小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月21日

 

 

 

 


死神「と言う事で まだ生きてたいって駄々捏ねられると 何となくこう、毎度魂持って帰れなくて

どうしたら良いですかね?」どよーん。

白「体ダメなら戻れないし その内腐るぞ」真顔

 

死神「ですよね。
そこは理解しちゃいるんですが
どうしたらそこ 強く出れますかね?」うーん。

 

 

粋「何あれ?」

テオドール「死神さんに御座いますね」


粋「うん。そりゃ見りゃ解る

なんで兄貴が死神の相談受けてんの?」

 


死神「こちらの魔王さん 閻魔様もドン引きの好き放題生きてらっしゃる方と伺いまして

そんなら ごり押しとか慣れてるだろなと 取っ捕まえてお話聞いて貰ってます」

白「魂のもぎ取り方とか 俺に聞かれても解らないって言ってるのに」むう。


死神「そこを何とか
いつもの傍若無人ぷりで 何か良い案お願いします」ねっ?

白「お前のがワガママでゴリ押しして来てないか?」

 

 


彬羽「情に流されるんなら
話を聞くな、聞いた所で生き返らせる方法も権限は無いだろ。
そこは割りきれ。割り切れないなら転職でもしろ」

白「知恵熱出る」頭ぷしゅーっ

 

死神「それはそうなんですが
最後なんですし、少しくらい話聞いてあげてもと 「最後は過ぎてるだろ。
そもそもその辺の話を聞くのも閻魔の仕事だ。」

 


テオドール「閻魔様は罪人の罪を捌くのが仕事では?」おや?

粋「え?裁判官が 話し相手兼ねてんの?」ええー。

 

 

死神「自分思うんですよ

死神だからって心まで死んで良い物かって。」ふっ

白「転職した方がいいな」うん。

 

 

死神「くっ!他人事だと思って

なら良いです!良いですよーだ
たまったツケの分しっかり取ってこいと言われてるんでもう遠慮しません!
必要以上に魂引っこ抜いて来てやるっ!!」だっ

 

彬羽「Σやめろコラ傍迷惑な!!
それはそれで閻魔に怒られるとか思えねえのか!」えええっ

白「やっぱ。転職した方がいいな
あいつ」うん。

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 


死神「と言う事で あちらがターゲットなんですが」こそっ


粋(引き留めに来たら 結果的に手伝わされるしっ) ううっ

テオドール(この方魂の回収くらい
自力でナンボでもいける気が致しますが)うーん。

 


白「なんで俺まで?」

彬羽「こんなどう見ても人じゃねえのが 必要以上に魂引っこ抜きまくってみろ
それこそ妖怪の信用がた落ちだろうが」

白「元から落ちる程無いと思うぞ」むう。

 


死神「で、あちらが今回のターゲットのお爺さん」指差しっ

 

爺さん「婆さんや。

ワシもそろそろお迎えが来そうじゃ」げほっ

婆さん「Σアンタ何を弱気なっ!
ほれ この手紙見なっ!あの子がもうすぐ嫁さん連れて帰ってくるよっ」

爺さん「あーそりゃ見たかったなあ

生まれてくる孫の顔も見たかっ Σうっ!」げほっげほっ!

婆さん「Σあんたあああ!!!」ひええっ

 

 

 

一同(うっわ やりにくっ)

死神「でしょ?」ね?

 

 

テオドール「しかし、世の中には摂理と言う物が御座います

あなたが見逃しても 結局他の死神さんが迎えに来るだけに御座いますよ?」

死神「それはそうなんですがね。

てか今回 確実に魂回収しないといけないんで

ちょっとトドメに死の宣告して心臓止めて来てくれません?
そしたらこっちのペースですし やり易いかも?」

テオドール「Σアンタ情に絆されやすいのか 冷酷非道なのかどちらで御座いますか!!」ひえっ

 


粋「で、でも
どうやっても結果は変わらねえんだよな?

