小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月19日

 

 


粋「あれ?テオ
お前 目の下隈凄えけど大丈夫?」

 

テオドール「Σえ

あ、最近いまいち眠りが浅くて」あたふたっ

粋「マジか。やっぱ吸血鬼が昼間起きてるの無理があんじゃね?

いっぺん飛天に診てもら
テオドール「大丈夫で御座います!ほっといて下さいませ!!」だっ

 

 

 

粋「何あいつ
失恋でもしたの?」きょとんっ

蒼月「アンタ 自分が無駄に繊細な癖にデリカシー皆無だよね」うわ。

 

 

粋「Σへ!? いやあの年頃の悩みっつったらさ」あわあわっ

白「お前はそうだったのか?」へー。

粋「Σうおお身内にこう言う話はきっつい!!」ひえっ

 


家康「蒼月、普段配慮のはの字もないのに こう言う時は理解有るよね」

蒼月「男女間のアレコレ程
不可解かつ、キッツイのにやめられない物は無いからね」ふっ


千様「またどこのお店のお姉さんに騙されたのかしら。」

 

 


白「ん?色恋沙汰で決まりなのか?」あれっ

彬羽「俺に聞かれてもな

おい。スルメ焼けてるぞ」

白「あんこ餅とか焼きた「さすがに火傷するぞ」

 

粋「うん、兄貴達は しばらく色恋とか無さそうだな」ああうん。

 

 


間。

 

 

白「で、何が有ったんだ?」スルメかじかじっ

テオドール「えーと、それはそのっあの」 正座っ

 

 

粋「Σ俺の比じゃないデリカシーの無さ!!」ひええっ


彬羽「いや、今回相当イラついてるからな
まだマシだ。」

粋「Σイラついてるって何!?
あ!スルメ齧ってるのイライラ発散!?」えええっ


千様「白君 変な所でお兄ちゃん出るからー」あーあ。

家康「しー。野次馬バレちゃうよ」こそっ

 

 


白「で、誰と関わってそんなのなった

下僕がご主人様に隠し事とかして良いと思ってるのか さっさと話せ」ふんぞりっ


一同(そこは 普通に心配してると言ってやれ。)面倒くさっ

 

 


テオドール「・・実はそのっ

いつも芝居小屋のお茶菓子を買ってる店の店員さんとその

顔見知りになって 色々話すようになりまして」しどろもどろっ

 


粋「Σえ、何!?
やっぱ失恋の話!?」あわわっ

彬羽「落ち着け
そして口に出すな」

 

テオドール「でもって

わーい 種族関係なくお友達出来まして御座います と思っていたらっ

その方とんでもない悲惨な過去をお持ちの御方で 
めちゃめちゃこれでもかと悩み相談をされるようになりっ!」ううっ


白「なんでちょっと仲良くなっただけで そんななるんだ?」困惑っ

テオドール「それだけ気を許して頂けたのかとっ

しかし!話の1つ1つが糞重くてメンタルに来るので御座います!!」ううっ

 

 

 

千様「あー。いるいるそう言う子。

特に女の子に多いのよねー
相手が話聞いてくれると思うと タガが外れちゃってー。

話聞いてる方が疲れちゃうのー」うんうんっ


家康(Σ盗み聞き隠す気ゼロ!!)

 


テオドール「で、御座いますね。
そして 話を聞いてくれるのは私くらいと言われると
こう、多少辛くてもお話聞いて差し上げねばと」どよーん。

 

彬羽「また 偉いのに気に入られたな」困惑っ

粋「つか何でそんな
俺そんな相談そう受けねえよ?」えー。

 

千様「粋君も目つけられたら大概ヤバいと思うわよ」

粋君「Σえ」

 


蒼月「だね。
アンタは見た目微妙にヤンチャに見えるから いきなし相談とかしにくいだけだよ。

 

でもって ノーと言えない お人好しはこうやってメンタル壊れるから気を付けた方が良いね。」うんうんっ

 


テオドール「あの、皆さん
どんだけ盗み聞きされてるので御座いますか?」

白「いつもの事だ」うん。

テオドール「確かに。」ふむ。

 

 

家康「えーと。
酸いも甘いも噛み分けたオッサン的には

テオちゃんが辛いんなら 無理して聞くこと無いんじゃないかなあ?」よいせっと。


テオドール「しかし、私がガス抜きにならないと あの方壊れてしまわれるのでは?」困惑っ

 

家康「あ。そこまで頼られれてるのかあ。

でもほら、テオちゃんが辛そうだと皆こうして心配するでしょ?


