飛天「マンドラゴラってのは 主に西洋で使われてるヤバイ植物でー
主に断頭台の下で人の血と恨み辛みを吸って成長すると言われてる根菜な。各種薬に使えるから重宝してるんだよなー」ノリノリ解説っ
石燕「確か引っこ抜くと 絶命レベルのえげつない悲鳴あげるんすよねー」にこにこ。
シロ「凄まじい会話だな」ドン引きっ
千様「お茶菓子が美味しくなるわねー」うげー。
白「あれ? それ九尾がオヤツにしてたような」ふむ。
飛天「あの狐元は大陸で暴れてたんだろ?
干したり漬け物にして保存してたんじゃね?」
粋「なんでちょっと微笑ましい感じになってんだよ」
飛天「ちなみに実物はコチラな。」
マンドラゴラでろんっ
粋「Σきっしょいーー!!」ひいいっ
蒼月「うわでかっ!何これ本物?」うっわー
飛天「本物本物。これを擦り下ろして薬作るんだよ」
粋「Σ擦り下ろすって めちゃめちゃ人みたいな形してるけど!?」
石燕「何言ってんすか
大根や人参って 先っちょ割れたの大概こんなんっしょ?」
粋「Σ大概こんなでかくねええ!!」
挿音「そりゃーたまにゃあ変なの有るけどよ
ここまで人みてえなんわねえわ。」キセルぷこー。
シロ「畑担当が一緒にすんなと言わんばかりだな。」うむ。
飛天「よし。怖いからこれ以上追及無しで
とにかくこれがマンドラゴラな。」ごそごそ仕舞いっ
小太郎(よく懐に仕舞えるなあ。)わおんっ
家康「で、何でいきなりマンドラゴラトーク?
まさかそれ解説したくて来たんじゃないよね?」えーと。
飛天「俺は空気読めないオタクか。
実はさ 最近成分見直してたら あれ?コレ特にマンドラゴラじゃなくて良くないかな?って気が付いてさ」
蒼月「いやそもそも何に何処で使ってたのこんなの。」
飛天「胃薬 とか?」えーと。
ぶはあっ!
小太郎「Σ彬羽がいつも飲んでる奴!!」ぎゃいいんっ
粋「落ち着けカラス! ちょっ凄えムセてる!!」ひいいっ
間。
テオドール「ご安心下さい。こちらただの水です。」桶にたぷんっ
彬羽「今まさに飲もうとしてる時に言うか」げほっ
飛天「何言ってんだよ。
薬の材料なんて大概グロ「おいやめろ言うな
今後一切世話になりたくなくなる予感しかしねえだろ。」
白「そんな嫌か?」はて。
彬羽「Σただの草木ならともかく!処刑された奴の血が肥料とか 誰が好んで飲みたがんだ!!」
飛天「その辺どう?」
テオドール「そうですねー 珍味的な意味で若干食欲をそそられ「Σ吸血鬼と一般の妖怪一緒にすんな!!」
白「一般の妖怪ってなんだろ?」はて。
蒼月「大将が解らないなら俺らに解るわけないよ」うん。
飛天「と、まあこういう風に嫌がるデリケートな奴も居るし
成分的に他ので代用できるなこれと」
家康「成る程 絶対そっちのが有りがたいね」うん。
小太郎「その代用出来るのって?」わおんっ
飛天「はい注目 江戸の皆の万能薬 高麗人参!」じゃじゃーん。
挿音「高麗人参の業者に闇討ちされんぞお前。」真顔
飛天「実際成分ほぼ同じなんだよなー
いや有名なだけあるよ 高麗人参」うんうん。
石燕「Σマジすか たっかいだけで効き目マユツバなんだろとか思ってたんすけど!!」おおっ
蒼月「毎度オカルト絡むと一気に信頼するよね」
石燕「人間は信用して無いっすから。」きっばり
シロ「しかし 高麗人参か
万病に効くとは聞いたことが有るが
確か高価で庶民には手の出ない品のはず。」ふむ
飛天「そうそう。
これもさ 診療所の予算切り詰めて申請してようやく買えた奴でさ
皆に行き渡る様にってのは なかなかキッツイ物が有ってさー」うんうん。
白「あれ? マンドラゴラのが安いのか?」
飛天「ぶっちゃけルートさえ解れば かなりお得。」キリッ
一同(Σ何のルート!?)
飛天「以上を踏まえてだ
マンドラゴラは たま幻覚見たり手足痺れたりちょっとヤバめの副作用が有るしで
彬羽「Σこら待て!何て物飲ませてくれてんだ!!」
飛天「胃痛収まるなら安いだろ?
薬は多かれ少なかれ副作用出るもんなんだよ。
で、手頃に高麗人参を使えないかなー?と考えた結果」
家康「結果?」ふむ。
飛天「ヘタだけ残して水に浸けといたら なんか根っこ生えて来たから裏山辺りに植えさせてくんね?」
高麗人参のヘタの山っ
家康「Σ見た目ほとんど生ゴミ!!」
蒼月「Σ有り難み無さすぎだろ高級品!」ひいいっ
粋「お前 どこの主夫だよ」うわー
千様「あー。そいや魄哉もやってたわねこれ」
挿音「親父のはネギだろ。
ありゃ水に差しときゃ 3回は収穫出来んだよ」
石燕「Σネギ凄っ!」おおっ
白「何で診療所の庭に植えないんだ?
