小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月2日

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魄哉「あ、粋君
また温泉の方 見回り頼みますねー」

粋「おうよ。 ちょっと待ってな
その前に兄貴叩き起こさねえと

おーい 兄貴。遅刻したらつつじにどやさ Σうっぎゃー!」

シロ「Σいかん!寝ぼけておる!!」

魄哉「Σ彬羽君お願いします!!」ひいいっ

彬羽「まーた 噛みつかれるのか」げんなり。





石燕「朝からすっごい会話っすねえ」

千様「白君の寝ぼけ癖どうにかなんないかしら。
家壊れるわねー」あーあ。


粋「姉ちゃんちょっと救急箱! あだだだっ」よろっ

千様「あら。おでこクリーンヒット?
ちょっと待ってねー」がさごそ



石燕「頑丈で良かったっすねー
さすが人外っす」


蒼月「Σぎゃ!ちょっとジジイ何鬼門開けっぱにしてんだよ!危ないだろっ
いちいち閉めとけよ!!」

魄哉「Σうわしまった!ちょっと待ってくださーい!!」どたばたっ

家康「鬼門開けっぱって。うわこっわ
近寄らない様にしとかなきゃ」そそくさっ



石燕「コレっすよね?鬼門

あーホントに 紫でどろっどろ」覗き込みっ

家康「Σこら覗かないの! 危ないよ!!」


石燕「はー、さすがに入ったら生きて帰れる気がしないっすねえ

怖い怖 Σえ。」

ぐいっ


千様「Σちょ 石燕さん!?」

家康「天海ーっ!! 石燕ちゃんが鬼門に引きずり込まれた!!」

魄哉「Σしまった!あの人 人間でした!!」ひいいっ






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【鬼門内】


与一「ふむ。
霊感バリッバリの人間等 そりゃここの低級共にとっては良い餌だな。」

殲滅完了っ


石燕「戦闘態勢入るのめちゃめちゃ早いっすね」

与一「そりゃ死ぬまで戦に出ておったからな
平和ボケしておるお前とは格が違うわ」どやっ

石燕「いやあっしはただの町民っすからね?
てか それより」

与一「む?」


石燕「なんでさらっと実体化してんすか?
与一さん こじらせた付喪神みたいなもんすよね?」

与一「鬼門内だからだ。」きっぱり


石燕「鬼門内だからって どんなシステムなんすか?」はて。

与一「それはアレだ

えーー・・・・

前にその カラスに聞いたところだとな」うーん。

石燕(しまった。 このアホだったっす)

与一「おい。分離しておっても 何考えたかだいたい解るぞ

その何だ
鬼門の中というのは 下界のあらゆる感情やらが水蒸気の様に溜まってくる 言わば雲のような物であり、
そこで形を為した物が溢れ出し下に『墜ちて』くるのが鬼だとか何とか

つまり、化け物の能力が凝縮されている所だから 私も人型を保てる。とかか?」えーと。

石燕「ん?鬼門の中って 位置的に上なんすか?」

与一「らしいぞ。
見た目完全に地獄だがな

そして 鬼には下生まれも普通におるらしい
上、すなわち鬼門生まれは 自我が無く生物と言い難いのが特徴だそうだ」

石燕「へー。んじゃつまり」ふむ。



与一「お前と言うエサを見つければ 本能のままに襲ってくる奴らの巣の中と言う事だ。」

石燕「Σ言ってる間に めちゃめちゃ寄って来てるんすけど!!」ひいいっ

与一「お前が説明しろと言ったんだろが!!

