小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月7日

 

 


千様「寒いわねー
あー。ダラダラ出来るお正月最高」コタツぬくぬくっ

小太郎「もう7日だけどな

あれ?誰か来た」わんっ


家康「はいはーい
今出ますよっ と」よっらせっ

 

 

粋「家康ってなんだかんだ マメに動くよな」縫い物ちくちくっ

テオドール「マメに繕い物されてる貴方が言われますかって気も致しますがね 」

 


白「あれ?帰ってこないな」

 

 

どたばたどたっ

 

一同「ん?」

 

 


家康「皆ちょっと室温上げて!!
後何か暖かい食べ物を!!」

酒呑童子「さーむーいいいっ」歯ガチガチガチッ


粋「Σまずは厚着しろお前は!!」

テオドール「Σここ高所に御座いますよ!
雪積もってんのが見えないので御座いますか この裸族!!」ひええっ

 

 


間。

 

 


彬羽「七草粥の用意が出来てて運が良かったな」やれやれっ

千様「ねー。
お野菜とお粥だし お正月で弱った胃腸にも優しいわー」のほほーん。

 

酒呑童子「塩味なのにうっめえええ」がつがつっ

 

小太郎「熱くないのか?」わおんっ

蒼月「鬼舌なんだろ。」つわー。

 


白「で、何がどうしたんだ?

確かに今日寒いけど お前そんな凍える程体弱くないだろ」

粋「いや 寒けりゃ誰でも凍えると思うんだけど」


彬羽「手前は常に薄い火の膜纏ってる様な物だからな。

ある程度は 無意識で温度調節してるんだろ」

白「Σそうなのか」

 

酒呑童子「なんで自覚ねえの?」えー

 


家康「毎度思うけど、よく火事になんないよねえ」苦笑

蒼月「ジジイが言ってたけど
この人のはある程度 燃やしたい対象にしか燃え広がらないらしいよ

性格がこんなだから ちょいちょいうっかりするだけでさ」

 


一同(うっかり多すぎないか。) 


白「全員の心の声が聞こえた気がした」うん。

 

 

粋「で
マジで何があったの?」

 

酒呑童子「お前の兄貴ホントとんでもねえ いや話進まねえな。

実はよ 最近 山の近くの人里で噂になってる事があってよ」


彬羽「ん?俺等に相談に来ると言うことは」

酒呑童子「おう。化物絡みぽい

ひだる神が出たってよ。」真面目っ

 

千様「ひだる神?
神さま?」

蒼月「赤鬼の表情から察するに めでたい神様じゃ無さそうだね」ふむ。

 

 

石燕「ひだる神。

主に山道、山奥の村で起きる怪異っすね

取り憑かれると
激しい空腹、飢餓感、疲労感、手足が痺れ、体の自由が奪われ、意識が混濁し、その場から一歩も進めなくなり そのまま絶命する事もちょくちょく有ると言う アレっすか」ふむ。

 


白「単にめちゃめちゃ腹減りなだけじゃないのか?」はて?

酒呑童子「俺もそう思ってよ。

ひだる神にやられたって 
山道でぶっ倒れてる人間のチビに飯食わせたんだよ。

そしたら チビは回復したにはしたんだけどな」うーん。

 

蒼月「まさかアンタ
鬼のボスの癖に そのひだる神に取り憑かれちゃったの?」ええー。

酒呑童子「Σその可能性もあるってだけだって!
あくまで疑惑だ疑惑!!」

 

 


テオドール「の、割にめためた元気に御座いますね?」おや。

 

酒呑童子「ひだる神は取り憑いた対象の腹が満たされると 居なくなんだとよ」げぷっ

 


彬羽「ふむ。単に腹減ってるだけで 頑丈さが売りの酒呑童子が、あそこまで弱るとは思えんしな」

白「こいつ 腹はめちゃ弱いぞ」

 


酒呑童子「Σう。雪道で冷えたっ
か、厠はっ」いででっ

粋「だからちゃんと着物着ろっての。
なんで雪の中で半裸なんだよ そりゃ冷えるって
ほれ、こっちこっち。」手招きっ

 

 

 

家康「さて、

ひだる神って実在するの?」真顔っ

彬羽「解らん。
妖怪は毎年新種がガンガン生まれてるからな」困惑っ

石燕「話聞く限りっすが
取り憑いた対象が満腹になると 体から出て次のに取り憑くって感じっしょか?

