小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月10日

f:id:t00c:20220307092242j:plain





シロ「何故だ! あやつならともかく何故にお前にまで負けるっ!!」うがあっ

粋「いや 負けたから負けなんだろ なあ?」困惑っ

家康「いや私に言われてもねえ」うーん。



与一「ふん 情けない。
負けて吠えるとは 本物の負け犬か」ふふんっ

シロ「Σんなっ」かちーん!




千様「あーもう 止めなさいよー」



シロ「上等だ 死人ふぜいが
強制的にあの世に送ってくれるわっ」鬼切抜刀っ

与一「ほう 良い度胸だ。
棒切れ振り回す前に脳天に風穴開けてくれるっ」弓すちゃっ


粋「あのー。兄貴 どうしよコレ」

白「ほっといて良いぞ シロも室内じゃ氷使わないだろし」しれっ

粋「Σいや家の心配じゃなくて!!」






与一「問答無用! 己も死人になるが良いっ!」

矢どががががっ!!


千様「Σぎゃー なんか腕上がってるううっ」ひいいっ

粋「Σ姉ちゃん危ねえ!こっちこっち!!」わたわたっ

白「与一案外面倒臭いな」炎ぼぼぼっ

千様「白君ナイス炎の壁だわ」ぜーぜー。



粋「ん?あれ 収まった?早くね?」あれっ




シロ「おい。避け損なったと思ったら すり抜けたのだが?」 えーと。

与一「Σえ。何でだ!?」がーん。


白「な?ほっといて良いだろ?」ほら。

粋「Σ良かったけどどういう事!?」えええっ



石燕「あれ?解って無かったんすか?
与一さんはその状態じゃ『霊的存在』にしかダメージ与えらんないっす」

与一「Σ何いい!!」がーん

石燕「当たり前っしよ アンタ自身があちこちすり抜けるんすから
何かに触りたいならあっしに取り憑くしかないっすよ」

与一「Σお前の体使うと肩凝りその他モロに食らうんで嫌なんだが!?」

石燕「アンタ 人の体使わせて貰っといていい度胸っすね」イラッ




シロ「つまりあの阿呆 本気で俺に矢ぶっ刺すつもりでいたのだな」けっ

粋「いやお前もヤル気満々じゃ「Σさすがにぶった斬る気は無いわ!!」


テオドール「そう言えば 前に当たってたのは鬼切で受け止めたからに御座いましたね」ふむ。

石燕「妖刀っすからね

あ、ちなみに 霊的存在なら普通に当たるんで妖怪なら当たり判定っす」

粋「ん? それなら俺は?」



石燕「・・・えーっと。」困惑っ

千様「あの石燕さんがオカルト関係で悩んでるわ」あらまあっ

家康「半分妖怪で火とか出せるけど 霊感0だしただの喧嘩慣れしてる人間みたいなもんだしね」うーん。



蒼月「ごちゃごちゃ言うより一辺試してみたらいいんじゃない?」

粋「Σいやそれ俺の命に関わんだろ!!」ひいっ



与一「ふむ。ようやく自分の意思で動けると思ったら
意外と制約が多いのだな」うーん。

シロ「死後も意思を持って動けるのがそもそも無いのだ 贅沢抜かすな」

与一「解っとるわ」むかっ



白「ケンカするな半人前コンビ。」ずばっ

シロ・与一「Σうっ」ぐさあっ


粋「Σ容赦ねえ!!」




白「そんなに元気余ってるなら俺の代わりにコレ片付けて来い」メモ書きぺしっ

シロ「おい。これはいつもの化物関連のトラブルではないのか」

与一「なんだ。自分の仕事を私達にやらせるつもりか?」怪訝っ


白「嫌なら良いけど
お前等 腕に自身だけは有るみたいだけどぶっちゃけ実戦経験少なすぎるし 応用効かないし何かあったらわたわたするし自分で思ってる程動けてないし 頭でっかちてか何をどうしたら良いか解ってないめちゃめちゃ経験値不足だろ。

