小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月12日

f:id:t00c:20200712081653j:plain






シロ「こら待たんか家康!! こじれる前にさっさと謝れええい!!」どだだだだだ

家康「ぎゃー堪忍して!
今出ていったら鯖折りにされるうーー!!」だだだだだだだ




小太郎「また何かやってるなあ」わおんっ

蒼月「つーかバカ殿
人間の癖に あの筋トレ小僧に追い付かれ無いって マジで何なの」



千様「シロくーん
氷はダメよー
新しい盆栽増えた所だからすっごく危険よー」


シロ「だああタイミングの悪い!!

面倒だ!そこになおれれえ!!」抜刀っ!


家康「Σうっそお!」ひいいっ








びんっ

家康「Σおうっ!?」





石燕(与一)「刃物はやめろ刃物は。

動きを封じれば良かろう」


家康「Σぎゃー! 何!?何ヵ所磔っ!?」じたばたっ







間。






シロ(いつの間に五本射った。
化け物か。)うーん

石燕(与一)「前々から言われとるだろうに

お前は直線的過ぎるのだ」

シロ「いや。真っ直ぐしか射れん弓使いに言われたくないわ」

石燕(与一)「失礼な
多少の魔球なら会得しておるわ」ふんっ

シロ「Σ球要素無かろうが!!」







千様「同世代仲良しねー」にこにこ

蒼月「片方死後数百年経ってるけどね」

小太郎「更に言うなら 見た目的には下手すりゃ父子だぞ」わおんっ




石燕(与一)「言っておくが 生前の私は石燕くらいの背丈はあったからな」むっ

シロ「Σ喧しい!誰も聞いとらんわ!!」



蒼月・小太郎(当時の平均身長的におかしいだろ)

千様(まあ、今となっては何とでも言えるわよねえ)



シロ「直線的も何も仕方なかろうが
根っからお前のように後方支援方ではないのだ」ぷんすかせんべいばりんっ

石燕(与一)「後方?弓の事か?」

シロ「弓が前衛のわけがなかろうが」ばりぼりんっ





石燕(与一)「そうは言われても 私の死因刀で滅多刺しだからな。

突進してくる猪バカは基本的に好かん」さらり。

シロ「すまん。それは悪かった」うっわあ




石燕(与一)「あまり覚えて無いのだが
確か 多勢に無勢でおそらく端から見たらハリネズミのような」うーん

シロ「いや。すまん
無理に思い出さんで良いからあまり語るな」オロオロ



石燕(与一)「それはさておき」

シロ「Σ良いのか!?」

石燕(与一)「昼で石燕に体返さねばならんので時間が勿体ない」きっぱり



蒼月「相変わらずのシフト制だね」お茶ずずー

小太郎「鎌倉武者って 思ってたよりボケボケなんだな。」わおんっ





石燕(与一)「それだ。
先程も気になったのだが

私は正確にはハリネズミになって一生終えた与一とは別ものだぞ?」


シロ「Σは?」

小太郎「へ!?へ?どういう事!?」




千様「あら?でも与一さん よねえ?」はて。


蒼月「あ。ひょっとして影武者?
こんなのがマジで武将してたとか思えないしー」

石燕(与一)「いや。本人だ」






一同「???」うーん。





石燕(与一)「順を追って説明して行くとだ

まず、私は元々『那須の与一』の持ち物であった弓に憑いていた残留思念だったのを覚えておるか?」


千様「あー そういえば

白君のお爺ちゃんの珍品コレクションだったのよね」
石燕(与一)「おいそこ。珍味みたいに言うな」

小太郎「言ってない言ってない」


蒼月「んで、怪奇現象ウザがられて、あのモヤシの護身用にって押し付けられたんだよね?」



石燕(与一)「間違っとらんが お前は確実に悪意有るだろ。」

蒼月「うん。」きっぱり







粋「おーい 姉ちゃん
かりんとう袋ごとねえんだけどひょっとして一気食い


Σぎゃー!」


シロ「Σ落ち着け この毒蛇は常にこうだ!相手にしたら敗けだぞ!!」押さえ込みっ

石燕(与一)「おのれえええ! 石燕のひ弱な体で無ければっ」弓ぎりぎりっ



蒼月「あはは。ざんねーん

家の中で暴れたらジジイに怒られるから皆必死なんだよねー
やれるもんならやってみな ぷーくすくす」へへーん


小太郎「猪はどっちだよ。」うーん。

千様「やっぱ沸点は歳相応よね」うんうん





ごんっ





白「で、 与一だけど与一じゃないって結局何だ?」

千様「あら、聞いてたの?」





小太郎「蒼月 生きてるか?」わおんっ

蒼月「の、脳天にげんこつって」ぐわんぐわんっ



粋「あのー。兄上
確実にかりんとう食いましたよね?」

白「何の事だ」しれっ

シロ「口元拭いてからしらばっくれろ たわけ」


粋「あーあ。知らね
飯前のおやつはやめろっていつも言われて




石燕(与一)「時間がないのでそろそろ話しても良いか?」


一同「どうぞ。」



蒼月(自分だってキレて脱線してたじゃん)頭ずきずき。

シロ「先にちょっかい出したのはお前だがな」

蒼月「Σ 読まれた!?」




石燕(与一)「性悪蛇に構ってたら切りが無いので無視をしてだ

与一の弓に憑いていたのは 残留思念
つまり 俗に言う幽霊とは違う物でな。」



粋「へ?同じようなもんじゃねえの?」



石燕(与一)「どう説明すれば

あ。調度ここに隠してある かりんとうの包み紙で例えるとだ」


粋「兄貴。」じーっ

シロ「証拠隠滅が幼児レベルか。」

白「濡れ衣だ」しれっ




石燕(与一)「無視して行くぞ

例えば『生前の那須の与一』がかりんとうとするなら

私は せいぜいこの包みについた黒砂糖のひと欠片くらいな物だったのだ。最初はな」


粋「Σえ。お前 食い残し「ハリネズミにされたいか」



シロ「ほう。かなり解りやすいが
それだと さすがに中身が無さ過ぎやせんか?
実際 お前は意思を持ってここにおるわけだ。
少しオーバーでは無かろうか?」

石燕(与一)「いや。合っておる

言うなれば私は このかりんとうを黒砂糖を利用して元のに似た味にしたものであり かりんとう自身ではないからな」


千様「一気にわけ解んなくなったわね」うわあ


蒼月「復元?

