小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月21日

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千様「あらー それ明日の瓦版の記事?」


彬羽「Σげ こら見るな!版元に渡す前に中身を知られちゃ
蒼月「へー何々 巷で話題の屏風の影の彼の人物?」


千様「ごめん。スられたわ」

彬羽「Σこらやめろ蛇野郎!!」



蒼月「んー?バカラスこれ 流行りもの紹介のフリした芝居小屋の宣伝記事じゃないの?
何?身内に頼まれたからって 自分の記事でそう言う事しちゃう?」うわー

彬羽「バカは手前だ
この世の流行りものは基本そうやって作られてんだ」むかっ

蒼月「Σえ。マジで!?」


彬羽「更に言うと 俺も自分の意思でこんな物書かん
つつじの奴が売り出したい奴の宣伝依頼を版元にしてだ、その時俺が指名されたってだけの話だ」


家康「だろうね お前クソ真面目だもんね」うん。

彬羽「世間がどうであろうと やらなきゃいけねえ事でも無いしな」きっぱり。

千様「ホント各方面に全力投球よねえ 肩凝りそう。」あらー




蒼月「ふーん。 つまりあの芝居小屋 新人さん入ったんだ」へー。



粋「こっち見んな」

蒼月「で、アンタの正式デビューは?」

粋「Σ嫌がってんの確認してから追撃すんなよ!!」



千様「どんどん後輩に追い抜かれて行ってるねえ 可哀想に。」

家康「この前 コイツの緊張癖どうしようって白に相談されたくらいだからねえ」うーん。

彬羽(あのアホが真面目に相談って。
本気で才能マイナスなんじゃねえか)困惑っ



粋「ホントこいつ良いよなー
やりたいです!からの じゃあ特性生かしていってみよかー。とかつつじがノリノリでさ
試しの舞台で結構話題になって即座にデビューだよ」ため息。

家康「企画?」



粋「こいつ人間じゃねえんだよ
妖怪屏風のぞき。」

蒼月「Σどんな企画ならそれ売り出せるの!?」



家康「屏風のぞき?」はて。

千様「彬羽君 お願い」

彬羽「屏風のぞきってのは

例えば そこそこの座敷で何か悪巧みをしている奴が居るとしよう」

家康「ん?何の例え話?」

彬羽「で、だ。1番人に聞かれたく無い話をしている時に限ってだ

屏風の後ろに誰か居る!と戦慄が走るだろ

それだ。」

家康「うん。ピンポイント過ぎて逆によく解らない」


彬羽「解りやすく言うと その現象を起こす
その時屏風の後ろに居たのが屏風のぞきだ。
あんまり深く考えるな」

家康「いや何がしたいのそれ」

彬羽「今更だろ
この国の妖怪のほとんどは何がしたいか解らねえ奴等だろうが」

千様「身も蓋も無いわねー」うーん。



蒼月「ん?そんなら配役どうしてんの?
それなら屏風の向こうにしか居られないんじゃないの?」

粋「だからそのまんまだよ

屏風の影から覗いてる役。
屏風の裏からぶわっと存在感出すのが仕事みたいな奴だしうってつけなんだってよ」

家康「あ。なる程。」手ぽん


粋「そんなら観客は嫌でも注目するだろ? で、芝居としてメリハリついてー

でもって あえて出演者一覧には名前載せないとかであれは誰だってなるの狙ったんだとよ」むすーっ

家康「あー確かに 正体気になるように仕掛けたら話題になるかもねえ」ほうほう




粋「まあ ぶっちゃけ派手じゃねえけど目でかいし見映えいいけどさ」ボソッ

蒼月「ひょっとして女の子?」キラーン。


千様「あーそりゃ 話題になるわ」納得。

家康「だねえ。女の子で話題とか この界隈少ないもんね」ほうほう。


彬羽「おかけで屏風のぞきが活躍しやすいように台本作り直し頼まれたしで こっちは散々だ」ため息。

千様「そいや台本も書いてたわね」

家康「よく全部そつなくこなせるよねお前」



コマ『いえ、かなりヤバイです。
先程もネタに詰まって中庭ウロウロぶつぶつ散歩した挙げ句 何も思い付かなかった様で
肩落として帰ってきたら原稿スられてました』筆談っ

彬羽「Σばらすな!!」

コマ『すみません。面白いので観察しておりました。
撮影しましたが動画の再生致しましょ「Σやらんで良い! その方面でのオーバーテクノロジーはやめろ!!」


コマ『承知しました。 データ消去』ぶいーん。





千様「コマちゃん何処にそんな機能入ってるの?」

家康「そもそも木製カラクリなのに未来に生きてるよね」

粋「コイツが1番深く考えちゃダメだろ」





蒼月「そっかー 屏風から覗くミステリアスな美女ね
そりゃー話題になるよねっ」わくわくっ

彬羽「成る程。こういう奴には効果はてきめんか」



粋「俺がいつか1人前になった時もこのくらい話題になるかなあ」遠い目。


白「1人前になってからじゃ大変なんだぞ
派手にデビューした所で飽きられたら終わりだし」

粋「Σぐ。 ド正論っ」



千様「あら、お帰りなさい」

白「その屏風のぞきとも調度話して来たんだ
ずっと屏風からチラチラしてるだけじゃ飽きらるかもしれないから 今から他のも考えとけって。」真顔っ

蒼月「毎度仕事絡みだとマトモだよね」



白「今回屏風のぞき つつじに紹介したの俺だし」

家康「Σそうなの!?」

白「なんか 俺が普通に人の世界で役者業やってるからって 自分もやりたいって駄々こねられて。」むう。

蒼月「妖怪のボス相手に 屏風のぞきちゃん度胸あるな」うわあ




家康「そっかあ、
それじゃ昔豊臣とかとコソコソ話してた時に 何か居た!!とかってなったの 過敏じゃ無かったんだねー」ふむ。


挿音「あ、それ俺等だわ」ひょこっ

千様「あー 徳川忍軍 忍ぶの苦手だから。」

蒼月「忍つか ほぼ傭兵軍団だよね」うん。



白「て、事で
1人前になってからが 日々鍛錬だぞ」

粋「え。じゃ兄貴も何かそういう 「当たり前だろ。」




一同「Σええっ!!」

白「怒って良いか?」むっ






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【芝居小屋 裏】



屏風のぞき「徳川くノ一部隊ですか!?

いえあの私は芸の道で生きて行きたいと」屏風の影っ

挿音「ちっ やっぱ無理か
適任だと思ったんだけどよー。」キセルすぱー



つつじ「売り出し直前の新人引き抜かんでおくれやす。」ほんまにもー





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