大した事無い実戦で少しは慣れた方が良いと思う」ズバズバずばりっ


粋「毎度なんでこう言う時は饒舌なんだよ」引。



与一「たっ 確かにまだ己の特性も理解しとらんがっ」ずーん。

シロ「そこまでかっ」どよよよーん。


白「って事で修行して来い
一応コイツもつけるから」

粋「Σえ」


シロ「いや 先程負けておいて何だが 化物相手にするならその」ちらっ

粋「Σ何だよ ハッキリ言えよ!!」



白「じゃ オマケで石燕つけよう」

石燕「Σえ ちょあっしは今日ちょっと体調が
白「最近天気が悪いとか腰が痛いとか言って自分で始めた日課の走り込みサボってるだろ
そんなんだからモヤシのまんまだって挿音がボヤいてたぞ」

石燕「・・忍の観察眼さすがっす」ずーん。


シロ「Σおお!石燕が来るなら心強い!」おおっ

与一「まあな。この手の事に関してはな
腐っても我が宿主で有るしな」ふっ


蒼月「頑張んなよ モヤシ以下。」ぷぷっ

粋「Σうっせえよ!!」うがあっ!






白「よし良かった
バカラスの胃が治るまでは 俺あんまうろちょろするなって言われてるんだよな」やれやれっ

テオドール「押し付け完了に御座いますねえ」のほほーん。






ーーーーーーーーーーーーーー





【古寺】




石燕「何つーか
いかにもって感じっすねえ」うーん。




粋「Σぎゃああ何かと目が合った!!」ひいいっ

シロ「Σうっお!驚かすな
クモの巣に埋まっとるが仏像だ仏像っ」

与一「なんと罰当たりな 坊主は何処に行ったのやら」やれやれ




石燕「白さんに貰ったメモによると あ、やっぱ彬羽さんの字っすね またびっしりと。

ここにたちの悪い化物が住み着いたらしく、坊さん達も命優先で逃げ出したみたいっすね」ふむ。

与一「はあ? 仏像を置いてか?」

石燕「与一さんの時代と違って 坊さん自体も救いを求めて駆け込んできた普通の人が多いんすよ」

シロ「まあ一般人に化物とケンカせいと言う方が酷であろうな
お前の様に攻撃当たらんパターンも有るしな」

与一「Σ成る程」



粋(石燕すっげ。何気に授業みたいになってら)へー。



石燕「ほんじゃ 少し見て回るっすか
おそらく向こうから寄って来るっしょし」

シロ「む?寄って来るとは何故に?」


石燕「メモに寄ると ここのオバケは個々じゃちっさい死人の念が集まって集まって意思を持つ1つのバケモンになったパターンと思われるっす
なんせ寺っすから 裏は墓地っすからねえ」

