小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月11日

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【深夜】




粋(蒸し暑くて寝らんねー。)ぐたあ


雨ザーザー
空気どんより 湿気ムシィィ



粋「だーくそ そりゃ湿気るって
あーもう 眠いのにっ眠かったのに朝までコレとかマジで嫌だー!」汗だくだくちしょおおおっ



白「夜中に煩いぞ。」

襖すぱんっ!

粋「Σぎゃーすんませんでし Σ何してんだああ!!」

地獄大夫「何とは失礼な わちきにござんすよ」べっったり

粋「Σだからだよ!深夜に何しいややっぱ聞きなくたくないっ!!」ひいいっ



白「オバケってな
ひんやりしてるから首に巻くと涼しいんだぞ」しれっ

粋「Σへ?」

地獄大夫「残念にござんしたな
この御人相手にそげな色っぽい話になるわけござんせんよ」ふっ

粋「いや、あの」



地獄大夫「まあでも!それでもこうしてへばりつく口実にはなりんした
他の女には真似出来ない芸当にありんしょう!
年季の入った幽霊ならではの役得にありんす!」くわっ

白「鼓膜痛い痛い」じーん。

地獄大夫「Σあ。これはわちきとした事が」おほほっ



粋「あの。女のプライドとか色々有るとは思うんだけど
絵面的にどうなんだよソレ」おずおず挙手っ

白「絵面?
オバケとそれに取り憑かれてる奴だろ?」はて。

粋「うん聞いてて何だけどごめん。 凄えトドメ刺してる気になってきたマジでごめん」


地獄大夫「・・生きてる御人には真似出来ない事にござんすから」ふっ

粋(何で兄貴 普通にモテらんねーのかなあ)うーん。




白「それはそうとお前 暑い暑い煩かったな」

粋「へ?ああ。湿気凄えし
気温も何度あんだろなコレ」手であおぎっ


地獄大夫「はー。体が有るのも難儀にござんすなあ
どれ ひんやりしなさんす?」

粋「え?

Σあー!いやいやいや俺はそういうのはちょっと!」わたわたっ







テオドール「夜中は皆さん寝るので暇ですね
おや
何してらっしゃるので?」


地獄大夫「暑さには氷にござんしょ?」

シロ「全く夜中にたたき起こしよって!」ぷんすか氷ぱきぱきーん。

粋「うん。すっげえ涼しい」ああうん。



白「良かったな これで寝れるだろ」

粋「そだなー 溶けたらもっと湿度増して地獄だけどな」けっ

シロ「これ以上俺にどうしろと言うのだ」むう。

白「なんで拗ねてるんだお前」

粋「別に。」ふんっ

白「思春期め。」にやっ

粋「Σえ」





テオドール「?

えーと。寝付くまででしたら 首の後ろや手足の曲がる所の内側を冷やすとよろしい様ですよ?
太い血管が有るので そこを冷やすと全身にひんやりした血が巡り涼しくなるのだそうです」