だったら皆の為にも ちょっとだけその人と距離とろう。

で、元気になったら またお話し聞けるでしょ?それで良いじゃないの」へらっ

 


テオドール「・・確かに。
私がノイローゼになったら お話し聞けなくなってしまいますし」ふむ。

 

家康「そうそう。
だから ちょっと休みなさいって
今昼だけど ってか吸血鬼は昼寝るのが普通か

ほら、ちょい寝て来なさい」ほれほれっ

テオドール「で御座いますねえ。
皆さんお騒がせしました」ぺこっ

 

 


白「助かった」やれやれっ

家康「いえいえだよ

あの子 そういや此処に来るまで まともに人も妖怪とも関わった事無いんだよねえ。」うーん。

 

千様「あー それで距離感解んないのかしら?」

彬羽「有り得るな。

そして、テオ自身湿度の高い性格なんで そう言う奴を惹き付けやすいのも有るのかもな」

粋「類友かあ」うーん。

 

家康「ま、どっちにしても

人を頼るのは良いけど 人を縛る的な言い方は私嫌いだなあ。

テオちゃんじゃなくてもキツ  

あ。ちょっとお煎餅買って来まーす」


彬羽「煎餅なら 戸棚にまだ有るぞ。」おい。

千様「行くのは良いけど 懐の銃は抜いちゃダメよー?」

 


粋「Σお前 世を平和にする為に戦国頑張ったんじゃ無かったの!?」ひええっ

家康「そうだよ?だから 太平の世でいらん事する悪い子は嫌いなんだよ
大丈夫。ちょっと脅すだけ 「Σ余計ややこしくなるからやめろ!!」

 

 


白「家康にも嫌いなタイプってあったんだな」へー。

蒼月「馬鹿殿、何だかんだで結構荒くれ者だよね」うん。

 

 

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【夕方】

 

 

テオドール「・・もう絶交 いえ、それをやるとあちらの精神が」どよよーん。

粋「Σめちゃめちゃ悪化してるー!!!」ひええっ

 


蒼月「こいつも大概悩むし溜め込むからなあ」

テオドール「所詮ジメッとしてジトッとした 穢らわしい魔族に御座いますから」どよよーん。

蒼月「誰もそこまで言ってないだろ」

 

千様「はいはいはい落ち着いてー

テオ君は 誇り高いバンパイアでしょー?
自分を卑下するんじゃないのー」よしよしっ

 

テオドール「言っても私なんて 母の顔は知りませんし 父親不明に御座いますし、生まれた時から周りのお荷物  あ。」ぼろっ


一同(Σ泣いたーー!!)ひえっ

 

 

 

彬羽「どう思う?」困惑っ

飛天「どっからどう見てもノイローゼ。」うん。

 

 

白「よし。治るまで そこから出てくるな」

棺ばごんっ!!!!

テオドール「Σのわーー!!」


粋「Σ容赦ねえ!」ひいっ

 

白「誰か蓋の上座れ
重しだ重し。」ほれっ


彬羽「さすがにそれはやりたく無いんだが」 引。

 

 

千様「じゃあ お姉さんが乗るわー
テオ君無理やり開けないでね?
アタシ怪我しちゃうー」よいしょっと。


テオドール「Σううっ動けない!」

 

 

 


蒼月「あの、中から啜り泣き聞こえるんだけど。」

白「知らない。

変なのと会わせなきゃ その内治るんだろ」ふんっ


粋「いや 変なのつか
相手も悪気は無いかもしれねえし」冷や汗っ

白「知らない奴とかどうでも良い。
それとも 他に治す方法有るのか?」


飛天「んー。医者の目線で言うと
これくらいが調度良い?」うん。

粋「Σお前は 基本が荒療治じゃねえかよ!!」

 

 

 

家康「で、どうする?」チラッ

彬羽「これで落ち着いたとしても 根本的な解決にはならねえだろしな」ふむ。

 

 

 

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【甘味屋】

 


挿音「おう ねーちゃん。

こっちあんま甘くねえの頼むわ」

 


店員「あのー。うち甘味屋なんですけど」困惑っ

挿音「そこの饅頭屋で連れが菓子選んでんだよ。

外寒いしよー。やってらんねえんだわ」

店員「あ。そう言う事で
じゃ、甘酒でも」

挿音「おう。頼んだわ」


店員「はいはい。じゃ甘酒お1つで」すたすたっ

 


挿音(さて、饅頭屋の横に甘味屋とか 謎立地と思ったけど

意外と客入ってんな。

贈答品買った後に手前等も甘い物欲しくなる的なアレか?)店内見渡しっ


客ざわざわっ

 


挿音(家康と千が揃って調べて来いって言うから どんだけ大事かと思えば)

