【妖怪横丁】
つつじ「いやーおもろいなあ
個性的なお人がようさんおって いい刺激になるわ」のほほんっ
粋「人じゃねえけどな。」
鳥女「あ、大将さんだー
お暇なら寄ってってー」きゃっきゃっ
つつじ「おんや。モテモテどすなあ」あっはっは。
白「普通に居るけど お前妖怪だっけ？」はて。
つつじ「問題あらしまへん。
正当防衛はしゃーないやんな？」にこにこ。
粋「Σこっちが良くねえよ！！」
白「お前ら こいつと目を合わすな
捌かれて食べられるぞ」
鳥女「Σひいいいっ！？」あたふたばさばさっ
つつじ「食わへんわ 失礼やなあ」むっ
粋「捌きはするんだな
つか何で着いて来てんだよ」
つつじ「あのな。わてらの仕事って技術もやけど感性が大事やん？
見習いでも解るやろ？」真顔っ
粋「Σへ？お、おうっ」
つつじ「そんでな。
感性ちゅーのはそのまんまやと鈍なんねん
ちょいちょい気をつけて研いでやらんといかん 言わば刃物みたいな
白「刺激が欲しいって奴だな。」うん。
つつじ「Σ格好つけよ思たのにっ！」がーん。
粋「普通にそれで良くね？」
つつじ「ま、そういうワケで 刺激を求めてお宅のお兄はんに無理言うたわけどす。」
白「ホントはここ妖怪以外ダメなんだけど。職権乱用だ」どやっ
粋「で、入場料はなんなんすか兄上。」
つつじ「隣町の老舗の行列の出来るどら焼き。開店1時間で売りきれるレアもんや」
粋「Σちょっ 飯前に間食したらまた怒られんぞ！」
白「そこか。」
つつじ「いやー持つもんは妖大将の同僚やわ」にこにこ。
白「で、思ってたような刺激はあったのか？」
つつじ「いやー それがなあ
見た目斬新な人らやなーとは思うけんど。それ止まりや
昔アサシンやってた頃のが刺激有りすぎて耐性ついとんのかも」うーん。
粋「そりゃあな」引。
白「じゃ 見た目だけじゃない刺激行ってみるか。」すたすた
つつじ「お。なんぞあんのー？」わくわくっ
粋(兄貴、変な所面倒見いいんだよなあ)
白「妖怪横丁二丁目の飲み屋『ふぇにっくす』だ。
刺激有ると思うぞ」
つつじ「Σうわ。入らんでもどういう系か想像つく！！」ひいいっ
白「ちなみに店長は爺の昔馴染みの筋肉
ふぇにっくすのママ「あら 白ちゃんいらっしゃーい」入り口ぎいい。
つつじ「Σお邪魔しましたあっ！！」しゅばっ
粋「Σあ、狡いっ！ 神速使いずりいいいいっ！！」
ふぇにっくすのママ「最近来ないから寂しかったのよー」ずーるずる
粋「Σぎゃああ兄貴持ってかれた！！」ひいいっ
間。
つつじ「最近来おへんとは つまり元々常連とかそんなん？」おそるおそるっ
白「爺の知り合いだからだ。」よろっ
粋「兄貴がヨレヨレとか珍しっ」うわあ。
白「お前の為に行ったのになんで逃げるんだ
中は至って普通なんだぞ」ぷんすか。
つつじ「いやいやいやいや あんさん見てたら普通やとは思われへん」
白「皆テンション無茶苦茶高いから めちゃめちゃ疲れるだけだぞ」
粋「あー。アッチの奴らってすっげえ明るいよな」ああうん。
つつじ「えーと。お手数御掛けしてアレやねんけど
わてが欲しい刺激ってのは こうインスピレーションと言うかそういう系っちゅーか」
白「女形の参考になるんじゃないのか？」
つつじ「アンタはなるんか？
つか わて大概でかいからやったらキショイ言われんねん
向いとらへんねん。思い出して泣くわホンマに」
粋(Σコイツにも苦手な分野あったのか！！)おおっ
つつじ「そこの見習い
言うとくけど アンタのが万倍『無い』からな？
1つ不得手見付けたくらいでエエ気になんなや？」
粋「Σなんで此処で新人虐め！？」
白「仕事絡みで不得手バレたの嫌なんだろ
役者バカだし。」きっぱり。
つつじ「つー事で 襲われない所でお願いしますどす。
限定品の人形焼きも追加で買うてくるわ」
白「そうか、仕方ないな」きらーん。
粋「良いのかよ」
白「そもそもあいつらも襲っては来ないぞ？偏見良くないぞ」
つつじ「いやその。 解ってるけどやっぱこうなあ」うーん。
白「女形もオカマも似たようなもんだろ」
