小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月21日






石燕「今日はぬっくいすねー」洗濯当番のほほーん。

与一「あんま上を見るな
徹夜で絵ばっか描いとるのだ ほっそい目がやられ


石燕「Σ目がっ 目があああっ!!!」うぎゃああっ

与一「Σ何故にモロ太陽を見た馬鹿たれ!!」ひいっ


石燕「見るなと言われると見ちゃうのが人のサガってもんしょ」くらくらっ

与一「うむ。とっとと終わらせて帰って寝ろ

ん?」


石燕「ん?何すか?」

与一「今、何か上流の方で 」ふむ

石燕「いやあっし今目が眩んでるんで
え?何か居るん Σどうわっ!! 」


つるすてんっ

ざばーん!!


与一「Σ良いから大人しくしとれ! 私が見てくる!」すいーっ

石燕「飛べるんだから はじめから黙って見に行きゃ良いじゃないっすか

あ、魚とれた」ぴちぴちっ






間。






蒼月「で、何これ?」

与一「解らん。」

一二三「木彫りの像か何かだべか?」うーん。



白「こんなのが川を流れて来たのか?」

与一「うむ。 上流で誰かが呪いでもかけたのだろうか?」

粋「Σげ!んなもん拾ってきて大丈夫!?」ひいっ


テオドール「しかし 変わったモチーフに御座いますね
日本ではこれがポピュラーな形なので?」ふむ。

家康「そうでも無いはずだけど

基本は人型だよねコレ? でもってなんだろ
この模様 ウロコ?」はて。



粋「Σあ!人魚の像!?」手ぽんっ

千様「相変わらず 発想が可愛いわねー」あらまあ。


一二三「えー これ人魚さんなんだか?
あんま可愛くねえだな」うーん。



蒼月「いや この国の人魚ってアレじゃん
下半身だけじゃなく顔面まで魚じゃんかよ」憮然っ

家康「世間一般の人は 本物の人魚見た事無いからねえ
伝承のとおりに作ったんじゃない?」



白「けど、何でこんなワケ解らないの拾って来たんだ?」

与一「いや 石燕がな
何か気になる様で」ちらっ



石燕「白さん 何も感じないすか?」

白「ん?何が?」

石燕「えっと。どう言えばいいっすかねえ

こう。妖気とは違うんすが 何か気になると言うか」うーん。


粋「例によって 俺なんも解らねえ」

テオドール「私も特には 普通に木彫りに見えますが。」ふむ



蒼月「やっぱマジで呪いの人形なんじゃないの?
呪われてる当人じゃないから殆ど妖気感じないとかじゃない?」

家康「ん?呪いってそうなの?」

蒼月「例えば俺が呪われてるとするじゃん?
で、五寸釘打たれた藁人形見付けても 別にお前どこも痛くないでしょ?」

家康「普通に怖いのでダメージ有るね」キリッ

蒼月「うん。ビビりに言った俺が馬鹿だったよ」



粋「いや、普通に怖くね?」

千様「それ見て平然としてるの 蒼月君くらいだと思うわー」

蒼月「あっちこっちで女の子泣かせてるからね」ははんっ


テオドール「この方には直に五寸釘打った方がよろしいかと思われます。」

白「お前が言うと洒落にならないからな

けど、これそんな気になるのか。
呪いか。 そんな感じもしないけど」まじまじっ





彬羽「ん? また変な物拾ってきたのか?」

白「あ。ちょうどいい
バカラス これ何か解るか?」

彬羽「は?

一見木彫りの様に見えるが なんだこれ材質は木じゃないな。」ふむ

家康「Σえ。違うの!?」

彬羽「木にしては固すぎる。
かなり長期間日干しにされた何かの様だな」

粋「うわ。ボンボン育ちの鑑定眼凄え」



白「ん?あれ?
長期間日干し?」えーと。

石燕「まさかとは思うっすが ねえ?」冷や汗っ

与一「ん?何だ?」





白「小太郎 これどんな匂いがする?」

小太郎「んー。鰹節のにおい!」わんっ

石燕「Σマジっすか!!」ひいいっ




与一「へ? どういう事だ?」きょとんっ

彬羽「さあ?」




石燕「なんか要らない桶とかないっすか!?」

家康「へ? えーと あったかなあ?」うーん。


白「いやもう池で良いと思う
どれくらいの大きさか解らないし」

粋「Σ何が!?」



テオドール「Σあれ? まさかこの流れは」はっ





石燕「しばらくふやかせば戻るっすよね?」

白「たぶん? 高野豆腐みたいなもんだろうし」



彬羽「Σはっ!」

家康「Σ高野豆腐で解るのお前!!」えええっ






ーーーーーーーーーーー







人魚「いやー助かりました。
何でも私達の肉が不老不死の妙薬とかって言われて
食べやすい様にって捕まって干物にされちゃったんですよねー」はーやれやれっ


白「確かにコレ そのまま齧るの嫌だな」うん。



人魚「で、カラッカラになっちゃって 身動き取れなくて逃げられないし

でもこのまま食べられるのも嫌だなーって 思ってたらカラッカラ過ぎて風で飛ばされて軒先から川にぼちゃんっ!て」

小太郎「あー それでほんのり戻ってたから 臭い解ったのかも」わんっ

人魚「ですね。
わんちゃんありがとう」なでなでっ





蒼月「ねえ。 なんで普通に可愛いの?」びっくり。

彬羽「人魚も魚の種類によって色々有ってな」

粋「人魚相手に色恋沙汰で揉めると海に引きずり込まれるからヤベえって 晴明に口止めされてたんだよ」あーあ。


蒼月「成る程ね。けど、あの子になら引きずり込まれてもいいなー」ひゃほうっ


白「水に沈むのは怖いぞ」きっぱり。

蒼月「・・うん。 カナヅチが言うと説得力ヤバイね」テンションダダ下がりっ





人魚「これも元は あなたが私に気付いて拾ってくれたおかげです。
と言うことで一口いかがですか? 」


石燕「いやどんな恩返しっすか。」

人魚「少しくらい食べられても結構元に戻りますんでお気になさらず。 さあ、召し上がれっ」
ぴちぴちっ




千様「成る程 こりゃ不老不死伝説も出来ちゃうわけだわ。」あーあ。

彬羽「そもそもカラッカラの干物になって生きてるからな」

家康「ねえ、あの子ひょっとして ホントに不死なんじゃない?」わお





人魚「私 しぶとさには定評がありますので実際不死になるかもしれませんよー

Σあ!ひょっとして刺身より焼魚派!?
さすがにそれはキツい!!」ひいっ

石燕「いや。あっしそもそも食細いんで 間食にたんぱく質はキツいっす
食えってんなら胃に優しいおひたしとかのが有りがたいっすね」

人魚「Σ草に負けたーっ!!」がーん。






与一「あやつ ホント無欲よな」引。

家康「無欲と言うか 石燕ちゃん全開と言うか」うーん。




白「じゃ。もうちょい暖かくなったら海に放すか」

彬羽「だな。まだ海の方は冷えるしな
それまですまんがその池に居ろ」

人魚「Σえ。お邪魔してて良いんですか!?」

彬羽「ちなみにエサは金魚ので良いか?」

人魚「・・せめて鯉のでお願いします」





コマ『誰一人として 不老不死に食い付かない我が家。

2つの意味で』ふっ。

鏡子「コマさん? 楽しそうですねえ」のほほーん。









人魚「あら。ここのお坊っちゃん

しばらく御池にお邪魔します。」ちゃぷんっ

シロ「Σうおお! あやつ等またどこの金魚すくいで取ってきた!?」びくっ








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