小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月26日

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雨どじゃあああっ



魄哉「しかし 今年は異常気象ですねえ
梅雨明けしてないですよね?これ」うーん。

家康「だよねえ
照り付けてもいいから そろそろ太陽に会いたいねえ」お茶ずずー





挿音「太陽は無理があるけどよ
なんかやったら珍しい物にはお目にかかれんぞ」

家康「え?何々?」




挿音「て、事で
親父スタンバイ頼むわ」

魄哉「またワケのわからん物って事ですね」ため息。








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小太郎「・・うなぎか?」わおんっ

シロ「いや、こんな巨大で派手な鰻はおらんだろう
なんだこやつは」うーん。

一二三「おっきいけど綺麗だなー
触ってもいいだか
小太郎「Σ顎見てアゴ!! 指無くなるぞ!!」ぎゃいいんっ




魄哉「あの盛り上がってる巨大な桶の中ですか?」

挿音「おうよ。運ぶの大変だったっつの」キセルすぱー


家康「大変てか あんなもんどうやって運んだの?」


挿音「徳川忍軍総出で 御輿感覚で担いでわっしょいしかねえだろ」

家康「他に無いかもしれないけど忍んでお願い。」





魄哉「なんですかね 見た事無い生き物って。
はいはい失礼しますよー

Σげ」

家康「ん?何か解ったの?」



魄哉「あの。確認ですが
これをわっしょいして来たんですか?」

挿音「ん?おうよ。」

魄哉「上は雨土砂降りの中? めちゃそれに打たれながらですか?」

挿音「不味かったか?
調度いい蓋無かったんだよなあ」

魄哉「いえ。不味いというか


めちゃめちゃ虚弱で たまに見付かっても召されてる事のが多い深海魚
リュウグウノツカイです!

わっしょいされて生きてるとか奇跡なんですけど!!」


リュウグウノツカイ「雨なんで日光で炙られんで済みましたわ」ぱしゃんっ

小太郎「Σ普通に喋った!!」ぎゃいいんっ

リュウグウノツカイ「アンタも犬の癖に喋ってはるやん」

小太郎「Σ確かに!!」


家康「小太郎 魚類に秒で負けないで。」






リュウグウノツカイ「えーと。ワシが流暢に話せると言う事は そちらさんお人やあらへん?」

魄哉「ええまあ。
なる程。 人外が近くに居ると影響受けて人語を話せるタイプですね」

リュウグウノツカイ「あー。まあそんなとこや」ぴちぴち




シロ「見た目と言葉遣いが偉くイメージが違うな」うーん。


一二三「あのー おらも妖怪だべよ?」

リュウグウノツカイ「いやー子供脅かすんもどうかと思ってなあ
保護者らしいの出てくるまで待ってたんや すまんのー」ぴちぴち


家康「めちゃめちゃ元気な個体みたいだね。」うわあ

挿音「生きがいいっつか。ふてぶてしいっつか
なんだコイツ」


魄哉「で、どうされました?

貴殿方は深海に住んでいて相当弱って方向感覚を失いでもしないと陸には近寄って来ませんよね?」

リュウグウノツカイ「あーそれやそれや

ちょい探し人がおってなあ」




家康「ひょっとして あそこで昼寝してたこの子かな?」

白「んー?」寝ぼけっ



リュウグウノツカイ「Σおおお!大将はん!
まさかこげにすぐ会えるとはっ!」おおおっ

挿音「まあ こんなバケモンが訪ねて来るっていやあ他にねえわな。」キセルすぱー

リュウグウノツカイ「Σこらそこ!誰がバケモンか!!」



魄哉・家康(こんなもんどこからどう見てもバケモンです。)引。




白「えっと。

お前誰だっけ?」はて。

リュウグウノツカイ「えーと。お話するんはお初になります


ワシは竜宮の乙姫様の使いのもんで

蒼月「乙姫!?」きらーん。







リュウグウノツカイ「あの。今何か」

魄哉「気のせいです。」にっこり


家康(Σ一瞬でスマキにして封印して廊下に蹴り出した!!)ひいいっ


シロ「ふむ。乙姫も実在しておったのか
織姫彦星のモデルが実在しておったし 今更驚きはせんが

こら。どこに行く。」
がしっ

白「海 嫌いだし」ふいっ



魄哉(金槌ですからねえ)
家康(金槌だもんねえ)
挿音(海底とか泳げても無理だろ)