 

 

女A「Σえー!!!じゃあ 外国の子で仕事中に遊んでんの!?」ひえっ

甘味屋店員「だって仕事つまんないしー
適当に話してたら 全力で話聞いて来るから何か楽しくってー」へらっ

 

挿音(人居なきゃ 此処で始末出来んだがな。) ちっ

 


店員「あの、甘酒。」たじっ

挿音「おう。そこ置いといてくれや」

 


女B「でもさ。その子可哀想なんじゃない?
アンタの作り話エグいんだもん」

甘味屋店員「えーそう?
外国産って言っても男なんだし
女に頼られて嬉しいとか思ってんじゃないのー?」

 


挿音(ねえよ。)イラッ


店員(お連れさん。よっぽど時間かかってんのかしら) ハラハラっ

 

 

女A「あー そう言うのも有るかもね。
何だかんだ そんな話に付き合ってくれるって事は多少なりとも悪い気はしてない。とか?」


挿音(悪い所か とうにボロボロだっつの)イライラッ

 


甘味屋店員「そうそう。
男ってのは頼られたいんだよ
で、アタシも暇潰しになるんだから ギブアンドテイク。

まあ、優しくされんの悪く無いし 外国人連れてたら目立つし もうしばらく


あ、すみませーん
ぜんざい1つー」

 

 

 

白「おまちどうさま。」


甘味屋店員「」ぜんざいに顔びしゃりっ

女AB「Σ!」びくっ

 

 

 

甘味屋店員「Σあっづううう!!!」ぎゃあああっ


白「ああ。間違ったか
今日入ったバイトだ 多目に見ろ」ふんっ


女A「Σどんな間違い!?」ひえっ

白「お客様 最速でぜんざいかっこみコースじゃないのか」しれっ

女B「Σ何それ 口の中焼けただれるわ!」ひええっ

 

 

挿音「何してんだ。お宅の兄ちゃん」おい。

粋「Σうおお速攻見つかった!」ひえっ


挿音「いや何を ってうん
愚問だったな。

つかまた思いっきり行ったな」

 

店員「Σえ!バイトって 聞いてないけど
何この白髪 アンタ誰!?」ひえっ

 

女A「ちょっと待って
ひょっとして アンタのからかってる外人って
でもって白髪って」冷や汗っ

女B「Σこの町のどんなゴロツキチンピラよりおっそろしいって有名なあの芝居小屋の!?」ひええっ

 

甘味屋店員「Σえ。嘘」

女B「馬鹿!!外国人なんて此処等そうそう居ないでしょ!知っとけっての!!」あわあわっ

 

粋「兄貴やべえ!店主来た!!」

白「ち。 まだ焼きたて餡ころ餅とかあったのに」湯気しゅうううっ


甘味屋店員「Σうお本気で殺りに来てる!」ひええっ

 

 

粋「兄貴 良いから早く早く!
さすがにあちこちから怒られるっ!」あわあわっ

 

白「ち。いいか地雷女

次こんな真似したら お前の顔の皮を剥がして蒸し饅頭にする
その辺 忘れるな」くわっ


甘味屋店員「Σいやああ変な所饅頭の起源になぞらえてる!!」ぞわあっ!

 

挿音(副音声で 焼き豚にするぞメスブタとも聞こえた気がするわ) 怖っ。

 

 


店員「Σ他のお客様も居るんですよ!食べ物屋ですよやめて下さい!!」きいっ!


白「悪かった。

よし。逃げろ」窓からひょいっ すたこらっ

 


挿音「つか わざわざコスプレして 入り込んでたのかよ。」

 

 

女A「・・アレは 本気でやる奴だわ」うん。

女B「アンタ 二度とやんなよ。巻き込まれたく無いし」


甘味屋店員「ひえええええ」がくぶるっ

 

 


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粋「で、これ テオにどう言うよ?」

白「まんま教えてやれば良いだろ
他に有るのか?」しれっ


粋「Σえ! それこそトドメになんねえ?」


白「んー。
ショックは受けるだろけど
これで自分には人の相談とか100年早いって解るだろ。

よし。酒呑童子もぶっ倒れる酒でも飲まして ガキなの思い知らせてやろう」ふふんっ

粋「兄上、未成年に酒はダメです」

 

 

 


【その頃甘味屋】

 

 

彬羽「ん?此処の店員代わったのか?」

店長「ですねえ
急に饅頭怖い怖いと言い出しまして


で、お兄さん 何に致しましょう?」

彬羽「は?落語か?
あ、いや俺は


あー。じゃあ土産用に 団子を適当に頼む

ガキが喜びそうなのをな」

 

 

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