小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月22日

 

 

 

【芝居小屋】

 

テオドール「年末防犯週間に御座いますかあ」瓦版ぺらっ。

粋「皆 可能なら防犯してるよなあ
特にここら辺は」

 


皐月「今日は団体さん 3組目かあ」ほー。

つつじ「誰が見ても儲かっとると考えたら ナンボかマシ

やろか?」

 

白「年末忙しくてストレス溜まるから助かるけどな」

強盗団「」きゅうっ


粋「兄貴、息の根は止めねえようにな」ああうん。

 

 

 


間。

 

 


【年末押し込み強盗団 アジト】

 

 

強盗A「あの 大次郎一味もやられたらしい」怪訝っ

 

強盗B「Σ何い!あの大次郎が!?」ひえっ

強盗C「待てい!あの一味には 100人割りの甚兵衛が居たのでは!?」

 

強盗A「そいつはカウンターの踵落とし1発で 逆に頭割られたとか何とか」

強盗C「Σ踵落としって割れちゃうの!?」えええっ

 

強盗D「あの芝居小屋はなあ。
毎年手練れが腕試しに行っては 見事玉砕してるからなあ」茶ずずーっ

強盗E「下手に名を上げようとか考えないで
手堅く其処らの商家狙った方が 絶対良いよな」うんうんっ

 

 

挿音(もう度胸試しの場になってんじゃねえかよ あの芝居小屋
つかコイツ等アホか) 

 

 

強盗F「お。この前入った怖え兄さん ちーす。」

挿音「ちーす
また偉い会話だなあ」

強盗G「まあ、この界隈じゃ有名な話ですんで

あ。この前は大変失礼しました」ぺこぺこっ

 


強盗B「何あれ」

強盗C「あー新人新人。
入るなり 多勢に無勢で大立ち回りして下っ端達のボスみてえになっててなー」

 


挿音(年末でクッソ忙しいてのに 近頃の強盗ってのは横の繋がりもあんのかよ。
情報引き出すまでは殲滅出来ねえのがタリいわー。)キセルすっぱー

 


強盗B「まあ、わけの解らん迫力はある奴だなあ」うん。

強盗C「だよな?
気合いの入った役人並に圧が有るよな」うんうんっ


挿音(意外と鋭いのも居んな。)ほー

 

 


強盗E「さて、では皆さん

今年の盗り納めですが
こちらの店だそうです。」
巻物べらっ!

強盗一同「Σこれは!!」おおおっ

 

挿音(うわ、また今年偉く有名になった店を)キセルすっぱー。

 

 


粋「はい!質問
呼び込み役とかそんなのは既に仕込んでるんですかー!」はいはいっ

挿音「Σんごふっ!」げっほごほっ

 

強盗E「キセルの煙はんな奥まで吸うもんじゃねえっすよ?」あーあ

挿音「おう。ちっとムセたわ」げほっ

 

強盗B「ん、誰だお前」

粋「今度の大仕事で人要るってんで 応募して来ました」はーい。

 

強盗A「あー。新入りか

そこは順次話すから 大人しく座ってなさいっての。」はいはい

 

 

挿音(おい!なんでお前が居るんだよ!!)ひそっ

粋(いや。兄貴が締め上げた強盗がさ

此処にも悪者居ますーってべらべら喋ったもんで
何かやらかす前にやっちゃえって放り出されて!) ひそひそっ

 

 

強盗F「なんかモメてんな。」

強盗G「新人への洗礼だろ
ほれ、お前ら ちゃんと説明聞けよー。」手ぱんぱんっん

 

 


間。

 

 

 

粋(しっかし 強盗って
一味毎に別々にやってんのかと思えば) チラッ

 

強盗C「おい。孫造親分の所へのお歳暮はよ?」

強盗F「Σうっお!忘れてた!!」ひえっ

 

強盗G「Σ馬鹿野郎 此処等で仕事すんなら そこはキッチリしとかねえと後がこっええだろがよ!!」

強盗E「あ。隣町に助六一家がしばらく滞在するって事で
親分によろしくとの事ですー」

 

粋(其処らの御近所付き合いより よっぽど密!!)

