小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月5日

 

 

 

 

大嶽丸「蒸し暑いな 

夏は夜とは良く言った物だ。」はーやれやれっ


粋「いや 確かに暑いけど
何?祭でも行きたいの?」えーっと

大嶽丸「良く見ろ。 祭の法被じゃ無いだろ。
ほれ背中の文字を見ろ 火消しだ火消し」ほれほれっ

 

 

家康「最近不審火が多くてね

普通に火の用心ってするんじゃ皆いつもの事ってなるでしょ?
だから あえて火消しのコスプレして
目につく格好でうろついて貰おうと天海がねー。」へらっ


テオドール「また餌でつられたので御座いますね。」ああうん。

 

 

粋「いや火消しの格好って

普通の火消しのおっちゃん等も其処らに居るだろ?
つかなんで大嶽丸?」


家康「そこはこう」

かぽっ!

大嶽丸「Σに"ゃっ!?」

 


千様「はーい。小柄で子供達の目を引きそうなにゃんこフェイス。

そこにネコミミ装備で マスコットキャラ 火消しのおおたけ君爆誕よー。」のほほーん。


大嶽丸「Σ聞いてないぞおい!」ふぎゃああっ

家康「ごめんね。説明する前にバイト代食べちゃうからだよ」

大嶽丸「Σう"」

 


テオドール「元から化け猫なのにネコミミ嫌なので御座いますか?」

大嶽丸「そりゃあな。 お前がわざわざコウモリ羽背負うみたいな物だぞ」ううっ

 

テオドール「日除けになって安全なだけに御座いますが。」しれっ

大嶽丸「Σ意外とメンタル強い!!」

 

 

 

白「別に恥ずかしい事無いだろ
俺だって仕事で必要ってなら着けるぞ。」どやっ


粋「うん。兄上 役者業でネコミミ
それどんな演目?」

白「そのまんま 化け猫?」えーと。

 

 


彬羽「と言うか 恥ずかしいと思わん事が恥ずかしいと思うがな

まあ 確かに子供ウケは良さそうだな。」

一二三「子供としてウケると太鼓判押すだよ」きゃっきゃっ

 

千様「あと お姉さんにもね
やだ似合うー」撫でくり撫でくりっ

家康(女の人ってこういうの好きだよねえ。)しみじみっ

 

 


白「良かったな ムッツリ化け猫。
大嶽丸「Σ黙れ!」ふしゃああっ!

 

 


間。

 

 

 


テオドール「しかし 火事に御座いますか。
とうとう日本の夏の暑さは発火レベルにまで達したので御座いますか?」

粋「さすがに家は燃えねえだろ」苦笑。


白「じゃ 人間が先に燃えて家に燃え移るとか
彬羽「いやそれは現世じゃ起こらん」きっぱり。

 

粋「Σて事は閻魔のおっちゃん周りとかじゃ起きるの!?」ひえっ

彬羽「そりゃ地獄だしな」

 

テオドール「先生!人体発火現象なる物 てか我が主は普通に燃えられます!」はいっ

彬羽「Σそういう特殊なのは無しの話だ!
一般の人間は発火出来ん!!」

 

白「ん?じゃあなんで燃えるんだ?

お前 火事が起きやすいのは空気が乾燥してる時って言ってたよな?
今ベッタベタだぞ?」あれっ

粋「あー。冬みたいに火鉢も使わねえし 

あれ、なんで?」はて。

 

 

 

彬羽「一言で言うと 放火だ。」真顔。


テオドール「犯人は火炙りで良う御座いますね」成る程。

 

 

彬羽「ん?良く知ってたな」ちょっとびっくり

テオドール「Σはいい!?」


彬羽「放火犯は基本火刑だ。
燃やして良いのは燃やされる覚悟が有る奴だけって事だな

いや覚悟してても良くもないが。」


粋「Σえ。そうなの!?」ひえっ


彬羽「そう言う反応する奴は多いがな。

此処等みたいに長屋や何やと 建物が連なってる所だとあっと言う間に火の海だ。
それによって他の奴の命や財産も危険に晒されるんでな」

テオドール「あー 抑止力としての面も有るので御座いますね」成る程っ

 


彬羽「意外と理解が早いな」ほう。

テオドール「言っても解らんアホには
やらかしたら酷い目に合うぞと体もしくは本能に教え込むしか御座いません故。」しれっ


粋「頭の回転早い時のお前 なんか嫌だな」引。

 

 

白「じゃあ 捕まったらそれだけの目に合うって解ってるのに
この辺に火つけて回ってるアホが居るのか」へー。

 

彬羽「言っとくが これに関してはお前も大概グレーゾーンだからな?」

白「俺は1度も大火事出してないからセーフだ」どやっ。

 

テオドール「確かに炎ボンボン出されてる割に 周りに被害は御座いませんね」ほう。

白「だろう。」どやあっ

 

彬羽(Σ毎度揉み消すのどれだけ大変だと思ってんだ!!) イラッ


粋「察した。

毎度うちの兄上がホントごめん」

 


彬羽「強盗吹っ飛ばしたり 押し込みの立てこもり爆破したりだからまだマシだがな!
頼むからもうちょい火力抑えろ手前は!!」うがあっ!

白「手加減して相手吹っ飛ばすって なんか矛盾してないか?
やって良いのはやられる覚悟のある奴だけなんだろ?」えー。

 

彬羽「Σまた屁理屈ばかり舌が回りやがる!!」むかあっ!

