小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月13日

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江戸城 天守閣】




魄哉「ーーーという事で 年末の手伝いのスケジュールはこんな感じでお願いしたいのですが。」

彬羽「ふむ。結構多いな
春一の方に提出してシフト調節頼んでみるか」

魄哉「すみませんねえ。それくらいお願いしないと年内に片付くか解らなくて

あ、割烹も彬羽君頼みの方が多いと思いますので 都合悪かったら言ってくださいね」苦笑。

蒼月「バカラスの体力ならどんだけ忙しくても大丈夫だろうけどさー
お前もどうせなら分裂くらいしたらいいのに。
そしたら俺も楽なのにねー」


彬羽「分裂するカラスは最早カラスじゃねえだろ。」

魄哉「ですね。蒼月君じゃあるまいし」

蒼月「Σしないよ!蛇何だと思ってんだよ!!」


魄哉「イメージ的にはカラスよりは分裂しやすそうです。」きっぱり。

蒼月「Σ出来るか!アメーバじゃ無いんだから!」

彬羽「ん?でもお前と朱禅は 確か蛇には有り得ない一卵性の双子とか言って無かったか?」

蒼月「・・・Σあ」


魄哉「既に分裂済みでしたか。」



白「一卵性の双子って何だ?」挙手っ

魄哉「Σうっ 何処から説明すれば!!」


彬羽「説明しても理解出来ねえだろ

本来一匹になるべきだったもんが うっかり殖えたくらいに思っとけ」

白「成る程、蒼月 うっかりなのか。」納得。


蒼月「ここでお子様向け性教育の授業始まるくらいならそれで良いけどさ
バカラス慣れてんなホント」

魄哉「副官ってそうなりますよね」うんうん。


彬羽「で、年末 まあ12月入ってからだが
何なとトラブル起きやすいからな。暇な妖怪共に町中の警備の依頼忘れず頼んだぞ」

魄哉「細やかながら報酬もちゃんと用意しておきますので よろしくお願いします。」

白「えーと居酒屋とか 旅籠とかを中心にだな。」カンペ確認。



蒼月「皆して年末の準備かあ
まだ10月なのにさ 年末商戦もまだ始まって無いよ?早すぎない?」

魄哉「計画だけでも立てて置かないと間に合わないんですよ
それに2ヶ月なんてあっと言う間ですよ?
ついこの前まで桜咲いてたイメージなんですがねえ」ため息。


一同(そりゃトシのせいだろ。)

魄哉「? 何か?」






白「夜勤は程ほどにな。」

魄哉「へ? はあ まあ僕も出来たらしたくありませんし」

蒼月「でも普通に5徹くらいしちゃうんだよねえ このクソジジイ」うーん。

彬羽「確か人間ならほぼ絶命するって言われてる日数だなそれ。」


魄哉「あー言いますねえ
いやー僕人外で良かったですよ」あははっ

蒼月「Σ微塵も良くないだろ。」


白「仕事バカってどうやったら治るかな?」

彬羽「普通のバカと同じじゃねえか?」

白「生きてる限り直らないんだな。」ふむ




魄哉「偉い言われようですねえ
僕だってやりたくて徹夜なんてしてる訳じゃ

ん?」



だだだだだだだだだっ


襖がらっ!



女中「天海様失礼します!
先程城内に商人に化けた族が侵入し 人事部の資料を持って逃走しました!!」


白「あれ?まだ12月になってないぞ?」

女中「Σはい!?」



蒼月「いや。12月には何かに襲撃される予定って話じゃ無いから」

彬羽「忍軍は?」見上げっ

挿音「とりあえず城の警備に半数、追手に半数。
裏門から真っ直ぐ逃げてんなあ」天井裏っ


女中「Σ天井なんか居る!」ひいっ


魄哉「ふむ。窃盗が目的ですか 大胆な。
して盗まれた資料というのは?」




女中「江戸城その他勤務の家臣もしくは各藩大名についての名簿のようです」

魄哉・蒼月・彬羽(Σゴリッゴリの個人情報ーーっ!!!)



白「ん?それ盗まれると何か困るのか?」はて。

彬羽「当たり前だ馬鹿!
名簿がありゃ名前と肩書き その他装う事も楽勝なんだぞ!」



魄哉「了解しました。
急ぎ追手を差し向けますので下がって良いですよ
念の為皆も身の回りには気を付けて下さい」

女中「かしこまりました。
では失礼します」

襖ぱたん。







白「なあ。俺な結構頻繁に妖怪名簿落としてるんだけど。」

彬羽「あんなもん人間が見ても落書きと大差ねえだろ。」

白「同じ名簿なのにか?」はて。

蒼月「ちゃんと人が居なくなってから聞く辺り この人なりに頭は使ってるんだよね」うん。




魄哉「あー。居ました居ました

見通しの良い所に忍軍が追いたててくれてますねえ」双眼鏡っ

彬羽「そんなもので解るのか?」

魄哉「遠くて見辛いですがどうにか。

あ、蒼月君なら見えるんでは」

蒼月「えー。あの妖怪絵師みたいには見えないよ?
俺はどっちかと言えば幻覚見せたりする方なんだし。
あー あの前から3番目のがボスっぽいね
先頭のはフェイクだ。指示してるのは悪趣味な羽織着てる奴ね」

魄哉「負けず嫌いで助かります。」



白「追っかけてってボコるのか?」

魄哉「今から出て追い付けますかねえ? 忍軍なら近いんで頑張れば追い付けそうではありますが」うーん。

蒼月「んー 忍はキツいかもね
相手馬だし 何よりアレ舶来物の銃じゃない?馬鹿殿のより火力有りそうな奴」

彬羽「それは人間にはキツいかもな。」ふむ

魄哉「他に何か解ります?」

蒼月「んー 遠すぎてそろそろ無理っ」

白「蒼月 近眼の奴みたいな目付きになってるぞ」

蒼月「近眼てそこのバカラスじゃん。うわ嫌だもう見えないし見ない見ないっ」目ごしごしっ

彬羽「生皮剥がされてえのか。」イラッ



白「えーと。 じゃあ
相手は馬だしで忍軍はまだ追い付いて無くて、
追い付いても鉄砲持ってるから危ないし
オマケで大将は着物が悪趣味で良いんだな?」

蒼月「だね。それまとめて何をどうしたいのか解らないけどね。」



白「充分だぞ
じゃ、人間以外が行けば良い

バカラス。」


彬羽「書類はこの際消滅しても良いな?」

魄哉「仕方ありません。簡単に作り直せますし」


蒼月「Σえ。」



彬羽「だそうだ。」

白「そっか。安心だ」うん。


がしっ



彬羽「着地は責任持たねえからな!!!」


振りかぶっての ぶん投げっ!



蒼月「Σ良いの!?うちの大将それで良いのっ!!」ひいいいっ














魄哉「おや。火柱」双眼鏡すちゃっ

彬羽「成る程。火の噴射で落下のスピードを緩めたか。」ふむ。

魄哉「相手生きてますかねー
銃なんて持ってても 構える暇無かったら飾りですからねえ」

彬羽「少なくとも名簿は燃えたろ。
結果オーライだ。」




蒼月(年末こいつらと仕事やりたくないっ)ひいいっ





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