小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月4日

 

 


粋「あーもうちょい。やっぱ踏み台要るかあ」背伸びっ

テオドール「その辺の物を足場にしては?
この箱等良いかと」ホコリはらいっ

 

粋「うん。よく見ような?
蓋の板うっすいからな?
そんなノリだから お前あれこれ良く壊すし何より危ねーよ」

テオドール「Σう 確かにっ」

粋「頼むから無理してケガすんなよ
そんなだからカラスが心配して飛天呼び出して

この家診療所別館みたいになってんだからよ」ため息っ

テオドール「・・今日もお爺さんお婆さん方 賑やかに御座いますねえ」しみじみっ

 


白「あの石段登って来れるなら診療所必要ないと思うけどな」うん。

粋「年寄りってのは 具合悪いから来るんじゃねえんだよ」

白「へ?

あれ、お前言われてた大掃除か
それ届かないのか?」

粋「もうちょいなんだけどっ
あー踏み台取りに行くの面倒臭いっ」背伸びぷるぷるっ

 

白「・・まあ頑張れ。」くるりすたすたっ

テオドール(この中で1番小柄なので、代わりにやるとは言えない悲しみに御座いますね) 察し。

 


粋「えーと。うん
兄貴はのんびり茶でも啜ってて

Σうわっ!?」

足ビキッ! どがしゃーん!!!


テオドール「Σちょ 大丈夫に御座いますか!!」ひええっ

 

 

粋「いってて足つった
あれ?何これ」
タンスの上の箱ぶちまけっ

 

テオドール「古い冊子に御座いましょうか?

Σこれはっ」おおっ


粋「え!何々っ」


テオドール「絵本に御座いますかね
ウサギやカエルがまるで本物の様で お可愛いらしゅう御座います。」のほほーん


粋(Σあれっ これ鳥獣戯画って奴じゃ?)えええっ


テオドール「古い物の様で御座いますねえ
挿音さんがお小さい時の物に御座いましょうか?」

粋「まあ家主が魄哉だし、確かにそう言うのメモリアルに取ってありそうだけど
そもそも絵本て言っていいのか?コレ」えーと。

テオドール「捨ててはいけない物と判断致しましたが お掃除の際に傷付けては何ですね

持ち主探して引き取って頂きましょう」とたとたっ

粋(まあ。持ち主探しなら 家壊す事もケガする心配もねえか) うん。

 


ぴょいっ

 


粋「ん?今何か」

 

 

 

白「なあ。お前 こっそりウサギ飼ってたりするか?」ひょこっ

粋「Σ何で!?」嫌な予感っ

 

 

白「んっとな。
今廊下で

ウサギが稲持って歩いてた。」

粋「Σ何処から突っ込めば良いのかなあっ!?」ひいいっ

 


白「あ、そうそう その絵のウサギに似てた」鳥獣戯画ぺらっ

粋「え?え?ちょっと待って

まさかとは思うけど!」がさっ!


白「?」

 

 

粋(さっきまで此処に描かれてたはずのウサギが居ねえええっ!!!)

 

白「なあ。どうし「なななんでもない!!」だっ!


白「?」きょとんっ

 

 


粋(やっべえええ!この家なめてた

コレタンスの上に置いてたんじゃなく 手が届かない所に隠してたんじゃねえの!?
てかあの箱 見た目古そうだし何かの封印だったとしてもおかしくな 
うわ!持って来ちゃったけど コレどうしよ!!)   鳥獣戯画抱えてあたふたっ

 

魄哉「あー肩凝りました。

久々の帰宅 ってあれ?粋君それ

鳥獣戯画の原本じゃ無いですか」

粋(Σはい来た国宝クラス!!) 冷や汗ぶわわっ

 

魄哉「高山寺から引き取った後 何処にしまってたか忘れてたんですよ
あの? どうしました?」

粋「Σす すんませんしたーーっ!!」ダッシュ

 

魄哉「はい?」

 

 

 

 

 

粋(どどどどうしようっ
つい逃げちゃったけど こんな高いの弁償とか出来ねえしわてか弁償出来る物なのこれっ
うわ やらかしたら即謝れって兄貴に言われてるのにどうしたらっ)頭ぐるぐるっ

 


ぴょいっ


粋「え」

 

紙面からウサギぴょいっ
ぴょいぴょいぴょいぴょいっ

粋「Σうっぎゃあああーーっ!!!」錯乱っ

 

 


ーーーーーーーーーー

 

 

石燕「へー さすがはこの国初のストーリー物絵師。
高山寺のお坊さん等も毛有毛現の筆みたいな術使ってたんすねえ」ほー。

与一「いやそこ 納得して良いのか?
石燕「まあ あっしの大先輩っすからねえ」

 


千様「残念ながら 干支は来年。
まだ1ヶ月くらいあるわよー?」


絵のウサギ うっかり頭ぺちっ。

一二三「あー干支だから張り切って出てきちゃったんだべか」成る程。

 

石燕「コレって使いこなせば 描いた物が自分の意思で具現化したり戻ったり出来るアイテムだったんすねえ

まだまだ修行が足りないっす」毛有毛現の筆じっと見。

千様「石燕さんの十八番って ガシャドクロでしょ
勝手に出てこられたら困るから精進しないで」お茶ずずー。

 

 

 

 


白「カエルしか居なくなってる」 うわ。

粋「すんませんしたーーっ!!」土下座っ

魄哉「あの、粋君 まずはお話し聞いて下さい
てか涙目土下座する程 僕怖いんですか?」ええー。

 

 

 


診療所常連の婆ちゃん「あら?偉く大きなウサギさんが」おやおや

テオドール「へ?
Σげ!アレはそのっ

ば 晩御飯に御座います!!」

絵のウサギ「Σ!?」えええっ

 

 

 

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