小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月1日

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挿音「ん?何だこりゃ」

千様「なあにー?探し物見つかったのー?」ひょこっ

挿音「いや無理だろ 物多すぎなんだよこの家
いらねえ物処分してから整理しねえとな」ホコリはらいっ


小太郎「で、何見つけたんだ?」

挿音「んー。掛け軸なんだけどよ
親父のコレクションにしちゃ扱い荒いよな
紙だぞ?」

千様「あー。普通箱に入れて保存するわよねえ

ヤバイ物なんじゃない?」



石燕「この家のもんでヤバくない物有るんすか?」

挿音「ほぼねえな。」即答っ


千様「多少呪われてて当たり前なのが怖いわよねー」ああうん。

小太郎「嫌な当たり前だな」わおんっ


挿音「つーか絵ならお前のが解んじゃね?
扱い解らねえし任せた」掛け軸ぽいっ

石燕「Σうっお!あぶなっ
落とすとこだったっしょ!」わたわたっ


千様「で、何の絵なの?」ちょっとわくわくっ

石燕「ん?ちょいお待ちを

あー。美人画っすね。
有名どころじゃないみたいっすが なかなか見事な」ほうほう

小太郎「植木を弄ってる女の絵か 珍しいな」わおんっ



千様「で、やっぱ呪われてるの?」

石燕「えー。まあその
大した事出来そうにないっすけどね。」苦笑。

小太郎「うん。この流れでただの絵なわけないよな」わおんっ



ーーーーーーーーーー








小太郎「Σあれええ!? なんで居間に飾られてるんだ!?」ぎゃいいんっ


蒼月「好みの美人だったから」ふっ

家康「お前は女なら何でも好みでしょ」



蒼月「いいじゃん。居間が華やかになってさー」

小太郎「いや、呪われてるんだぞ?」

蒼月「普通じゃないのは何となく解るよ。
良いんじゃない? 絵から出てくるとかなら大歓迎だし。」


シロ「呪いの絵まで範囲内か」引。

粋「えーと。
絶対出てくんなよー」ちょっと離れっ

蒼月「何でさ。余計な事言うなよ」むっ



白「なんだ蒼月
昼間から女連れ込む気か?」

鏡子「あらー。冬だというのに発情期ですか。」生ゴミ見る目っ

蒼月「Σえ!ちょっと違う! 連れ込むってか出てくるかもって話で ちょ鏡子ちゃん話聞いてちょっとおおお!!」ひいいっ



白「ちょっかい出してる女の居る家に他の女連れ込むのはどうかと思う」むう。

蒼月「Σだから連れ込んでないってば! そもそも絵だよ!?
あーもう!無視されてんじゃん何でチクるのっ」

白「何となく」




石燕「しかし美人画っすか
こんだけ描ける人はいいっすねえ」まじまじ。

シロ「ああ、お前は苦手分野だったか」

石燕「あっしが描くとオドロオドロしくなるって言うか 何かとって食いに来そうなのになりがちなんすよねえ。
この柔らかな線羨ましいっす。」うーん。

千様「美人画でおどろおどろってなんで?」

白「石燕だからだろうな。」うん。



粋「マジで出てくるのかなあ?」ちょいびくびくっ

家康「黒髪引きずって這いずってとか四つん這いで出てくるのだけはやめて欲しいよね」うん。

シロ「ホラーだな。」うむ。





一二三「あれ?誰かここに置いてたハサミ知らねえだか?」

小太郎「へ?」



白「ひょっとしてコレか?」掛け軸指差しっ

石燕「Σん? さっきまでそこにハサミなんて描いて無かったっすよ!?」

千様「Σえ。それってつまり!」



彬羽「植木の手入れをするのにハサミが欲しかったようだな。」ふむ

小太郎「いや理由じゃ無くて。」

シロ「こいつ 欲しい物を絵の中に取り込むのか!?」


粋「Σこっえええ!!」ひいいっ

蒼月「いやアンタは安全だろ
むしろ取り込まれるとしたら俺
千様「何の話をしてるのよ」

家康「Σあ!ミカンも消えてる!」

白「よく見たら植木の手入れしながらミカン食べてるな」


彬羽「行儀の悪い女だな
一二三ハサミなら貸してやる」すたすた。

一二三「はーいだ。」てててっ


小太郎「Σもうちょい動じろよお前は!!」

彬羽「気に食わねえなら丸めて納屋にでも放りこんどきゃいいだろ」

千様「Σあ。それで納屋にあったの!?」はっ



石燕「どうするっすか?
モノノケとは言え 黙って人のもん盗るのはどうかと。」

シロ「うむ。マナーと言うか何と言うか

ちょっと待て 俺の竹刀はどこに行った?」

白「植木の生け垣にされてるアレじゃないのか?」指差しっ

シロ「Σ燃やしてしまえこんな絵!!」



家康「まあまあまあまあ。」どうどうっ

小太郎「近くに物置いとくと盗られちゃいそうだな。」

白「座布団とか戸棚とか盗られたら絵の中ごちゃごちゃになるんじゃないのか?」

千様「必要な物しか盗らないんじゃない?」


家康「あのこれ 天海に相談した方がいいんじゃ」

粋「夜勤に向けて寝てっけど?」

家康「Σう。起こせないっ」

千様「丸めて納屋のがよくない?
アタシ この子なんか嫌だわー」むっ

蒼月「そう? 欲望に忠実で可愛いと思うけど?」


家康「えーと。私もオバケ苦手だけどさ。ずっと納屋で寂しかったのかもよー
で、今ちょっとはしゃいでるのかも?
少し様子見てあげようよ」

千様「Σう、 そう言われるとツラいわね」

石燕「少し様子見るっすか?
それまでに魄哉さん起きてきたら相談って事で」

小太郎「だな。」うんうん。


シロ「俺はこやつは好かん」ぷんすか。

粋「竹刀って意外と高いんだよな どんまい。」






間。





一同(ちょっと目を離した隙に 背景偉いことになってる!!)



