小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月21日

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【芝居小屋】





粋「今日は早めに着いちまったから暇だなー」あくびっ

白「遅刻するよりマシだけどな。
早くても見習いは仕事沢山有るぞ」ぼけーっ

粋「Σう。
が、楽屋掃除してきやーす!」ホウキと塵取りどたばたっ




白「こういう日に限って暖かいから眠くなるな」うとうと。






見習いA「Σえー。あの岡っ引き んな事してんの?」

見習いB「ほら、岡っ引きってさ 元々チンピラみたいのなのが同心から小銭貰って使われてるだけの下っ端だろ?
だからパシリでいいカモ見付けたら 上に報告せずゆすりタカリすんだってさー」

見習いA「うっわ えぐ
何それ何処情報?」

見習いB「お客さん。」にやにや

見習いA「あーはいはい その辺詳しい大物の後ろ楯ついたって自慢かしょーもな」けっ




白「へー。」にょきっ

見習いAB「Σぎゃー桔梗さん!! ごめんなさいちゃんと雑用しますーっ!!」ひいいっ


白「いやいいぞ。掃除慣れてる奴が行ったし
それより その話くわしく」きらーん。

雑用A「へ?」

雑用B「え?えーと。 あくまで聞いた話なんですが」あたふたっ

白「ふむ?」メモ書き書きっ




見習いB(Σえ。なんで!?メモまで取ってる!!
そうか 人間の業や裏側を知る事も芸の肥やしになるって事ですね!)おおっ

見習いA(こっこれがこの見世の一流っ)おおおっ


白(問題起きる前に家康辺りに教えとこう 魄哉キレたら怖いし)メモメモ。




見習いB「精進します!」深々お辞儀っ

白「?」

見習いA「Σおおっ メモが暗号の様にっ
成る程。企業秘密と言うわけですかっ
技盗ませて頂きますっ」おおおっ

白「へ?え?」




粋(いやそれ 壊滅的に字が汚いだけです。)壁拭き拭きっ





間。





粋「で? 何聞き込みしてたんだよ」雑巾絞りっ

白「聞き込みって言うか あんま詳しく解らなかったけどな」うーん。

粋「?
ひょっとして 兄貴ってスパイ的なのとか頼まれてる?」

白「そこまでは頼まれてない
ただ、こういう所って結構偉い奴のポロリとか有るからな
もし聞いたら教えてくれって言われてるくらいかな」

粋「あーやっぱそうなんだ。」ほうほう





地獄太夫「ちなみに此処以上に情報が集まるのが花街にありんす。
どちらにしても遊興の場は情報の海にござんすなあ」どろんっ

白「楽屋は関係者以外が入ったら怒られるぞ」



地獄太夫「花街にはそういう情報収集の為の女スパイが普通にそこらに居りなんす
御利用の際には あれやこれやバレない様お気をつけなんし」くすくすっ

粋「Σいや行かねえし!!」



白「そういうのなら蒼月にでも教えてやった方がいいと思う」

地獄太夫「いえ あの御人は

むしろ喜びそうでおもしろくありんせん。」ふーやれやれ。

粋「Σあれ?俺からかわれた!?」



地獄太夫「ほんに遊び甲斐の有る弟さんで。」にこにこ。

粋「Σやっぱからかわれたー!!」がーん。



白「良かったな。
見習い給料安いから こきつかってるだけと何処かの岡っ引きみたいに変な事になりそうだし
もっとやってやれ」

地獄太夫「おんや。 ご褒美になるタイプでごさんすか?」

粋「Σいや何の話!?
いやいやいやいや!そういう趣味ねえから!!」

白「だってお前年上好きだろ。」

粋「Σバラすなああ!!
何で知ってんだよおおおーーっ!!!」






見習いA(Σ幕前に楽屋に女連れ込んでる!!)物陰っ

見習いB(見世トップすっげええええ!!)こっちも物陰




ーーーーーーーーー





白「という事で メモッといたから解読頼む」丸投げっ

彬羽「Σおかしいだろ!何で手前で書いたのが解読出来ねえんだ!!」



白「パッと字が思いだせなかったら適当にぐちゃぐちゃって書くから かな?」はて。

彬羽「Σんな物解読出来るかあああ!!」




蒼月「荒れてるなー。」

一二三「彬羽さんはいろんな国の言葉喋れるし読めるって聞いただよ?
白さんの字はそんな難しいだか?」

石燕「コレは普通に読むだけじゃなく推理も要るっぽいっすからねえ。」うーん。




彬羽「だあくそ!せめてヒント出せヒント!!
何の話題だ!」

白「何だっけ?」はて。

粋「カラス落ち着けよ
兄貴殴っても記憶が耳からポロポロ溢れてくだけだぞ」




彬羽「手前は何か聞いてねえのか」 
粋「Σどんだけ必死!?
え、えええ 俺その時掃除してたしなあ」えーと。



彬羽「内容はもういい!解けんと言うのが腹立つ!!」くわっ

石燕「彬羽さん それ本末転倒っす」

シロ「頭良いのも考え物だな」うむ。




粋「えーと。確か

俺らの給料が安くて 花街の姉ちゃんらは怖い。って話?」

蒼月「見習いがお店のお姉さんに貢ぎ過ぎたら破滅するぞって事?」

シロ「いや。それをメモってどうする気だ?」




彬羽「全く解らん。」がっくり


白「1日仕事してくると余計な事忘れちゃうんだよな」うーん。

蒼月「あーそりゃメモ要るね」



一二三「やっぱ字のお勉強からだべ。」


白「読めはするんだ。たまに書いててあれっ?てなるんだ」むう。





挿音「おう。親父

例の抜け荷の件よー なんかショボい岡っ引きが1枚噛んでたみてえなんで取っ捕まえといたけどよ
後で聞き取り頼むわ」

魄哉「あー 居るんですよね
立場利用して悪党に情報流しちゃうの。
それで捜査長引くわ 被害増えるわであーもう腹立つ
ちゃあんとしっかりお話聞かないといけませんねえ」すたすた。

家康「仮にも坊主が仏さん作っちゃ駄目だよー」






白「あ。」手ぽん。

シロ「Σまさかのアレか!?」


白「解決したなら良かった良かった」うんうん。

粋「聞く限りあんま良くねえよ!」




彬羽「やっぱこれ使うか」うーん。

石燕「なんすか? えーと 良い子のひらがな教育セット?

わざわざ買ったんすか!?」うわあ。

彬羽「いや一二三のお下がりだ。」


蒼月「うん。問題はちゃんとやるか だけどねー」





シロ「逃げるな馬鹿者。」氷ぱきぱきーん。

白「情報持ってきたのに 酷いなお前ら」へくしゅんっ





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