なら、 それで諦めさせたげるってのも 有る意味正解なのかも」ううっ

死神「あ。じゃ 貴方お願いします
トドメ。」


粋「Σえ」

 


白「先読めた」うん。

 

 

 

数刻経過。

 

 

 

粋「・・・・すんません!
やっぱ無理です!!」土下座っ


死神「Σ葛藤ながっ!」

 

彬羽「お前も律儀に待たんと さっさと代わっとけ

 

ん?」

 

ざらっ。

 

粋「Σえ。テオ お前も一緒に葛藤してたの!?」ちょっと感動っ

白「お前の悩んでるのが長すぎて足痺れただけだぞ。」

死神「あー、ずっとしゃがんでますからねえ。
私もいい加減痺れて来
彬羽「だから手前で行けと行ってるだろが」

 


死神「・・極力 自分の手は汚したくないかな? って」ふっ

粋「Σ予想に反してド汚ねえんだけど この死神!
んな事俺等にやらせる気かよ!!」ひええっ

 

 


婆さん(あの人等、
うちの庭で何やってるんだろう) じーっ

爺さん「ほっといてやんな。
あの世の使いかもしれねえ Σげほっげほ!!」

 

 

 

粋「Σん、婆ちゃんがこっち走って来る!?」やべっ

死神「Σあ、やば
婆ちゃんもそろそろ御迎え来ても不思議じゃない感じだし 皆さんだけでなく私も丸見えかもっ」

彬羽「Σ失礼にも程が有るだろ手前!

婆さんはまだピンピンして Σ!」

 

婆さん「散れええ!あの世の遣い共っ!!
アタシの旦那は渡さないよっ!!」塩だおりゃあああっ


粋「Σぎゃーすんません!すんませんしたああっ!!」ひいいっ

 

 

 

間。

 

 


死神「湿気た塩って痛い。」たんこぶっ

粋「湿気ると固まるもんな 塩」いててっ


彬羽「手前1人で逃げやがったな」

白「鬼の形相で婆さん走ってきたらそりゃ逃げるだろ」真顔っ


テオドール「普通にホラーで御座いましたね」苦笑。

 

死神「あの 貴方化け物にしては何か清められたオーラ出してません?」

テオドール「灰に清めの塩が混ざったように御座います」ふっ

 

死神「いえ聖なる物が混ざったのに 何で悪魔が存在出来てるんですか。」

 


白・彬羽(そういや親が 堕天した聖なる者だった) 成る程っ

 

粋「テオって色々適当だよなー」ふーん。

白「それで納得しちゃうのか」複雑っ

粋「へ?」

 

 

死神「しかし どうしましょう。

ほら見て下さい ここ。
あのお爺さん 今日連れてく予定なんですけど ピンピンしてるし 
えー ミスですかね?」死亡リストべらっ

彬羽「人命がかかってるのにミスとか有るのか?」


死神「まあ、あの世の者も 生身ですし」

 


粋「なんか コイツ等に寿命握られてるとか怖すぎんだけど」冷や汗っ

テオドール「と言うか
人の命の期限は あの世が決めるので御座いますか?」おや?

 

死神「あ、いえいえそこまで傲慢じゃありませんって。

あくまであの世では 此処等がこの人の寿命だなーっての見当つけて、それで抜けた来た魂がこの世で悪さしない様に 死神があの世にガイドするって感じなんで」

 


白「ん?じゃあ 少しぐらいズレる事も有るよな?」

 


死神「それやられると 私達お迎え係が始末書なんですよねえ

だから無理矢理引っこ抜く事もあると」ふっ

粋(マジで 人情家なのかドライなのか解んねえ)

テオドール(凄まじい数の始末書作成してそうに御座います)

 

 


死神「ともかく 今日連れて帰らないと 私クビなんです
転職活動出来てないのにそれは辛い

と言う事で 次、魔王様 死の宣告お願いします」

白「Σえ」


死神「この中で一番ズバッと言えそうです こう言う時はやっぱ魔王

と言う事でお願いします」ぐいぐいっ


彬羽「いや そいつは言う程「貴方見た目の割に 人情に流されるタイプぽいですし
でかい図体は飾りですか」けっ

彬羽「Σほっとけ!」むかっ

 

 

テオドール「あの、何でしたら
こちらがお爺さんですー。とか言って あの死神の魂持ってく手も御座いますので。」

白「うん。解ったから 血の鎌出すな」どうどうっ

 

死神「Σうお。あっちのが死神ぽい」


テオドール「次第に寄っては 貴方の死神にならせて頂きます」鎌じゃこんっ!

