小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月20日






【割烹 春一】





ひな「今月に入ってから何人目ですか?」

庵「じゅ 十人くらい?」目そらしっ

ひな「20人です 流血した人のみで。」




彬羽「まあ 酔っぱらい客を野放しにしとくと何するか解らんし
目に余る様なら多少痛い目にあわせるのも有りとは思うが」うーん。

朱禅「あいつの場合 尻触られたら脊髄反射で投げ飛ばして殴り倒して壁に顔面叩きつけるからなあ」苦笑

シロ「よく今まで死人が出なんだな」引。




ひな「セクハラおじさん殴るのはかまいません
私もウジ虫くらいにしか思ってませんし 駆除に何等罪悪感ほ有りません」

シロ「いやお前も もう少し言葉をオブラートにだな」



ひな「ですが! 毎度店壊すのはやめて下さい!
ほらこの赤いおじさんの型くっきりついた壁っ
何かの現場みたいじゃないですかっ!」指差しっ

庵「これはホントごめんなさい。やり過ぎました」反省っ

ひな「お掃除大変なので程ほどにして下さいね」ほんとにもー。





シロ「ん? 赤いオッサン型つけんかったら問題無いのか これは」えええっ

朱禅「まあ 殴られたくねえならちょっかい出すなって話だしな。」

彬羽「そもそもあそこまでボコらんでも 此方が不快だと態度で現せば結構引く物だがな。」



一同「そりゃお前はな。」

彬羽「Σ普通は違うのか!?」※身長2メートル(+近眼により目付き悪)



ひな「あとセクハラは犯罪ですので 制裁にも多少のオプションがつきます
ボコるのは当たり前。そこは何も言いません」きっぱり


シロ「この店よく潰れんでおるな」うわ。

朱禅「むしろそんなだから来てる客も居るんだよなあ」うーん。

彬羽「殴られにか?」

朱禅「世の中には変態ってのが居るしよ」うん。


ひな「いっそオプション料金上乗せしましょうか」ふむ。

庵「Σそれは何となく物凄く嫌だ!!」ひいっ


彬羽「落ち着け 店のジャンルが変わる
それやるなら上に申請しなきゃいけなくなるぞ」

ひな「Σ確かに!」はっ

朱禅「うん。落ち着こうな?
うち割烹だからな?」どうどうっ



シロ「少し控えんと 合法的に触り倒される店に改造されかねんぞ
仕置きは多少抑えろ お前のためだ」

庵「Σ色々おかしいんだけど物凄くごめんなさい!!」ひいいいっ





粋「あのー。話中ごめん
注文のまだ?」おそるおそる挙手っ

テオドール「お昼休み終わってしまいますね」苦笑。

白「だな。」ぐーきゅるるるっ






間。





粋「ぷはーっ やっぱ此処のうめー」 丼空っぽっ

テオドール「お味は三ツ星に御座いますよね」食後のお茶っ


白「天ぷらうどん追加」蕎麦ずずーっ

シロ「お前は毎度どこにそんなに入っとるのだ」



テオドール「しかし こんなにお味はよろしいのにホントにお客が
マニアな方御用達になってるせいで御座いましょうか?」うーん。

粋「あーそれ有るかもな
変な奴等がたむろってるから 普通の客が入りにくいのは有るかも」



庵「Σげ。 それ私のせい!?」ぎくっ

粋「いやお前のは自衛の為だし
やり過ぎだけど。

そもそもそんな店でもねえのに 店員にいかがわしい事すんのが目当てって時点で相手が悪いわ。」げふっ

ひな「ですよねえ
しかし お客さんの趣味嗜好まではどうにも出来ませんし」困惑っ



庵「うわ。本気で色々我慢した方がよさそう
喜ばれてるって考えたら殴るのも気持ち悪いし」ひええっ

シロ「難儀な話だな」うーん。



朱禅「彬羽が出勤の日は比較的マシなんだけどな
最悪 コイツが厨房から出ていったら大人しくなるし」

彬羽「おい。俺はそこまでか?」

テオドール「えっと。
その 逆らってはいけないオーラは御座いますね」ひええっ



ひな「彬羽さん。いっそ番犬代わりに下宿されません?」真顔っ

朱禅「Σえ」


彬羽「やめておく。 実質ベタベタ新婚夫婦の家になんぞ下宿出来るか」きっぱり。


朱禅「ほっ」胸をなでおろしっ

シロ「なかなかに無茶言う女だな」うわ。




白「ふむ。番犬な
店って大変なんだな」海老天の尻尾ぽりぽりっ

粋「兄貴 犬神はダメだぞ
あれ頭は子犬だから 店の物食いつくすかんな?」

白「デカ過ぎてそもそも店内入らないけどな」

粋「Σあ」 はっ


ひな「いえ 別に犬は要らないです」

シロ「なんぞ 不審者が寄りたくなくなる様な策は無いだろうか」ふむ。





入り口がららっ!