粋「そんなメモだけで解んの?」えー。

石燕「まあ 物心ついた時にゃその手のに囲まれてたっすからね」しれっ



与一「?
何故にそれだと寄ってくるのだ?」はて。

石燕「解んないすか?」

与一・シロ「解らん」うむ。


石燕「いいっすか? ターゲットは八割方 複数のオバケの集合体っす
でもって化物、モノノケの類いは 本能によって更なる強力化を求める物
つまりは」

与一「ん? ちょっと待て ひょっとして」はっ




黒い影床からずずずずっ

石燕「正解。 霊体である与一さんも吸収しようと寄って来るっす」


与一「」トリハダっ

シロ「Σ硬直しとる場合か!逃げろ馬鹿者!!」ひいいっ




与一「Σせ 戦略的撤退ーーっ!!」壁抜けひゅんっ

粋「言い訳は良いから Σぎゃっ 此処からも出てきた!!」ひいいっ

黒い影ゆーらゆらっ


石燕「ま、元が複数なら普段バラッバラでも不思議じゃないっすよね」

シロ「Σ己はなぜに落ち着いとるのだ!!」

石燕「シロさん ビビってたら訓練になんないっすよ?」

シロ「Σうっ」


石燕「自分の特性考えてやり合えば良いんす
シロさんなら充分やれるっすよ」

シロ「う。そ、そうか

では 少なくともこいつは通じる!!」鬼切ちゃきっ


石燕「ほれ与一さんも出てこないと
へたれオバケのまんまで良いんすかー?」壁蹴りっ

与一「Σ誰がへたれオバケか!」にょきっ

石燕「言っときやすが 相手も壁抜け出来るんで気ぃ抜いてたら吸収されるっすよ」

与一「Σ何いい! Σどわあああ!!」スライディングかわしっ


黒い影ゆらゆらわさわさっ


石燕「はい。二人ともがんばっすよー」へらっ





粋(やっぱ俺 いらなくね?)ぽつーん。







数分経過。






シロ「なんだ 氷も効くのではないか」ふんっ

オバケ氷浸けぱきーん。


与一「ふむ。冷静に対処すればさほど恐ろしい物でもないか」

壁一面矢でびっしりっ



粋(ガキ共すっげ) うわー。




与一「で、これで終わりか?」

石燕「そう思うっすか?」

シロ「と、言う事はまだ有るのか」ふむ。


石燕「そらそうっしょ

じゃなきゃ実戦経験とか詰んでこいとか言われないっすよ」よっこらせっ

シロ「ん?何をしておるのだ」




石燕「晴明さんに貰った簡易結界っす」

バチィィッ!!


粋「Σえ!何々なになに!?」びくっ



シロ「Σおい!いま何に反応した!?」えええっ

石燕「見えないっすか?」

与一「Σ何ぞ居るのか!?」


石燕「与一さん 同じ霊体なのに見えないのは大問題っす
武将としてはそこそこ強かったかも知れないっすが 今はレベル低い幽霊って証拠っす。
慢心してたら即座に終わるっすよ」

与一「Σう」

石燕「与一さんが食らったダメージはあっしにも来るんすから その辺きっちりお願いしやす」

与一「う。す すまんっ」たじっ


粋(Σ石燕が怖えっ) ひいっ





石燕「って事で 10秒任せるっす!」

呪符ばららららっ


粋「Σえ。ちょ何々なにっ!」

石燕「見えないもんとケンカなんぞ出来ないんで鬼門開くんす!」くわっ

シロ「Σお前はホントに人間か!?」氷のバリケードぱきぱきーん!!






ーーーーーーーーーーーー




【鬼門内】





与一「Σうおわ!」どさっ

粋「あ、そっか。 鬼門の中じゃオバケも実体化するから浮いてられねえのか」

シロ「開くと言うより鬼門に飲み込まれた感じだが 戻れるのかコレは。」うーん。



石燕「戻るよりも先に こちらさんシバき倒さないと帰れないっすよー」

粋「こちらさんて Σいっ!」びくっ



そびえる肉色の謎の塊げっちょげちょっ


石燕「さっきの黒いのが飛び道具で本体みたいなもんっすね
こんなん見えなきゃケガするっしょ?」

粋「Σむしろ俺は見たく無かった!!」ひえええっ



与一「うむ。弓兵で良かった 近寄りたくない。」弓きりきりっ

シロ「出来れば離れて凍らせたいが
場合に寄っては斬り込むので隙を作れ 頼んだぞ。」鬼切ちゃきっ


粋「Σお前等凄いな!」えええっ

与一・シロ「石燕以下のままで武士と名乗れるか!!」くわっ



石燕「2人並べてシバいていいっすか?」

粋「まあまあ 俺なんてホント何も出来てねえし」どうどうっ



石燕「いや粋さんはリアクション枠いえ何も

んじゃ相手デカイっすし あっしもちょち加勢するっすかね」

粋「へ?」



石燕「出でよ がしゃどくろっ!」紙ばさあっ

具現化ずももももももっ

粋「Σ またデケえええ!!」ひいいっ


石燕「Σあ、鬼門内なんで 思ったよりデカ目に具現化しちゃったっす」ありゃ

粋「Σお前も大概うっかりじゃね!?」

石燕「いや大は小を兼ね Σあ」




ばりんっ!