死神「Σあああ首に鎌っ!
本気でやる気だこの人っ」うわあああっ

 

 

 

白(どっちにしろ ほっといたら腐るって言ったの俺だけど

思ったより大変だなコレ)こそっ

 


婆さん「大丈夫かい?

あー あの子はまだかねえ。父ちゃんがこんなだってのに 少しは早く戻れないもんかいっ」

爺さん「そう言ってやんな

おみつさんも身重だしよ。

 

あー しかし3月か。
孫の顔見たかったなあ

ほれ。デンデン太鼓とかであやしたりよお?」しみじみっ

婆さん「またそんな!
後4ヶ月ちょいじゃないかいっ」

爺さん「4ヶ月かあ
無理だろなあ」けほっ

 

 

白「・・・」えーと。


爺さん「Σはっ!さっきの死神っ」けほっ

婆さん「Σこんの!まだ居たのかい

今度は容赦しないよ!」出刃包丁キエエエッ!!

 

 

白「お前の寿命は 後 1年4ヶ月っ!!」くわっ

爺さん・婆さん「Σえ」

 


一同(Σ増やしたああーーっ!!)えええっ

 

 

爺さん「えっと。

じゃ 孫が生まれて1歳になる前くらい?」困惑っ

白「間違えた。
1年5ヶ月だ」やけくそっ


婆さん「Σ誕生日祝えるじゃないかい!!」おおおっ

 

 


死神「Σいや 何やってんですか!
その人今日死ぬって言ってるでしょ!」

爺さん・婆さん「Σ!!」びくっ

 


白「煩い 俺に任せたお前のミスだ
それとも何か


まさか俺と喧嘩する気か?」くわっ

死神「Σうおお ここで魔王の威圧っ!」ひえっ

 


粋「気持ちは解るけど逆ギレすんなよ!」ひええっ


テオドール「さて、コレどう致しましょうか?」

彬羽「死の宣告はやっちまったしな。
その上で爺さん 何か元気になってるような」うーん。

 


爺さん「何か知らんけど
こっちの白いのの方が偉い奴ぽいな 婆さんよ!」つやつやっ

婆さん「そうだね!
爺さんアンタ 孫の顔見れるんだよおおおっ」

 

死神「Σああ無理!ツヤツヤしてる!
これはもう無理ーーっ!!」ひえええっ

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 


【閻魔殿】

 

 

閻魔「Σえ。 お迎えリストが間違ってた!?」


死神「はいー。この通り

1年5ヶ月後のお迎え予定の人を 今日連れてこいって言われてましたね。
いや危ない危ない まだ生きられる人を無理矢理連れてくる所でした」ふー。

閻魔「Σうおホントだ怖っ!あぶなっ

うわごめんね!」ひいいっ

 


死神「いえいえ
あ、それと 私やっぱこの仕事向いてないんで転職します。
で、転職活動するんで有給使わせて貰えますか?」


閻魔「Σえ。あ!このミスのせい!?」ひえっ

死神「あーいえいえ。
その、私ごときが人の命をどうこうってのは ね」ふっ


閻魔「・・何かあったの?」

 

 

 


蒼月「まいどっ。」ふふんっ

粋「お前 あの世の書類まで偽造出来るのかよ」うわ。


蒼月「筆跡なんて 前後の見たら解るじゃん?
後は そっくりな紙用意して、帳面のとすり替えれば良し」へらっ

 

テオドール「まあ、後1年はツヤツヤしてそうに回復されまして御座いますしね。」


白「うまく誤魔化せた」ふっ。

彬羽「・・結果オーライ

なのか?これは」うーん。



 

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