小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月20日

 

 

 

江戸城

 

 

粋「あのー こう言うのって
コネで人選んじゃまずくね?」

魄哉「そうですか?

そもそも相手の存在を知らないと何か依頼とか出来ませんし
コネも実力の内なんで あまり過敏にならない方が良いですよ?」

 


粋(いや なんで寄りによって石燕に城の天井絵頼むんだよ!!)

 

女中「絵描きさんお茶が入り Σうわ!」ぎょっ

部屋から漏れ出すおどろおどろオーラッ!

 

 

石燕「この体勢 首が疲れるっすねえ」はーどっこらしょ


テオドール「私が想像していた お城の壁画や屏風とは偉く違う様な」うーん。

白「いつもの妖怪絵のノリだな」うん。

 

 

石燕「ダメっすねー。

この城宝物庫の中もヤバいっすし。立地とかもヤバいっしょ?
引っ張られてソッチ系になっちゃうんすよ。」苦笑

魄哉「あー やっぱ解ります?
実はそれ関係で穴開いて修復したんで 不自然にここだけ天井綺麗で誤魔化したかったんですよねー」あははっ

 


粋(Σ石燕ごめん!思ったより頑張ってた!!)


白「そうか。それで俺等が呼ばれたのか」成る程っ

魄哉「すみませんねえ。僕は政務が有る物で
何か出たら遠慮せずボコって下さい
あ、こちら 必要でしたら使ってくださいね」虫取り網っ

粋「Σいやいったい何が出んの!?」

 

 

晴明「おお、やっておるな。

ん? なんじゃ天井隠しお前がやっとんのか
それなら いっそ魔よけの紋様をだまし絵の如く埋め込むか?」

石燕「Σお!それ面白そうっすね
どんな紋様が有るんすか?」おおうっ


晴明「どれが良い?」にやりっ

 

 

テオドール「どちらにしても 『空かずの間』とかってアダ名で呼ばれる部屋になりそうで御座いますねえ」 

魄哉「まあ、被害が減るならこの際良いですけどね」うん。

粋「Σどんだけ出るんだよこの城!」ひええっ

魄哉「まあ城ですし

あ、くれぐれも裏の封印されてる井戸には近寄らないで下さいね?
四つん這いの女性がきっと来
粋「Σやめろおおおお!!」うわああっ

 

 

 

間。

 

 

 

挿音「おう。なんだこっち来てたのか」

座敷わらし「晴明のおもりでな

どうした?私に用事か?」


挿音「おう、それはそうなんだけど

この部屋 壊れたの誤魔化すんじゃなかったけよ?」キセルすぱーっ

座敷わらし「見事にヤバイ儀式でもしそうな部屋に仕上がってしまったな。」うん。

 

挿音(まーた天井張り直せとか 無茶言わねえだろうな 親父の奴。)怪訝っ


座敷わらし「で 何の用事だ?」


挿音「おう。禍々し過ぎて記憶飛ぶとこだったわ

お前等座敷わらしって人工的に生み出せんの?」

座敷わらし「は?」

 

挿音「いやな。不自然に羽振りの良い奴等が居てよ
でもってそいつ等が幕府相手に商売持ちかけて来てんだけど とにかく胡散臭え

後のトラブル避ける為にも事前調査を頼まれたんだがよ」

 

座敷わらし「ほう?つまりそいつ等が 座敷わらしを作り出し飼っている。 と?」

 

 

晴明「んなもん生み出さんでも
この年増連れてけば良か

ごすんっ。


座敷わらし「私が去ったら不幸になるぞ。」

 


粋「Σうおおピンポイントに脚立が倒れた!!」ひいっ

石燕「あ。すいやせん
使いっぱなしっした」あちゃー。

 

テオドール「今 一時的に実家に帰らせて頂きますな 心が家出したので御座いますね」ああうん。

座敷わらし「安心しろ
元から住んどらん」けっ

 


一同(解りやすい) ああうん。

 

 


挿音「おーい。俺の質問はよ。」挙手っ


座敷わらし「忘れておった。

そうだな。座敷わらしは家の者が堕落すると居なくなる物。

万一可能だったとして その様な者共の手により生まれたのなら オギャーと同時におらんよなるわ」ふんっ


テオドール「Σ自立心つよっ!!」ひえっ

 

 

 

白「なんだ?お前が見て 座敷わらし作れそうだったのか?」

挿音「あーいや

詳しく話すんなら 晴明のがってマジで伸びてねえ?

Σうお!お前その網なんだよ」ぎょっ


白「中見るか?」ガサガサっ!

挿音「Σいや見せねえで良いから
つか見せんな!」


テオドール「今宵は悪夢見そうに御座いますねえ」遠い目。

粋「Σお前は吸血鬼だから夜寝なくて良いじゃねえかよおおっ!
あああ気色悪かった!!」どちくしょおおっ

 

 


ーーーーーーーーーーーー

 

 


晴明「ほう。

うつろとな。それは無駄に本格的な」

 

白「たんこぶ「黙れ。」

 

挿音「俺も大工仕事やら何やらするから解るんだけど
マジで水の一滴も漏れねえ様な『部屋』ってのは作るのが不可能に近いんだよ

つか人が住むんなら そこまで密閉しねえ方が良い事もある。
なのに 例の奴等の自宅にはマジで密閉された部屋があったんだよ」怪訝。

 


座敷わらし「で、そこに童子が居たのか?」

挿音「あー・・ いや

中覗こうとしたら 背筋凍るっつか、背骨直で触られたみたいなキショい感覚つか


なんかヤベえと思ったから全力で逃げたわ」

粋「Σお前が!?」えええっ

 


晴明「ふむ お前はあのピー助の息子として化け物の中で育っとるからの
その勘確かじゃ 逃げて正解ぞ。」

 

 

粋「あの? どういう意味?」困惑っ

白「さあ?」はて?