御札破れてひらひらっ



粋「Σがしゃどくろ 御札踏んでるーー!」ひいいっ


石燕「Σまずいっす! 出られなくなったっす!」

一同「Σええええ!!」




石燕「あー デカすぎて小回りが
うわ どうしよ」あちゃー。

がしゃどくろ困惑うろうろっ



シロ「Σえ。ちょ どうすれば良いのだ!?」

石燕「とりあえずそのヒト沈黙お願いしやす
そこから考えるんで」うーん。


与一「心得た! 行くぞチビ助っ」

シロ「Σ凍らせるぞ貴様!!」むかっ




粋「え? どうにかなんの?」冷や汗っ

石燕「いえその 言ってもあっしも陰陽師じゃないんで」冷や汗だらだらっ









【鬼門の外】





テオドール「Σなんで御座いますかこの部屋っ
猫まみれで御座いますよ!」うわっ

白「見ろこれ」指差しっ

テオドール「?
おにぎり で御座いますか?」



白「粋のおかかおにぎりだな。
何かあった時に俺が此処に来るようにだろ」

にゃーにゃーにゃーにゃー。

テオドール「成る程 白さんホイホイなので御座いますね。」わお



白「って事は やっぱりこの中に居るって事か」鬼門見上げっ

テオドール「処理難しそうに御座いますねえ」うわあ。

白「こう言う場合は大人しくプロを呼ぼう」すたすたっ

にゃーにゃーにゃーにゃー


テオドール「あの 猫は置いていかれた方がよろしいのでは?」






ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー






魄哉「はい。全員回収完了です」にっこり。

シロ・与一・粋(死ぬかと思った) ぐったり。

石燕「凡ミス申し訳ないっす」ため息。

魄哉「いえいえ 普通は訓練無しで鬼門開いたり出来ませんので
引率お疲れ様です」



テオドール「粋さんのヘンゼルとグレーテルおにぎりのおかげで御座いますね」のほほーん

粋「咄嗟にな。
あー 怖かった」げんなりっ




シロ「しかし 手順を覚えるのは必要だが
俺等もなかなかやれるものだな」うむ。

与一「だな。
意外と何とかなるものだ」うんうんっ


粋「いや即座に調子に乗んなよお前等」

石燕「何の為に苦労したと思ってんすかね」うーん。




白「そっか。

じゃ お前等ちょっとコレ見てみろ」指差しっ

シロ・与一「ん?」


白「この穴 何だと思う?」

与一「矢の跡か? 私がやった物とは違うな?」はて。

シロ「Σん ちょっと待て! 主に暴れたのは鬼門内だぞ!
何故に寺が大破しておるのだ!?」きょろっ




テオドール「ではクイズの正解を。
穴の正体は 魄哉さんの数珠の跡に御座います」じゃんっ

白「ちなみに一撃な。
それで屋根落ちたんだぞ」

与一・シロ「Σえええええ!!」



魄哉「建物には大黒柱と言うのが有りまして」

与一「Σいやいやいやいや!おかしい!アレ一撃で大破はおかしいだろ!!」

シロ「その前に何だ数珠の一撃とは!!
何故に弾痕みたいになっとるのだ!?」



魄哉「それは。
こうして
こうです。」

ズビシッ!!


庭石に風穴っ


シロ・与一「」





白「な? 調子にのるのはまだまだ早いぞ?」

シロ「う、うむ。」こくこくこくっ

与一「しょ 精進するとしよう」冷や汗っ






粋「どんだけ精進しても アレ越えるの無理じゃね?」

石燕「若い分あっしよりは伸び代有るっすからねえ」へらっ

テオドール「それはそれで先が恐ろしゅう御座いますねえ」うーん。





>サイトトップに戻る