粋「兄上。根本的に違います」きっぱり。
白「んじゃえっと
この店にするか」
つつじ「ん？ 軽食 稲荷本舗？
店の名前からしてオキツネさんかいな」
九尾「だーりん！狐が良いならわちがおるじゃろう！！」くわっ
粋・つつじ「Σなんか生えた！！」ひいいっ
白「俺が入りたいんじゃなくて コイツな。」指差しっ
九尾「ん？なんじゃおかっぱ。
お前狐好みかえ
言っとくがわちはだーりんの物じゃぞ」ふんっ
つつじ「言わんでエエどす。
いりまへんわ」きっぱり
粋「つか 狐で刺激って何？
Σはっ ひょっとして狐カフェ！？」はっ
九尾「なんでわちに食いつかんのにそっち食いつくんじゃ こわっぱ。」むかっ
白「お前モフモフ以前にキャラ濃いから」
カランコロンカラーン。
粋「おおお！マジで狐カフェだった！
何これ天国っ？」おおおおっ
つつじ「あんさんホンマこういうの好きやなあ
しっかし刺激求めとんのに癒される店かあ いやこういうのもエエけんど」
白「ここ来るとな。 定期的にエノキ？にやられるんだ」
つつじ「Σそれエノキやのうてエキノコックスっ！？」ひいいっ
九尾「あー狐は普通に持っとるからのう」
粋「あれ、エキノコックスって何だったっけ？」
つつじ「狐から貰う寄生虫や！
貰うてもたら体の中から内臓食われてのたうつんやで！！」
白「うん。アレは痛かった」
粋・つつじ「Σ貰ったんかい！！」
白「俺の消化のが強かったみたいで勝ったけどな」えへん。
粋「胃酸で勝ったのか」うわあ。
つつじ「いやあれ胃袋やったか？
肝臓とか他の所ヤバいんちごたか？」
九尾「こらああどこのメスじゃああ！許さん！許さんぞおお わちのだーりんに変な病を「Σ狐相手じゃ兄貴変態になんだろ！その言い方やめろストーカー！！」
白「刺激有ったか？」
つつじ「うん。思てたんとちゃう。」
白「そっか。
俺もうここで稲荷寿司食べて帰るけどな」座り込みっ
粋「Σえ。エキノコックスのリスクは！？」ひいっ
白「うん。だから帰りに診療所で飛天に薬貰ってこう」
粋「そこまでして食わなくても良くね？」
九尾「この店メニュー稲荷寿司と油揚げしか無いのう
わちはもっと血のしたたるのが良いわ」
つつじ「んー。なんや
妖怪がどんちゃんしとる言うからもっとこう 何やろなあ。 ちゃうもん期待しとったけど
妖怪も基本は人と変わり有らへんのかもなあ」うーん。
粋「いや普通人間にエキノコックス居ねえし」
つつじ「そう言う事や無く。
んー どう言ったらええんやろ
まあエエわ 帰る前にもちょいその辺見てくるわ」すたすた。
白「あ、そっか。何か違ったてのは多分」ふと。
粋「ん？」
牛鬼「お？何だこいつ
人間か？」くんくん
午鬼「んー？臭いがちょっと違うような
まあ良いか 久々の御馳走御馳走っ」ひゃほうっ
白「あいつ 強いから。」
九尾「Σうお何じゃ！ いきなり鉄さび臭いっ」
粋「Σぎゃー！店の前真っ赤ー！！」ひいいっ
白「妖怪もののけの怖さって 得体が知れない怖さらしいけど
あいつ そんなん思う前に敵認識すると斬っちゃうからな。
怖くも何とも思わないから刺激も無いんだろな」うん。
粋「Σいや総大将いいの！？ そこで刃傷沙汰起きてるけど！！」
白「ケンカは自己責任」きっぱり。
粋「Σすんません！俺も妖怪の世界怖いっす！！」ひいいっ
つつじ「あの、すんまへん
襲われそうやってんで脊髄反射でつい」返り血ドロッドロっ
白「元アサシンも大変だな」
九尾「成る程 コレにはエキノコックスのが効きそうじゃのー
体内斬れんし。」うむ。
粋「・・早く帰りたい」ずーん。
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【常春の里】
翡翠「Σは？稲荷寿司が食べたい？
何ですかそれはっ」
朔日「さあ？外特有の物かな
何か下手をすると臓腑を食われる？ 的な物らしいけど 得体が知れなくて刺激的だなって」
翡翠「Σそんな危険な物食べちゃ駄目でしょう！！」
夕霧「うちの王サマ いつも何を千里眼してんの？」
旭「さあ？ つか外の世界怖えーな」
