小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月1日

 

 

 


大嶽丸「暖かい。」ほっこり

 

蒼月「Σこのコタツは俺のだって言ってるだろ 退けよ化け猫!」うがあっ

大嶽丸「コタツは皆の物だろ
それが嫌なら 蛇は蛇らしく岩の上で日光浴でもしてろ」ぷいっ

 

 

魄哉「あーもう
喧嘩するならコタツしまっちゃいますよ!!」ふんぬっ

ぼこっ。


大嶽丸・蒼月「Σわーっ!!」ひええっ

 

 


粋「魄哉も大概 脳ミソ筋肉だよなあ」うわー。

千様「口と同時に体が動くものねえ」あらあらっ

 

白「今日休みだったのか」

魄哉「ですよ。

だから のんびりするかとおもったのに」よっこらどすんっ

 


大嶽丸「わ、悪かった」びくびくっ

蒼月「年寄りの癇癪マジうざ「寒空の下 叩き出されたいですか?」

 

 

白「言っとくけどな

俺でも家主には逆らわない様 気を付けてるんだぞ?」むう。

大嶽丸「Σそうなのか!?」えええっ

白「そりゃ 兄弟と下僕までまとめて居候してるし」うん。


粋「Σ兄貴が魄哉に逆らわないのそう言う事!?」えええっ

テオドール「Σ私達のせいで申し訳御座いませんっ!」ひいっ

 


魄哉(この子 無茶苦茶に見えて、何気に生活費も大目に入れてくれてるんですよねえ) 

 

 

白「お兄ちゃん 社会人だしな。」ふっ

粋「Σすんません!とっとと稼げる様になりますっ!」土下座っ

 

テオドール「Σえ、えーっと」おろおろっ

蒼月「お前は変な所頑張らなくて良いと思うよ
また面倒な事になりそうだし」

 

テオドール「Σ失礼な!

あっ! では下僕は下僕らしくお茶でも淹れて参り


がんっ!!

 


千様「Σあああっ前見ないからタンスの角に小指ゴン!!」

 

灰ざらっ。

 


粋「Σ今のは痛い!!」ひえっ

白「掃除大変だから お前はまず落ち着こうな?

あ、畳の目に入った」灰ざかざかっ

 


大嶽丸(今度来る時は 手土産に何か狩って来よう) うん。

 

 

 

 

 

家康「あれ?どしたのー?

あ、天海 お茶入ったよー?」のほほーん。


魄哉「・・・。」

家康「ん?」

 

蒼月「下僕の仕事話の直後に なんで淹れて来るかな。」えー。

家康「へ?
いや 私 お茶淹れるのは得意だし」きょとんっ

魄哉「まあ、実際美味しいんですがね」複雑っ

 

 


間。

 

 


大嶽丸「ここの奴等 好きに生きとるかと思えば意外と気遣いもしてるんだなあ。

人は見掛けに あ、妖怪か


ん?」

 

 

晴明「Σおお大嶽丸 調度良い

そやつ捕まえてくれっ!」


大嶽丸「へ? Σ どうわっ!」

 

しゅたたたたたたっ!!

 

 

晴明「Σいや避けるな捕まえろと 「Σいや怖いわ!残像しか見えんぞ何だあれ!!」ふにゃああっ!

 


晴明「それがの。

ちとレア物の飛び出す掛け軸を入手したので あのヒヨコに自慢してやるかと思ったらの」ふっ

大嶽丸「Σ絵の中身かあれ!
ただの付喪神だろそれ!!」

 


晴明「いや 微妙に違うぞ?

付喪神なら掛け軸本体であろ?
アレは描いてある中身が意思を持ちだな。」

 

 


石燕「つまり、

与一さんか あっしの具現化妖怪かって事っすね」

紙からずるうううっ


晴明「だいたいそんなじゃが、 何を具現化しとるのだそれ」うわ。


石燕「ボツ絵が微妙に惜しかったんす。

んで、 最後にヒトハナ咲かせてやろうかと
晴明「やめい。お主の絵は洒落にならん言うとろうが。」

 


大嶽丸「あの、絵の中身 追いかけんで良いのか?」おい


石燕「あ、大丈夫っす

そっち行き止まりなんで」

 


しゅたしゅたしゅたたたっ!!

大嶽丸「Σうおお戻ってきた!!」ひえっ

 

晴明「ちなみにじゃが

外に逃がすと厄介ぞ。
こやつの絵と違い、制御が利かんでの。
絵の外に居る時間が長ければ長い程 自我が崩壊し凶暴化し人を襲う恐れが

大嶽丸「Σ早よ言え!!

