小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月2日

 

 


【某 町】

 


テオドール「出張公演とは珍しゅう御座いますね」荷物どっこらしょっ

 

粋「年末年始の宣伝だろ
派手にやって来いって話だったし。

兄貴 こう言う時って 全力で駆り出されるからなあ」苦笑。

 

テオドール「派手な方は大変に御座います。

方向音痴に出張とは 酷な」ため息っ

粋「うん、大変なの 主に俺とお前な

Σん? そいや兄貴何処行った!?」きょろっ

 

 


テオドール「あ。おられました。」


ちんぴら軍団「」きゅうっ。

 

白「絡まれた」

粋「うん。舞台衣裳のまんまウロウロしてたらそりゃな。」

 

 


白「ん?でも 俺等の町でも いきなり身ぐるみ置いてけとか襲って来ないぞ

この町 めちゃくちゃ治安悪いんじゃないのか?」真顔っ

テオドール「Σ魔王の妖気に当てられた妖怪うじゃうじゃの町よりで御座いますか!?」えええっ

 


粋「うん。治安悪いよ

つか 皐月もそう言ってただろ
やっぱ聞いてねえな」ほんとにもー

テオドール「Σへ!?」


粋「そう言う町だからこそ、待ってる奴は持ってるし
成り上がる奴ってのは凄えんだよ。
商人だよな。ホント」

 


テオドール「成り上がれたのなら 普通そんな所離れるのでは?」ええー。

粋「大抵は離れんじゃね?

けどまあ

 


ちんぴら「有り金寄越せええええ!!」うおおおっ

白「むしろこっちが金取るぞ。」

 

 

粋「中には酔狂な奴も居て
そう言う奴程持ってるかんなあ」しみじみっ

テオドール「いえあの
なんでそんな落ち着いてられるので御座いますか」ひええっ


粋「俺が育った所も こんなんだったから」ふっ。

 


白「お前 結構凄い所で生きてたんだな。」へー

テオドール「Σ逆に色々剥いで来られた!」ひえっ


白「人に喧嘩売るなら 負けた時、自分が剥がれるくらい覚悟するべきだ

小銭だな」ちゃりっ。

 

ちんぴら「Σすんませんした!!」土下座っ

 

 

粋「兄上、適応早い早い」ええー。

 

 


ーーーーーーーーーーー

 

 

白「ホントに治安悪いな此処」むう。

テオドール「で、御座いますねえ
あれから団体さん 五つ目に御座います。」

 


ちんぴら軍団(五つ目)「うーんうーん。」 ぴくぴくっ

 

 


粋「いや兄貴 着替えたら?

つか、わざとやってね?」えー。

白「この小さい町で どれだけ釣れるかもう限界に挑戦したくなって「無益な血流すなよ」あーもう。

 


テオドール「良いでは御座いませんか
大掃除に御座います」にこっ

粋「いや。ゴミの山の上で掃除しても延々ゴミだから。
掃除終わんねーよ 」


テオドール「そう言う物なので御座いますか?」おや

白「さあ? 
俺 山育ちだし 山は喰うか食われるで解りやすかったから そう言うの解らないな」ふむ。

 

粋「うん。自分を食らいに来た熊倒して食らってた時点で 兄貴には多分解んねえわ」

白「人間の世界は面倒だな」

粋「兄上、自分も血の半分は人間なの忘れないで」


白「Σあ。」そう言えばっ

 

 

テオドール「育ちとは大事なので御座いますねえ」しみじみっ

 

 


粋「そうそう。
こう言う所で育ったから こう言う所のルールっつか当たり前も知ってるっつか

ほれ。命有るだけ儲けもんだぞ
散れ散れ」しっしっ

ちんぴら軍団「Σはいい!すんませんしたー!!」だだっ!

 

白「逃がすのがルールなのか?」

粋「まあ、こう言うのが多すぎて日常になってる所有るからなあ
やらかしちまうハードルが低いんだよ 許してやろ?」苦笑

 

 

テオドール「お詳しいですが、ひょっとして 
粋さんもああいう事をされていたのですか?」悪気なしっ

粋「Σえ゛」

 

 

白「・・・・。」ジト目っ

粋「ちちちがっ!!
あそこまであんなっ!

俺は自分より弱そうなのは狙わねえ派だったしっ!」あわあわっ

 

テオドール「では、強そうな方とはやり合って 負かして身ぐるみを剥いでおられたと?」

粋「Σあんま根掘り葉掘り聞かねえでくれる!?」ひええっ

 


白「うん。そう言う所だってのは解った
大人しくするから テオももうやめとけ」

テオドール「はい?

