【芝居小屋】
つつじ「次の演目の衣装届きましたえー
合わせといてなあ」
皐月「アンタの兄ちゃん 着方ざっついからちゃんとチェックしといてや」
粋「へーい
てか新演目の度に衣装オーダーかよ
金もってんなあ」
つつじ「いんや。今回はちょい今までと毛色違うねん
やから衣装も新調せなええの無いんどす」
粋「毛色って？」
皐月「今回の台本あっきー作や」
粋「Σあのカラス本気で書かされてんのかよ！！」
つつじ「いや。ほんま器用なお人やわ
おかげで新境地拓けそうどす」
白「これ こんな感じでいいのか？」ずるっ
皐月「合わせんの早いな
・・裾詰めなアカンやろそれ「高下駄がある。」きっぱり
つつじ「チビまではいかへんけんど、舞台映え考えたらもうちょいタッパ欲しいどすなあ。」うーん。
白「だから高下駄。」むすっ
粋「えっと。蹴られそうだからスルーするけど
新境地つか 凄くね？何それ歌舞伎もん？
毛皮ついてんじゃんかよ」
白「それ九尾だ」
九尾「触るな助平 金とるぞよ」
粋「Σ動いたああ！！」ひいいっ！
白「たかが舞台の為に狐の皮はぐのも何だし」しれっ
九尾「で、わちが毛皮に化けとけば良くね？となったんじゃ
密着密着役得じゃあっ」すりすりべったり
つつじ「動物愛護はええけんど。たかが言うな アンタもプロやろ」
皐月「ストーカー狐逞しいなあ」せんべいぼりぼり
つつじ「Σちょ 皐月はん！ せんべいの粉衣装につけんといてや！」
皐月「どうせ使い倒して汚れるやん
気にし過ぎや」ぼりぼり
つつじ「Σ新衣装て神聖なもんなんやで！？」ひいいっ
粋「既にストーカーの煩悩で汚されまくってんだろ」
九尾「なんじゃ絡むのう
将来の義姉に向かって失礼な餓鬼じゃわ」ふっ
粋「Σ無いん無い無い無い！！それだけは無い！！
あってたまるかああ！！」ひいいっ
白「なんか痒い」ボソッ
九尾「Σのののノミはおらんぞ！！ちゃんと念入りに蚤取りシャンプーしてきたぞよ！」びくううっ
皐月「なんや。白、狐アレルギーか？」
九尾「Σ！！！」がーん。
白「九尾？毛皮がペタンコになったぞ。」あれ？
つつじ「今日ぬくいから蒸れたんやろ
こん人がんなデリケートなもんなワケ無いわ」ふっ
粋(絶対報われて貰っちゃ困るのに この狐少し応援したくなってきた。)うーん。
白「で、狐アレルギーて何だ？」
つつじ「目も痒ないしくしゃみも出んやろ？
つまりそんな物や。
ほれ、 九尾はんしっかりー
ペタンコやと見映え悪いで こん人狐アレルギーちゃうから」
白(家康の鳥アレルギーと同じようなものか)ふむ。
皐月「アンタどうでもええ事は真面目に考えるよな ホンマ」
粋「んで、この派手な衣装で何やんだよ？
俺にも勉強の為に台本くれよ」
白「今回のはバカラス作『ごんぎつね。』
アレンジバージョンらしい」ごんぎつね台本っ
粋「Σあのカラスなんでそれ題材に選んだ！？」
白「ちなみに俺ごんな。」
粋「Σんなもんサイズ感で解 Σあ。」
間。
彬羽「今回のはテストと聞いてたんだかな
無茶なテーマ渡されたんで てっきり断る口実にしろって意味かと思ったんだが」うーん。
皐月「思ってた数倍出来が良かったんかな？」
つつじ「どうやろ。テーマ選んだの魄哉はんやろ？
単にセンスがズレとった可能性も大どすわ」
彬羽「あくまで元ネタとして 好き放題書いたからあんまテーマ関係ないがな
で、俺が書いたのはあそこまて好戦的なごんぎつねだったか？」
皐月「今ちょいきげん悪いねん
本番では狐火出えへんから安心しい」
九尾「だーりんはこのサイズ感がええんじゃろがい
しまいにゃ食うぞ！」ぷんすか
粋「Σ既に容赦ねえエルボー食らったんだけど！？」けほっ
白「少しでかいからって偉そうに」むかむか火の玉ぼぼぼ
皐月「こればっかりは弟に負けるもんなあ」
彬羽「ついでもにカナヅチもな「ばらすなバカラス」
つつじ・皐月「Σマジで！？」ひいいっ