おのれ 此処は通さんっ!!」フシャアアッ!!

 

 

与一「Σおい ちょっ
退け大嶽丸! 遠くから射った方がっ!」あたふたっ

大嶽丸「Σえ゛」

 

石燕「やべ グダッたっす。」うわ

晴明「Σお主等前見よ
そんなに跳ねられたら ケガす

 

 


大嶽丸「Σふっぎゃあああああっ!!」

 

 

千様「Σ何事!?」ひえっ

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 


【街中】

 

 

彬羽「で、大嶽丸は?」

テオドール「動物病院に御座います」

粋「診療所な。」うん。

 


彬羽「成る程。それならバイト早退して正解だったな

山猫の身体能力で吹っ飛ばされるなら 人間が跳ねられたらひとたまりも無いだろ」


粋「あ。いえ
正解には 跳ねられてケガをしたのではなく」

彬羽「ん?」

 

白「ごめん。

変なのが廊下走り回ってたから 殴って停めようとしたらうっかり巻き込んで」えーと。

彬羽「Σ手前の仕業か!」ぎょっ

 

粋「で、兄貴に吹っ飛ばされた大嶽丸が石燕巻き込んで」えーと

彬羽「Σそっちも大丈夫なのか!?」

白「飛天が診てるし ダメでもどうにかなると思う。」うん。

彬羽「Σいや どうにかしそうだが!!」えええっ

 

 

粋「事故だししゃーねえって

今出来るのは これ以上被害者増やさねえ事だろ?」な?

彬羽「いや 仕方無いのは仕方無いが・・

それもそうだな。」

 

 

テオドール(顔に出されないだけで めちゃやらかしたとなっておられる事と思われますし。)うん

粋(現場 すっげえ事になってたしなあ) 冷や汗っ

 


彬羽「・・・。」だいたい察し

 

 

白「なんだ?

それよりほら 早く捜さないとどんどん凶暴化するぞ」すたすたっ

彬羽「いや 捜すと言われてもな
何か特徴とか無いのか」


テオドール「絵の入っていた掛け軸なら こちらに御座います。
背景から登場人物を推測する事は出来るのでは?」掛け軸よいしょっ


彬羽(Σ掛け軸赤いぞおい!!)びくっ

 


粋「え、えーと縁側。 だよな?」

 

テオドール「で、御座いますねえ。
で、速いと言う事は

Σあ! 猫とかに御座いますか!?」はっ

粋「成る程!そんなら速いのも納得行くし!」おおおっ

 


白「チラッとしか診てないけど
そんな小さくなかった気がするぞ?」ん?


テオドール「とてつもないデブ猫だったのでは御座いませんか?」

彬羽「いや、それなら素早いのはおかしくないか?」

テオドール「・・あー。 確かにで御座います」ふむ。

 

 

粋「あ!そう言えばっ

大嶽丸が運ばれてる時!
失神する直前に言ってたんだけどっ」


彬羽「すまん。そんなに重体なのか?」ヒソッ

テオドール「そこそこ」しーっ

 


粋「思いっきり 引っ掻き傷つけたって言ってた!
だから 妖気出してて傷の有る奴探せば!」なっ?

白「そっか

晴明の話だと、見つかるまでは 其処らに紛れてるって話だったし」うん。

 


彬羽「ん?
おい、その晴明はどうした

妖怪を捜すなら あいつのが適任じゃないのか?」

テオドール「いえ、あの方が危険物持ち込んだのが全ての始まり
と言うか 思いっきり逃がしておりますし」

 


白「年寄りのながーーい お説教中だ。」

彬羽「優先順位を考えて欲しい物だな」ああうん。

 

 

白「で、傷って何処にだ?」

粋「Σえ」


彬羽「そこは聞いてないのか?」

粋「Σだ!だって聞ける状態じゃなかったし!」えーとえーっと


テオドール「そもそもあの状況では 相手見てバリッと行けたかも謎に御座いますね。

私も パニック状態とは言え残像しか見ておりませんし」


彬羽「速さが売りの吸血鬼がか。

こりゃ見付けても 下手に手出し出来んな」ふむ。

 

 


白「ん?」ぴくっ

 

粋「Σ居た!?」おおっ


白「んー。どうだろ?」うーん。

 


