小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月29日

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つつじ「こんちゃー お宅の絵師さん落ちとったで」

千様「あら。ありがとねー

石燕さん珍しく出掛けてたの?」


石燕「や、やっぱ石段きっつ」ぜーぜー




つつじ「途中で行倒れとったわ
どないかせんと雪の季節なったら遭難しますえ?」

家康「馬 は山道向かないよねえ

おっきめのヤギでも飼うべきかなあ」うーん。



シロ「ふむ。とうとう筋トレする気になったか」

石燕「いえいえ そんなシロさんじゃあるまいし

下の見世物小屋で人魚のミイラが見られるって聞いたんっすよ!」 くわっ

つつじ「かんっぺきニセモンやな。」


蒼月「この際本物かどうかはいい
美人だった?」きらーん。

石燕「いえ。シワッシワだったっすよ」

千様「そりゃミイラだものね」


石燕「ついでに上半身どう見ても猿で下半身は木彫りのを無理やりくっつけたタイプだったす
あー。骨折り損。」ぐったり


家康「あー。しっかり紙と筆用意しちゃって
描きたかったんだねー」



つつじ「そもそも 人魚って実在すんのかいな?」


白「居たっけ?」せんべいぼりぼり

彬羽「俺に聞くな。 なんでお前が把握して無いんだ」


白「えーと。カンペカンペ」がさごそ


家康「名簿見ないと解らないんだね 大将。」



つつじ「なんやあの分厚いの」

千様「彬羽君作の白君傘下の妖怪一覧よ」




石燕「すんません。ちょっと見せて欲し「個人情報だから駄目だ。」きっぱり


家康「こういう所はしっかりしてるんだよねえ」うんうん。


白「お前だって知らない奴に名前とか住んでるとことかバレたら嫌だろ あ。紐ほどけた」どざざざっ

彬羽「Σ丁寧に扱え!!」

千様「Σ個人情報ー!!」ひいいっ







間。





白「いたい。」たんこぶ。


千様「大将の扱い雑よね よしよし。」





彬羽「見ててイラつくから代わりに答えてやる

一言で言うと 人魚は『実在する』。」


石燕「Σおおおおお!!」

蒼月「Σえ!マジで!?」わくっ


シロ「お前はメスならなんでもいいのか」

家康「言っておくが 魚類だよ
さすがに色々と無理がない?」

蒼月「Σう!

こ、こういうのはロマンだから」




石燕「どこ行けば会えるっすか!?
めちゃ描きたいっす」わくわくっ

彬羽「いや、それこそ個人情報だしな。
それにその、 何よりだ」


石燕「?」




彬羽「実際の人魚は
鮫の眼球で口が耳まで裂けてて鋭い牙で人間に食らいつくがそこは大丈夫か?」

蒼月「Σぜんっぜん大丈夫じゃないいい!!」ひいいっ



彬羽「お前には聞いてねえ」ゴミを見る目っ

蒼月「だあああ!夢が壊れたー!」


シロ「儚い夢であったな。」白い目。




石燕「なんっすかそれ!めっさいい!!」キラッキラ


千様「あらやだ。 こっちはツボッたみたいだわ」




蒼月「えええ!アンタどんな趣味してんだよ!」

石燕「いいじゃないっすか!迫力あるいい絵が描けそうでしょ!!」




つつじ「話噛み合っとらへんな。」

白「目当てが違うからな。せんべいいるか?」

つつじ「あ、おおきにどすー」






石燕「よし!
いきなり押し掛けは失礼っすよね
手土産は えーっと釣り餌とかでいいっすかね
是非話つけといて欲しいっす!」わくわく

彬羽「ちょっと待て! 人間かじられるって言ってるだろが!!」

石燕「ちょっとくらいなら許容範囲っす!!」びしっ




つつじ「あの人 頭大丈夫かいな。」ぼりぼり

白「大丈夫じゃない 絵の事になると壊れるんだ。」ぼりぼり




彬羽「おい どうにかしろ大将!
会わせたら確実に石燕が食い尽くされる」

白「んー。 あいつら人間嫌いだしなあ」カンペ

千様「あら 人魚のページあったのね
人魚って人間嫌いなの?」





彬羽「不老不死伝説のせいで人間に乱獲されたからな。」

白「食われるくらいなら食ってしまえだな。」お茶ずずー


千様「うん。本気で引き留めましょ」



シロ「という事でだ石燕

Σこら!話を聞けい! 旅の準備をするな!」


蒼月「あーこりゃそう簡単にとまんないよー」だらだら

シロ「Σお前もやる気無くすな!!」
蒼月「無理。 人魚の夢が壊れて力出なーい」





つつじ「仕方ありまへんなあ」

白「ん?」


つつじ「あのなあ。石燕はん
一個 重大なお話があんねん」

石燕「はい?」


つつじ「あのな。

実はむかーし
人魚の一族の御姫はんがわるーい人間の若君に騙されよってなあ

優しい人魚ら偉い悲しんで それ以来人間の男は近寄るなってなってもたって言うつらーいつらーい歴史があるんどすえ」


一同(Σまさかの童話ミックス!!)




石燕「・・あー そういう

それじゃ無理強いはよくないっすねえ」


つつじ「せやなあ。
描くんもええけどモチーフの気持ちも考えたらなあかんわ」



シロ「神妙な面持ちで こちらに向けて親指立てたぞおい。」

白「役者は皆嘘つきだから」せんべいぼりぼり



石燕「じゃ 仕方ないっすね

今回は諦めるとするっすよ」苦笑

千様「そ、そうねえ。仕方ないわよねー (ざ、罪悪感がっ)」





つつじ「よしゃ
ほな 落ち着いたし帰りますわー
ごちそうさんどす。」

白「うん。助かった」

つつじ「いやー。蒼月はんのおかげで さらっと大嘘思いつきましたわ」ひそっ

蒼月「Σ俺は女の子騙した事無いよ!!」



シロ「嘘だな。」

彬羽「だろうな。」






つつじ「さーて ほいでは

Σうおう!あんさん何しとるねん!!」びくううっ





粋「人魚ってマジか・・

そんなグロテスクな

うわ・・ 」どよーん。


シロ「お前もか!!」








家康「あ、石燕ちゃんカモシカ乗れる?
知り合いが都合出切るらしいけど」

石燕「振り落とされる予感しかないんすけど。」

つつじ「あんさん おらんよなったと思ったら何しとんねん」










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