【江戸城 中庭】
粋「この寒いのに なんで外で茶会なんだよ」ぶるっ
テオドール「一応火は焚いておられますが、
これ北風強かったら悲惨に御座いますねえ」さむっ
魄哉「いっそ 北風びゃんびゃんで 中止になれば良かったんですがねえ」ふっ
彬羽「で、何故に俺まで呼ばれるんだ?
芸人のお前なら解るが」
白「心細いから 人多い方が良いって話だぞ」
彬羽「は?」
家康「いやー。 お正月明けの御茶会は
なんだかんだで 家の挨拶とかって
幕府の重鎮がお嬢さん方を売り込もうとしてくるからねえ
親御さん達 何故か居ないし、お嬢さん達を放置も出来ないからねえ」
白「家康 なんで庭師の格好してるんだ」
家康「天海が心細いって言うから。
けど私、部外者って事になってるから変装」真顔っ
テオドール「ご自分の城で御座いましょうに
面倒で御座いますねえ」
彬羽「つまりはアレか。
挨拶の名目で」
魄哉「あわよくば この中から嫁選べ的なアレですよ!
これでも一応僧侶なんですがね!」ああもうっ
粋「どんだけ見合い怖いんだよ」
家康「いやー。お家の為とは言え 新年早々この国の実質トップに自分を売り込んでくるお嬢さん方だよ?
天海そう言うの苦手だもん
そりゃビビるって」
テオドール「ああ。あちらの賑やかな団体さんがそれで
と言うか 無視して帰れば良いのでは?」
魄哉「出来ると思いますか?」ジト目っ
テオドール「今現在、放置して此方で愚痴ってる辺り
もうそれで良いのでは無いかと。」真顔っ
彬羽「ちょくちょく微妙に正しそうな事を言うからタチが悪いな。
さすがはサタンの息子か」ふむ
粋「悪魔の囁きって奴?
つか正しいのかよ?これ」えー
白「じゃあ、あの女達がお前に興味無くなれば良いんだな?」
魄哉「へ?はあまあ
僕にというか 僕の立場、肩書きに興味ですがね」
家康「此処に来る時点で
そうなるだろうねえ」植木しゃきしゃきっ
彬羽「お前 手慣れすぎて無いか?」
家康「事有る毎に庭師になってるからね」
粋「そんな色々気になるなら
もう普通に将軍やれよ」
白「つまり あそこの奴等全員 俺に惚れさせれば良いと」ふーん。
粋「Σ発想が怖い!!」ひいっ
テオドール「おお!さすがの自信に御座います!!
成る程 魔王の魅了に御座いますねっ」おおおおっ
白「そう言うのじゃなくて
毎度怖い女は 普通にしてても寄ってくるから
そう言う女達なら その気になればいけるだろって」真顔。
魄哉「否定はしません。
君 何気に苦労してますもんね」ああうん。
家康「また何かあったの?」
彬羽「ここに来る前に 地獄太夫が遅めの新年の挨拶「把握。身の危険感じたわけだね」
白「今更1人2人増えてもどうって事無いし
この際 身代わりになってやる」ふっ
粋「Σ兄貴ストップストップ!人の心を何だと思ってんの!?」
家康(また髪の毛で巻き取られて 奥座敷に引きずり込まれそうになったのかなあ。)
白「そんなだから 今更別に1匹2匹増えてもな」
魄哉「はあ。この際人の心は無視して お願いしたいくらいですが、その」えーと。
彬羽「手前の体、いや 精神がもつのか?」大真面目っ
白「・・えーと。」うーん。
粋「Σ顔面に出ねえから解んなかったけど 何兄貴そんな辛かったの!?」えええっ
テオドール「まあ、新年早々 おみくじを見て『また女か。』とか 呟いておられましたし」
粋「Σどんなおみくじだよ!!」えええっ
魄哉「お気持ちはありがたいのですが
君を生け贄にするわけには行きませんので。」ね?
粋「うわ。天海サマ引っ掛けようとしただけで すっげえ言われ様」
家康「いや。実際ヤバイ人達からね
女は怖いよー?」
テオドール「確かに女はおそろしゅう御座います。
いくら貴方様でも 舐めてかかると痛い目を見るかと」真顔っ
白「未成年でそこまで解ってるってどうなんだ お前」
家康「ジルケちゃんのトラウマかあ 」しみじみ
粋(毎度思うけど 何があったんだろうなあ)
白「そうか。じゃあ場を壊すのは他の方法考えるしか無いか」ふむ。
粋「つか、ぶっ壊さなくても
普通に全員断わりゃ良くねえ?」
魄哉「その前にお話相手しなきゃいけないじゃないですか
富と権力狙いのギラギラした人達が必死に自己アピールしてくるんですよ?
