小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月30日

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粋「あー 顔ヒリヒリする」いてて

千様「あら?しもやけ?」

粋「Σ顔面てしもやけなんの!?」えええ

シロ「それは無かろう
こやつは冷えには負けそうに無いぞ」


白「冷え性の氷使いが何か言って「Σ毎度喧しわ!!」



蒼月「性格も暑苦しいのにね。このガキんちょ」

小太郎「氷の中で冷えきるまで頑張るから 冷えに負けちゃうんだろなあ」わおんっ



粋「冷えもしもやけもねーから。
昼の部で 急遽兄貴の代役してたんだよ」顔ヒリヒリッ

テオドール「動きのない場面でしたのでヅラ装着で バレない様にと皐月さんに色々塗ったくられておられましたね。」苦笑

家康「成る程 アルビノに似せるにゃ相当白粉厚塗りしなきゃね」うわあ


粋「塗りすぎて面白い事になったけどな」けっ

千様「あー 皐月ちゃん加減知らなそう」あらまあ。


テオドール「戻ってきた白さんが思わず吹き出すレベルに御座いました」うんうん

一同「Σどんだけ!?」



蒼月「で、芝居小屋代役で抜け出しって事は
妖怪側 何かトラブルでもあったの?」

白「んー それはバカラスの怒声で片付いた」しれっ

家康「毎年年末になるとトラブル多いからねえ
化け物大将も大変だ」お茶ずずーっ


白「家康、他人事みたいだけど
お前人間の大将なんだぞ」怪訝っ

家康「私は政治に関わって無いもーん」しれっ

シロ「こいつに言われるか」うわ。


千様「あら?そういえば彬羽君は?
トラブル片付けてからバイト戻ったの?」

粋「いやあいつは元から今日休みだし
さっき町の方で石燕に会ってさ」

シロ「そう言えば 今日は納品の日であったか」ふむ。



テオドール「いざ納品となってから 契約の桁2つ程ゴリゴリに値切られておられましたので
『妖怪絵師 鳥山石燕』の化け物画相場一覧を用意して 交渉に行かれておられます。」


蒼月「どこでんなもん発行されてんだよ」

白「バカラス 瓦版にコーナー持ってるから
版元に相談したら即作ってくれたぞ」

家康「Σまた意外なコネを!!」おおっ



シロ「しかし2桁か
値切り凄まじいな」うわ。

家康「石燕ちゃん人間相手だと途端に話せなくなるからねえ

いいカモにされてるんだろなあ」あちゃー。


テオドール「彬羽さんが着いてるので心配無いと思われますがね」

白「だな、今日のも1睨みで相手泣いてたし」うん。

粋「あのそれ兄貴行く必要無かったんじゃね?」顔ひりひりっ





玄関がららっ


小太郎「お帰りお帰りっ」尻尾ふりふりわんわんっ

千様「あら、噂をすれば」




彬羽「きっちり契約書書かせてやった」ふんっ

粋・テオドール「Σ血判状!?」ひいいっ


家康「Σビビらせすぎ 石燕ちゃんの仕事無くなるでしょ!!」


白「けっぱんじょう?」はて。

蒼月「えーと。契約書の物騒な方の最高ランク?
約束しますって決意の表現で 自分の血で親指とかの判子押させるんだよ」



家康「お前 何て物を」うわー。

彬羽「いや、アコギな真似をするなと一括したら勝手に向こうが出して来たんだが。」

シロ「尚更ヤバいわ。どれだけビビらせとんのだ」きっぱり



石燕「けど助かったっすよ
あの店いっつもエグい値切りするもんで」苦笑。

彬羽「そんな所の仕事を受けるな」

石燕「いや 断るのもなんかこう
揉めたくないつか 極力関わりたくないっつか」

千様「確かに 断るなら結果喋んなきゃいけないとは思うけど」ええー。



石燕「ま、そういう事なんで依頼が来ないなら来ないでいいんす
いやー助かりやした。 疲れた疲れた」はーやれやれ。

彬羽「どんだけ人と関わりたくないんだお前。」困惑っ


蒼月「もう居ないよ
嫌な人間とお話とか、バテて部屋で転がってると思うよ」

千様「嫌いってより生理的に無理なのねえ」あらあ。




家康「ま、解らなくも無いけどね
確か実家は商家で三男坊でしょ?

