあ!!」穴覗きっ




シロ「ふはははは!!馬鹿めが 夏場とは言え水さえ有れば凍らせる等容易いわ!!」ブリザードびゅおおおおっ

粋「よっしゃああ!雑魚終わりっ!」ひゃほうっ


蒼月(Σ微塵も心配する事無かった!!)




白「小太郎生きてるか?」

小太郎「ちょっと齧られたあああっ」ぎゃいんぎゃいんっ

蒼月「いやお前何しに来たの?」すたっ

粋「あれ?蒼月 お前ウロコ浮き出てるけど「お宅の兄ちゃん引きずり込まれたと思って 本性で暴れようとしたんだよっ
船壊れるから極力やりたくなかったの!」

シロ「成る程 確かに蛇なら水練達者だな」びゅおおおおっ



蒼月「つーかさ 無事なのは良いけど
アンタ等動物なめすぎだよ
こんなで終わるわけないじゃん。」ため息っ

粋「へ?」

蒼月「此処は相手の縄張りの真ん中だよ?
そして腐った木の板1枚の下は奴等の家も同じ

でもって海には国境も無い。」

シロ「む。つまり」



シャチ軍団 どぱーん!

粋「うおお!氷突き破って新手来たああ!!」ひいいっ


小太郎「Σぎゃああまた齧られるーっ!!」きゃいんきゃいんっ

蒼月「生肉嫌いだけどしゃーないよね」鱗ぞぞぞっ

シロ「Σ反対に食う気か!? あれを!?」




白「そうか 足場有るのか。」くわっ
蒼月「あ。やっぱ無し
逃げないと巻き込まれるよ」そそくさっ


シロ「Σおおお落ち着け船が沈めば足場もっ」

粋「だああ!兄貴 たんまたんまーーっ!!」ひいいっ








シャチ妖怪親玉「Σうお火炎爆発!?」ええええっ!!

彬羽「だな。お前ら海の奴等の苦手な火だな」ばささっ


シャチ親玉「Σはっ」


彬羽「所詮は魚か。うまく餌に釣られて出てきやがって。」


シャチ親玉「Σまさか自分達の大将を囮に!?
この人でなしいいいっ!!」

彬羽「Σサカマタごときに言われたくねええーーっ!!」むかっ







ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー





蒼月「考えたらお前だけ飛べたんじゃん!! ずるいー!」ちょっと焦げっ

彬羽「そりゃカラスだからな」しれっ


家康「いやーテオちゃんごめんね
前に閉じ込められるの慣れてるって言ってたから 結構平気かなー?って」

テオドール「あ。そういう事でしたか
鬱陶しがられて封印されたのかと」ほっ。

石燕「許しちゃうんすね」ああうん。

テオドール「家康さんボコボコに御座いますので」


石燕「妖怪虐める人間は嫌いっす。」けっ

家康「早く出してやれってめちゃ硯で殴打されたよ」ふっ

挿音「将軍相手に凄えよなお前」

シロ(Σこっちも殴打の跡が!)ひいっ



テオドール「で、あちらは大丈夫でございましょうか?」


千様「うーん。 微妙?」




白「裏切り者。」しゃーっ

彬羽「Σ威嚇するな!ちゃんとすぐ回収してやったろうが!!」

粋「兄貴ほら キレて足場壊したの兄貴だし な?」どうどう。




コマ『お腹が空いて気が立っているのかも。
好物作ってあげたらおそらくキゲン直ります』筆談っ

彬羽「他に手が有ったってのか 全く」ぶつぶつ。






魄哉「ついに彬羽君まで殿みたいな事を。
悪影響半端ないです」頭抱えて深いため息どんより。

家康「ねえ、あえてヨゴレやったのに酷くない?」ボッコボコ。


石燕「あの実は 家康さんの意図見えなかったんで毛有毛現の筆で実はそのー」

紙からうぞぞっ


小太郎「Σまた変なの出てきた!!」ぎゃいいんっ





>サイトトップに戻る