ワケの解らない毒草うじゃうじゃ植えてるのに」はて。
飛天「あーいや ほら、外国の人参だし高いって事はデリケートなのかなって
ここの裏山 犬神がダイダラボッチみたいになってるし 物凄い栄養豊富なんじゃ?とかってさ」
千様「この子園芸にはあんま向いてなさそうね」うわあ。
彬羽「むしろ それで育ったらマンドラゴラと大差ねえ物になりかないだろ。」けほっ
シロ「だな、 犬神も普通にエサ食って巨大化したわけでは無いしな」ふむ。
魄哉「あれ?彬羽君 その水何処の持ってきたんです?」
テオドール「あ。急いでいたので玄関の桶を「Σえええ!あれ この前の雨漏りの雨水ですよ!?」
ごぶはっ!!
飛天「食中毒予防にマンドラゴラの粉末効くけど「Σいらん!!」
千様「病院嫌いが増えそうねー」あらまあ。
白「好きなのがおかしい」 ※病院大嫌い。
ーーーーーーーーー
【裏山】
魄哉「育たないと思いますがねえ」苦笑。
飛天「物は試しだろ
よっしゃ埋まった!」土ぺしっ
挿音「なあ。耕しもしねーで いきなり地べたって どう考えても無理じゃね?」
魄哉「しーっ。 むしろ根付いて貰っては困るんですよ」
挿音「は?」
魄哉「高麗人参は外国の植物です。
この国の土壌でそれが育ち広まってしまうと生態系に影響を及ぼしかねません。
最悪国特有の他の植物が栄養取られて枯れて滅びる可能性も有るんです」
挿音「Σげ。マジかよ」
魄哉「出来たらヘタだけでも地中に入れるのは避けたかったんですがねえ」うーん。
白「言って聞く奴じゃ無いしな」うん。
魄哉「ほら、この子がこう認めちゃってるくらいです。
やらせた方がナンボかマシなんですよ」ふっ。
挿音「成る程、マニア面倒くせえな。」納得。
飛天「さーて。育つかなー」わくわく 目印看板立てっ
魄哉(ちょっと心は痛みますが。
高麗人参は幕府の方でどうに都合つけるとして)ぶつぶつ。
石燕「これで育ったら値段下がるんすよねー
ヘタだけで再利用出来るんならかなりお得っすよ
ん?」ぴく。
家康「ん?どしたの?」
石燕「ん?ちょ あれっ!?」
地べた這いつくばりっ
粋「Σうお!何だよ石燕っ」びくっ
石燕「今植えたのから 若干の妖気が。」じーっ
白「あ。ホントだ」ふむ。
飛天「Σうわ 気付かなかった!」
千様「え。なんで?植えたの高麗人参でしょ!?」
魄哉「あの。まさかと思いますけど
マンドラゴラと高麗人参って どっちも基本人参ですよね?」冷や汗っ
飛天「Σあ。水に着ける時点で間違えたかも。」
粋「Σほんっと適当過ぎるだろお前!!」
白「マンドラゴラが此処に根付いたらどうなるんだ?」
テオドール「えーと。私の故郷では マンドラゴラが生えるとその辺一帯魔界みたいになってましたね
土壌が呪いで汚染されるみたいです。」
一同(Σ外来種怖ああっ!!)
テオドール「村が3個程飲み込まれ 住民と入れ替わるかの様に 廃墟に大量のマンドラゴラが生えていたとか何とか いや実に恐ろしいです。」
家康「Σホラー過ぎる!!」ひいいっ
蒼月「万が一の為に早めに引っこ抜いてた方が良くない!?」
魄哉「それはそうなんですが Σこら蒼月君やめなさい!!
小さいとは言え根っこが出てる以上 抜いたら死にます!!」
蒼月「Σえ?」手放しっ
魄哉「引っこ抜いたら悲鳴上げるんですよね?
今植わってると言う事は そういう可能性も大じゃないですか?」
白「どうなんだ?」
テオドール「ヘタ状態でで埋まってるマンドラゴラ抜いた事有りませんからねえ。」うーん。
千様「ねえ。抜いたらポクッと逝くなら 地元の人はどうやってマンドラゴラ収穫してるの?売ってるのよね?」
魄哉「そこは確か その」
千様「?」
飛天「あ。犬にマンドラゴラくくりつけて引っこ抜かせるって聞いた事が。」はっ
小太郎「Σ絶対嫌だあああ!!!」ぎゃいいんっ
飛天「」たんこぶ。
小太郎「彬羽ええええ!」ぎゃいんぎゃいんっ
彬羽「手前が自己責任で引っこ抜け!!」ぜーぜー。
家康「お前気持ち悪くなってたんじゃないの?」
石燕「復活の速ささすがっす。」わお。
白「さて、どうしよう」
魄哉「若い頃に取り扱い色々学んだんですが
あー出てこないっ 歳はとりたくないですねえ」えーと。
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晴明「何故に私がこげな事を」むすーっ
家康「ごめんねー 晴明さんの防御結界ならマンドラゴラ無効化出来るかなーって。」
晴明「音まで塞ぐとか並大抵ではないぞ。
どんだけ手間がかかると思っとるのだ」陣書き書きっ
九尾「おんや。皆してどしたんじゃ
お。 その葉っぱはマンドラゴラかえ?」おおっ
粋「お前のオヤツじゃねーかんな。引っこ抜くなよ」
九尾「んなアホな真似せんわ
と言うか 葛の葉の息子よ。何しとんのじゃお前」
晴明「見て解らぬか」むっ
九尾「いやそれ『引っこ抜いた』ら悲鳴上げるのでの
ちょっとずつ廻り掘って取り出すと安全なんじゃぞ」
一同「Σえ。」
魄哉「Σあっ」手ぽん。
晴明「Σはよ言わんか!!」結界完成間近っ
九尾「ほほほ。人をバカにしとったが お主はこの島国から出た事無いからのー」ほほほほほっ
晴明「黙れ 妲己めが」ふんっ
飛天「あのー 安全な取り扱い解ったし 此処ほとんど魔界みたいな物だし
このまま育てちゃダメ? 」
一同「却下。」