小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月10日

 

 


【町中】

 


粋「いい天気だなー」のほほーん。

テオドール「とかつられて上を見たら灰になるので御座いますね
さすがに学習致しました。」番傘よいせっ

粋「・・なんかごめん。


ん?」

 


 

幽霊「おらの嫁ええええ」ひゅーどろどろどろっ


男「わー!なんだこいつ!!」ひええっ

女「Σああっアンタは 村の与太郎!嘘死んだんじゃっ
あんた怖いっ!!」ええっ

幽霊「Σおらの嫁っこの癖に 他の男とおおおおっ」ひゅーどろどろどろどろ

 


テオドール「真っ昼間からドロドロしておりますね」うわ

粋「うん。俺でも見えるから偉い事になってんな」

 

通行人「おばけえええ!!」ひえええっ!

 

 

白「せめて昼の往来はやめろ。」


番傘めりっ。

幽霊「Σいたい!」

男女「Σ!?」びくっ。

 

 


粋「Σあああテオおおお!!」

灰こんもりっ

 

白「あ。ごめん。
手近に武器無かったから うっかりだ」ありゃ

粋「Σいや日除け奪うのだけはやめたげて!
人居なくなってて良かったよちくしょおおっ!」灰ざかざかかき集めっ

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

家康「で、まとめて連れて来ちゃったの?」ええー。

白「オバケ系の無視して放置したらバカラスに怒られるし」うん。

 

幽霊「お前がっ おらの嫁っ子をををを!」ひゅーどろどろどろっ

男「Σ知らん 誤解だ!
おい 嫁ってどういう事だ!!お前まさかっ」

女「こんなのと結婚してません
よって、バツイチ、二股とかじゃありません。」


男「Σと、言う事はストーカー!?」はっ!

幽霊「いやお前が間男なんだ! 」むかっどろどろどろっ

 

 

千様「えーと。
誰が嘘ついてるのかしら?」あらー。

家康「首突っ込んじゃうの?」えー

千様「どっちにしても 解決しないと帰らなくない? この人達」

 


粋「あー、確か。

えっと  男2人はお互い知らない感じ?」


男「こんな奴見た事ありません!!」きっぱり!

幽霊「嘘つけ お前うちの村に行商に来てた商人だろ」どろどろっ

男「お前なんぞ知らん!!」きっぱり。

 

 

彬羽「ふむ。
片方は知ってて片方は知らん

少なくとも親しくは無かったか。」ほう

千様「あら彬羽君 おかえりなさーい。」


彬羽「状況は大体察した」

粋「Σえ。もう謎解けたの!?」えええっ

 


彬羽「めんどくさがって逃げなかっただけでも大した進歩だな。」

白「褒められてるのか嫌味なのかどっちだろう?」はて

家康「あ。そっいの状況把握ね」はいはいっ

 


彬羽「この野郎 魔王の癖に下の奴等のやりたい放題も基本無視だからな」ちっ

粋「つか、前から気になってたけどそれ魔王の管轄なの?」


彬羽「集団の長ってのは ふんぞり返ってるだけじゃ置物と変わらん
まとめてナンボだ。

よって、化物絡みのトラブルは全てこいつの責任って事になるな」

白「痴話喧嘩まで責任持てないぞ」えー。

 


家康「うん。持たなくて良いと思うけど 放置も出来ないからさっさと終わらせちゃお。」


千様「で、お姉さんはもちろん両方知っててー


で、お嫁さんってのはどういう?」

 


幽霊「村で結婚の約束してただ。」うん。

男「Σなんと!」

女「記憶に御座いません」きっぱり。


粋「誰が嘘ついてんの コレ」ええー。

 

 

テオドール「普通に考えれば、
幽霊さんは本当の事を言っているのでは?