酒呑童子さんも 子供助けて取り憑かれたって事みたいっすし」ふむ。

 


一同「・・・」

 


テオドール「あの、酒呑童子さん
満腹で元気になられておられましたよね?」冷や汗っ

家康「Σまさか!次はこの中の誰かに!?」ひえっ


小太郎「Σえええ!嫌だ!空腹とか脱力とかいやだー!」ぎゃいいんっ

 


彬羽「落ち着け。

満腹になれば出ていくなら 今すぐ満腹になってしまえ。

有り合わせになるが 可能な限り希望が有れば作るぞ」タスキしゅるんっ!

テオドール「Σおおお!板前様 頼もしいっ!!」

 

 

白「バカラ
いくらお前でも  果たして俺の胃を満たせるかな」ふふんっ

彬羽「黙れ底無し 状況解ってるのか。

 

そもそも手前は炎の壁で取り憑こうする奴は即座に焼却してる。
故に 今回は確実に無傷だ 黙って座ってろ」すたすたっ

 

 


白「・・仲間はずれか。」ボソッ

石燕「なんでちょち悲しそうなんすか」

 

千様「あああお正月太りに 更にこんなのっ
後が怖いっ!!」ひいいっ

 

 

 

 

一二三「大変だべ!裏庭でシロさんが倒れてるだ!!」どたばたっ

家康「Σあああ居ないと思ったら!」

 

白「飯詰め込んだら良いのか?」煮えたぎった粥ぐつぐつっ

粋「Σトドメになるからそれダメえええ!!」ひええっ

 

 

 

 

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ーーーーーーー

 

 


飛天「典型的な低血糖及び脱水状態。

何でもかんでも妖怪のせいにするんじゃ有りません」あーもう。

 


シロ「Σこの俺が病だと!?」ガーン。

 

飛天「いや。一時的な物

どうせ、正月でダラけた大人達見てああなるまい とかって気張ってたんだろ」

シロ「Σう!バレたか」ぎくっ


飛天「鍛練も良いけど ちゃんと飯は食いましょう。」うん。

蒼月「アンタが言う? それ」えー。

 


家康「低血糖

酒呑童子もだよ?」

 

酒呑童子「あ。ひょっとして 

此処に来る途中で 雪で滑って転んで滑落して
しばらく谷の雪だまりに突き刺さって動けなかったから そんですんげー腹減ってたとか?」

 

蒼月「むしろよく自力で脱出出来たよね それ」引。

 


千様「体温維持にカロリー燃やしまくって 極度の空腹状態になってた とかかしら?」

酒呑童子「寒すぎたから 合ってるかすら解んねえわ」うーん。

 


飛天「とにかくこの症状は ひだる神って妖怪の仕業じゃないって事だ。

で、鬼の山の周りで村単位で こういう症状の患者が出てるって事は」

 

 

家康「Σあ 今年 じゃない去年異常気象だったから

農作物が不作!?」はっ

飛天「だろうな。
山奥なら 普通に食うもん困るわ」うん。

 


家康「ちょっと江戸城に行って天海に報告してくる」冷や汗っ

飛天「うん。村単位となると大概悲惨だろから なる早でなー」

 

 


白「凄いなお前

勘違いだけど、村1個救ったかもだぞ」へー。

酒呑童子「腹減って腹壊して雪に刺さって七草粥ひたすらご馳走になっただけなんだけどよ?」えー。

蒼月「有る意味充分凄いだろ。」

 

 


飛天「筋トレしてたら汗かくだろ?
冬は特に脱水状態でもなりやすいから 意識して水分摂ろうなー?

世の中 鍛練じゃどうにもなんない事も有るからな」


シロ「う、うむ。

其処らの妖怪より恐ろしいな」こくこく頷きっ

 

 

 

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