小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月12日

 


【某山中 山小屋 】

 

 

シロ「おい。彬羽の話では

人を襲う妖怪が出る と言う事では無かったか?」鬼切とんとんっ

粋「んー。
万が一襲ってきた時は返り討ちオッケー

とりあえず ホントかどうか確かめて来いって言われたけど」えーと。

 

 

人間「おう!やんのか人間共!!
とめんな父ちゃん! 全員まとめてミンチにしたらあっ」う
ナタ振りかぶりっ!

妖怪「すんませんすんません
悪気はないんです!!」ひいいぺこぺこっ

 

 

粋「何となく だいたいの関係性は解ったけど」うーん。

シロ「こやつはともかく 俺を人間と言い切る時点で 何の能力もない人間だな。」ふむ。

 


人間「Σなに!? お前人間じゃないのか!?」ええっ

シロ「100歩譲って白髪は個人差としてだ
妖刀の気配に気づかん時点で完全に普通だな貴様」うむ。

 

妖怪「あの、立ち入った事を聞きますが
お連れの坊っちゃん 本気で何なんですか?

人間とも妖怪とも違うような」えーと。


粋「これからこっちも立ち入った事聞くから良いけどさ。

 

めちゃ簡単に言うと 創世の神様の一族の子孫の端っこの奴?」

妖怪「Σうおおすんません!
五郎太!謝んなさいほらっ!!」ひええっ

 


シロ「いや言っても俺は 一族と縁切っとるしな

別にんな土下座される様な物では」えーと。


人間「Σ父ちゃん!なんでこんなガキに頭下げてんだよ!
縄張りに入ってきたのこいつ等だろ 
妖刀なんざ怖くねえって やられる前にぶっころ 「Σ何でもかんでも襲うのやめなさいってば!!」ああもうっ

 

 


白「よく考えたら

シロみたいのが化け物だけ斬る妖刀持ってウロウロしてるって 妖怪からしたらめちゃ怖いよな」ほー。

彬羽「それ与えたの手前だがな」

 

粋「Σ兄貴達やっと来た!!」ほっ

 


テオドール「山道での迷子故 捜索に手間取りまして御座いました」ふーやれやれっ

 


妖怪「Σああ!白髪っ

え!?親戚? Σはっお兄さんか何かで!?」ひええっ

シロ「いや単に白髪かぶりだ」

 

白「聞かれる前に説明すると、微妙に名前もかぶりだけど
そいつのは知り合いの犬の名前だ」

妖怪「Σどういう事!?」えええっ

 

粋「兄貴、説明した方がワケ解んなくなるからやめてやって。」

 

シロ「その名をつけたのもお前だがな。」憮然っ

 


人間「え? あんた等 誰と誰がどういう関係性?
ワケ解んねえんだけど。」えー。

彬羽「もっともだが 手前に言われたくないな。」

 

 

間。

 

 


彬羽「ほう。拾った子供を育てたら 妖怪より妖怪らしく育ってしまった  と」ふむ。

 


人間改め五郎太「えー。何?
本当に父ちゃん狩りに来たんじゃねえんよな?
嘘だったら頭カチ割るかんな?」ナタすちゃつ

妖怪改め骸骨武者「元戦場跡をさ迷ってましたら泣いてる赤ん坊見つけまして
で、情にほだされこんな感じに」


粋「その見た目で そこらの人間より優しいのかよ」

テオドール「このお父様だから 息子さんもこんな感じになられたのやも知れませんねえ」成る程

 


五郎太「ったく人間共 見た目だけで父ちゃん判断してよー。

オバケだなんだって石投げやがるから」ちっ!

 

白「うん。それは怒って良いな」うんうんっ

五郎太「は? 何でアンタに判断されなきゃなんねえんだよ。

つか ずかずかと団体で何なんだよアンタ等。」むっ

 


テオドール「めちゃ簡単に言うと この島国の魔王様に御座いますよ
頭が高う御座います」

五郎太「Σえ゛」

 

粋「いやー シロの素性聞いても はあ?って顔してたし
そう言うの気にしないタイプなんじゃ

 

五郎太「Σマジすんませんっ失礼しましたっー!!」土下座べたあっ

粋「Σなんで!?」ええええっ

 

 


五郎太「妖怪の世界では 自分より強い奴がルールだからっ!!」くわっ

骸骨武者「いや、そこは自分第一で良いと思うぞ 父ちゃんは。」えー

五郎太「Σ父ちゃん甘えよ!
力が正義の世の中だぞ!
俺等みたいな下っ端の化け物が生きてこうと思ったら 自分より強い奴に従うしかねえんだよ!!」ああもうっ

 

 

シロ「何故に 妖怪が人間に妖怪の生き方説かれとんのだ?」

テオドール「此処まで来ると 
育った環境のせいだけでは無いような?」うーん。

 

白「生まれる種族間違えちゃったんだな お前等親子」うん。

五郎太「Σ成る程!!」おおっ

骸骨武者「いや、お前格上には素直だなホント」

 

 

シロ「まあ これならシバき上げる必要はなかろう?」

彬羽「だな。
問題は 父親の方が人間に見られまくってるぽい事か」ふむ。

 

