小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月30日

f:id:t00c:20200630095259j:plain






しとしと




蒼月「雨かあ
梅雨はやだねー」ごろーん

千様「ねー
思うんだけど 夏より梅雨のが怪談って似合うわよね?
常に薄暗くてジメーッとしてて」



家康「不吉な流れはやめてくんないかな?」

千様「Σどんだけ駄目なの!?
嫌ならやんないわよっ」びくっ


蒼月「えー。せっかくだからやろうよ
バカ殿びんびんに泣かせた方が勝ちね」

家康「Σ人の話聞いて!!」


千様「あら。勝負になるなら負けないわよ

て、事で助っ人かもん!」がしっ

魄哉「Σおわっ!
いきなり裾掴むのやめて下さいよ!こけるでしょうがっ」

千様「膝カックンされるよりマシでしょー

さあ!取って置きの怪談を披露するのよっ!」びしっ

家康「Σぎゃー!本業はやめてやめてやめて!!」

蒼月「Σ千ちゃんずるい!」




魄哉「あーもう。 化け物屋敷で怪談とか今更でしょうが

あ、挿音ちょっとちょっと」手招き

挿音「あ?」

魄哉「ちょっと手をこう上げて貰えます?」

挿音「??
何だよ」手上げっ



魄哉「はい。ターッチ!

代打お願いしまーす!」そそくさっ

挿音「Σだああ!まーた面倒なのをっ!!」


魄哉「僕が話すと殿が心筋梗塞起こします
あと面倒です。よろしくっ」すたこらっ



千様「後半が本音ね」

蒼月「んー。まあ この人のならそんな恐くなさそうだし」うーん。



家康「え?ホントにやるの?」おそるおそるっ



蒼月・千様「だって暇なんだもん」きっばり

挿音「俺も非番の日はやることねーんだよなあ
しゃあねえ 付き合ってやるか」キセルぷっはー


家康(Σダメだ 逃げられないっ!)




蒼月「さーて。 んじゃ ドロドロした音楽セットだね

コマちゃんよろしくっ」


コマ『ひゅううぅう ドンドロドロドロドロドロドロドロ♪』


家康「Σ!!」びくうっ




挿音「親父はまたなんでこの機能つけたんだろな」

千様「てか、どこから音出てるの?」



蒼月「じゃ、まずは俺から
さあ 足腰立たなくなって泣き叫べっ」生き生きっ

家康「Σこの子が一番恐いんですけど!!」


千様「今更今更」




蒼月「これはね。
まだ江戸幕府がきっちり形になる前の 荒みきった古ーい農村での



『ぎっやああああああ!!!!』




挿音「・・仕込みのミスか?」

蒼月「いんや。なにも仕込んで無いけど?」



千様「殿?冒頭そんな恐かった?」

家康「いやドキドキしてる時に絶叫だからっ」心臓ばくばくどきどき冷や汗どばあっ



挿音「つーか 今の悲鳴粋だろ
あんのビビり元ヤン盗み聞きでもしてて 恐くなったとかそんなか? 」

千様「さりげに罵詈雑言吐いたわね」





小太郎「魄哉から伝言
本物の怪異起きたから気を付けろってさー」わんっ


一同(Σまさかコレで呼んじゃった!?)



千様「あの。これってー
ほら怪談してると本物呼び寄せちゃうとかってあれ?」

蒼月「まだ村しか出てきてないんだけど」

家康「あのさ。気になってたんだけど

お前 生命エネルギーの方の空腹の時 無意識に餓鬼呼び出して食ってたよね?
鬼門うっかり開いちゃう系なんじゃないの?」



蒼月「・・・Σあ」

挿音「あんなエッグイもん見せといて忘れんなよ」





千様「鬼門ってそんなカパカパ開くもん?」

挿音「物入れすぎたがま口並にかっぱかぱ開くらしいぞ
定期的に親父が閉じて回ってるもんよ」

家康「Σうわ ゆるっ!!」ひいいっ




蒼月「えー。んじゃなに?
とっておきのネタがあるのにバカ殿ビビらせらんないの?」むっ

家康「Σお前はそれしかないの!?」

蒼月「だって勿体無いじゃん」きっぱり



挿音「どうしてもやりてえんなら さっさとビビらせて寄ってきたのもさっさと片付けるしかねえな。」キセルぷはー

家康「Σお前は少し主君守って!」ひいいっ


蒼月「んー。さっさとねえ
怪談って じっとりねっとり話すからいいんじゃ


ん?」




ずるっ ずるるっ





一同「・・・・。」



ずるるっ ずるっ










挿音「やっぱやめとくか。」

蒼月「うん。見るからにヤバイの居たね」

千様「きゃああああ!殿おおおお!」がっくんがっくん

家康「」白目。






間。








白「ただでさえ雨でダルいのに
ほら。戻れ戻れ」魑魅魍魎しっしっ

魄哉「はい。ラストです」
べしっ



一同(手馴れてるなあ)うわあ。






白「最近こういうの多い気がする
なんでだ」はて。

蒼月「Σなっなんでだろうねっ」びくううっ




挿音「マジで最近多いのかよ」

千様「多分 無意識に呼び出し体質なのねえ
ある意味モテモテ?」

蒼月「Σあんなげちょげちょしたのにモテても嬉しかないよ!!」





小太郎「あれ?粋は?」きょろっ


挿音「ん?
そういや最初の絶叫から静かだな」きょろ

家康「失神してんじゃないの?」おそるおそるびくびくきょろきょろ







だだだだだだだ

粋「なあなあなあ!ちょい皆これ!!

こいつすっげえ可愛くね!?」きらきらっ

蒼月「Σまさかの滅茶元気!?」




石燕「妖怪すねこすり

道歩いてると そっとすねに体当たりして去ってく毛玉妖怪っすね」ふむ。

粋「Σえ、これ妖怪!?」もふっ



魄哉「あれ?石燕さん
今まで何処に「霊媒体質なんで軽く襲われてたっす
もうちょいで食われるところだったすよー
ほら歯形歯形」腕見せっ



挿音「チクらねーから今後気を付けろや?」

蒼月「う。うん」冷や汗っ




白「ん?さっきぎゃーとか言ってたのってまさかコレに?」

粋「Σいいいやだって!!

雨しとしとで暗いし倉庫の中身漁ってたら不気味なもんわさわさ出てくるしで そこにフワッがドンって!」



小太郎「すねこすりでビビるなら 白の猫でもビビリそうだな」わおんっ

粋「Σう」


魄哉「我が家じゃお化けも猫もたいして珍しくありませんからねえ」





挿音「あのよ。
今気がついたけどよ
こういうの事故物件って言うんじゃね?」キセルすぱーっ

千様「家主から住人までほぼ事故ってるからしゃーないのよ」遠い目。





>サイトトップに戻る