一二三「白さん竜宮城行くだか!?
帰ってくる頃にはお爺ちゃんになっちゃうんだぞ!!」

白「行かない行かない」頭ぶんぶんっ


リュウグウノツカイ「あのー誤解があるみたいやけど
人外とどんちゃんずっとしとったら 人の時間的にはそら爺にもなるからな?」



魄哉「あー。浦島さん やっぱりヨボヨボになるまで遊びまくってた系ですか」

リュウグウノツカイ「せやせや。玉手箱は幻から覚める煙やで」


家康「へー。 んじゃ乙姫様って蒼月と同じタイプなのかな?」



リュウグウノツカイ「姫様はワシと同じ種で特大サイズや。」

魄哉「Σそ、それは神々しそうなっ」


一同(美女の姿も幻覚か。)うわあ




白「そういうのどうでもいい
で俺への用事は?
あ、海には入らないぞ しょっぱいし」

家康「Σどうでもいいの!?」

白「うん。」あっさり



リュウグウノツカイ「実は この雨続きでなあ
姫様が体調崩してしまわれてん」しょぼんっ

一二三「えええ! お姫様ご病気だか!?」




リュウグウノツカイ「ぶっちゃけ日光浴びれんで体内時計が狂ってもて 不眠症でっ」くううっ

魄哉「どこから突っ込むべきですか?」



家康「えーと。深海魚なのに?日光?」

リュウグウノツカイ「姫様デカイから深海に収まりきらんのです」さめざめ。

挿音「成る程

どこぞのカイコみてえに一代で進化したって事か」


粋「Σ一緒にすんな!!」

挿音「ん?お前居たのかよ
友達居ねえからって 虫とばっか遊んでんじゃねえぞ?」
粋「Σ寂しい奴みたいに言うなああ!!」


白「お前つつじの他に友達いたっけ?」

粋「Σぐはあっ」ぐさっ

シロ「やめてやれ。」



魄哉「ほ、ほら いいじゃないですか
友達は数で誇るものではありませんし 親友が一人居ればそれで充分 あれ?親友?」うーん。

家康「Σこらそこ!トドメ刺さないの!!」




カイコぱたぱたおろおろ

粋「・・うん。 お前が居るしもういいや」 ずーん。





リュウグウノツカイ(この人らは友達ちゃうのんか?)



白「無駄話は置いといて

んで、その乙姫を俺にどうしろって言うんだ?」

リュウグウノツカイ「あの、確かあれ弟さんでは

ま、ええわ。
ほら、大将さん 本来水の眷属ですやろ?」




白「・・・・一応な。」うん


リュウグウノツカイ「今の間なんですの?」


一同(Σ金槌だからです!!)






リュウグウノツカイ「そういう事でや。
水の眷属で大将やってはる人やって事なら

海水一気に巻き上げて雨雲もろとも吹っ飛ばす位できるんちゃうかなーっと」ぴちぴち


白「蒲焼きかな。」ぼそっ



リュウグウノツカイ「Σ何故にいいっ!!」ひいいっ


粋(出来たら溺れねえもんな。)うん

魄哉(前も彬羽君の釣り針に引っ掛かって九死に一生得てましたからねえ)うんうん。




白「はっきり言うと無理だ。」きっぱり

リュウグウノツカイ「Σ無理だと蒲焼き!?