矢がある限り問題な Σあ。あんまり持ってきてない!」

石燕「Σだああ!さっきのドヤなんだったんすか!!」



与一「あ。よく考えたら 霊力の塊の私もエサ扱いではなかろうか」ふと。

石燕「エサ二匹って最悪じゃないっすか!!」






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魄哉「うーん。 これは」鬼門覗き込みっ


家康「見当たらないの?」

魄哉「居ませんね
うっわ 最悪のケースです。」むう

千様「最悪って すぐに追っかけたらその辺居るんじゃないの?」

魄哉「鬼門ってのはデリケートなんですよ

開くのにはそこそこの術者である必要があり、同じ所に繋げる技術も居るんです

ですが今回 技術こそ無いものの霊感の塊みたいな石燕さんが引きずり込まれる事により」

蒼月「びっくりした拍子に何処か解らない所に入り込んじゃった?」

魄哉「当たりです。
僕とは違う所開いちゃった感じですかね」

シロ「ある意味凄いな」ふむ。


魄哉「困りましたねえ
コレばっかりは開けた本人にしか場所が解りませんし
運が悪ければ・・」うーん。

千様「悪ければ?」

家康「骨も残って無い とかかな。」青ざめっ

小太郎「Σぎゃいいいん!!石燕んんんっ!!」ひいいっ




白「しらみ潰しに捜すか。」

粋「おはよう兄上。
つーか迷子になるから 1人で捜すなよ頼むから」包帯ぐるぐる巻きっ



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石燕「いやー。毛有毛現さんの筆持ってきて正解だったすねー」

