小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月13日

 

 

 


【幕府公営診療所】

 


鈴鹿御前「予防接種か
人の世には便利な物が有るんだな」ほー。


飛天「だなあ。
鹿は意外とヤバイ病気になりやすいし
万一発症したら 鹿因子持ってるお宅の息子さんも危な

いや、山猫の化け猫で 鹿因子って何?」

鈴鹿御前「今更か。」

 


飛天「可能なら 息子さんの細胞ちょこっと貰って色々調べたいんだけど」興味津々っ

鈴鹿御前「うん。母として認められんな。」

 


飛天「ちえー。駄目か
医学の進歩に役立つと思ったのに」

鈴鹿御前「良いと言うワケないだろ
ふて腐れるな。子供かお前は」

 


飛天「いや。多分思われてるより年下だし俺。」

鈴鹿御前「なんだ。カラス天狗は 見た目より老けてる物なのか?」

飛天「いや多分 うちの家系のみ?
つか親類は 人間の親戚とかより よっぽど似たような顔なんだよなあ

ほらほら。俺も眉間にシワ寄せたら 彬羽のフリ出来るし」眉寄せっ

鈴鹿御前「Σぶっ!

確かに 同じ顔」ぷふっ

 

 

 


常連の爺さん「診察室は盛り上がっとるなあ
さっき入ってったの美人さんだったしなー。」

常連の婆ちゃん「嫌な言い方するんじゃないよ
先生はそんなに惑わされる人じゃないよ」ちっ

常連の爺さん「いやいや お前さんが先生のファンなのは知っとるが
男ってのは

 

鈴鹿御前「いや、うちの息子より年下のになんぞ 
私が手出さんがな。」ぬっ


常連の爺さん「Σうお 聞こえてた!」

常連の婆ちゃん「Σは!? 息子が歳上!?
あああんた 美魔女って奴か!?」あわわっ

 

 

粋「そういや飛天って
俺より年下なんだっけ」

テオドール「それでお医者とは。
天才は恐ろしゅう御座いますねえ」


飛天「Σお。差し入れ!?」わーい。

白「そろそろ また行き倒れてそうだから持ってけって バカラスが。」重箱よいしょっ

テオドール「仕送りは計画的になさいませよ」ほんとにもー。


鈴鹿御前「変な所は年相応と言うか。」うーん。

粋「頭良いけど 計画性はゼロなんだよな。」うん

 

 

間。

 

 

 

白「え。わざわざ予防接種てのしにきたのか」うわ。

鈴鹿御前「野生動物なのでな。念の為だ
と言うか その手の苦手なのだな。意外な」ほー。


粋「兄貴は 基本医者とか無駄に痛いの嫌いだよなあ」苦笑。

鈴鹿御前「無駄ではないぞ?」

 


テオドール「あのー。待合でそんなのんびりお茶タイムしても よろしいので?」困惑っ

 

常連の婆ちゃん「ワシ等 いつもやっとるぞ。」

常連の爺さん「今更よ 今更」うんうん

 

 

飛天「うちとしちゃ 差し入れくれるなら何でも良いけど」弁当もぐもぐっ

 

粋「あの。お前あの グロい標本まみれの部屋で食ってた?今」引。

飛天「グロい言うなよ
お前の体の中も大概あんなんだぞ?」

粋「Σ尚更嫌なんだけど!!」ひえっ

 


テオドール「天才は やっぱ何処かおかしいので御座いますねえ」うわー。

白「俺等から見たら人の血吸うのも大概だけどな。」

テオドール「Σえ」

 

鈴鹿御前「で、医者が嫌いな割に 偉く寛いでるな。何か他に用でもあるのか?」

白「うん。ちょっとな」

 

飛天「ん? うち特に出ないけど?
死人出てないし」真顔っ

粋「うん。頼むから 仮にそうでもいちいち言うなよ」

 


飛天「?
死人出てないなら良いんじゃ
確かに 切ったり貼ったり縫ったり摘出したりは日常茶飯事だけど」はて?

鈴鹿御前「良いが 医者嫌いが更にビビるからやめてやれ」


テオドール「お逃げにならないで下さいませ。

彬羽さんに怒られまして御座いますよ。」

白「帰りたい。」こそこそっ

 

 


飛天「彬羽にって
やっぱ、なんか怪奇現象起きんの?」

粋「らしいんだけど

お前 此処ん所、何かおかしいと思わなかった?」

飛天「へ?

さあ?」うーん。

 

 

常連の婆ちゃん「怪奇現象?
あー。お兄さん達 胆試しかい?