 


強盗A「どうした新人

大店に入るってんでビビっちまったかー? 」にやっ

粋「いえ。ビビってんのは別の事っすね」


強盗A「ほう?他に何が気になるんだか
何だお前 意外と見込みがあんじゃねえの?」ほー。

粋「いや別に 俺普通で良いんで

つかおっちゃんは何者?」

 

強盗B「Σおまっ! うちのお頭になんて事を!!」ひえっ

粋「Σこの人頭だったの!?」えええっ

強盗A「・・大物っつか。
ただのアホか 」ああうん

 

強盗C「誰だ。こんなの拾ってきたの」

 

 

粋「えーと。失礼な口叩いてすんませんでした
人数多くて覚えらんなくて」そのー。

強盗A「あー良い良い。
キッチリ謝れるなら大抵の事は良しだよ うちは」うんうんっ

粋「Σへ?」


強盗B「さすがお頭だ。相変わらず寛容だよ」

強盗C「うちは穏健派だからなー

んな緊張しなくても良いぞ。
ゆっくり顔覚えろや新人」わははっ


粋(Σえ。何この人等!! 
一網打尽にしろって言われたのに やりづらっ!)えええっ

 

 

強盗A「と言う事で


本命行く前に 肩慣らし!
ちっくら こっちの店襲って鋭気を養い
そのまんま本命になだれ込むぞ野郎共!!」 図面ばんっ!

強盗一同「血祭りだああ!!!!」うおおおっ!

 

粋「Σあああ やっぱ強盗は強盗だった!!
うおやば!ぐずぐずしてる間に何か始まっちまう!!」ひええっ

 

 

アジトの戸ガラッ!

 

挿音「あのよー
なんか遅刻したとかって 表で途方に暮れてんのが居るんだけどよ?」

浪人「す、すみませんっ」ぺこっ


強盗A「Σ何い!
く!素直に謝ったから 許してやらぁ!」ちいっ

 

粋「いや、落差」困惑っ

 

 

 

強盗B「ったく 社会人なんだから遅刻はダメだろがよ。

つくづくうちで良かったなあ
ん?お前誰?」


浪人「この度入った新人ですう」ぺこぺこっ


強盗C「一般公募し過ぎたなあ
誰がどれだか解んねえわ」うーん。

 


粋「何これ めちゃユルっ

あ、えーと。あんたも新入り?
え?なんでまた 強盗なんかに?」

浪人「・・・。」

粋「ん? 何?

おーい。 聞こえてる?」


 

 


頭ぱかっ!


粋「Σ!!」びくうっ!

 

 

強盗C「Σうおお!何だ喧嘩か!?」ひえっ

強盗B「Σ誰だこら! 
身内内での刃傷沙汰はご法度って
粋「Σ俺じゃねえよおお!!!」ひええっ

 


頭から触手しゅるるるっ!

強盗一同「Σぎゃあああああっ!!!」ひええっ

 

 

 


テオドール「まあ。
あの方にお願いしたら 高確率で情が移りまして御座いますしねえ。」

白「やっちゃうタイミング掴めないの バレバレだしな。」うん。

 

テオドール「で御座いますねえ。

てか、アレ何に御座いますか?」えっと。

 

白「この前バカラスがボコボコにしてきた
人に擬態?てのして 人食う系の妖怪だ。

今回食べたらお前を年越し蕎麦にするぞって脅してるから 多分大丈夫だ。」

テオドール「・・ それは キッチリ躾済みに御座いますね」ああうん。

 

 

 

粋「Σぎゃー!ぎゃー!!何これ何これ 気色悪いいい!!!」ひいいっ

 

 

挿音「いやー。いい囮が居て助かったわ

おかげでワヤワヤしてる間に奴等の連絡網ゲットよ」巻物ひょいっ

彬羽「さすがに恨まれるんで あまりやりたくは無いがな

まあ、 此処等の治安の為だ。

仕方ないだろ」

 


白「俺が言うのも何だけど
強盗のが まだ優しいかもな」

テオドール「Σえ゛」ぎくっ

挿音「否定はしねえんだな」ああうん。

 

 

 

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