ただでさえ霊感の塊で人とは違う世界に生きてる様な物なのに 三男坊はねえ」

シロ「だな。武家とは違うとは思うが
過酷では有ったであろうな」うむ。


テオドール「と、申しますと?」



家康「武家なら三男なんて良くて使い捨てだね」真顔。

テオドール「Σはいい!?」

千様「殿 それ戦国の話でしょ」お茶ずずー。

家康「いやー。私の時代それだったからね
今って違うの?」しれっ

シロ「そこは知っとけ将軍。」



彬羽「まあ 立場が無い事には変わりないか
長男次男が急死でもせん限りは 持て余されてるのがほとんどだな」

テオドール「それでは物凄く苦労されたのでしょうね」うわ。

粋「あー そっか
人間嫌いってより、人間には味方が居ないとかそんな感じなのかな」うーん。



家康「成る程ねえ。

てかそれ考えると ますます初対面の私と意気投合してべろんべろんになるまで酔っ払った理由が解らないんだけど」困惑っ

千様「殿、親しみやすいからじゃない?」

蒼月「殿様としてどうなの それ?」えー。




白「家康は解りやすいからだと思う」うん。

家康「ごめん 解りやすく説明お願い出来る?」

白「・・えっと 何となく感じ取れ」きりっ

粋「理解出来ても言葉にする程ボキャブラリーが無いんだよな兄貴」






魄哉「殿の言葉には嘘が無いからでしょうね」あっさり。


白「それだ。」手ぽん


千様「あらお帰り いつから居たの?」

魄哉「Σただいま言ったんですけど!?」


家康「えー 私大概しょーもない嘘吐くよ?」

魄哉「本当にしょーもない嘘と解る嘘でしょうが
そういうのでは無いんです」



白「すねるな。」

テオドール「私に間違った日本語教えたり その辺はしょーもない事なので御座いますか」どんより。

粋「蒼月の放送禁止用語教えようとするのよりはマシじゃね?」



魄哉「お分かり頂けましたか?」

千様「何となく?」

家康「いや私が解らないんだけど。」



晴明「霊感というのは本能に近いからのう。

本能で信じるに値すると感じれば警戒心もとける と、解釈してはどうかの?」

小太郎「Σ成る程」おおっ


シロ「いや いつの間に上がり込んだお前。」





石燕「あれ?ぬらり 晴明さん来てたんすか?」

晴明「待てこら なんちゅーアダ名着けてくれとんのだ」


魄哉「Σぷっ!」吹き出し

晴明「Σウケるな!納得するな!!」



石燕「いやー バテバテだったんでいつ入り込んだんだか解らなかったっす」へらっ

晴明「Σ完っ全にぬらりひょん扱いか!」

石燕「だって 勝手に上がり込んで茶菓子食べてゴロゴロしてるじゃないっすか」真顔。

晴明「Σ少しは否定せい!」むかああっ




シロ「散々あわれな奴の様な話になっておったが」ふむ

蒼月「案外 逞しいよね」うん。



白「ん? お前。与一は?」

石燕「あ。気付いたっすか?」


粋「へ? 何なに?」きょろっ



魄哉「Σあ!与一さんの気配が無い!!
またどこ落として来たんですかっ」

石燕「んなポンポンお化け落としゃしやせんよ
ちょっとお出掛けっす」

千様「Σええ!与一さんて石燕さんの体から出たら消滅しちゃうんじゃ!?」


石燕「そりゃ 本体から離れた場合はの話っすよ。」


彬羽「そうか。忘れてたが 与一の本体は弓か」ふむ

小太郎「あー 元は弓の付喪神モドキだっけ」


シロ「ん? と言う事は?」



石燕「さっきの版元 人の作品にいちゃもん着けて買い叩こうとしてたっしょ?
ボロカス言われてムカついたんで 与一さんと相談しやして。」

粋「Σ大人しく言われてると思ったら 逆襲の相談!?」えええっ

石燕「取り憑かれてるって便利っすねえ
内側で相談できるっすからね」にやり。

蒼月「嫌なポジティブだなホント」うわー

白「けっぱんじょう じゃ足りないのか」むう。




彬羽「つまり 与一もとい 与一の弓は今あの版元の所か?」

石燕「そっすね。
見付からない様棚の隙間に忍ばせて来たんで 明日コッソリ回収すかねー」

千様「あの、仕返しって 何するの?」




石燕「『オバケ』っすよ?」

千様「Σあ」

シロ「慣れて忘れておったが 普通はおるだけで恐怖だな」うむ。



蒼月「人当たりよさそうに見えて めちゃめちゃ性格悪いよね お前」うわー。

石燕「やられっぱは嫌いっす」きっぱり。




白「あんま過保護にしなくて良いと思うぞ」

彬羽「だな。」引。







ーーーーーーー

与一「うーらーめーしーやああああ」ヒュードロドロドロドロッ

版元「Σおばけー!!」うぎゃあああっ!!


与一(ふむ。石燕の化け物画絵を参考にして正解であった。
ビビっとるビビっとる)ふふんっ



版元「ぎゃああ誰々!? 価値解らんの良い事に家宝安く買い取ったあの侍!?それとも払えない利子つけて浮世絵騙し取ったあの「Σ思ってた数倍タチ悪っ!!

おのれ外道が 此処等の浮遊霊呼び寄せてくれるわ!!」ぶちーん!










地獄太夫「何でも町の方で浮遊霊低級霊がお人の家乗っ取りんして
飲めや歌えの大宴会してるそうにござんすよ?」

白「・・そっか。」うん

地獄太夫「主さんも大変にありんすなあ

おや? 皆さんどうしなんした?」おやあ?



シロ「あんのアホめがっ」察し。




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