小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月19日

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ざっしゃざっしゃっ


粋「ん?お前何してんの?」

テオドール「Σあ!その 雨上がりで草履の跡が汚ないなーと思いまして
掃き掃除をと思ったのですが どんどん悪化してます どう致しましょうっ」困惑っ

粋「地べた乾いてからのが良くねえ?
ホウキドロッドロだしよ」うわあ。

テオドール「Σ成る程!」おおっ

粋(こいつ絶対1人で生きてけねーなあ。)




テオドール「お役にたてる事があまりに少ないので つい出来そうな事から手を出してしまうのですよね」ため息。

粋「うん。すっげえカエルにはモテてんな どういう事これ?」

テオドール「いっそカエルと会話が出来れば良い友になれるかも」うーん。

粋「俺が言うのも何だけど
さすがにファンタジー過ぎんだろ」


びゅおっ

テオドール「Σうわっ」

粋「此処山の上だからなー 風きっついんだよな。」

テオドール「成る程 うわホントキッツイですね

おや?石燕さーん。 何か飛びましたよ?」

石燕「へ? Σうわっちょ泥!泥っ!!」ひいいっ


粋「Σやべえ絵か! よっしゃ任せ


びゅおおっ

絵バタタっ

粋「Σムカつくなおい!!」


テオドール「Σぶわっ!」べしっ

石燕「Σおお!テオさんナイスっす!!」おおおっ


テオドール「あいた。紙も勢い付くと結構痛いですね ん?

Σ怖いーー!!」ひいいっ

灰ざらららっ


粋「うん。だと思った
ほらよもう飛ばされんなよ」

石燕「ほう。今回のなかなか良く描けたって事っすね」ふっ

粋「お前のは毎度満遍なく怖えよ。」目そらしっ





間。







シロ「む?何をしとるのだ お前」

粋「いやちょっと 灰と泥が混ざっちゃって
乾かさないと復活出来ねえみたいでさ」泥拡げて乾かしっ

シロ「・・察しが付くのが物悲しいのだが。」


粋「言ってやんなよ
また変な空回りすんぞコイツ」泥ぺたぺた

シロ「その状態で聞こえとるのか?

しかし凄い風だったな また雨になるやもしれんな」むう。

粋「だなーさっき石燕の絵も飛ばされて あれ?向こうもなんか散ってねえ?」

シロ「ん? あそこは彬羽の部屋の前か
なんぞ飛ばされたか」すたすた。










粋・シロ(Σどう見ても原稿ーーーっ!!!)ひいいっ


シロ「おいこれは」冷や汗っ

粋「瓦版のアレだよな あいつ枠持ってたよな
え?コレヤバくねえ? 1日1本書いてんだろ?」えええっ


シロ「読めるか?」

粋「ドロッドロでもう全然読めねえな。」うん。


シロ「だな。で、確か あやつ今日は夕方まで留守だよな?」

粋「だな。いつものパターンなら多分 それからちょろっと版元行ってコレ出してくるとかだろけど」

シロ・粋(あのクソ真面目が 〆切破りになってしまう!!)


