子供A「一二三ちゃん ハロウィンってこんなで良いの？」
一二三「んだべ
うちには外国の人も居るだし、お話聞いてきただ。
間違いねえだ」どやっ
子供B「でもさ。
もうちょい頑張って仮装した方が良かったんじゃねえ？」えー。
一二三「甘えだ。
子供が頑張ってへたくそな仮装してる ってのがウケるんだよ。
完璧じゃねえくらいが大人受けするコツだべ」びしっ。
子供A「一二三ちゃん？
ホントに同い年？」
一二三「細けえ事は気にしねえだ。
で、普通の長屋にトリックオアトリートしても迷惑だし 夜だべ？
今日は 大人の人にお菓子貰いに行っても大丈夫な所に案内して貰うだ」
白「暇な奴等が揃ってるから安心しろ」うん。
子供達「その人 前に子供より先に迷子になって無かった？」
白「よく覚えてたな
安心しろ。今回は歩きじゃないから迷わない」
一二三「んだべ。
よろしくお願いしますだ」わーい。
子供C「歩きじゃない？」へ？
子供D「Σまさか駕籠とか！？
え。うっそ オイラ乗った事無い！」わくっ
白「駕籠とはちょっと違うかな」
朧車ぎいいい
がしゃんっ！
子供達「Σなんか来たああ！！」ひええっ
白「ハロウィンだハロウィン
気にするな」よっこらせっ
子供A「Σハロウィンって 思いっきり和風なんですけど！！」えええっ
白「なんだ。かぼちゃの馬車とかにしろってのか？
凄い青臭いぞ」むう
子供B「Σそれはそれで嫌だ！」ひいっ
一二三「細かい事は気にしねえだ
ほら。皆乗るだよー」手招きっ
子供D「あの、これ何で動いてんの？」冷や汗っ
ーーーーーーーー
子供A「Σちょっとおおお！！
落ちたよ！ 迷子にはなんないけど ガタンっでポロって落ちたよあの白い人っ！」ひええっ
一二三「だだだ大丈夫だ！
白さんなら大丈夫だべ
こんな事もあろうかと 伝書カラスさん1羽貸りて来てるだっ」あわあわっ
子供B「Σゲゲゲの何かでも呼ぶの！？」えええっ
間。
粋「えーと。
そんなこんなで 色々危ないんで俺等も同行するから
安心してくれな？」ひきつり笑いっ
子供B「いや 危ないのあの兄ちゃんだけなんだけど」困惑っ
白「あー。ビックリした」ふう。
テオドール「途中で引っ掛かっておられて良う御座いました」
子供C「Σお！凄っげえ バンパイアだ！！」おおおっ
テオドール「はい。コスプレ頑張りまして御座います」しれっ
子供D「外国人凄えー
本物みてえ」
粋(うん。本物本物)
白「こんな感じで 落っこちると危ないから
移動中は外見たりするなよ？」
子供A「Σまさか！ それを教えるためのハロウィンドッキリ！？」はっ
子供B「いや。無くね？」
子供C(ん？
途中で引っ掛かってたってどう言う事だろ) あれっ？
ーーーーーーーー
【大江山】
酒呑童子「おっ！来たかガキんちょ共っ」
子供一同(Σなんかカタギじゃなさそうなお兄さんなんですけど！？) ひえっ
茨木童子「ん？なんか掛け声有るんじゃ無かったっけ？」
酒呑童子「Σあ。先に声かけちゃいけなかったって奴か！？」はっ
子供C「なんか
気を使ってくれてる？」おそるおそるっ
子供D「んー。 見た目程怖い人達じゃ無いのかな？」困惑っ
人魚「あら？グダッちゃいました？
細かい事は気にしなーい
はーい。皆さんお菓子ですよー」
子供BCD「Σおおお！美脚のお姉さん！！」きらーん！！
子供A「男の子って嫌だね」引。
一二三「子供でも男は男だべ」んだんだ
人魚「頑張って作りました
川魚の骨せんべいです。
沢山食べて骨を頑丈にして下さいね」にこっ
子供B「わ、わーい。」ひえっ
酒呑童子「やっぱお前が作った方が良かったんじゃねえ？」
ダミアン「しかし、人魚殿がノリノリであったし 邪魔するのもなあ」うーん。
茨木童子「まあ、子供は頑丈が1番だって」うんうんっ
粋「鬼族が子供好きで助かるなあ」
テオドール「子供達 ド偉いテンションに御座いますがね。」
人魚「私達も こんな子供達が早く欲しいですね
ねえ。お二人共」にこっ
子供「Σ！！？」ぎょっ
酒呑・茨木童子「子供の前でやめろ。」
子供D「え？え？
なんで2人に？
え？片方ならともかく？」えええっ
白「良し。 次行くぞ」くるりっ
子供A「あのー
あっちの外国のお兄さんは お姉さんに相手にされてない感じ？」えっと。
テオドール「ダミアンは女運御座いませんので」きっぱり
ダミアン「Σうおお言い返せん！
言われてみれば女で身を持ち崩して今ここにっ」ぐはああっ
粋「Σはいはいはいはい！
教育上悪いから次行くぞ！！」手ぱんぱんっ
ーーーーーーーー
子供A「あのお姉さん？」
粋(お。九尾かあれ
今回はまともそうなのにちゃんと化けてるし)ほっ。
子供B「トリックオアトリート！だよな
良し 物陰から飛び出て脅かしてやろうぜ」わくわくっ
白「いや。まずい」
子供達「トリック・オア・トリートおおっ！！」わっ！
九尾「ほほほほほ！それで脅かしたつもりかえ？
脅かすとはこうやるのじゃっ！！」ばっ