あ、畏まりまして御座います。」

粋「Σいきなり何!その気遣い!!」えええっ

 


白「別に。

あ、飴要るか?」

粋(Σ凄い気を使われてるううー!!)ひええっ

 

 

 

間。

 

 


粋「なんだよー

確かに昔は荒れてたけど 今マトモだし良いじゃ
ん?あれ?俺ってマトモ  なんだよな?」えーと。

 


テオドール「離れて歩いてると 絡まれまして御座いますよ?」

粋「俺は慣れてるから良いの」ふんすたすたっ

 

白「なんで拗ねてるんだ。

ん?」

テオドール「どうなさいました?
おや。子供?その寒いのに」

 

 

粋「はい。駄目」がしっ。

白・テオドール「Σへ。」

 

 

粋「『へ?』 じゃねえよ
今あのガキんちょ達見て 何かやろうとしたろ?」

 

テオドール「お腹が空いていそうなので、おやつのお饅頭でもと。 「そんなんしても こう言う所じゃ他の奴に取られるから意味ねえの。
でもって 要らねえ望み持ってこの辺うろつく事になんだよ

そっちのが可哀想だろ」

 

白「そっか。
俺等 今日しか居ないし」ふむ。

テオドール「野生動物に餌をやってはいけない的な?」えーと。

 

粋「ちょい違うけど そんなもん。

こう言う所じゃ 人に頼ろうとしちゃ駄目なんだよ
自分が強くなるしかねえの」すたすたっ

 


白(帰ったら 江戸城に全力でチクってやろ。)うん。

テオドール(魄哉さんが知れば 即座に手入れの入るドン底スラムに御座いますよね) うんうんっ

 


粋「無言で会話すんなよ
だいたい解るけど」引。

 

 


テオドール「しかし、情の固まりみたいな激甘野郎かと思えば 意外に御座いました。」

白「激甘だから
どうなるか解ってて何も出来ないんだと思うぞ 」

テオドール「あ。成る程に御座います」ほー。

 


粋「あの、そう言うのは 本人に聞こえないように言ってくんね?

ごめん。ちょい先行ってて」


テオドール「はい?」

粋「冷えたから 厠。」きょろっ


白「其処らに無いだろ

その辺でしてこい 」しっしっ

テオドール「仮にも町中でそれ言われますか。」うわあ

 


粋「ごめんごめん!すぐ戻るから!」たたっ

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

女の子「さっきの人達 こっち見てたけど
何もくれなかったね。」ぐううっ

男の子「だから期待すんなって

ほら、此処等危ないんだから
早く離れないと Σげ!」

 

 

ちんぴらA「お嬢ちゃん 此処で何してるのかな?」おおっ

ちんぴらB「ちょっと おじさんの友達の所行く?
子供好きな優しい奴が居るんだけど」

 


子供ズ「Σへんたいだあああ!!」うわああっ!

ちんぴらコンビ「Σ最近のガキは物知ってんなあ!」むかっ

 


ちんぴらA「良いから来いっての!ほれっ」

女の子「Σぎゃー!おにいちゃーん!!」うわーん!


男の子「Σ離せよこのや

 Σえ゛」

 

ちんぴらコンビ「Σぐっはああ!!!」

どがしゃーん!!

 


女の子「へ?何?」きょとんっ

 

 

粋「やっべ 其処らで済ませて来いって言われても
何処もゴミまみれで やる場所ねえわ」けっ。


男の子「Σ何の話!?」ひえっ

粋「一言で言うと

漏れそう。」ふっ

 

 

女の子「Σえっ!あの

お お便所ならこっちですっ」あわあわっ

 

粋「え。マジで!?うわ助かるっ

あー 漏らしたら怒られる所だった
案内助かるわ あ、おにぎり要る?
女の子「Σ要ります!!」

 

男の子(棒読みぽいのはなんで?
いや、助かったけど ) ええー。

女の子「おにーちゃん!おにぎり貰った!

ほら2つ!おっきいの!!」ほらほらっ

粋「偶然2つ持ってんだよなー」あっはっは。

 


男の子「あの、便所急がなくて良いんですか?」えーと。

粋「Σあ。」はっ

 

 

 

 

 

 


白「やる理由探してたな あいつ。」ふーん。

テオドール「私達に講釈垂れた以上
動くに動けなかったので御座いましょうねえ」成る程

 


粋(Σ見られてた!!)はっ


女の子「はーい。 お便所こっちですー」たたたっ

男の子「えーと。

あ。案内の駄賃か なら良いか。

 

・・子供でも出来るバイトするかな」

 

 

テオドール(Σあの子 マトモな道を進めそうに御座います!)おおっ

白(あいつ 変な才能あるよな)うん。

 

 

 

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