五郎太「いや 俺等が先に住んでたし

そもそもなんで人間に見られちゃまずいんだよ
文句が有るならみなごろ 「こう言う言い方は好かんが
俺はあの魔王の副官で、
必要以上に人間と争うなってのは その魔王の決めたルールなんだが?」

 


五郎太「・・今後気をつけ   ます。」ううっ

粋「Σあ 敬語になった」

 


骸骨武者「争わんで済むなら何よりです」ほっ


シロ「こちらはこちらで穏やか過ぎるしな」うーん。

 

 

白「あのな。なんでダメかって言うと お前等が石投げられるからだ。
でもって 最近の人間は武器とか凄いからな?」

五郎太「成る程」ふむふむっ

 

粋「うっわ。兄貴が諭してる」ひええっ

骸骨武者「頭より先にナタの出る子ですが
おちついて話せば結構理解は出来

 

Σあ」

 


頭ごろんっ。

 


粋「Σおやっさーん!!」うわああっ!

テオドール「Σ頭蓋骨に矢がズップリと!!」ひええっ

 

 

村人A「Σよっしゃあ!仕留めたぞ!!」繁みからガサッ!

村人B「毎度毎度 村の者襲いやがって化け物が!ざまみろ!」がささっ

 


五郎太「Σ酷え!
父ちゃんは何も襲ってねえだろ!!」頭蓋骨かかえっ


村人A「ん? なんだお前等 人間か?」

村人B「よしよし もう大丈夫だかんなー?
おっさん等が 化け物仕留めてやったかんな」わははっ

 

五郎太「Σこんのっ!」むかああっ!

 


白「な? 
お前がやったのが 父ちゃんに返って来たんだぞ
だから むやみにやるなって言ってるんだ」

五郎太「Σう」

 

 

シロ「正論だが。
さて、どうするよ?」

彬羽「だな。
こいつ等も悪気はないんだろが」うーん。

 

村人AB「へ?」

 


白「1個聞くけど

もし この骸骨が喧嘩売ってこなかったらどうしてた?」

 

村人A「へ?

んー。それは なあ?」

村人B「そりゃ 居るだけで気持ち悪いし どっちにしても駆除よな?」うん。

 

五郎太「Σ!」

粋「Σどうどうどうっ!」がしっ!

 


白「そうか。


じゃあ 正当防衛問題無しだ」

彬羽「若干違う気もするが
妖怪にも生きる権利は有るしな」うむ。

 


村人AB「Σえ!?」あのっ

 

白「お前等にはお前等の言い分が有るんだろうけど

こっちはこっちでお前等ムカつく!」くわっ!

 


五郎太「Σすんません!

色々語ってた理屈は!?」えええっ

 

シロ「説明してやったらどうだ?」

彬羽「・・あー。
その 世の中その、臨機応変だ。」困惑っ

 


テオドール「お。さすが我が主。

アレならしばらく 此処等に近寄らないで御座いましょうね」おおっ

 

 


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ーーーーーーー

 

 


家康「Σぎゃあああ!!押し入れに白骨死体!」ひええっ


骸骨武者「あ。すみません お邪魔してます」ぺこっ

家康「Σ喋った!!」ひいっ

 


テオドール「あ、そこ入っております。
割れた骨がくっつくまで 冷暗所で保存しないといけないらしく」あちゃー。

家康「Σ細かい事はもう良いから 先に言ってよ!心臓とまるっ」心臓ばくばくっ

 

 


五郎太「あの、 なんか俺等の住みかなんすけど

人間攻めて来るかと思ったら しめ縄されて 奉られてんだけど。」困惑っ

 

粋「お。良かったじゃねえの」おおっ

シロ「あげな荒神がおるとなれば
村たたっ壊されんように 奉ってキゲン取る方が利口だしな

これからは静かに暮らせるで有ろうよ」


五郎太「あのー え?結局 人間と喧嘩しても良かったんじゃ?」あれっ


彬羽「そこはあのアホくらい 無茶でないと奉られる様にはならんし そもそも結果オーライだ。
真似するなよ 「出来ません。」

 

 

千様「骨のお父さん お茶いるー?」押し入れがらっ

骸骨武者「いえ。湿気ちゃうんで お構い無く」

 

白「あ、お前も手が空いたら名簿に名前書いとけよ

バカラスが妖怪名簿作ってるから」

五郎太「Σ 俺も妖怪で良いんですか!?」ぱああっ

シロ「もはや人間ではなかろうが」うむ。

 

 


骸骨武者「私としては 人間の世界に戻してやりたかったんですがねえ
何かあった時 人間なのに人間と争うってのは」うーん。

石燕「良いんじゃねっすか?
あっしも人間なのに こっち側っすし」

 

家康「そうそう

人間なんて 元から人間同士でドンパチやってる物だしねー

何処でも大差ないない」あっはっは。

 

シロ「こやつは仮に人間と化け物が争う事になったら どうするのだろうな?」

千様「そこは一応『徳川家康』だしー

て、あれ? でも殿だし
えー。 うわ ホントどうすんのかしらこの人」

 

 

家康「って事で 争わないでね」へらっ

白「争わさせるなよ」うん。

 


骸骨武者「あー。

こりゃ 安泰ぽいですねえ」うんうんっ

 

 

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