与一「助かったが お前それ、無限に物産み出せるのは反則ではないか?」

石燕「無限じゃないっす。矢を描くだけの紙と墨無くなったらもう具現化出来ないんで御仕舞いっすねえ

ま、そんなら着物にでも描くっすけど 」しれっ

与一(やはりこやつ頭がおかしい。)うーん。

石燕「パニクって足引っ張った方がいいっすか?」


与一「おい普通に心を読むな」

石燕「そりゃほぼ丸一年プライバシーもクソも無く

取り憑かれて思考も記憶もお互い駄々漏れだったっすからねー
だいたい見当つくっすよ」ため息。

与一「ほう。ならば私が何を言いたいか解るな?」

石燕「そりゃ もちろん
てか 与一さんも解るっすよね?」

与一「無論だ。」ふんっ



石燕・与一「殲滅すれば問題なし!!」どやあっ


与一「描く物が無くなったら地べたにでも描け 貧弱脳筋っ!」

石燕「了解っす! とっくに死んでんだから疲れたとか無しっすよ!!」






粋「あのごめん。
熱血してる所悪いんだけど 迎え来ちゃった。」おそるおそる。

石燕・与一「Σうっお!はずかしっ!!」



粋「生きてて良かったけどよ

その。 そっち誰?」ちらっ


与一「那須家二代目当主 那須与一宗隆だ。」どやっ

粋「え、何?
お前とうとう普通の幽霊になったの?」

与一「Σおい反応!!」

石燕「この人 ここですっげーとかノってくれるタイプじゃないっすからねえ」



与一「しかし、よく場所が解ったな
私達も何処が何処やら解らんから 護りに徹しておったのだが」

粋「いや 思いっきり攻めに徹してたような
まあいっか。
そりゃーコイツだよ」

カイコぱたぱた


石燕「お?カイコちゃん
あー 成る程」

与一「そういう事か
こやつの特殊な嗅覚なら私達の場所すら解る と。」ほう。



粋「いや飯前だから 単にお前らのエネルギーにつられて」

石燕・与一「Σまさかのこっちもエサ扱い!!」



粋「正直 浮気されたみたいですっげえ複雑。」けっ

石燕「好んでエサになる趣味ないっす。ご安心を」


粋「ならいいけどよ。」むすっ


与一(言ってる傍からめちゃめちゃ吸われとる)うわあ。
石燕(あんだけ吸われたらあっしら体持たないっすよ)引。



粋「じゃ帰るか。
早く戻らないと向こうがやべえやべえ」

石燕「ん?やばいって何がっすか?」

粋「いや 俺がカイコに聞けば良くね?って気が付いたのついさっきでさ こいつ喋れねえし

んでさ
お前ら何処か見当もつかねえから 兄貴やカラスや蒼月や魄哉がボッコボコ手当たり次第に鬼門開けまくってんだよ」

与一「Σ人間絶滅するぞ!!」ひいいっ

石燕「あれ?粋さんは勾陣化してるからともかく
彬羽さん蒼月さんも鬼門扱えたんすか?」

粋「蒼月は頑張りゃ出来る奴だし
カラスはその 筋肉で無理矢理?」

石燕「あの人頭でっかちなのになんでそんな力押しなんすか。」

与一「おい!悠長に話しとらんで早く戻らねば!
私達のせいで死人が出たらどうするっ」あたふたっ



石燕「え。与一さん 戻っていいんすか?」

与一「へ?」

石燕「ここに居れば自由なんすよ?
あっしに取り憑いて無くても良いし プライバシーも守られるし
何より慢性的な肩こりの苦痛共有しないでいいっす」

粋「何よりがソレかよ」

石燕「いやマジで辛いんすよ肩こり。

与一さん。今までが異常っちゃ異常なんす
好きな方選んで良いんすよ?」






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魄哉「石燕さんも意地悪な事しますねえ」苦笑。

石燕(与一)「全くだ。」けっ


白「で、帰ってきたのか
やっぱり。」

粋「おうよ。 紫のぐちゃぐちゃの中で自由になっても何も楽しくねえってさ」

家康「そりゃねえ」うん。

小太郎「あの 粋。なんかいつもよりちょっと多目にカイコに吸われてるみたいだけど」

粋「いんじゃね? 今日カイコ大活躍だったしよ」


じゅうううううううう。

一同(Σちょっと多目どころじゃ無い!)


魄哉「なんで平気なんですかね。」




石燕(与一)「全く 脳筋モヤシ呼ばわりがそんなにムカつくか」ふんっ

小太郎「Σ理由しょーもな!!」ぎゃいんっ

千様「中身筒抜けだから それで合ってる
のよね?」

彬羽「ガキじゃあるまいし、
案外尋常じゃなくしょうもないな 石燕の奴」うーん。



シロ「まあ良かったでは無いか
無事ならな」

石燕(与一)「で、こちらは色々と無事なのか?
聞くのが恐ろしいのだが」


挿音「問題ねえわ 今朝雨降ったろ?」

石燕(与一)「ん?雨?」



小太郎「水溜まり多かったからさーシロの氷がめちゃ活躍してさ

鬼門から出てくる小鬼達 全部パッキパキの氷漬けだよ」わははっ

シロ「やはり気温が低い方が有利だな」ふっ


石燕(与一)(雪わらし化が進んでおるな)うーん。

シロ「ん?どうした?」

石燕(与一)「いや何も。

しかしだ 大丈夫そうで安心したが
氷となると」




家康「うん。めちゃめちゃ怨まれてるよ」

蒼月「おかげで死ぬかと思ったよ」歯ガチガチっ

石燕(与一)「Σ私はむしろ被害者なのだが!?」

蒼月「うっさい!体同じなんだから俺から見たらアンタも同罪!! 呪うからねっ!!」しゃああっ




白「与一も帰って来たし良かった良かった」うんうん。

粋「だなー。
ん?何か忘れてるような」

千様「粋君ならまだ吸われてるわよ」



彬羽「そういやお前ら
芝居小屋の方は良いのか?」

白・粋「」





シロ「Σ走れええええ! 今からならギリギリ間に合う!!」

小太郎「Σこら白ストップ! ツノは引っ込めろ!! 」ぎゃいいんっ

白「あ、それと
彬羽「飯なら後で出前届けてやる」即答。




石燕(与一)「この騒々しさに愛着持ってしまった自分が情けない。」ため息。

コマ『さもあらん。 人とは1人で生きれぬものです。』筆談。

石燕(与一)「とっくに死んでおるがな」





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