テオドール「え? 動物等おりませんが 何を

あの ひょっとして
あのお婆さんに御座いますか?」えー。

 

白「何か 気配おかしくないか?」彬羽「言われてみれば だが。」困惑っ

 


粋「いやー ないだろ。

確かに 縁側と言えば婆ちゃんもあるあるだけどさ


あー ちょっとそこの婆ちゃん すんませーん!」

テオドール「Σうっお コミュ力化物 行動早っ!」

 

 

婆さん「はいはい?」


粋「あ、すんません

ちょい 肩にでっかい虫が着いてて
Σあ!動かないで! 刺される刺される!」

 


テオドール(成る程。
虫を取ってやるていで 耳の尖りその他、人外の特徴が無いか見ると言うっ) おおっ!

彬羽(人に化けた化物の特徴を教えておいて正解だったか。)ふむ

 

 

粋「ほい。取れた

いやー いきなりすんませんした」へらっ

婆さん「あーいえいえ わざわざありがとねえ」ほほほっ

 

 

テオドール「違ったように御座いますね。」ほっ

彬羽「ぽいな。

まあ、外見で解らん化け方をする奴も居るんで 一概には

ん? ならなんで あの婆さん妖気なんか出てるんだ?」

 

 

 

婆さん「虫ですか
やだよ。アタシもモウロクした物だよー。
何処についてました?」

粋「へ? えーと。 ここら辺かな?襟の後ろ」適当っ


婆さん「ここら?」

 

袖するんっ

 

 

一同「Σあ。」

 

 

粋「Σえ。えっと

この傷は  飼ってる猫とか かなあ?」冷や汗どばっ!

 

 

テオドール「んなデカい引っ掻き傷のつけられる猫が其処らに居るわけ御座いますか!!」ひゅんっ

 

婆さん「Σちいっ!」しゅばっ!!


通行人「Σ!!!」どよっ!

 


粋「Σはっやああああー!!」ひええっ


彬羽「Σ馬鹿野郎!なんで捕まえねえんだ!!」

粋「Σいや無理!!」首ぶんぶんっ

 


白「テオ
町中とか気にするな。
全力で行け」

テオドール「かしこまりました!」血液アンプルぐびっ


彬羽・粋「Σえ゛」

 

 

彬羽「おい!解ってるのか 周りには人間がっ

白「そこどうにかするのが副官の仕事だろ
誤魔化せ 俺は暴れる」炎ぼぼっ!

彬羽「Σいやいらん仕事増やすな!!
八つ当たりやめろこら!」

 

粋「いやもう 俺等マジで目眩ましした方が良いや
ほい、カンシャク玉と煙玉 どっしよ?」

彬羽「Σ手前も手前で隠蔽慣れてんじゃねえ!!」

 

 

 

 


婆さん「ん? 追ってこない?

ふっそれもそうか
あんなガキンチョ共が このアタシのこの足に着いてこれるわけが

Σん!?」

 


テオドール「全力で参ります!!」

ばこん!!


婆さん「Σあだあああ!!」

どしゃずざざざざっー!!

 

 

 

テオドール「元が絵なので 致命傷にはなってないと思われますが」ずざざっ!


婆さん「Σだからって躊躇無く か弱い年寄り殴るかい普通!!
ケガしたらどうすんだい!」あだだっ

テオドール「スピード違反なさる筋力が有るならくたばりゃ致しません」きっぱりっ

 

婆さん「くっ!

こんな所で捕まってたまるかっ
さっきだってもうちょっとで 人の良さそうなのの生肉齧れた所

テオドール「補食されかけてたんで御座いますか あの方。

色んな意味で無理に御座います
後ろをご覧ください」はいっ

 

婆さん「へ?」くるり

 

 


白「このまま燃やされるか 戻ってから燃やされるか
好きな方選べ」

ぼぼぼぼぼぼぼぼぼっ

 

婆さん「Σどっち選んでも火葬!!」ひいいっ

 

テオドール「猛スピードで町から離れて良う御座いましたね。」あははっ

婆さん「Σいや 少しは助けようとせんかい!!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 


千様「しっかし 高速で走るお婆さんが出てくる掛け軸って」


魄哉「冷静に考えて
そんなの羨ましがると思ったんですか?」怪訝っ

晴明「面白いとは思うがのう?」

 

 

蒼月「なんか。
大衆受けはしそうだけどね」

家康「怪談とかで ありそうっちゃ有りそう?」うーん。

 

 

 

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