シロ「ほう。さすがは吸血鬼
血には詳しいか」

粋「ん?首? 首に氷 Σうおつべたっ!!」ひいいっ

地獄大夫「そのまんまだと凍傷になりんせんか?」



テオドール「いえ、私はそういう豆知識は得意では無いので

先程 そこでぶっ倒れてた彬羽さんに指示されながら応急処置をしまして覚えました。」

白「またぶっ倒れてたのか。」

テオドール「意識朦朧で 温暖化の原因となる全ての物をこの世から駆逐するとか何とかブツブツ言われてて恐ろしかったですね」

シロ「朦朧としてまで堅苦しいな」引。




テオドール「後は 石燕さんも台所で『み、みず』とか言って力尽きかけてましたし
さすがは日本の夏 恐ろしいですね」うんうん。

粋「Σ家の中で遭難かよ!!」ひいいっ



地獄大夫「おんや?
主さん ひょっとして今夜は本当にとんでもなく暑いのでは?
あちきは幽体なので解りんせん」

白「ん? そんな思わないけど シロの氷のせいかな?」はて。

シロ「いや お前は其奴張り付けとるからだろ。」



粋「え?ちょい待て

他の奴等って大丈夫かな?」

白・シロ「・・・・。」





テオドール「寂しかったので 誰か起きてないか見て廻りましたが 皆さんよくおやすみでしたよ?」


シロ「Σ嫌な予感しかせん!! 手分けして安否確認!」

粋「Σうおおおヤバイの俺だけじゃ無かったかも!」どたばたっ






間。








魄哉「あー 目が回ります」頭冷やしっ

家康「気持ち悪いいい」きゅうっ

千様「下手したら朝目覚めなかったかもねー」頭ずきずきっ



挿音「あー 気持ちわりっ
なんだこの暑さ 異常じゃね?」

彬羽「お前よく動き回れるな」

挿音「キツ目の二日酔いみてーなもんだろが」

魄哉「全然違います 大人しくしてて下さい」



一二三「小太郎さんは?」きょろっ

コマ『犬は人より暑さに弱いので 水風呂に突っ込んでおります。』筆談っ

千様「アタシも入ろうかしら」汗だーらだら




彬羽「最初にお前に応急処置の仕方教えておいたのは正解だったか」汗ぬぐいっ

テオドール「よっし。ようやく1個お役に立てました!」拳ぐぐっ

粋「いやお前 それは良いけど何で平気なんだよ
俺ら皆の確認するだけで汗だくだっての」あつー。



テオドール「痩せ我慢にございます」ふっ

魄哉「コマ。テオドール君を小太郎君の所に」

コマ『あいあいさー。』がしっ

テオドール「え? Σあーーーっ!!」

ずーるずるずるずるっ




家康「コマちゃん暑さ関係無くて良いなあ」

挿音「カラクリだかんな。」




蒼月「けど、何でかなー?
毎年此処までじゃ無くない?
この家仮にも高所だよ?」うちわばっさばさ

魄哉「ですねえ
この異常なまでの湿気と熱気。普通に考えて有り得ません

例えるなら 真下に温泉でも湧いてる様な」



シロ「ん?ちょっと待て。
裏山に温泉湧いとらんかったか?」

魄哉「湧いてますけど うちの真下って九尾さんが住み着いてる あの封印のダンジョンですよ?」

家康「うん。家の地下にダンジョン有るのもおかしいけどね」


挿音「あー そいやうちの見習い共に修理頼んだせいで 勝手につけられた座敷牢とかも有るよな」キセルふー。

千様「うちの地下 色々びっちり詰まってんのねー」




蒼月「あの、ひょっとして 地下に色々作りすぎて そこに温泉流れこんでんじゃない?」

一同「」



魄哉「Σいえいえいえ!絶体崩れませんて!!
こはちゃんと東西の呪術フルに使用した特殊加工で「いや。ジジイの作ったのじゃなくても 忍見習いの奴等の方とかさー」



家康「えーと。仮にその場合どうなるの?」

挿音「えー。そうだな 温泉が流れ込んでる所を塞いで

いや、いっぺん漏れて来てんならナンボでも近くから沸いて来そうだな」うーん。

粋「うわ。それじゃなきゃ良いけどなあ」



白「バカラス メンタル生きてるか?」

彬羽「気のせいか?硫黄の臭いがする気がする」変な汗もダラダラっ


魄哉「あーこれは」察し。



九尾「うおおおダーリン助けてええ ちょっと遅くまで遊んどったらわちの巣が水攻め食らっとるー!」ひいいっ

一同(間違いなし!!)




地獄大夫「どうにかお湯を抜くしかござんせんなあ。
しかし 何故にまた急に

長雨のせいにござんしょうか?」うーん。


魄哉「忍軍の皆さんの作った所も一応補強はしていたんですがねえ
雨にそこまでの威力が。
誤算でした 」ため息。

挿音「しゃーねえ 朝まで耐えて明日どうにか工事すっか」

彬羽「Σ!」

一二三「暑がりの彬羽さん持ちそうにねえべ」

シロ「どうせ蒸気で大差無い そこら凍らせるぞ」ぱきぱきーん。

魄哉「助かります。」





白「んー。 なあ九尾

出かける前に何か無かったか?」

九尾「ほ?」

白「魄哉がそういうミスするとか思えないし
何か変なの無かったかな?と思って」

九尾「え? えーなんぞ有ったかのー」うーん。



魄哉「あの 信用頂けるのは有りがたいんですが
今回は確実に僕の計算ミスだと思います
皆さん巻き込んで大変申し訳な
九尾「強いて言うなら 最近お尻がセクシーになって引っ掛かったんで おりゃあ!と引っこ抜いたくらいかのー?」※巨体。