客「庵ちゃーん。今日もお尻元気ー?」べろんべろんっ

庵「Σ尻に挨拶すんなシバくぞおっさん!!」うがあっ



粋「うん。アレは殴りたくなるわ」うわ。

テオドール「品性の欠片も御座いませんね」ドン引きっ




朱禅「お客さん うちの店員にちょっかい出すのやめて貰えますかねえ?店壊れるんすよ」包丁キラーン

客「Σうおおなんじゃ この店は客に刃物向けるのか
ちょっ同心呼んで同心!!」ひいいっ



シロ「彬羽頼んだ」

彬羽「全く仕方ね「Σすんませんしたあっ!!」土下座っ

彬羽「Σどういう意味だ 潰すぞ手前!!」むかっ!






白「あ。そっか
良い事思い付いたかも」

ひな「Σえ。
それに賭けます! はいっ天ぷらうどんに海老天さらにオマケですっ」海老天ぼちゃちゃっ

白「おお。」きらーん。



粋「へ?良いの?
つか 兄貴の良い案って大概やべえんだけど」えええっ

ひな「この人が悪い顔してる時は頼れると思ってますので」きりっ

粋「いや 兄貴マジでタチ悪いからな?」
ひな「店壊れなくてタチ悪いのならこの際ウェルカムです!」くわっ


テオドール「追い詰められておられますねえ」おやまあ。

シロ「うむ。 彬羽のメンタルもな」チラッ

彬羽「・・一二三以外のガキに逃げられる意味が解った気が
粋「いや 慣れたらそんな怖くねえから。 どんまい」







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酒呑童子「人の食いもんタダで食わせてくれるってマジで?」

白「ツノは出すなよ?
後 酒もダメだ。お前暴れるし」

酒呑童子「Σえ。」

茨城童子「いいじゃねえの 毎度昼間っから飲んだくれてるんじゃねえわ
しかし どういう風の吹きまわしだよ?」



白「別に 週に二回くらいなら奢ってやるぞって話だ

で、気に入ったら自分等で食べに来れば良いし」

茨木童子「ん?よく解らねえけど宣伝?」

白「そんな所だ。此処なら化物も歓迎してくれるしな」

酒呑童子「あーまあ 他の所よりは寛げるけどよ」ふむ。







テオドール「成る程。
このお店 お味は保証出来ますし
あの方々が常連になれば 店の中で無体な真似をする輩も減るで御座いましょうしね」おおっ

粋「だな。 酒呑童子とか 彬羽の万倍ヤバそうな見た目してるし」うんうんっ

彬羽「おい。」




朱禅「あの、助かるんだけど その2人の食事代はどうすんの?
うちの店 そんな余裕ねえんだけど」ひそっ

白「ん?大丈夫だ 俺が払う」

朱禅「Σいやそれはさすがに悪いって!」えええっ



白「それくらい問題ない
コイツ等餌付けしとくと色々便利そうだし」きっぱり。



酒呑童子「おい。聞こえてんぞ 魔王サマよ。」

茨木童子「ま、奢りなら何でもいいや
じゃまずこのタラの芽の天ぷらお願いしまーす」わくわくっ

ひな「はーい。サービスしますねっ」にこにこっ





庵「あの。良いの?」ええー。

粋「いんじゃね?
兄貴もああいうの嫌いだし
うっかり店燃やしちまう可能性有るから怒らねえだけだし。」

テオドール「セクハラおじさんの愚行に耐えながらの御飯は美味しく御座いませんからね」うんうんっ





白「あ。そうだ
お前またそろそろ 暇な時に着ぐるみ着て客寄せやってくれって つつじが言ってたぞ」

酒呑童子「マジか
んじゃちょくちょく此処で飯食いがてら小銭稼ぐかな」


庵「Σいや鬼が何のバイトしてるの!?」えええっ

酒呑童子「いやーここから近くて助かるわ」わははっ

茨木童子(あ、これ入り浸る奴だ) 茶啜りっ





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