小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月4日

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小太郎「回覧ばーん。」尻尾ふりふりっ

家康「はいはい。ありがとう

仕事中だろから読み上げるよ


今度の週末に廃品回収があるそうでー
要らない物はいつもの場所に出しといてねって

忘れない内に名前書いとくよー?」


魄哉「はーい。お願いしまーす」書類書き書きっ




家康「はい。サインサイン」


蒼月「おい。『徳川』は 不味いだろ」

家康「Σあだっ!ちょ 何で叩いたの!?」くらっ

蒼月「硯。」きっぱり



小太郎「普通に鈍器だ」うわあ。


魄哉「あの。 仕事進まないんで硯返して下さい」


家康「Σ主君の頭の心配もして!!」

魄哉「暑さにやられるまでもなくヤバいのは知ってます」

家康「Σそっちじゃなーい!!」



蒼月「とりあえず塗りつぶしとくね

馬鹿なの?あ、馬鹿だった 自分から正体ばらしてんじゃないよ馬鹿殿」

家康「息をするように馬鹿連呼って」



小太郎「ん?ちょっと待てよ。

いつも回覧板もだけど、名字ってどうしてるんだ?」

蒼月「あ、そっか。

ジジイが家主だから 名字なんて有るわけないし」


小太郎「天海か?」わおんっ

魄哉「あの。それ徳川よりもモロに言ってますよ?」







挿音「一応『齊藤』になってんぞ。」

蒼月「Σまさかのアンタの実家の名前かよ!」



魄哉「すみません。考えるのめんどかったもので。」

家康「あー。んじゃ上に齊藤て書いてお

Σ画数多くてめんどくさっ!」

蒼月「書く場所無くなるから書き損じるなよ」



挿音「つーか。俺の出生解るまではどうしてたんだよ?」

魄哉「とっさに名乗って後で間違えると面倒なのではぐらかしてました。」ふっ

家康「なんでその辺大雑把なの」

蒼月「何が凄いって それでやってける町だって事だよ」







杜和「つまりはこの家も齊藤家。
我が家の延長と言うことですわねっ」ひょこっ

蒼月「毎度いきなりこんちは杜和ちゃん」




挿音「お前 この暑いのに元気だな」煙筒ぷこー

杜和「兄様おひさしぶりですっ 雨が酷くて来られず寂しかったでしょう?」べたべた




家康「あのー お取り込み中悪いんだけど。

お宅の名馬。凄い息切れてんだけど
真夏の昼間に長時間走らすのはやめたげて」



小太郎「赤兎 水飲め水っ!」わんわんっ


魄哉「Σあああ!池の水はダメです! ヌシに食われますよっ!!」



杜和「相変わらず騒がしいお家ですわねー


それは さておき。さっき回覧板のお話してましたわよね?」


蒼月「してたけど どうかしたの?」





杜和「この家に回覧板持ってくるのって 夏場命に関わりますわよ?

いったい誰が持ってきてるんですの?」

蒼月「Σ確かに!!」


家康「言われてみたらそうだねえ

山の上だし、途中まで山道だし
そこ抜けても急なエンドレス石段だよ」ふむ



魄哉「そこは抜かりなしです」びしょ濡れ

蒼月「絶対ヌシに襲われたろ「気のせいです。

えーそこは 普通の人だと体力的に無理があるので


我が家に回覧板回すのは割烹春一からというように調節しています」にっこり。

家康「春一町の真中だから大概遠いよね?」




魄哉「仕方ないでしょう
普通の人なら夏じゃなくても途中で力尽きますよ?
回覧板持って遭難してるお婆さんとか考えたくも無いでしょう」

家康「そりゃそうなんだけどねー
て、ああそうか。彬羽がバイト帰りに持って帰ればいいし手間省けるのか」

魄哉「そういう事です。」



蒼月「ちょいちょい町内会長の立場 フルで利用してるよね」

魄哉「利用できる物は全て利用する主義ですから」眼鏡きらーん。



杜和「さらっと政治家の黒さ出ましたわね」



挿音「まあ何でも良いけどよ。

小太郎居ねえの大丈夫か?」


魄哉「Σうわああ!池に引摺りこまれてっ!!

赤兎っ そっち引っ張ってくださいっ」

赤兎「ブルルっ!」踏ん張りっ


蒼月「あの馬 トラブル慣れしてるよね」

家康「てか、池のヌシ またでかくなってない?」




杜和(ふむ。 この家も齊藤姓と言うことは
兄様とゴールインしても私の姓はそのままと
やはりこれは何かの運命っ!) ガッツポーズッ


魄哉「ヌシより暑さよりこの子のが怖いですね」

家康「お前のが怖いよ
小太郎吐き出したからヌシ離してあげて」

蒼月「なんてもの小脇に抱えてんだよ」



ヌシ「びちびちっ」










間。











魄哉「あれ、ヌシ騒ぎで忘れてましたが回覧板どうしました?」

蒼月「俺知らないよ」

家康「あ。私も忘れてた」






杜和「ああ それなら

見慣れない糸目の方が 早く次に回さないとって持って行きましたわよ?」


魄哉「Σ石燕さーんっ!!!」ひいいいっ







蒼月「えっと あのモヤシって あの石段上れる事は上れるんだよね?」

家康「どうだろ?
ここに来た時も酔払ってた私が小脇に抱えて持ってきたし」

蒼月「Σお前はお前でおかしいでしょ!!」




小太郎「途中で倒れてないかな」オロオロ

魄哉「探しに行った方がいいですよね これは。」









がららっ



粋「たっだいまー」


白「途中で石燕拾ったけど どうした 迷子か?」

石燕「」ぐったり




家康「ありゃ やっぱり」

蒼月「見付けて貰って良かったねー。この暑さじゃすぐに腐っちゃうよ?」

石燕「や、やっぱ部屋から出ないようにするっす」ぜーぜー。








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