え!ちょ そしたら姫様どないしたらええんや!?」

白「出来る前提で話されても俺も困るんだぞ」むう。



リュウグウノツカイ「はー アカンのか

姫様。可哀想に
せめて浦島はんが生きとったら精神的によいしょおなって持ち直すかもしれへんのになあ」さめざめ。


家康「普通に考えてもう亡くなってるだろうしねえ」うーん。


一二三「お魚さん可哀想だよ
何とかならねえだか?」

白「けど、天気なんてどうしようも無いし」うーん。

シロ「反対に雨を降らせるのなら 火をガンガン焚けば良いからお前ら向きなのだがな」ふむ。



白・粋「Σえ」


シロ「Σお前ら自分の行動が何に繋がるかも解っとらんのか!!」




挿音「ひょっとしてこの大雨お前らのせいじゃねえの?」

粋「Σマジで!?」

魄哉「いえ。山火事クラスでもこんな長雨になりませんから」



白「晴れか。
水から出したら乙姫干物になるだろうし」うーん。

リュウグウノツカイ「あの、姫様干物とか嫌なんやけど」






石燕「Σうおうっ! 蒼月さん何やってんすか!?」

蒼月「おっ調度いい!これ剥がして剥がして」じたばたっ


魄哉「あ、蒼月君忘れてましたね」

家康「魚類なら範囲外のはずだし 開放して良かったねそういや。」



石燕「よいしょお!」御札べりっ

蒼月「Σうぎゃっ皮膚剥げる!」ひいいっ

千様「あら、蒼月君 また何かやったの?」

蒼月「Σやる前だよ!!」



リュウグウノツカイ「なんや人が嘆いとるのにわやわやと。

Σん!?」



一二三「Σお魚さん!桶から出てまうだっ!」ひいいっ



リュウグウノツカイ「浦島殿おおお!!」おおおっ

石燕「Σはいいっ!?」びくっ



千様「へ?え?浦島?
石燕さんの名前浦島石燕だったの?」

石燕「Σそもそも石燕もペンネームなんすけど!」

蒼月「てか千ちゃん落ち着いて 浦島の名前は太郎だよ」




白「えっと。 んじゃ先祖に浦島太郎が居たのか?」

石燕「聞いたこと無いっす。

え?そんな似てるんすか?」





リュウグウノツカイ「浦島様はそれはそれは見事な糸目やったんですわ
ちょうどアンタさんのようなっ」感激っ


石燕「魄哉さん。晩御飯は白焼きがいいっす」

リュウグウノツカイ「Σなんでえええっ!?」


白「気にしてたのか?」

石燕「好きでこんなほっそい一重に生まれたんじゃないっすよ」ずーん。


挿音「野郎が見た目でぎゃーぎゃー言うんじゃねえよ」けっ

石燕「うう。持ってる人が恨めしい」じめじめ。




シロ「こっちも負けず劣らず気分までジメジメジトジトしておるな」うーん。


白「じゃどうする?
とりあえず石燕海に投げ込めばいいのか?」

石燕「Σ!!」


リュウグウノツカイ「いえ。生け贄はいらんです。」きっぱり


魄哉「ではどうしましょう。

要は 乙姫さんと石燕さん会わせればいいんですよね?」


石燕「へ?乙姫様?」

蒼月「なんかさ。巨大深海魚らしいよ」





石燕「よし。行きやしょう」きりっ

蒼月「Σなんでやる気になっちゃうの!?」ひいいっ


家康「石燕ちゃんだから だろうねえ」





リュウグウノツカイ「おおお!そりゃ良かった!
いやー姫様はそれはもう見事な巨体の御綺麗な方ですぜっ」ひゃっほうっ

石燕「うわあ。それは楽しみっすねー」わくわくっ


千様「巨大魚とデートではしゃげるって凄いわね」うわあ。


粋「そんなの言ったら 俺らの親も大概なんだけどな」※母親人間

一同「Σ確かに!!」





白「あれ?
なあ、蒼月」

蒼月「ん?何?」

白「前に言ってなかったっけ?
幻って 長時間の場合解けた時に本当に見てたのは何かもバレるって」

蒼月「ん?そだよ。
だから完全に化かすには短時間が勝負

Σって 浦島太郎って 何十年って単位じゃ?」


魄哉「つまり浦島さんは 最後の時には乙姫さんが巨大魚と知っていた事になりますねえ」ふむ






一同「・・・・。」ほんのり疑惑。









挿音「浦島太郎 石燕の先祖説に一票。」

シロ「その場合 血の記憶。 という事か」うわあ








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