残ってる黒砂糖に似せれば ある程度作れるだろけど
そもそもアンタかりんとうじゃないし」うーん。

小太郎「そういうもんなのか?」わおんっ


蒼月「ジジイが言ってたよ
どの店のも 結構作り方は同じだってさ」

粋「いや どんな状況でかりんとうトークになるんだよ」






白「えーと。じゃあこの場合 料理人は石燕か?」

石燕(与一)「だな。
思い出してみろ
始めは私も せいぜい奴の体を勝手に動かすくらいだっただろ」

粋「あーうん。あれは怖かった怖かった」



石燕(与一)「ぶっちゃけると あの辺りの記憶はあまり無い
そもそも人格もあったか怪しい
何と無く生前の名残で動いていただけのようなのだ。」

小太郎「Σ何それこっわ!」ぎゃいいんっ

石燕(与一)「奇行に走らんかったのは奇跡だと思っておる」うん。


粋「あの。奇行って?」おそるおそる

石燕(与一)「大陸のホラーであるだろ
四つん這いで走り回ったり 生肉食らったり 人を襲ったり 遠吠えしたり」

千様「あー。言われてみれば 取り憑かれてるってなればそうよねえ」




シロ「それをやられんで良かったのは 石燕の方だと思うがな」ドン引き。

石燕(与一)「いや こうして意識はっきりした事だし そんなやらかしてたら私のが切腹ものだろ」


白「腹切っても 石燕の身体のだぞ?」

石燕(与一)「Σあ」



蒼月「ひょっとして アンタ馬鹿なの?」






石燕(与一)「ま、まあそういう事で

まとめると 私は与一の残りカスから生まれたクローンみたいな物だ。
石燕と言う極端な霊媒体質の持ち物になったせいで 残っていたわずかな物から作り直されたと言って過言ではない

よって本人の幽霊というわけではない」



千様「へー。

なんか良く解らないけど。」ほうほう




白「じゃ。名前 与一じゃないのが良いのか?」

シロ「Σやめろ!お前だけは名付けはするな!
与一断れ 俺の様に犬の名前をつけられ


石燕(与一)「オリジナルがおらんなら 与一を名乗って問題無かろう」きっぱり


蒼月「語った割に適当だな」




石燕(与一)「話す気は無かったのだがな。正直どうでもいいし

ただ、石燕の奴が煩くて敵わんのでなあ」ため息


千時「? 石燕さんが?」






石燕(与一)「『若いんだから友達作って青春しろ

少しは周りとコミュニケーション取る努力するっすよ!』とか。

とっくに死人なのに若い何もあるか」けっ



蒼月「つーか 自分の体で青春しろって何?」

石燕(与一)「だな。精神年齢の倍の肉体で何をどうしろと言う話だ」




粋「石燕の奴 自堕落そうなのに面倒見いいよなあ」

白「本人がほっといたら空腹で倒れてるのにな」

小太郎「あー。言わないと三度の飯もちゃんと食べないよなー」わおんっ




蒼月「そんなのに心配されるって「煩い。」





白「ん?

でも確か」ふと。

粋「ん?」




白「石燕て 子供の頃からずーっと友達居なかったんだよな?」ずばっ


粋「Σいや確かにずーっとボッチだったらしいけど!!」ひいいっ

石燕(与一)「それだ! お前にだけは言われたく無い
って奴だ!
あの引きこもりっ」

小太郎「Σお前は少し手加減してやれよ!自我持てたの石燕のおかげなんだろ!?」ぎゃいいんっ



石燕(与一)「・・・・Σ言われてみれば そうなのか!」はっ





蒼月「あれ?ひょっとして マジで頭悪いこの人?」

千様「さっきの例えとか おバカじゃないとは思うんだけど

なんか時々ズレるわねえ」うん。





粋「ひょっとしてそれで石燕とウマが合うんじゃね?
あいつも大概変だし」

石燕(与一)「は? 私はいたって普通だ失礼な」むっ



蒼月「本当にマトモな人は言わない台詞だね それ。」納得。




小太郎「そっかー
説明ちょっとやややこしかったけど

つまり与一は 石燕から生まれた直したみたいなもんなんだなあ

そりゃ 時々ボケるよな」わおんっ


石燕(与一)「Σ!!!」




粋「あ。固まった。」

白「めちゃめちゃ小馬鹿にしてる唯一の友達が親だった みたいな物って事だよな?」

蒼月「んー。多分?
すっごい嫌だなそれ」

千様「物は言い様よねー」









ーーーーーーーーーーーー




家康「あーいたたた。
ホント主君に容赦ないなあ


あれ?石燕ちゃんどしたの?
もうすぐご飯だよ?」


石燕「あ。はい

ちょっとなんかこう。 知らん間に子供生んでたっぽいっす。」どんより

家康「Σえ!?誰が!?」

石燕「えー。これって
・・あっしパパなんすか?」頭抱えっ


家康「Σええええ!?ちょっ 何!?詳しく聞いていい!?ええええええ!!」







>サイトトップに戻る