粋「なんだこれ 何だろう
俺ら何も悪くねえのに 何かこう」頭抱えっ

シロ「うむ。普段色々世話になっとるというか貧乏くじ引かせまくっとるしな
こう具体的に 理不尽なのを目の当たりにするとな。」

粋「な? うわー。 暑がりが回んねー頭で頑張って書いたんだろによ
せめて読める状態ならなあ」





白「原稿が無いならお前等が書けば良いんだぞ。」ひょこっ

粋「兄上 何処のアントワさんそれ」



シロ「Σ阿呆か! 俺らにそんな才が有ると思うてか!!」

白「バカラスだって物書きになろうって気ゼロだったんだぞ
一二三向けとかにまとめたの 石燕が感心して版元に持ち込んで 気に入られて頼まれただけだし」

粋「いやあの。更にハードル上がったんだけど」

白「あれ?」




テオドール「プロの目に止まったのですか、彬羽さん凄いですねえ。」ずぞぞぞ復活。

シロ「だな。ますます真似出来ぬわ。
気の毒では有るが」むう。


白「そんな気張らなくても良いと思うぞ
普段から内容バラバラらしいし」ほれ。


蒼月「だねー。ほらあのカラスクッソ真面目でしょ?
1度ネタに詰まると 適当にとか出来なくてさ
どうにかして絞り出したなコレって一目で解る迷走記事書くんだよねー

あいつの担当テーマ自由な欄だけどさ。 まーた苦しみ抜いて辛うじて書いたなー的なの頻繁に有ってさ ある意味面白いよ」あはははっ

粋「この上無く嫌な読者だな」ドン引きっ


蒼月「ま、常に堅苦しいの書かれても読み手が肩凝るし
箸休め的な意味で ちょこちょこ迷走記事書いてくれた方が飽きなくて良いんじゃないの?とは思うけどね」すたすた。


シロ「意外と真面目に読み込んどるのだな」困惑っ

テオドール「ひょっとしてそう言う意味ではファンなのでは?」




白「な? 結構中身決まってないぽいし
今日のは偉くはっちゃけてるな。くらいに取られるかも知れない」

粋「このメンツじゃ はっちゃけ過ぎて頭疑われる物しか書けねーだろ 」



白「そもそも俺は字あんま書けないし お前ら頑張れ。」きりっ

シロ「よし。書けんで良かった
しかし無理にも程がある」


テオドール「ドイツ料理のレシピでも書きます?」

粋「Σあ!たまにネタに詰まると料理コラムと化すんだっけそういや!!」おおっ

シロ「ちょっと待て。
地方の瓦版に馴染みが無さすぎる物を書くのもどうかと思うぞ
ちなみに材料は何だ」

テオドール「えっとそうですね まずズッキーニとー」えーと。

粋「何だよそれ 何処で買うんだよ」

テオドール「先日お邪魔した江戸城にはありましたよ?」

粋「Σ江戸城凄え!!」



シロ「ふむ。それよりは馴染み易いかも知れぬ案が有る
ほれ あやつの文はいちいち堅苦しかろう

故にだ 先程の江戸城の話で思い出したのだが
宝物庫の伝統有る刀剣の逸話等をまとめてだな
粋「それお前が読みたい奴だよな?」

テオドール「意外とノリノリに御座いますね。」


粋「そもそも入れ無くね?
宝物庫とかいわば徳川の財布だろ?」

シロ「Σく! 駄目かっ」



テオドール「粋さん 何か案は御座いますか?」

粋「Σえ!?俺?
えーと あ。 実録芝居小屋の裏側 ドロドロ事件簿!とか?」


シロ「お前が破門にされて終わるぞ」きっぱり。

テオドール「あそこの皆さん親切ですけどね?」ええー








千様「あらー、白君何書いてるの?」

白「俺のがまだマトモなの書けるかも知れない」むう。








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彬羽「いやその、今日はバイト行く前に原稿出して来たんだが。」困惑っ

一同「Σえええええー!!!」

粋「じゃあこのドロドロのはよ!」

彬羽「それはボツ原稿だな。
イマイチだったんで適当に塗りつぶして捨てるつもりで置いてた奴だ」

粋「Σぐしゃぐしゃなの最初からかよ!」




彬羽「そもそもお前らが原稿駄目にしたわけでも無いだろ
そんな必死にならねえでも」

提出された原稿(モドキ)ごっちゃり。



シロ「おおおお前がまたぶっ倒れるのでは無いかと心配してだな!!」

テオドール「暑さに弱いとお聞きしましたので 微力ながらお助けしたいとっ」

粋「うちの兄貴が毎度毎度これでもかも迷惑かけてんだもんよおおおっ!!」どちくしょおおっ





千様「彬羽君 苦労してる分愛されキャラよねー。」せんべいぼりぼりっ

蒼月「てか ガキ共に懐かれてる感じ?」

家康「あー確かに」うんうん。




彬羽「しかし、なかなか面白いのを書くなお前ら
今後ネタに詰まったら参考にさせて貰うか」ふむ。


粋「Σえ!マジで!?」

シロ「ほれ見ろ!やはり傾向似ておったで有ろうがっ」ふふんっ

テオドール「まだ日本語書けないので 母国語で申し訳ありません。」ちょっとホッ





白「へー あいつ等そんな良いの書くのか」ふむふむ。

彬羽「そのまま出せる物じゃねえが 目の付け所は面白いな
正直かなり助かるな」三人の原稿めくりっ





白「へー。 そうかそうか」

ちょっとわくわく 原稿差し出しっ


彬羽「すまん。何書いてるのか全く読めん」きっばり。





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