小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月25日

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江戸城中庭】





魄哉「えー御二人に御足労頂きましたのは他でもありません。
幕府としてのお願いが

酒呑童子「用があるなら手前で来いっての」けっ

茨木童子「あー。どうせ何してるでも無いし こっちから行くって言ったの俺だわ」しれっ

酒呑童子「Σ勝手に決めんな大江山のボスは俺だぞ!!」



シロ「こいつらを城内に入れて良いのか?」

魄哉「来てくれるって言ってるのを拒絶するのも失礼でしょう?

ご安心を。万一ツノ出しっぱでも騒ぎにならない様 城の皆には集団催眠を


千様「Σ蒼月君 大丈夫ーーっ!?」ひいいっ

蒼月「ちょ 大人数はツラいっ!
早くして早く!倒れるうううっ 」頭ぐらぐらっ


魄哉「って事でうちの子が体張ってますんで
ちゃっちゃと話終わらせましょうか」メガネきらーん。

酒呑童子「Σぐ! 人質かよ卑怯なっ!!」


茨木童子(うちの大将アホで良かった。)うん。






家康「えっとねー 何も難しい事じゃ無いんだよ
御前達 大江山に住んで久しいでしょ?
んでねー 正直強い部類だし。 この際私らと手を組まない?」

酒呑童子「は?」

茨木童子大江山は昔っから 人間共の戦の砦に使われたりしてただろ?
面倒いから勝手にやれって感じだったけどさ

つまり、戦するにゃ便利な場所なんだよ」

魄哉「ですです。
基本今までは変わりませんが

その地の理を生かして『見張り』になって頂け無いかと」

家康「なんか変な事合ったら教えてくれるだけで良いんだけど どう?
勿論 今までと同じく普通に暮らして貰ってて大丈夫だし 他に何も求めないよー」


酒呑童子「いや 何で上からなんだよ?」ああん?

家康「Σしくった!天海パス!!」ひいっ

魄哉「すみませんね 人間の感覚で物言っちゃいまして
何百年と住んでる方々に対し何様ですよねえ?ホントにもう人間ってのは 」ぎりぎりぎりぎりっ

茨木童子「おい、殿様死ぬ死ぬ」


魄哉「とにかく京の都が丸見えな事ですし
幕府としては是非 その辺ご協力頂きたいと」

ぽいっ。


茨木童子(Σ殿様ーーっ!!)ひいいっ




酒呑童子「えー ・・それってよ。
つまりは
人間共の舎弟になれってか?」不快全開っ

魄哉「コアなヤンキー物がお好きの様ですね」うわあ。





粋「話つくと思うか?コレ」

彬羽「難しいんじゃねえか?
誰かの下に付くのに納得出来る奴なら とっくに大江山って勢力は無くなってるだろ」

千様「確か白君のお爺ちゃんが妖怪達の大将してた時も 屈しないで山でオラオラしてたのよねー?」

シロ「そう考えると 物凄い胆力だな。
奴にも揺るがぬ信念が有るのやも知れぬな」うむ

小太郎「あのじいちゃん 無茶苦茶だからなあ」わおんっ




蒼月「裏方煩いよ!!集中出来ないだろっ」イライラっ

挿音「おい、早く話つけねえと蒼月がヤバイぞ」ひそっ


魄哉「ありゃ、仕方ありません

なお!特に何も無くても報酬として毎月江戸の銘酒
今契約すると地方の珍酒 10種類もオマケでつけます!!」どやあっ

酒呑童子「Σう!!」ぐらっ

一同「Σ揺らいだ!!」



酒呑童「・・・・・・・・・・・・・・・・・


はっ! 酒で魂までは売れねえな!!」ふんぞり返りっ

茨木童子「いや 今の間よ。」



魄哉「くっ!強情な」くううっ

家康「あの 即座に買収はいかがな物かと思うよ?」


酒呑童子「だいたいよー 俺らにとっちゃ人間なんて潰しあって争い合って居なくなってくれりゃ万々歳なんだぞ?
なーんでわざわざ傘下に入って 仲良くしなきゃいけねーんだよ」けっ

魄哉「人間滅びたらほとんどのお酒無くなりますけど?」

酒呑童子「Σそ、その時は自分で作るしっ」

家康(ホント口喧嘩弱い鬼だなあ。)哀れみの目っ




酒呑童子「つーかお前もよ
何で人間共と馴れ合いたがるんだよ
どうせ今回のも内容知ってたんだろ?」怪訝っ

茨木童子「そりゃ昔と今は違うし

今の人間共に逆らうのは得策じゃねーんだよ」

酒呑童子「はあ?何 猿共にビビってんのかよ?
鬼の誇りはよ?
つーか腕の恨み忘れたのかよ 根性ねえなー」酒ぐびー



ぶつんっ。


酒呑童子「Σえ。」

頭がしっ



茨木童子「手前が侍共に素手で特攻したりするからこんなんなんだけど!?恨みが有るとしたら御前じゃボケエ!!