ムカデ蛇カエルばらばらばらっ
子供達「Σっぎゃあああ！！」ひええっ！！
粋「Σなんでカウンター！？」えええっ
九尾「狐のサガじゃ
すまん」こんっ
一二三「大丈夫だ。偽物だべ」
子供D「び、びびった」腰抜けっ
九尾「わはは驚いたかえ？
今後大人を脅かす時はこれくらい Σあいた」
粋「Σ絶対真似すんなよお前等！」
子供A「Σあ このおもちゃの蛇
中身にお菓子入ってる！」
子供B「Σ芸が細かい！！」
テオドール「これくらいって
子供に真似無理に御座いましょうコレ」
白「ノリノリで仕込んだんだろな。」うん。
ーーーーーーーー
子供B「あの、さすがに此処は」冷や汗っ
【遊郭】
一二三「子供入れたの 彬羽さんにバレたら怒られるだよ？」
白「そうか。
代わりに菓子貰ってくる」すたすたっ
子供C「いやもう何の行事？」えー。
間。
テオドール「んっとに！あの方油断も隙も御座いませんね！！」ぜーぜー！
粋「地獄太夫の姉ちゃん ハロウィン仮装までしてこっええええ」ぜーはー。
白「・・・。」
子供A「一二三ちゃん？
白髪のお兄さん なんか。真っ黒いながーい髪の毛が巻き付いてるんだけど」えっと。
一二三「オバケに襲われかけたんだべな」うん。
子供B「Σ此処ってオバケ出んの！？」ひえっ
白「だな、
ある意味 この世で1番怖い化け物がな」よろろっ
テオドール(女性は魔物と申しますからねえ) はーやれやれっ
子供C「マジかよ
うわ大人になっても絶対入らねえでおこうぜ！」ひええっ
粋「だな。
その方が身の為だなあ」しみじみ
白「えーと。次ラストだ
さっさと行って終わらせるぞ」
子供B「兄ちゃん 一気に投げやりだけど 大丈夫かよ」
子供A「よっぽど怖い目にあったんだね」ひええっ
子供D「え？まだ行くの？」びくびくっ
子供C「あのー。結構貰ったし
そろそろ良いかな？なんて」そのー
粋「うわ。主役達がビビっちまってる」
テオドール「大丈夫に御座いますよ
最後は比較的普通の所に御座いますから。」
ーーーーーーーーー
【割烹春一】
ひな「いらっしゃー あら？」
子供達「トリック・オア・トリート！！」ほっ！
一二三「ひなさんの営業スマイルで 皆の警戒がとけただっ」おおっ
粋「プロすっげえええ」ほー。
テオドール「内面知ったら 癒される所では御座いませんがね」苦笑。
白「またコウモリを飲食店に入るなとかって 放り出されるぞ」
テオドール「Σ今の内緒でお願い致します！！」ひえっ
ひな「いたずらされたら困りますねえ
はーい。お菓子どうぞ」にこっ
子供A「わーい。ありがとう」
子供B「おっ！凄え 洋菓子だ
すっげえハロウィンぽい！！」おおおっ
粋(あれ？これ 此処だけで良かったんじゃね？)
テオドール「皆さん喜んでおられますねえ」
一二三「ん？
ひょっとして白さん
今までの あれやこれや
ハロウィンのイタズラだべか！」はっ
白「バレたか」どやっ
子供達「Σマジかあっ！！」えええっ
粋(いや 全部マジだったよな。
マジで空飛んでる朧車から転がり落ちて、
マジで思ったより酒呑童子の所が教育に悪くって
マジで九尾が思ったよりノリノリで
マジで地獄太夫の姉ちゃんに奥座敷に引きずり込まれそうになってたよな？)
テオドール(またこの方はしれっと大嘘を) 苦笑。
白「甘いぞ小さいオバケ見習い。
これが大人だ」にやっ
子供B「Σうっ！大人げないっ」
子供C「マジか イタズラされたのおいら達かよ」
朱禅「まあまあ
ほれ外回って寒かったろ。
ほれ、奢りだから食ってきな」ぜんざいことんっ
子供達「わーい！！」
粋「ま、いっか
何やかんやで 最後はほのぼのと。」
テオドール「で御座いますねえ。
ちびっ子達も良い思い出に
ん？」
焔「トリック・オア・トリートおおお！！！」がばっ
子供達「Σふぎゃああああ！！」ぜんざいぶばっ！
白「じじい 何してるんだ。」
焔「Σぐ！驚かねえか
さすがはうちの孫っ」かぼちゃかぽっ。
朱禅「またド偉い被り物して
つかそれ 自分で彫ったんすか」えー。
焔「おう。難儀したわ」
ひな「日本のかぼちゃと西洋のは違うんで彫る物じゃありませんよー
あー皆 ぜんざい溢しちゃって
はい。怖かったねー」拭き拭きっ
子供達「うわーん！！」びえええっ
一二三「こうして皆大人になってくだな。」ぜんざいずずっ。
焔「あの嬢ちゃんも大概ビビんねえなあ」
白「俺等と同じ所に居候してるし」うん。
粋「Σつか ガキより遊んでんじゃねえよ糞爺！いい加減空気読めよ ！！
あーもう 皆大丈夫か！？」
テオドール(Σあ。先代東洋魔王殿が 店の隅っこで拗ねまして御座います。)
朱禅「あの、営業妨害だから
せめてかぼちゃ取って欲しいんだけど」そのー。
白「魔除けに置いてくか？
ジャックオーランタンて魔除け提灯て聞いたぞ」
ひな・朱禅「既に魔しか居ないんでお持ち帰り下さい」
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