一同「絶対それだろ。」




家康「ん? あの
ひょっとして メキッとかバキッとか言った?」

九尾「えー詳しく言わんといかんのけ?
ちょっと ちょっとだけメリッとか言ったようなー?」んー。



地獄大夫「とどのつまりは デブ狐のせいでうちの主さん煮える所だったと?」はあ?

九尾「待てこら誰がデブじゃい三下幽霊
だーりんはわちのじゃ!」むかっ


石燕「すんません。暑さでマジでヤバイんで小競り合いは外でお願いしたいんすけど」
九尾・地獄大夫「Σ!」びくっ


蒼月「うわ 暑さでモヤシがキレてる」

石燕「傷んだモヤシは酸っぱい汁出て破壊力バツグンすよー」ふふふふふ。

挿音「あーこりゃヤベえわ」うん。





粋「うわー皆 朝まで持つかなコレ」

白「よし九尾。
お前がやっちゃったんだから責任とろうな」肩ぽん。

九尾「Σえ」



千様「え?え?どうにかなるの?」

白「今すぐ夜目の効く奴等集めれば良いんだよな?」

家康「あ。なるほど」手ぽん。



蒼月「そっか 妖怪には夜活動する奴も多いもんね
さっすが総大将」おおっ

白「妖怪て大概皆ヒマだしな。

て、事で 召集だけ気張れバカラス 」

彬羽「Σいい加減手紙くらい書けるようになっとけバカ大将!!」

一二三「しゃーねえ。 おらが書くだ
ほら 何て書けばええだべ?」腕まくりっ



石燕「百鬼夜行て手紙で召集なんすか?」頭から湯気しゅうう

白「お前大丈夫か?
だな。それでバカラスの舎弟のカラス達が

あ、夜はカラス飛べないか
コウモリで良いか

おーいテオ 吸血鬼ならコウモリ呼べな

小太郎「あの、水風呂が灰だらけなんだけど」びしゃびしゃっ

粋「風呂場で何怖がる事があったんだよあいつ。」

小太郎「コマに投げ込まれて 即座に散ったぞ」わおんっ



コマ『人を投げる時は1本背負いでは?』筆談っ

家康「それは武道の場合だね」うん。



シロ「散らばったままでは復活せんよな?網で掬うか?」

魄哉「おたまでアク取り感覚のが良いかもしれませんね」うーん。





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【翌朝 下の町】






町人一同(Σ一夜にして温泉湧いた!?)大混乱っ




千様「下までの水路作ったの?」

白「有ったら皆使うだろ?」

粋「うわすげー 温泉街になりそうだな」へー。

彬羽「あー まだ頭がクラクラしやがる」よれっ



家康「あ、既に使ってる人居るね」



ひな「はーい皆さん
奇跡の温泉で作った温泉卵いかがですかー?」

朱禅「食ったら何かご利益あるかもよー」らっいしゃい

粋「Σ逞しっ!」

蒼月「Σ身内じゃんかよ!キツいんだけど!!」ひいいっ





白「工事手伝ってくれた奴等に 温泉卵配ったの見てたんだな」

千様「妖怪って そんなので動いてくれるのねー」

白「皆ヒマだからな」うん。




朱禅「お。彬羽調度良い!

この流れに乗るぞ! 今日は店休んで温泉饅頭の製作「割烹のプライドは無いのか。」



魄哉「あーでも 夏場の温泉、良いですよねー 」うんうん。

家康「昨日の惨事の後で 良く言えるよね」


九尾「労働の後の卵うまし」もぐもぐ。




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