何よりそれが考えるだけで鳥肌立つんですよねえ」ため息っ
白「鳳凰だから元から鳥肌「今は人型なんでブツブツしてません」
家康「どんな会話。」
テオドール「で、どうするので御座いますか?
生臭い女性の苦手な天海様をお守りして 私達でその方々のお相手をしろと?」
魄哉「いえ。あまりに心細過ぎて うっかり呼んじゃったもんで具体的な事は考えてません
てか 君達にそんないかがわしい真似をさせるわけには
家康「天海 何を想定してるの?」ねえ。
粋「うん。完全にパニックだなあ」うわー
彬羽「女絡みはこいつの鬼門だからな。」ふむ
白「俺も結構鬼門だぞ」むう。
良家の娘A「あの、天海様?
御茶会は まだですの?
皆様冷えておられるようで」
魄哉「Σぎくっ」びくうっ
家康「見てらんないんだけど
何か良い手ない?」ひそっ
彬羽「いや、俺等が何かする必要は無いな
要するに この場がぶち壊しになれば良いんだろう?」
家康「へ?」
粋「え?何もしねえでぶち壊しって。
素のまんまの兄貴を投入するとか?」
白「俺 何だと思われてるんだ?」なあ。
彬羽「よく周りを見てみろ
此処は江戸城、普通の人間なら到底 侵入は出来ないが」
テオドール「Σはっ!
複数の妖怪の気配」ぴくっ
家康「Σええっ!?」きょろっ
彬羽「空か
ふむ、害は無さそうだな」
白「ん?ほっといて良いのか?」
良家の娘B「本来なら父が来るべき所
九な病で申し訳ありません。」ほほほっ
良家の娘C「あら奇遇ですわ
当家も 今朝から父上の血圧が高くて」おほほっ
良家の娘D「うちの父上も 玄関を出た所で悪漢に襲われてー」えーと
良家の娘一同「あらあら」まあまあっ
魄哉(全員娘が代打ってどんな状況ですか。
こんだけバレバレなら意味なく無いですか) うんざりっ
良家の娘A「しかし良いお庭ですわね
松の枝振りがまた見事で
ん?」
良家の娘B「Σえ。 何あれ
鳥!?」ひいっ
陰摩羅鬼「クエーッ!!」バッサバサッ
良家の娘C「Σ妖怪!?」ひいいっ
どろんっ。
良家の娘D「Σぎゃああ!趣味の悪い石像が爺さんに!」ひいっ
子泣き爺「おぎゃあっ おぎゃああっ!」
魄哉「Σいつから居たんですかアンタ!
つか僕はどんな趣味だと思われてたんですか!?」えええっ
ふらり火「ゆらゆら」ふわふわっ
良家の娘A「Σ何したいか解らない 謎の火の玉がっ」ひいいっ
魄哉「ん?この不吉なメンツは
まさかっ!
とっ とりあえず皆さん城内へ
茶会なんぞしてる場合じゃありません!!」
ぎゃーぎゃーわらわらっ
滝夜叉姫「ふんっ」けっ。
白「お前 居たのか 」
粋「へ?
あれ 滝夜叉姫って魄哉に嫌がらせしたいんじゃなかったっけ?」えーと。
テオドール「何故に普段嫌がらせをされておられるか 考えてみては?」
粋「へ?
Σあっ」はっ
滝夜叉姫「うむ、見事にぶち壊しじゃな。
人間に危害は加えとらんぞ 文句はないであろ?」けっ
白「うん。アレとか喧しく飛んでるだけだしな。」
陰摩羅鬼「くえー!クエええっ!!」ぐるぐるばっさばさ
テオドール「見た目が怖いだけに御座いますか」
彬羽「滝夜叉姫は 嫌がらせをする事で
相手の脳内を自分で埋めつくしたいってだけだからな
後は普通の女の嫉妬と変わらん。」
白「だけって言わないぞ 普通それ」
滝夜叉姫「全く あのような下品な女共から嫁をなぞ
何とも趣味が悪い
今後も毎度毎度毎度毎度 容赦なくぶち壊してやるわっ
ほら者共 帰るぞー!」けっ
一同(いやそれ。逆に好かれちゃうんじゃ)
粋「ん? あ、好かれるのは良いのか」こんがらがりっ
魄哉「・・・遅めのお年玉くらい あげるべきでしたかねえ」うーん。
家康「好感度上がってはいるみたいだけど
お前のあの娘の認識、 迷惑な近所の子供辺りなんだね。」ああうん。
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