家康「あの、あんな椅子あったっけ?」

千様「椅子じゃないわね そこにあったはずの戸棚ね」

小太郎「ご丁寧に座布団まで敷いてあるな」うわあ。

シロ「しかも一番いい奴ではないか。」


石燕「ちょっと背景過多っすねえ
スペース恐怖症っすかね。書き込み過ぎてごちゃごちゃ「お前だけ何かおかしいぞ」




粋「うえー。何だこれ
やっぱ外した方が良くねえ? 居間ガラッガラになってるし」

シロ「うむ。とんでもない手癖の悪い女だ」




白「だな。茶菓子もゴッソリ盗られてるな。」ふむ

千様「Σアタシの栗饅頭ー!!」


蒼月(あれ、絵の女の子太ったコレ?)うーん。

千様「ちょっとアンタ!ひっぺがす前に色々かえしなさいよ!」きいいっ



石燕「白さんお話出来ないんすか?
妖怪のトラブルなら大将の出番なんじゃ」

白「コレとどうやって話せばいいんだ?」むう。

粋「兄貴でも無理なのか」うわあ。



蒼月「こりゃ剥がされちゃう流れだね
やりすぎだし 仕方無いけどさあ。」

家康「だね。ちょっとおいたが過ぎてるよね
何でもかんでも取り込み過ぎ ん?隅っこの何かなアレ」



コマ『右腕のランチャーを盗られました。』筆談っ

家康「Σ盗って何に使うの!?」ひいいっ




シロ「うむ。剥がすぞ」踏み台登りっ

千様「シロ君さっさとやっちゃって!」ぷんすか!

小太郎「ランチャー撃ってきたりしないよな?」びくびくっ

家康「いやー さすがに攻撃は出来ないんじゃない?」




シロ「Σぐほあ!!?」背中からびたーん!

千様「Σ踏み台盗られた!!」ひいいっ



粋「Σ攻撃の仕方えげつねえっ!!」


石燕「これ畳とか床板とか取られたら あっしらも地味にズボッすねえ。」

蒼月「Σげ。どう気をつけりゃいいの!?」




彬羽「ん?何だお前ら まだそれ外して無かったのか」

シロ「情にほだされたのだ。
必要なかった様だがな」けほっ

彬羽「? お前何があった。」

白「踏み台いらない奴なら大丈夫だったのにな。」

シロ「Σやかましわ!!」

彬羽「?
何がどうし Σおい後ろ!」

白「ん?」




じゃきんっ。


粋「Σ兄貴髪いいいいいい!!」ひいいっ

千様「Σいやー!バッサリいったああ!」


家康「ひょっとしてさっきハサミ盗ったから!?」はっ

小太郎「Σえ!んじゃやっぱランチャーも!?」ぎゃいいんっ



粋「あ、兄貴 首とか大丈夫



白「人に刃物向けちゃいけないだろ」くわっ

粋「Σえ。」









襖すぱーん!

魄哉「何ですこの妖気 Σうっわあああ!!」びくううっ

家康「Σどいてどいて!水みずーー!!」ひいいっ


千様「なんで!?なんで絵の内側から爆発!?」

石燕「Σあ!コマさんのランチャーに引火したんじゃ!?」

粋「Σ何!?兄貴髪の毛からも発火すんの!?」




魄哉「何なんですこれ

Σうわ!白君後ろ髪の毛どうしたんです!」


白「Σすぐ伸びるけどな。」うぞぞぞっ

粋「Σそういやそうだった 気持ち悪っ!!」ひいいっ




彬羽「なんだってこんなタチの悪い物置いてんだ」

魄哉「へ? 僕知りませんよ?」

家康「Σえ。天海のじゃないの!?」



鏡子「そういえば
前に白さんのお爺さんが その掛け軸らしき物を持ってたような」どろんっ

白「じじい。処分に困って置いてったな」むかっ

千様「おじいちゃんね なる程ね」納得。




白「そういう事なら

石燕 こいつ乾いたら上から紙貼って描き直しやってくれ。
お前の絵柄で。」

石燕「うっわ、とんでもないお仕事来たっすね」

白「躾だ躾。」ぷんすか。


蒼月「あー。せっかくの美人画がー」

彬羽「毎度えげつねえ事思い付くな。」


粋「兄貴、大雑把に見えて マナー、モラル無い奴は嫌いなんだよなあ」うーん。

彬羽「あいつが一番常識はねえがな。」きっぱり




白「首にちょっとハサミ当たったし」むう。

粋「Σうお怖っ!」ひいいっ

石燕「よっしゃ 食欲も失せるような鬼婆にしてやるっすか。」

掛け軸「Σ!!?」





魄哉「何か解りませんが 怪我人が出なくて良かったですねえ」苦笑

家康「毛が持ってかれたけどね。」

魄哉「殿、オッサン丸出しですね」

家康「Σぐはあ!」

コマ『心にケガを負ったようです。』筆談っ




シロ「しかし、髪など何に使うつもりだったのだろうか?」ふむ。

小太郎「絵の中散らかってたし ゴミでもまとめて縛っとくつもりだったんじゃないのか?」わおんっ



白「よし。鼻毛も追加で」

彬羽「もうそれくらいにしといてやれ。」

石燕「つか んなもん描きたくないっす。」きっぱり。




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