小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月2日

 

 


江戸城

 


挿音「一向に減らねえなあ」書類の山っ


魄哉「12月の公務員なんてこんなもんですよ あーかすみ目がっ」目ごしごしっ

蒼月「ジジイは年中こんなじゃん
つか寒いよ 火鉢の火キツくしてよ」手伝いぶつくさっ

挿音「一酸化炭素中毒になんそ」窓の障子がらっ


蒼月「Σさっむあああーー!」ひいいっ

魄哉「だから どてら着なさいと言ってるのに」どてらスタンバイッ

蒼月「嫌だよ! お茶くみの女中ちゃんとか来るだろ んなダサいの絶対着るかっ!!」

 

家康「残念 年末のお茶くみは私なんだなー。」襖がらっ

魄哉「片付けてる暇無いもんで 重要書類散らかしっぱですしねえ

あ、ここミスです。 会計方に持っていって下さい」

家康「はいはーい。」へらっ

挿音(将軍が茶くみ兼、小間使いか。)キセルすぱーっ


蒼月「ちょっと室内でやめてくれる?
書類に引火したらどうすんだよ」けっ

挿音「おう、悪い悪い
んじゃ俺も警備戻るわ

つか結局どてら着るのかよ」

蒼月「女の子来ないんじゃ 身嗜み気にする必要ないじゃん。」着膨れもこっ。

 

魄哉「さて、では今日のはナンボかマシですし
さっさと片付けちゃいましょう!」


一同(ナンボかマシなのか。)部屋びっしりの書類見渡しっ

 

家康「ホントに年末ギリギリになると 家の中まで書類まみれになるもんねえ・・」

 

 

 

間。

 

 


女中A「あ、天海様の所の」

女中B「毎度お手伝いお疲れ様です」ぺこりっ

 

彬羽(顔パスになるくらい手伝いに呼ばれるのもどうなんだ) うーん。


女中C「調度良かった

天海様のえーとイトコさん?
なんか遠縁の良く解らない親戚さんも来てるんで 
どうにかなりません?」指差しっ

晴明「おお。御主も来ておったか」団子もぐもぐっ

彬羽「Σげ。」

 

女中C「色々と面倒な人だと聞いてますので、天海様の言われてたとおり 食べ物与えて大人しくさせてます」ひそひそっ

彬羽「英断だ」冷や汗っ

晴明「何をひそひそしておるか?」ふんぞりっ

彬羽「手前こそ何をしに来た
解ってるのか12月だぞ。
世間一般は忙しい所の騒ぎじゃ「私は隠居の身なので関係ない」どやっ

 

彬羽(Σ傍迷惑な年寄りがっ!!)くっ

白「大変だな。

晴明がうろちょろしてたらそれこそ仕事出来なくなるぞ」ひょこっ

彬羽「そりゃお前もだ いきなり生えるな」

 

白「おせいぼ って奴で珍しい茶菓子貰ったから差し入れに来たんだぞ
ほら、お前等も」

女中トリオ「わーい!」きゃっきゃっ


晴明「ほう。珍しい菓子とな」きらーん。

白「良し かかった。
ここは任せろ」ふっ

彬羽「頼むから普段からそのくらい有能で居てくれ」

 

 


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魄哉「Σげ!あの性悪狐来てるんですか!?」


蒼月「マジかよ
暇潰しにジジイキレさせる命がけの大馬鹿野郎じゃん 」ええっ

彬羽「だな。普段でも出てこられると お前の業務に支障が出るくらいだ
年末年始は本気で何処かに閉じ込められない物か」困惑っ

家康「物的術的に 何処に閉じ込めても出てきちゃいそうだから天才陰陽師なんだよねえ」遠い目。

 


彬羽「いっそ年末年始動けない様にするしか」うーん。

魄哉「物理的にボコボコにする気ですか?」

蒼月「最悪それで良いんじゃない?
お前がやると高確率であの世行きだけど」

家康「良いの?それ」えー。

 


魄哉「まあ今も 物音から察するに警備の挿音に見つかってバトル繰り広げてますしねえ」

 

 

晴明「Σうっおコラ! 客に向かって失礼な この城は従者の躾どうなってお
うおおお!おのれ子童なめるでないわ!!」

 

カカッ!

どむっ!!

 


家康「えーと。 黙々と始末しようとしてる挿音の爆弾と晴明さんの防御結界の衝突   かな?」

蒼月「てか 城の人等にんな人外バトル見られたらヤバくない?」

魄哉「その辺は大丈夫でしょう
白君来てるんですよね?」

彬羽「まあそうだが」怪訝っ

魄哉「あの子が居るなら大丈夫でしょう
さて、今のうちに少しでも進めておかねばっ」書類がさっ


蒼月「? うちの大将 えらく信用されてるね」

彬羽「屁理屈こねさせたら天下一品だからな」

 

 

 


女中A「あの、 なんか凄い音してるんですけど
ホントに大丈夫なんですか?」

白「うん。年末の忘年会で大掛かりな手品するらしいんだけどな。
場所が無いから 広い所で練習させろって事で江戸城使わせて貰ってるらしい
色々内緒だから覗くの無しな」しーっ

女中B「へー。天海様の親戚ともなると 隠し芸するのも大変ですねえ」

女中C「このお菓子美味しー。

あ、後家老 そっちの騒ぎ天海様の許可済みだそうですよー」もぐもぐっ

 