粋・テオドール「どうどうどうどうどうどうっ」

 

 

白「暑さでイライラ凄いな バカラス」むう。

シロ「うむ。
悪気が無いなら大した物だ。

ほれ彬羽 少し頭を冷やせ」冷風びゅおおおっ

 

 

 


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【夕方 町】

 

 

大嶽丸「とじまりようじんー ひのようじーんー」  拍子木カンッカンッ


野良猫軍団にゃーにゃー。

 

 


子供A「わー 猫だ猫だ!何これ何これ!」わーい!

大嶽丸「路地裏の猫達が住みかを焼かないでくれって事でな。

最近火事が多いだろ
火を見付けたら 親御にすぐ報告するんだぞ」

子供B「マジかよ! 猫賢っ!!」おおおっ

 

 


家康「思ってた数倍子供達の心を掴んでる!」おおおっ

千様「大人の心もよー にゃんこの行進とかそりゃ目を引くわ
やだ大嶽君才能有るー。」あらあらー。

 

 

大嶽丸(こんな物 恥ずかしすぎて1人で出来るか!)   くうっ

 


白「余計目立って恥ずかしい事になってるぞお前。」

大嶽丸「Σうおお何処から生えた!」びくっ

白「どんなのやってるか野次馬に来た。

で、頑張ってる所悪いけどな」

大嶽丸「ん?」

 

 

白「焦げ臭い。」くんっ

 

テオドール「火元見付けまして御座います!!

既に材木置き場中心にかなりの延焼 風下の皆様即刻避難下さいっ!」ずざざっ!

 

野次馬一同「Σえええ!」ひいっ

 

 

粋「やべえ風強いし!
これマジで大火事になんじゃねえの!?」

白「落ち着け大声で言うな」しーっ!

 

子供A「Σ大火事!?」ひいっ

子供B「Σかあちゃーん!!」びえええっ

 

粋「Σしまったあ!」あわあわっ

 

 


白「火消しは向かってるだろうし とにかく俺等は目の前、野次馬だけでも避難だ。
大嶽頼んだ。」


大嶽丸「Σへ!?

えっと。 

皆猫に続けー! 獣は火を嫌がるぞー!!!」

猫軍団にゃーにゃーにゃー!

野次馬「Σ成る程っ」おおおっ

 


粋「よし。お前等も 猫に着いて行こうな

母ちゃん達もちゃーんと逃げてるか兄ちゃん等見てくるからなー?」よしよしっ

子供B「う、うんっ」ぐしっ

 

 

 


テオドール「で、どう致します?

他の町の皆様も避難誘導をと申されるならお手伝い致しますし
それとも犯人見付けて燃やす方に致しますか?」

 

白「んー。火の近くは普通に火消し達が居るだろうし 役人も居るはずだし


確か 材木置き場って
飲食店町の方のだよな?」確認っ

テオドール「あ。私達 ヘタに手出ししない方がよろしゅう御座いますね」ああうん。

 

 

 

子供A「どういう事?」

粋「えっと。
俺等より 万倍怖い奴が近くに居るから

・・一緒に避難しとこか。」うん。

 

 

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【材木置き場】

 


放火魔「うお 思った数倍火の回りがっ

まあ良い! ははは燃えろ燃えろ!皆燃えてしまえ!!どうせこちとら失う物なんざねえんだあああ!」わはははっ!

 


火消しA「Σこらそこの!

危ねえ!さっさと逃げねえか!!」


放火魔「煩え!お前も燃えちまえっ!!」へっへーん。


火消しB「ダメだありゃ 頭おかしくなってやがる
ほっといて俺等は俺等の仕事すんぞ!」ほれほれっ

 


放火魔「やれるもんならやってみろ
こんだけ火が回ってんだ
どうやって消火寸のか楽しみだなー?」あーっはっはっ

 

 


彬羽「で、この建物を向こうに倒せば これ以上火は拡まらねえんだな?」

 

放火魔「・・へ?」

 

 


火消しA「Σそれはそうなんだがっ
こらアンタ何をし

Σひいっ!?」

 

ドゴむっ!!

 

 

どっしゃああああ!!

 

火消しB「Σ塊倒壊したぞー!!」うわああっ!

 


彬羽「で、次はこっちか。」すうっ。

火消しA「あ。いえあの

よしゃ!頼んだ兄さん!!」うおおおっ


彬羽「任せろ。ふんっ!!」

 

 

ドゴッ!!

 

めしゃズシャアアアアーーッ!!

 


火消しC「Σおおお! 火の道が途切れたぞーー!!」うおおおっ

 

 


放火魔「・・・え。嘘」ドン引きっ

 

 

 

彬羽「・・・。」くるり

放火魔「Σはっ!!」背筋ぞわっ

 

 

 

 

 

 

白「火消しってな。
実際に消すんじゃなくて 
火がついてる建物潰して切り捨てて 火が拡がらないようにするらしいぞ。」

 

テオドール「あー。 日本の長屋まみれの町並みでは
潰さないとどんどん燃えうつってしまうので。

合理的で御座いますねえ」ほう。

 

粋「まあ 1度火が着いたらもうダメだししゃーねえもんな」うん。

 

 

 

 


放火魔「Σ火のっ 火の海の中躊躇無く手突っ込んできて取っ捕まええええっ!!」スマキぐるぐるひえええええっ

 


挿音「さすがの慣れっぷり助かるわ。
けど無理すんなよ  焼き鳥になんぞ。」キセルすぱーっ

 

 

彬羽「あのアホ魔王の火に比べりゃこれしき どうって事無い」きっぱり。

挿音「おう。日頃の鍛練の賜物つか 御愁傷様。」キセルすっぱーっ

 

 

 

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