【幕府公営診療所】
飛天「で、今日は？」
粋「む、虫歯が痛「うちは歯医者じゃありません。」
焔「ほんと色々ある奴だなー
爺ちゃんはんなもんなった今年ねえぞ？」
粋「Σしゃーないだろ！俺はベース人間なんだから！！」
飛天「つか何で毎度保護者付きで来るの？お前」
粋「お前が怖いからだっての」真顔。
飛天「医者が怖いってなあ
何でも怖い怖いって放っとくと大事になるんだぞ？」
粋「いや医者じゃなくてお前単品 Σもがっ」
焔「治療前にあんま怒らすな 自分のためだぞー
ほれ、このとおりコイツびびりだしな。
余所連れてくのも大概だし 専門じゃなくてもどうにかなんねえか？」
飛天「んー。先代殿の頼みなら
つか お孫さん窒息しかかって無いですかそれ。」
焔「Σあ。」
間。
飛天「はいはーい。じゃ思いっきり歯食いしばってみようか。」
粋「へ？ こうか？」ぎりりっ
焔「ん？ 食いしばったら治療出来なくねえか？」
飛天「いやーそれが
奥歯真っ黒だし もうこれ普通に治療無理かなーって
あ、そのまましばらく食いしばり続投な。」
粋「うー。」こくこく。
焔「ん？じゃあどうやって治すんだよ」
飛天「ではこの時間に保護者さんに説明を。
そこはこの際歯を弄るってのは諦めてー」
焔「諦めて？」
飛天「思い切り食いしばってると 歯の根本がぐらつくんで、そこを一気に引っこ抜きます
お宅の家系ならどうせまたすぐ生えてくるだろうし」
焔「患者逃げたぞ。」
飛天「Σこらああ！！ 早く処置しねえと痛いまんまだぞ！！」だだっ
粋「うっせえヤブ！ 永久歯って言葉を知らねえのかっ！」必死っ
飛天「Σや、ヤブ！？
良し。治療しないで帰れると思うな手前！！」烏天狗の扇っ
粋「Σえ。それはちょ Σぎゃあああああ！！」
突風キリモミっ
焔「広い診療所で良かったな」しみじみ。
飛天「さて、診察室に戻ろうか」指べきぼきっ
粋「お前な。医者がケガ人出して良いと思ってんのかよ」棚の下敷きっ
飛天「大人しくしてれば先生怒りません。
つか江戸の皆は再生しなくてもこの治療方で虫歯治してんだよ」
粋「Σ江戸庶民つええ！！」ひいいっ
飛天「ほれ。解ったら大人しく引っこ抜かれろ」じりっ
粋「Σうっ
皆やってるとは言え 嫌なもんは嫌だっ！」ひいいっ
どろんっ
飛天「Σあ。」
焔「ほう。兄貴の方に封印されてるはずなんだがな 自力で勾陣になるか」ほうほう。
飛天「Σどんだけ！？
そんっな嫌か これ！！」
粋「嫌に決まってんだろ！！」きっっぱり。
焔「はー。やれば出来るもんだな
やっぱお前は尻に火ついたら強いタイプか」うんうん。
飛天「あの 先代殿。
孫分析もいいんですが取り抑え手伝って貰えないでしょか？
勾陣相手は さすがに分が悪過ぎるんですけど」
焔「いや。手慣れたのが来たしよ」
白「街中でポンポン戻るな。」
粋「Σぐはあ！！」ばたーん！
飛天「おお。すっごいタイミング」おおっ
白「勝手にロック外したらそりゃ解るに決まってるだろ」むう。
焔「お前意外と器用よな」うん。
粋「あー成る程 俺が自力で戻ったから何かと思って来たと」たんこぶ。
白「で、何がどうした？
なんで診療所の中ひっくり返ってるんだ？」
飛天「お宅の弟さんが治療嫌がって暴れました」真顔。
粋「Σ八割お前の仕業だよな！？」
白「ほー。」ジト目。
粋「Σえ、 ちょっと俺悪くないって」びくっ
飛天「あ。良い事思い付いた
ちょいちょい 耳貸せ」
白「ん？」
粋「え？何かすっげえ嫌な予感がっ」たじっ
ひそひそぼそぼそ
飛天「て、事でよろしく」にやり。
白「成る程。遠慮いらないな」にやり。
粋「Σ！？」びくっ
白「じじい。 捕獲」
焔「おう。」がしっ
粋「Σぎゃー！ちょたんまたんま！！じじいも孫の命令とか素直に聞いちゃ「爺ちゃんはお前のため思ってやってるだけだぞー」
粋「嘘つけ棒読みだろが！うおおはがせねええ！！」ひいいっ
飛天「じゃ。お兄ちゃんよろしく
右奥歯粉砕で。」
白「安心しろ 今勾陣だしすぐ回復するからな」
拳ぐぐっ
粋「Σ！！！」
焔「まあ口開けさせても この怯え方じゃ噛みつくだろしなあ。
しゃーねえしゃーねえ」うんうん。
白「歯食いしばれ 舌飛ぶぞ」右ストレート用意っ
粋「」硬直。
シロ「誰かおるかー？
店長が足に 包丁落としおって
めしゃ。
朱禅「？
何の音だ？」
シロ「さあ？
奥におるようだから呼んで来るか。お前はそこに座っておれ」すたすた。
朱禅「うー。治療丁寧だと良いなあ」びっこ引き引きっ
