小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月29日

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魄哉「おや。やぐらですねえ」

石燕「え?こんな時期に祭りっすか?」ぜーぜー







魄哉「この辺りはお祭り多いんですよー
今回のは豊作祈願ですね
梅雨の前に神様にお願いしようっていう」

石燕「はー成る程」ぜひゅーぜひゅー



魄哉「あの 大丈夫ですか?」

石燕「鍛えてないと与一さんのエンドレス愚痴来るんで気張るっす」ぜーぜー



魄哉(休日の散歩の同行くらいでコレとは。)うーん


石燕「あー。やっぱ動くと汗凄い出るっすねえ」汗ぼたぼた拭いっ

魄哉「Σ今日涼しいんですけど!」



石燕「えー。そうっすか?

あっしは あれ?暑?ん?」


くらっ


魄哉「Σちょ 石燕さん!?」ひいいっ





石燕(与一)「なんの!!」ふんばりっ

魄哉「おおおお!!」ぱちぱち



石燕(与一)「すまんな。
慢性運動不足が無理をしたので意識が遠退いたらしい」


魄哉「はあ。成る程
凄いタイミングで乗っ取りましたね」感心っ


石燕(与一)「そろそろ意識飛ばす気がしたのでスタンバっておった。」どやっ

魄哉「・・お疲れ様です」うわあ。





石燕(与一)「しかし やぐらか
懐かしい」見上げっ

魄哉「あはは。これは室町鎌倉辺りのとあまり変わりありませ



Σこらあああ!何をしてるんですか!?」

石燕(与一)「何って 見張りを落とさねば」弓きりきりっ

魄哉「Σ戦の見張りのやぐらじゃありません!!
あれは大工のおじさんですっ!!」




白「あれ?

聞いた声と思ったら魄哉か」ひょこっ


魄哉「おや?なぜここに?」

白「なんだえーっと
奉納?て奴だ

この辺神社らしい神社無いし 役者で代用らしい」

魄哉(Σ神様への奉納に他所の神様使うんですか!?)



白「?」※当時の民間の信仰において、妖怪と神様は紙一重

魄哉「いえ。何でもありません

こりゃ豊作にするしか無いでしょうし」苦笑。


白「うん。何がどうしたのか解らないけどな

で、
与一はいったいどうした」

魄哉「それが どうも叱られ慣れて無かったようで」うーん。



石燕(与一)(叱られた叱られた叱られた叱られた!!)ぎろっ

魄哉「めちゃ睨んでくるんですよねえ」困惑。



白「そっか。与一は子供の内から戦出てたから普通に叱られるとか無いかもな」ふむ

石燕(与一)「ちょっと年上だからなんだと言うんだ!」ふんっ


魄哉「残念。いくら室町生まれでも僕のが数百年は年上なんでちょっとでは無いんですよねえ」にこにこ。

石燕(与一)「Σう」



白「反抗期にその言い方はこじれると思う。」きっぱり




石燕(与一)「ふ、ふんっ!だから何だ!
こちらは生前既に一人前と認められておるのだ!説教などいらんわっ」ぷいっ

魄哉「うーん。時代が邪魔してお話ムズイですねえ」


白「だな。 怒られて涙目だったくせに「Σいらん所ばかり気が付くな!!」

魄哉(Σ認めなきゃ気が付かなかったんですけど!!)





粋「あーもうさっいから聞いてれば」

石燕(与一)「なんだ金魚の糞」けっ

粋「よし。泣いても済まねえかんな?」指ばきっ



魄哉「石燕さんの体なんで止めてください」

粋「Σう。」


白「あんまりはしゃぐと蒼月に食わせるぞ」

家康(与一)「Σぐ! ひ、卑怯なっ」たじっ

粋「いや蒼月でもこんなクソガキの魂とかまっず!てなりそ「一番不味そうなお前が言うな!!」くわっ


魄哉「そもそも食べないと思います」きっぱり




粋「んで?クソガキ連れて子守りかよ
大変だよなー」イライラ

魄哉「沸点低いですねえ

いえ、石燕さんの筋トレ兼ねてお散歩してたんですが 意識とんじゃいまして」

粋「Σ散歩で筋トレ!?」

白「石燕 亀みたいだな。」






粋・与一(亀の散歩するおじいちゃん・・)

魄哉「なぜに僕見て愕然としてんですか。」





白「さて、アホな事してないで準備するか


粋、茶菓子。」

石燕(与一)「準備に茶菓子が入っとるのか」


白「芸人にとっては リラックスも仕事のうちだ。」もぐもぐ

粋「兄上常にリラックスしてんでしょが」


白「気にするな。」もなかもぐもぐ





石燕(与一)「町人と言うは呑気なものだな」ため息。

魄哉「この子達を町人と呼ぶのは若干抵抗ありますがねえ」




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粋「よっしゃあああ!!もいっちょいってみよー!!」

やぐらの上っ



石燕(与一)「Σ何故に!?」



白「俺の出番終わったし」ふう。

石燕(与一)「いやいやいや!!

おかしいだろ!なぜに付き人がノリノリで主役になってんだ!」


魄哉「粋君 お祭り好きなんですよねえ」

石燕(与一)「Σ祭りの種類が違わんか!?」


白「この辺の祭は最後はいつもこんなんだ」

石燕(与一)「Σ適当すぎる!!」






魄哉「しかし、粋君て確か舞台に上がるとガチガチになるからずっと見習いなんですよね?

太鼓なら平気とは不思議な 」ふむ。


白「ん?平気じゃないぞ

さっきも手のひらに『人人人』ってずっと書いてたし」

魄哉「Σおまじない頼りですか!?」




白「最後に手舐めて飲み込むだろあれ?

多分300人は飲み込んだと思う。」うん。


魄哉「どんだけですか!!」




石燕(与一)「根性あるのか無いのか解らんなあ」やぐら見上げっ








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