死者は正直な物に御座いましょう?」


彬羽「いや、単に 勝手に脳内嫁にしてた可能性も有るぞ」

テオドール「あー・・ 

化けて出るくらいの執着に御座いますし。」ふむ。

 


幽霊「純愛路線って発想はねえのか」ひゅーどろどろどろどんよりっ

粋(妄想と思いたくねえなあ) うーん。

 

 


白「んーと。 
じゃあ、お前はなんでこの女を嫁にしたんだ?」

 

男「なんでと言いましても

行商に行った先で一目惚れして
でもってこいつも同じくで、向こうから声かけて来た。 的な?」えーと。

 


テオドール「ほうほう女性の方からと」メモっ


千様「で、行商って何の?」

男「薬です。」

 

白「ん?じゃあお前 村でこいつから薬買ったのか?」

女「あー はい。それは」

 

幽霊「おらが山道で足滑らせて 怪我して寝込んでたからだな。」うん。


一同「・・・。」

 

 

男「ん?御家族が怪我をしたと聞いていたが?」あれっ

幽霊「もうじき結婚すんだから 家族だべ?」

 

 

家康「少なくとも 知り合いではあったぽいね。」ふむ。

千様「しかも 薬買ってきてあげるくらいには親しかったのねー」あらあらっ

 

女「怪我で歩けなくて可哀想たったからですが?

田舎の村では近所の助け合いは当たり前です」きりっ

千様・家康「Σなる程!!」

 

 

白「ますますワケ解らなくなってきたな」うーん。

テオドール「彬羽さん。いかがで御座いましょう?」


彬羽「男女間の事となるとな

よし。専門家に頼むか」

 

 

 

間。

 

 


蒼月「女の子が悪いわけない

って事で 悪いのはアンタ等のどっちか。」ずばりっ

幽霊・男「Σ無茶苦茶にも程がある!!」えええっ

 

 


白「専門家 いきなり好き放題してるぞ?」

粋「いやー でも俺等よりはこう言うの慣れてそうだし」苦笑

 

 


蒼月「で、メモ渡されたけど
なんだよこれ 俺ドイツ語読めないってば」メモぽいっ

テオドール「Σあ。」

 

蒼月「て事で1から話してくれる?

あ、要点だけよろしくね。ダルいから」

幽霊・女・男「ええー。」

 

千様「さすがと言うか
めちゃくちゃねー」あらあらっ

家康「いや、やっぱ蒼月賢いよ」

千様「へ?」


家康「この人達と私達 さっき知り合ったばっかで、ちょこちょこ突っ込んで聞いてたよね?
つまり事前に用意してない回答だったはず。

それを 複数の前で もっかい1から話するんだよ?
嘘ついてたら かなりの確率で矛盾が出るし
私達の誰かも違和感感じたりするんじゃない?」

千様「Σあ。そう言うっ!?」

 


彬羽「こう言う性格の悪いやり方では 右に出る奴は居ないだろうな」うむ。

粋「Σあ。そんで連れてきたの?」おおっ

 

 

 

小一時間経過。

 

 

 


蒼月「ふーん。成る程ね

皆、言ってる事はだいたい筋が通ってはいるけど」ふむ。

 

 

女「この2人がお互い顔知ってるかまでは ちょっと」うーん。

 

幽霊「だーかーらー
あん時 話したでねえかよ! ほれあの村でいっちゃん高い木の近くっ!!」いらっ

男「Σだから知らんと言うに!!

あの村周り全部木だろがどれか解らんっ
てかお前みたいの 1度見たら忘れんわっ!」いらいらっ

 

 

千様「どういう事かしら?」はて?

家康「人違いとか?」うーん。

 

幽霊「んなワケねえだよ!
顔知ってるから ここまで追ってこれたんだべ!!」

 

粋「あー。言われて見れば確かに」ふむ。

男「いやそれ 足怪我してたから 家の中から見て知ってたとかじゃ?

少なくともこっちは知らん」むすっ

 


白「この話 そんなに重要なのか?」怪訝っ

彬羽「ここで嘘言ってたら 何ぞ嘘つかないといけない理由が有るって事だしな」


白「そう言う事か」ふむ。

 

 


蒼月「うん。面倒いからそれはもういいや

で、ズバリ聞くけどさ

嫁云々ってなに?」

幽霊「5歳の時に おっきくなったら結婚しようと約束しただ」はいっはいっ!