 

 

間。

 

 

 

晴明「くっ 無念。」ぐるぐる巻きっ

挿音(頭でっかちの陰陽師の癖に なんでこんなすばしっこいんだ!)ぜーぜーっ

 


家老「あの、天海殿の御親戚が 御庭番によって天井裏に引きずり込まれておる様なのですが」困惑っ

白「へー。何の芸なんだろな
てか覗いちゃダメだって ふけいざい って奴だぞ」しーっ

家老「Σみ、見なかった事に
しかし 変わった菓子に御座いますなー」もぐもぐっ

白「西洋から貰ったからな」うん。

家老「ほう やはり南蛮菓子。
この様な物は見た事が御座いませんな」おおっ

白「気に入ったんなら他の奴等のも用意するぞ?
作れそうな奴居るし
年末大変だから甘いのほしいだろ」

家老「Σいえそんな図々しい真似はっ」

白「じゃ こっちが勝手にやる

だから絶対後ろ見るな。」くわっ

家老「成る程 一子相伝の芸の練習なので御座いますなっ」ほう。

 

犬神「わおおおーーん!!」ぼんっ

晴明「ふはは!甘い!甘いぞおおおっ」スマキでごろごろっ

挿音「Σあだだだ!ちょ噛むな噛むな!!」どたばたっ

 

女中A(音声がめっさ気になる) うーん。

 

 

 

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【夕方】

 

 

蒼月「よっしゃ!今日のノルマ達成!」伸びっ

家康「うわ。三人共凄いね
あの山 全部無くなっちゃった」おおっ

彬羽「さすがに頭の中で数字が回るな」肩ばきっ

魄哉「これがこれから毎日ですか
キッツイですねえ

てか 襲来がまだですけどどうなったんでしょうか?」ふむ。

蒼月「ジジイ常に乱入と同時に右ストレート入れられる様にスタンバってたよね」

魄哉「それくらいしなきゃ あの人効きませんから」真顔

家康「うん。  私だったら生きてる自信無い」

 

 


挿音「あー マジで無茶苦茶だ。この腐れ陰陽師」よれれっ

家康「お。噂をすれば?」

蒼月「この人がここまで疲弊してんの見るの初めてなんだけど」引っ

挿音「おう。場内だろうが何だろうが御構い無しに犬神呼び出すしよ
更には逃げ回って金縛りやら火角結界やら マジでゴリ押し解除する白の奴が頼もしく思えたわ」遠い目っ

彬羽「おい。火角結界って「発動したら城吹き飛ぶわ 何考えてんだあのクソギツネっ」けっ


家康・蒼月(Σ世捨て人怖っ!)

 

 

白「そう言う事で捕まえといた」むすっ

家康「Σお疲れ様です魔王殿っ!」びくううっ

 

魄哉「この子をここまで怒らせるとかさすがですね」眉間に青筋っ

晴明「ふっ キレぬかキレられぬか ギリギリを責めるのがプロと言う物よ」スマキでごろんっ

蒼月「うん。その一言でジジイ限りなくブチッと行ったけどね」

 


晴明「ふむ。見たところ今日の業務は終了と行ったところか 何もないわ。
つまらんのー」ごろーん。

家康「え。晴明さん
ひょっとして この時期 、此処が確実に忙しいの解ってて来たの?」

晴明「そりゃな
いや必死で政務の邪魔せん様にあれやこれや妨害して来る様 楽しかったぞ

油断した頃にまたやるかのー」かかかっ

 

 

魄哉「晴明さん。」にっこり

一同(Σ!!)背筋ぞわっ

晴明「ん?」

 


すっ。すすっ

すちゃ

親指ビッ!!


晴明「Σ!!!」顔面蒼白っ

 


家康「・・・陰陽師界隈のハンドサインかな?」おや

白「あ、芝居小屋でも有るぞ
こうしてこうやると 便所の裏で待ってろボンクラ。だ」すす すちゃっ。

彬羽「とことん体育会系だな お前の職場」ドン引きっ


蒼月「つか 今の俺でも読めたんだけど

直訳すると 次はシメんぞクソギツネだよね?」

挿音「あ、仮にも僧侶が中指立てたぞおい」うわー。

 

 

家康「悪い事は言わないから 年末年始は他所で遊んだ方が良いよ?」

晴明「しっ 仕方がない

政務が滞っては 一般庶民が困るでの。大人しくしといてやるか」ふんっ

蒼月「やーい。負け狐」ぷーくすくすっ

 


魄哉「さて、明日に備えてさっさと帰って寝ますか」やれやれっ

白(結構あちこち壊れてるけど
今日俺は壊してないし 怖くないよな?) えーと。

 

 


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テオドール「Σはいい!?シュトーレン1000人分!?」ひええっ

白「無理なら良いんだけど「いえ  我が主のお望みと有らばっ
保存のきく物で良う御座いました
さあ粋さん手伝って下さいませ!!」がしっ。

粋「Σ当たり前の様に巻き込まれた!!」ひいいっ

 

一二三「年末 更に忙しい人が増えたべ」あちゃー

 

 

千様「やだこれ凄い甘い
おいしー」試作品ぽりぽりっ


魄哉「あ、コレ 疲れた脳にめっさしみます」じーん。

 



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