程ほどにねえ
この世界には 人間の常識じゃ図れない生き物もいるから」にやっ。

 


粋・テオドール(うん。今、目の前に居る) 

 

 

常連の爺さん「怖い事は無いが
そろそろいつもの時間だねえ」おおっ

常連の婆ちゃん「おや?もうそんな時間?」おおっ

 

粋「ん?なんか有るの?」


常連の爺さん「祭囃子じゃよ。
最近夕方になると 何処からかやってきてねえ」

常連の婆ちゃん「何だろねえ
年甲斐もなく ワクワクしてねえ。
お囃子につられて 一緒にワイワイやるんだよ

年寄りの1日の楽しみだね」にこにこっ

 

 


粋「いや。婆ちゃん 腰すんげー曲がってんだけど
腰90度なのに 踊れるの?」

テオドール「あの
ひょっとしてコレに御座いますかね?」

白「だな。」うん。

 

 

飛天「へ?何が?」きょとん。

 

粋「Σいやお前は頼むから気付けよ!!
毎日遭遇してたんだろ!」

飛天「へ? だから何が?」


鈴鹿御前「ああ。確かに一芸に秀でてる奴は 他が抜けとるな」納得。

 


常連の婆ちゃん「Σお!来た」

常連の爺さん「おお。今日もフィーバーじゃあ」よろろっ


粋「Σ無理しないで頼むから!!」ひええっ

 

 

 

ぴーぴーひゃららー


テオドール「Σうお! これ近寄ったらヤバい奴に御座います!!」鳥肌ぞわあっ


白「こんなのと毎日関わってたら 年寄り持たないぞ」

鈴鹿御前「待て。火はやめろ
年寄りが逃げ遅れたらどうする」


粋「Σえ

あ。ちょっ

 


鈴鹿御前「予防接種後の軽い運動だ。

ちょい年寄り共 脇に退けろ!」


テオドール「Σうお!此処でケンタウルスモードに御座いますか!?」ひえっ

 

 


白「あ。織田信長の幽霊が アレ ほら本能寺の時の舞い踊ってる」指差しっ

爺さん婆ちゃん「Σえええ 敦盛!?!」どこどこっ

 

飛天「うん。そりゃー見たい」

 

 


鈴鹿御前「何のモノノケ
か知らんが
年寄りと子供は狙う物でないぞ!!」


ドカカッ!!

 


粋(Σ大型四足動物 迫力凄えっ!!)ひえっ

テオドール(Σうお。スタートダッシュ 負けたかもっ)

 

 

ごうっ!!

 

 

 

ずばきゃっ!

 

飛天「Σ何か跳ねられた!」うおっ

 

 


常連の爺さん「ん?信長の幽霊は何処かのー?」きょろっ

白「祭囃子で逃げてったのかな?
音混ざるし。」しれっ

常連の婆ちゃん「あ。そう言えば お囃子は?」あら?

 

 

鈴鹿御前「よし!
予防接種の効果てきめんだな」どやっ

飛天「いや 予防接種はドーピングじゃないから。」

 

 

 

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彬羽「ーーと言う事でだ。
ノルマに焦った死神が
バレん様に じわじわ年寄り共の寿命を削っていたと言う話でな。」溜め息っ

 

 

飛天「道理で 毎日毎日
肩やら腰やら 痛い痛いって大変だったんだよなー。」うんうんっ

テオドール「あ。この方が片っ端から治してたから 
召されないで済んでたので御座いますね」


白「毎日無理して踊ってたら そりゃ寿命も縮むよな」うん。

粋「どんな寿命の削り方だよ」

 

 

 

鈴鹿御前「で、私はたまに爺さん婆さんの様子を見に来れば良いのか?」

家康「だねえ。
お堅い役人より、サバサバしたお姉さんのが適任かなって。」


鈴鹿御前「良いぞ。
また 変なのに年寄りが絡まれてはいかんしな」

 

 

魄哉「お年寄りにも お友達とコミュニケーションを取れる場所は必要ですよね。
盲点でした」ふっ

千様「また、即座に作ったわねー。
診療所の真横に」うわ。

 

老人憩いの家どーん。

 

 

 

常連の爺さん「幕府のはからいで べっぴんさんと遊べるとは嬉しいのう」うきうきっ

常連の婆ちゃん「そう言ういかがわしい所じゃないと言うとるだろ!エロジジイめっ」

 

 


白「この年寄り達、まだまだ元気余ってるもんな」うん。

 

魄哉「元気な年寄りは何するか解りませんからね」うんうんっ

家康「お前が言う?それ」

 

 

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