【大江山】
人魚「わざわざ御礼ありがとう御座います。
わーい。町のお土産お土産っ」特大めざしっ
酒呑童子「おー。炙ると酒のアテに良いんだよな」
粋「御礼つかお詫び?
結局昨日も巻き込んだし。
つかさ。お前って何処で寝てんの?
棺ねえから 暗くて狭い熊の穴とか?」
ダミアン「何だ急に」むっ
粋「いや、テオがさ
そろそろ棺で寝るのも命懸けの季節だって
昨日から押し入れで寝出したんだけどさ」
人魚「何が何でも狭くねえと寝れないんですか?」あら
粋「天井が遠いと不安で寝れねえんだってさ」
酒呑童子「酒飲みゃ何処だろうと眠れ
粋「うん、テオ未成年。」
ダミアン「ふむ。もうそんな時期か。
日本の夏は洒落にならんからなあ
私も棺の場所を考えねば」むう。
粋「へ?棺あったの?」
ダミアン「これでも診療所の事務バイトで ちまちま稼いどるしな
取り寄せるより安くつくと言う事で
棺桶屋に 西洋風のをオーダーしたのだ!」どやっ
粋「Σガチ葬式用の奴!?」ひいっ
ダミアン「西洋産のも 普通にガチ葬式用であるが?」
粋「Σう。言われてみればっ」
人魚「確かに 西洋のだと見慣れないから違和感少ないですけど」ふむ。
酒呑童子「あー。
俺等があのデケえ桶で寝てるみてえな物か」うわ。
ダミアン「日本の棺桶は 座った形で入るので腰が痛くなりそうだな」うーん。
粋「心配しなくても んな奴居な
いや、探したら居るかもしんねえわ。
妖怪の世界広すぎるし」
人魚「お墓から ばあっ!出てくる系の人達は 腰傷めてそうですねえ」うーん。
酒呑童子「傷めるどころか 腐ってんじゃねえか?」
粋「つかオーダーって
西洋のとか 店もボッタクリそうなのに、よく作れたなあ」
ダミアン「飛天殿は 患者のカルテをドイツ語で書きなぐるのでな
それを読んで 誰にどの薬出したか等 まとめ直して名前順に並べる
ドイツ語が読み書きできねば無理な仕事故、幕府からそこそこ貰えるのだ」どやっ
粋(そいや テオと言い
頭良いんだよな こいつ等)
ダミアン「本来バイト料は
世話になっとるこの山の 皆の食費やら何やらに全て使うつもりであったが、
茨木殿に 自分の為にも使わねば受け取れんと言われてな」ふっ
粋「Σ全額って そこまでする!?」えええっ
ダミアン「何を言う
我はここに居させて貰っておる身だ
出来うる事は全て尽くすのが当たり前。
当たり前に与えられる物などないのだ 金銭では買えぬ物もある」キリッ
粋「いや あの」えーと。
人魚「人間換算 15か其処らで たちの悪い女に振り回されるわ、
それが原因で 一族破門食らうわ
同族のテオさんと仲良くしようとしたら 昔調子こいて虐めてたせいで 毛虫の如く嫌われるわで
色々悔い改めちゃって、最早聖人の域なんですよねえ」うーん。
粋「Σなんでお前そんな極端から極端に走るの!?」
ダミアン「聖書の教えは為になるぞ」キラキラっ
粋「Σお前のダチになりたいテオは もうそれ鈍器にしか使ってねえよ!!」
酒呑童子「あ。絶対友達になれねえなそれ」
人魚「価値観が壊滅的に合わないんですねえ」あらあらっ
ダミアン「Σなんと
ではやはり 私の居場所はこの山にしかっ!」よろろっ
酒呑童子「おう。何も要求しねえからな?
程ほどにな」
粋「つーか。そこまで尽くしてんなら
逆にワガママの1つ2つ言っても良くねって思うんだけど」
人魚「ですねえ。
普段から
私が川から上がれば 手拭いサッと出してくれますし、
お魚食べて血まみれだと ささっと鏡を出してくれますしー
気が利き過ぎて 気が引けます」
粋「Σあ、執事さん呼びの理由その辺!?」はっ
ダミアン「執事を何だと思っておるのだ?
んー。しかしそうか
ワガママ なあ」うーん。
酒呑童子「まあ、俺も 二日酔いしてっと
診療所で覚えて来たって 薬煎じてくれてるしなあ」
粋(ダミアンの奴
実はめちゃめちゃ有能なんじゃ) ひええっ
ダミアン「そんなこんなで茨木殿
涼しい場所に棺を移動させたいのだが」いそいそっ
茨木童子「ん? すれば?」草木に水やりっ
ダミアン「それがその
ちょっと凝った場所に設置したいのだ」ひそひそっ
人魚「居ますよねー
寝室とか 自分のお部屋カスタマイズが好きな人。」
酒呑童子「山じゃ 個室とかねえしな」
粋「あー。気い使いには 自分だけの場所で一息とかって必要かもなあ
つか、なんで茨木に相談してんだろ?」はて。
ーーーーーーーー
ーーーーー
小川ちょろちょろっ
岩に絡み付く巨大樹木の根にょろりっ
木漏れ日に小鳥ちゅんちゅんっ
ダミアン「どうだ!
モロ日光は当たらんし 幻想的かつ詩的なビジュアル!
とても良い寝床だとは思わんか!?」どやあっ
テオドール「強ボスでも出てくるダンジョン最奥地に御座いますか。」引っ
粋「成る程 木の上に枝が絡み付いた棺がある と。」
人魚「毎度 よじ登る気ですかねえ」あらあら
茨木童子「希望通りに作ったけど
実用性はどうだろコレ」木の枝にょろにょろっ
テオドール「大江山内では 制限なく植物操作できるので御座いましたね。そう言えば
てか、作った方すら疑問となると」
白「なあ、これ 夏場、蚊凄いと思うぞ?」
ダミアン「Σああ!小川に茂み!!
しまった おのれジャパニーズ吸血鬼共め!」ぬわああっ
テオドール「いえ 日本じゃなくても蚊おりますし そりゃ食われるで御座いましょう こんなの。」
茨木童子「じゃ棺下ろすか
やっぱ普通が1番じゃないかな?」枝にょろろろっ
ダミアン「うう。木の上の秘密基地は 男子の憧れだと言うのにっ」くううっ
白「面白い奴では有るんだけどな。」
人魚「私達でも ちょいちょい扱いに困りますー
とっても面倒臭い」にこっ
粋「うん。愛されてんなあ」ああうん。
ダミアン「Σこら! 何を誤解を招く言い方を!
テオドール「本気で面倒なんでお黙りなさい
腐れカプ厨。」あーはいはいっ
くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトトップへ戻る