小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月26日

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魄哉「あー ほぐれた」肩ごきっ

千様「ほぐれた音してないわよ?」


小太郎「ホッカホカだな 朝風呂か?」わおんっ

魄哉「あーその。昨日畑仕事からの久々江戸城出勤で また遅くまで座りっぱで仕事で
肩腰が悲鳴あげてまして」肩トントン。

千様「年寄りが無茶するからよー」

魄哉「タメに言われたくありま Σあ







蒼月「ジジイは千ちゃんを女扱いしなさ過ぎ。」あーあ。

魄哉「Σムカつくと羽毟る人をんな扱い出来ますか!!」ヒリヒリっ

小太郎「風呂で気緩んで羽出てたんだな
目ざといなあ」うわあ。




シロ「そういや最近家での仕事が多いな?」

魄哉「家のが落ち着きますからねえ
自分のペースで出来るので ひたすら片付けるだけのは持ち帰りのが楽なんです」

白「あれ?さびしんぼうだからじゃなかったのか。」

魄哉「僕 何だと思われてます?」

蒼月「寂しいと死んじゃう系のクソジジイ」きっぱり。




シロ「つまり 今日はこれから家で出来ん仕事か。 お前も大変だな」ふむ。

魄哉「あーいえ 今日は助っ人頼んでますし

さて、ちゃっちゃと制服着てきますか」すたすた。

小太郎「普通 袈裟を制服って言わないぞ」わおんっ

蒼月「坊主の格好だと気が引き締まるらしいよ
形から入るタイプだよねー」



白「助っ人?」



彬羽「1日助っ人頼まれた。」

蒼月「同じく。」

小太郎「1人で出勤嫌なのか 忙しいのかどっちだろ。」うーん。






千様「ちょっとー アタシの紫の鼻緒の下駄知らない?」
襖すぱーん!


魄哉「Σうっわあああああ!!!」

家康「Σこら千ちゃん!着替え中に乱入しない!!
天海もいちいち動じないの!!」







白「どっちもどっちだな。」うん。

蒼月「うん。千ちゃん強い」

彬羽「一二三 ああはなるなよ」

一二三「はーい。」挙手っ





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江戸城


魄哉「全く信じられません」ぶちぶち

彬羽「政務に集中しろ『天海大僧正』。」書類どさっ

魄哉「なんですかねー初っぱなからやる気削がれたような

あー。ダメですねえ 気合い気合い!」筆と硯がさごそっ



蒼月(Σさっき毟られた羽 頭巾の後頭部に刺されてる!!) はっ

彬羽(Σどこの国のカーニバルだ!!)





魄哉「? 何か?」


彬羽「い、いや何も」目そらしっ

蒼月「うん。良いんじゃないかな
リラックスリラックス」ぷぷっ

魄哉「いえ、何で笑ってるんです

彬羽「蒼月がニヤけてんのは何時もの事だ 良いか前を向け 余所見をしねえでさっさと目の前の仕事片付けろ」

魄哉「Σへ?あ、はい ちゃんとやりますから怖いです。怖いですって」びくっ




蒼月「廊下でめちゃ視線感じたのコレだったんだね」ひそっ

彬羽「だな。コイツの性格的に気がついたらまた面倒だ
ただでさえ今日のはややこしいってのに時間がもったいねえ
仕事に集中してる間に引っこ抜くぞ」ひそひそっ


魄哉(手順の相談でしょうか
二人共心強いですねえ)ふむ。



蒼月・彬羽(しかし、こいつの背後取れるだろうか。)うーん。



魄哉「じゃ、取りかかりますか
えっと まず此方の老朽化なんですがー」

羽ぴょこんっ


蒼月「Σぶはっ!」

彬羽「Σ下向くなあああ!!!」

魄哉「Σえ、下向かないとお仕事出来ませんけど!?」びくっ



間。






女中A「あら。ワザじゃなかったんですか これは失礼を」あらまあ

女中B「ごめんなさい。おめかしかなーと思ったんです!」ぺこっ

女中C「しかし 何処でくっついたんですかねー
天海様、鳥さんにも人気なんですねー」のほほんっ




魄哉「えーと。何処でしょうねえ。」複雑っ


彬羽「入って来るなりズバッと言いやがって」ため息。

蒼月「良いじゃん、これでようやく集中出来るし
で、お姉さん達住み込み? えー部屋どこどこ? 帰りに遊びに行っても Σあだあ!!」




魄哉「ではこれから極秘の方の仕事に入りますので しばしお茶その他は結構です」

女中トリオ「はーい。頑張って下さいねー」



蒼月「何だよ 自分ばっかいい顔しやがって」ちっ

魄哉「尚、君対策として江戸城内に各種トラップ仕掛けてますのでうろつかない方が身のためですよ?」

彬羽「おいそれ一般の奴ら大丈夫か。」

魄哉「変な事しなきゃ大丈夫です。 さーてお仕事お仕事」






【その頃 江戸城某所】

挿音(対蒼月トラップに余所の忍かかってら) キセルすぱー。







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鳩時計ぽっぽー。





蒼月「あれうっさくない?」イライラっ

魄哉「八つ当たりするんじゃありません」

彬羽「お前 あの仕掛け時計ホント好きだな」



魄哉「耳で時間が解りますんでね。便利なんですよ

しかし、コレ困りましたねえ」うーん。

彬羽「どっちを優先するか だな。」ふむ

蒼月「こっちは橋の老朽化でしょ?ほっといて気の早い台風来たら終わりじゃん
なんで今まで放置してたんだよ」

魄哉「報告上がってきてからずっと考えては居たんです
しかし、今年はいつまでも気温が安定しませんでしたし 橋って事は水の中に入る事にもなるでしょう。
人足の安全面を考えると いつ着手するかが難しく」うーん。