男のケンカはステゴロとか刀持ってる奴に通じるかドアホ!
あれで一気にイメージ悪くなった上 大混乱で腕吹っ飛ばされた俺の身にもなれや バカ大将!!
なに!?バカ?バカなの?はいバカでしたっ!!
頭まで酒にやられたの!?

お ま え の せ い で片腕無くしたんじゃい!!

調子こくのも時と場合選べやあああ!!!!」


酒呑童子「Σごふあ!!ちょ 割れる割れるっ!」ひいいっ

地べたに頭がっすんがっすん!




家康「普段温厚な人がキレると怖いねえ」ドン引き。

魄哉「ですね。
いろんな意味で会話出来る状況じゃないですし
少し時間置きましょうか。」


蒼月「Σ!!」脂汗だらだらっ

石燕「がんばっすよー」苦笑。






間。





茨木童子「ーーって事で
逆に考えたら 鬼でも人間に討ち取られかねねーんだよ
双方の為にも 友好的に行くべきなんだよ。」ちょっとスッキリ。

酒呑童子「・・・・そっすね。」ボロッ



茨木童子「ちっ!解ってもどうせ明日には忘れるしよ」ふんっ

彬羽「お前も大変だな。」しみじみ。

粋「副官コンビ マジで大変だよなお前ら。」うんうん。



小太郎「鼻血凄い出てるぞ。鼻栓居るか?」わおんっ

酒呑童子「お前らの施しは受けねー!」くわっ


シロ「理解はしとるが納得はしとらんか。」うーん。




酒呑童子「そのよー あくまで頼むってんなら
協力をってんなら
断る選択肢も有るよな?」むすっ

魄哉「ありゃ。そんなに嫌ですか?」

酒呑童子「俺には俺の誇りがあんだよ
人間共とは馴れ合いたくねえ

そうなる時は負けた時よ。」ふんっ

茨木童子「負ける時は山の鬼共全員討伐されてるっての。」イラッ

粋「まあまあまあまあ。」どうどう



酒呑童子「つーかよ。なんかワラワラ出てきたけど
何?断ったら実力行使しようとか思ってたとかそんなかよ?コレだから信用出来ねー」けっ

一同「お前が副官にボコられて大量に鼻血噴射したからだろ。」

シロ「止めに入らんかったら鼻血じゃすまんかったぞ馬鹿者」

石燕「つーか 格好つけても鼻血ダラダラで そっちが気になるっす」






白「なんだ負けたら協力するのか?」

酒呑童子「Σえ」びくっ


シロ「おいやめろバカ大将。
こんな所でおっ始める気か?」

魄哉「物騒なのはダメですよー」

挿音「既に自分達の親分心配して 山の鬼達が城内に侵入してるしよ。」キセルすぱーっ


千様「Σえ!それ大丈夫なの!?」

家康「大丈夫大丈夫。親分が私らの真ん前に居る以上鬼達も動けないよ」


魄哉「という事で 『解っているので』危害は加えておりません。
こちらの真意は伝わりませんか?」

酒呑童子「Σえ。えーと。
うーん。」困惑っ




茨木童子(コイツの性格的に 考え変わっても今更オッケーとか言えねえだろなあ。)うーん。



白「よし。じゃ平和に飲み比べしよう。
それでこっちが勝ったら 江戸幕府とギョウムテイケイ?だ。」

酒呑童子「Σおおお! そんなら負けねえぞっ」 きらーん。






シロ「えげつないな。」引。

千様「えげつないわね」うん。

粋「兄貴 ザル中のザルじゃんかよ。」うわあ。



彬羽「らちがあかねえんで最終手段だ」くっくっく。

石燕「Σまさかの彬羽さんの案っすか!?」

彬羽「コレ以上は蒼月が持たねえんだよ!」





茨木童子「あ。酒呑童子は名前に酒って入ってるくらい酒好きだけど
単にアル中なだけで特に酒強くもねえから」

シロ「Σ何故にそれであの余裕だ!?」


茨木童子「ホントに何も考えてねーんだよなあ」うん。






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