家康「Σまた微妙なのを!!」ひえっ

 

 

幽霊「あ!でも5歳の時の約束でも
おら達ずっとそれから仲良しでっ」

彬羽「仲良し  か。
また判断に困る」うーん。

 

テオドール「と言う事は 少なくとも御2人は幼なじみ と。」じーっ

女「Σ解りやすい疑いの眼差し!!」

 

 

粋(確かに この姉ちゃんが二股、もしくは心変わりしてって考えたら納得行くんだけど) うーん。

 


一同(えっらい 極端から極端に行ったな)

 

男「?」

幽霊「何か?」あのー。

 

 

千様「えーと。 2人ともタイプの違うイケメンだなって。

見るからにそのー テンプレ的なイケメンと
こう、個性的かつワイルドって言うかー」そのー

 


家康(やっぱ 女の子が見た目いまいちな彼氏未満の幼なじみより、 
町から来たイケメンのがいいやってなったって考えるのが自然かなあ? )うーん。

 

 


白「なあ。 俺も1個気になってたんだけどな。」

幽霊「はい?」

 

 

白「お前 なんで死んだんだ?

誰かにやられたのか 病気になったのかそれめちゃめちゃ重要だと思う」きっぱり。

 

蒼月「うん。俺でもさすがにズバリ聞くのどうよって思ったんだけどねそれ」うわ

白「スパッと聞いた方が早いと思うぞ?」

 


幽霊「おらの嫁っ子が 他の男と逃げたと聞いて
折れた足で追いかけようと山入って 斜面で滑って止まんなくてそのまま転がり落ちただよ」


粋「Σうっお!普通に不幸な事故だった! なんかすんませんっ!!」ひえっ

 

 

家康「んー?

つまり、2人は駆け落ち?」おや。

女「まあ、余所者についてくとか言ったら
まず反対されますし」

千様「確かにねー。」うーん。

 


幽霊「おらにとっては寝耳に水で」ううっ

女「あんたに言ったら絶対足にしがみついて止めるだろ」けっ。

 


テオドール「んー、仲よろしいですが、幼なじみなら特に不思議ではない距離感」ふむ。

粋「あーもう何が何だか解らなくなってきた」頭かかえっ


蒼月「だよねえ。
と、なるとやっぱ気になるのは
野郎2人の」ちらっ

 

幽霊「だから話した事あるだよ。」

男「いや。知らんて」

 

千様「なんで此処は 噛み合わないのかしら?」うーん。

 

 

白「嘘ついてるのが 嘘つかなきゃいけない理由が有る方か。」ふむ。

 

粋「そもそもなんで此処で嘘つくんだよ
死因も関係なさそうだし」

彬羽「だな。単なる勘違い、ド忘れって事も有るかもしれんが」

 

テオドール「果たして 本当に知ってた場合、恋敵の顔を忘れる物で御座いましょうか?」

千様「片方は 恋敵とさえ思ってなかったから 記憶にないのかもよー?」


一同「・・あー。」

 


幽霊「なんでおら見て納得するんだ?」

 

女(ん? Σあ。まさかっ)はっ!

 

 

白「あれ。お前それ
ひょっとして 滑り落ちた時に顔怪我したのか? 腫れてるんじゃないのか?」

幽霊「Σえ!うっそ
村一番のイケメンのおらの顔が!?」えええっ


テオドール「Σ個性的なお顔だと思ったら 腫れてらっしゃったので御座いますか!?」えええっ

粋「Σあ そっか。
幽霊じゃ鏡にも映らねえし!」

 

彬羽「鏡子!」

鏡子「はあーい。

はい!私が宿ってる鏡ならオバケも映りますよー」どろんっ


幽霊「ありが  Σうおおなんじゃこりゃああ!!」がーん!

 

 


家康「あの、 幽霊なら
生前の怪我する前の姿にもなれるんじゃ?」おそるおそるっ

幽霊「Σあ。行けそう

えーと 生前のイケメンなおら。

こうか!!」どろんっ!!

 

 


一同(成る程。こう言う系統が好きなのか) 納得。

女「Σ何か!?」うっ

 


男「ん?