彬羽「こっちはこっちで地方の水源の確保か。
水路作るにしても今からってのはな。」うーん。

魄哉「いえそっちは図面出来てるんで工事するだけなんですがね

高い所なんで昨日ようやく雪解けの知らせが」ため息。

蒼月「うわ 工事するにも凄い人要りそう」


彬羽「どっちも早急に仕上げなきゃならねえが どっちも後には出来ねえか」うーん。

蒼月「えーなんでさ?
いっぺんにやっちゃえば?」

彬羽「過去の資料を見るに 片方にかかる費用がコレくらい。
で、今幕府がやってるあれやこれやと足すと今年の予算余裕で追い抜くな」ソロバンぱちっ

蒼月「予算増やせば?」あっさり。

魄哉「財源には限りが有るんですよ?」


蒼月「えー。ダメダメじゃん
どっち後回しにしても被害出るよー」

魄哉「解っちゃ居るんですがね
数年前まで焼け野原だった所を人が快適に住めるようにってのも大変な話なんですよ
順次やってくしか無いんです。」

彬羽「しかし、幕府としては出来るだけ被害は抑えたいと

この資料見るに両方共かなりヤバいがな?」


魄哉「んー。困りましたね」頭かきかきっ


彬羽・蒼月「おい。羽羽」

魄哉「Σはっ!」

彬羽「人ばらいして置いて正解だな」

魄哉「ひとつに集中すると こっちがおろそかになっちゃうんですよね」うーん。


蒼月「てかさ。なんで地方の工事とかまでジジイが全部考えてんの?
下の奴ら何してるんだよ」

魄哉「さっきの金額見たでしょう?
誰かに任せると 少しくらい自分の懐にって輩がどうしても出てきちゃうんですよね
うちにはそんな余裕無いので 大きいのは僕が全部やらなきゃダメなんです」ため息。

彬羽「人間ってのは強欲だな。

せめてこの人件費がどうにかなりゃあな」うーん。

蒼月「何?人雇うのにそんなかかるの?」

魄哉「そりゃ力仕事で長期間ですからねえ。
二つ うーん。同時だとやっぱ痛いですねえ」悩っ


蒼月「いや 人件費削れるよ?
その半分 いやそれ以下に出来る
そしたら両方行けるよね?」

魄哉・彬羽「Σえ!?」






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酒呑童子「なんで俺がこんな事を。」木材担ぎっ

茨木童子「暇持て余すとロクな事しねーんだし 動け動けっ
ほら野郎共 ほっかむり忘れるなよ!」

大枝山の鬼達「ういーす!!」




蒼月「ほら 鬼なら人間の倍は働けるじゃん?」

魄哉「確かにそうですけど。
この人達に頼めるとは思ってませんでした」びっくり。



酒呑童子「Σあ!手前ら ちゃんと酒代寄越せよ
約束破ったらそこらの人間ラチるからな!!」びしっ

彬羽「払えば問題ねえのか。」うーん。



現場監督(人間)「あのー なんで人足さん達 皆ほっかむりしてるんですか?」恐る恐るっ

蒼月「そういう文化の人等だから 突っ込んで効いちゃダメだよ」しれっ

現場監督(人間)「Σう!成る程っ」


魄哉「あ、これは追及出来ませんね」

彬羽「ホントこういうのは頭回るなこの根性悪。」





粋「あ、茨木 お前はもっとしっかりほっかむりしてねーと
うっかり角出たら隠せねーぞ」

茨木童子「あー 片腕だとどうしてもなあ こうかな?」ぐいっと。


彬羽「なんでお前混ざってんだ」

粋「いや。日給良いから
芝居小屋休みの日は副業しようかなーって。」ふっ


茨木童子「万一の時のお目付け役も居る事だし
安心して出稼ぎ出来るなあ」清々しさ満開っ

酒呑童子「だああ!楽して稼ぎてええ!!」うがあっ

粋「兄貴が大将やってる以上 人から金品奪えねーかんな
キリキリ働けよ」にやにや。

酒呑童子「お前も喋ってねーで動けよ!こっちの仕事が増える!!」びしっ


魄哉・彬羽(Σまさかの真面目!!)





蒼月「さて。一件落着だね

あははっ俺って天才」ゴキゲンッ


魄哉「ホント普通に考えて無いだろって発想は凄いですねえ」うーん。

彬羽「これで性格がマトモならな」うむ。




蒼月「って事で 今日の夕飯豚の角煮が良いな」にやり。

魄哉「そして案外リーズナブルなんですよねえ。」うん。




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