Σあ! お前あの時の
薬ありがとうとわざわざ言いに来たやたら爽やかな奴!!」はっ

幽霊「だべな。ようやく思い出しただか」キラキラっ

男「いやーあの時は 商売しただけだってのにわざわざ

なんか 色々申し訳ないな」あちゃー。

 

家康「あれ?誤解解けてなんか仲良くなった?」わお。

 

 

蒼月「ん?
じゃあ 別に誰も嘘言ってなくない?

 

ひょっとして  マジで色々勘違いと言うか
お互いの関係知らないとか 伝達ミスとかそんなの重なっただけなんじゃ無いの?」

幽霊・女・男「Σへ?」

 

 

蒼月「いやだってさ。
結婚とか何とかも 子供の時の約束で、

別に仲悪く無かったかもしれないし、ほんのり恋人気分だったかもしれないけど ちゃんと成長してから確認取ったの?」

幽霊「Σう、それはっ」


蒼月「でしょ?
んで アンタも彼氏っぽいの居るとか気付いて無かったんでしょ?」

男「ですな、
むしろ 今知ったと言うか」ええー。

女「Σだって! ただ幼なじみなだけだったし 言う必要無いしっ
一緒に逃げるくらい惚れた人にそんなの言いたくないでしょ!?」


千様「あーまあ 確かに?」うんうんっ

 

 

彬羽「ある意味 全てが不幸な事故だったか。」

幽霊「Σマジかああ!!!」がーん!

 


粋「アンタから見たら そりゃ彼女取られた上 誰だお前されてると思うよな」ああうん。

テオドール「それで事故ってお亡くなり

いろんな意味で御愁傷様に御座います。」南無

 


家康「えっと 此処の家主僧侶だし
愚痴聞きと供養くらいしてくれると思うけど」そのー。

 

幽霊「いえ。恥ずかしすぎるんで とっとと成仏します

御迷惑おかけしました」ううっ


彬羽「状況が状況だしな
一応閻魔には口聞いといてやる。
この世で暴れたのは問題だか 恩赦はあるだろ

だからその、あまり肩を落とすな」

幽霊「うう ほんとすんませんっ」

 


男「えっと。お前が言うなかもしれませんが
彼女は俺が幸せにしますんでっ」

女「なんか。ごめんね?」

 

幽霊「ううう!2人とも御幸せに!!」

どろんっ!!

 

粋「Σあ、消えた 早っ!」

テオドール「一刻も早く成仏したかったので御座いましょうねえ」

 


男女「では。色々ありがとう御座いました

これで失礼しますー」ぺこっ

家康「あ。はーい
お気をつけて」ぺこっ

 

 

 


蒼月「ま、男と女なんてこんな物。

ちょっとしたすれ違いで 常に大騒ぎしてるもんだよ」ははんっ

家康「うわ。ドヤ感凄い」

鏡子「遊び慣れてると言っても
お店のお姉さんにカモられ倒してるだけなんですがね。この方」うわー。

 

 


白「ふーん。そっか
結構そう言う   


ん?」あれっ


テオドール「どうされました?」

 


白「なあ。
あの女 最初に『アンタ死んだはず』って言ってたよな?

なんで村から駆け落ちしたのに それ追いかけた奴が事故って死んでたの 知ってたんだ?」


一同「Σあ。」

 

 

 

蒼月「・・事故った時 意外と近くに居たのかもね。

悲鳴くらいは聞こえてた  とか?」冷や汗っ

千様「案外死体の確認してたりして」うわ。

 


家康「ま、まあ 手は下してないし  何の罪にも問われないだろけど」冷や汗っ

粋「Σ それでしれっとあの態度!?」ひえっ

 

 


テオドール「Σやはり女性は恐ろしい!」

彬羽「よし。今後は女絡みは蒼月に投げるか」

蒼月「Σやめて!さすがにこんなの毎度は嫌だ!!」ひええっ

 

 

白「そもそも 本当に事故だったのかな?」はて?

彬羽「仮にそうだったとしても 山じゃもう証拠は残ってないだろ」冷や汗っ

 

蒼月「Σこの人なんでこう言う時ばっか頭回んの!?」ひえええっ

 

 

 

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