 


晴明「頼むから知っとけ魔王ブラザーズ。

この世における 謎の隙間。不自然な空間をうつろ と言っての
その様な場所には神が宿るとされておる

 

桃太郎しかり かぐや姫しかり。
紙がかった物は 自然に出来た大きなうつろの中におるじゃろ?」

 

 

テオドール「えーとつまり

その人達は 完全なうつろを作る事で人為的に神様を宿らせようとしていると?」ふむ。

晴明「ざっくり説明するとそうなるのう」

 

粋「Σんなの出来るの!?
部屋用意するだけで?」

石燕「理論上は可能っすよ
そんだけやっちゃう人等なら 細かい術式も知ってるしょし。

ただ問題が有るとしたら」ふむ


晴明「所詮は素人 と言う事かの」うむ。

 


白「あ。そっか

うまく変なのが宿っても それ座敷わらしかどうかは解らないよな」手ぽん。

粋「Σえ゛」

 

座敷わらし「うむ。
今現在 商いが上手く行っとるので座敷わらしと思っとるのかも知れんがな

性根の良い物が宿る可能性等低いであろ
全く人間ごときが調子こくから」あーあ。

 

 


挿音「あ、やっぱヤベえ?

万が一ヤベえ物 つかあの感じ8割ヤベえか、
アレが部屋壊れて出てきたらマジで偉い事になんじゃねえの?」ちらっ

白「なんで俺に言うんだ?」

 

 

テオドール「妖怪が何ぞやらかすの解ってて放置したら また彬羽さんに怒られまして御座いますよ?」

挿音「そう言う事
後は頼んだ魔王様」わははっ

 

白「お前ホント良い性格してるよな」むっすー。

 

 

 


ーーーーーーーーーー

 

 

 


【某所 件の商家】

 

 

粋「うお天井裏狭っ
Σぎゃ クモの巣着いた着いたっ」

テオドール「挿音さんよくこんな所通れまして誤差いますねえ

さすがは忍者で御座いま Σあいだっ!」がいんっ

粋「頭上げんな!
つかお前 暗い所見える癖にどんくさえなっ!」ああもうっ

 

テオドール「こう言うの慣れてないので御座います。
うう。我が主ならひょいひょい行かれるで御座いましょうに」おでこじんじんっ

 


粋「兄貴 めちゃ方向音痴だからな」うん。

テオドール「他所の屋根裏で迷子とか洒落になんないので御座いますよね」うんうん。

 


粋「ま、とりあえずは偵察偵察

あ。怖いから絶対はぐれんなよ。頼むから」


テオドール「もういっそ。商家ごと焼き払った方が早いのでは
粋「はい。過激思想やめような
そもそも座敷わらしに住んで欲しいって願うのは そんな悪い事じゃねえからな。」


テオドール「しかし 結果として妖怪とはいえ幼子を部屋に閉じ込める物に御座いましょう?
それ悪い事ではないので御座いますか?」

 


粋「・・・・・・えっと。」そのー。

 

 

テオドール「(見てヤバイのだったらこの家我が主に燃やして頂きましょう)

ん?」ぴくっ

 

粋「お?例の部屋近い?

この下かな?」天井板ずらしっ

 

 


テオドール「Σばっ! なんで密閉空間開けてるので御座いますか!!

逃げて下さいませ これはっ!!」鳥肌ぞわあっ!

 

 

 

ずずんっ!!

 

 

 

 


おかみさん「ん?
何だい 今の音」

手代「さあ?
旦那様に入るなと言われてる部屋に御座いますねえ」おや。

子供「お母ちゃん 怖いよー」ひしっ。

 

 

 

 


白「よし。殴って良さそうなので良かった」よしゃ。


粋「Σ正面から部屋壊して入るなら 俺等潜入いらなくねえ!?」クモの巣まみれっ

白「バイト帰りのバカラスに相談したら 急げって言われたんだ」むう。

 

彬羽「嫌な予感がしたんで来てみたら 案の定か」どっこらせ。

粋「Σ普通に壁に穴開けて入るな つか壊したのお前かよ!!」

 


白「で、何なんだこれ?」うわ。

テオドール「御察しのとおり
神と言うより魔の方だった様で

 

いわゆるデーモンに御座います。

人の欲望吸って願い叶えるタイプの」

粋「Σまさかの西洋産が宿ったのかよ!!」ひえっ

 


テオドール「結構国境間違えて生まれる系もおりますし

しかし これはまた」ひええっ

 

 

白「そうか。城下にこんなの居たから 江戸城になんか小さいのわさわさ沸いてたんだな」成る程っ

粋「Σあ。そう言う事!?」

 


彬羽「さて、こいつをどうするかだが

おい。逃げるぞ蒼月!!」

 

 

蒼月「残念そこは壁だよ。」蛇眼くわっ!

悪魔「Σギイッ!?」くらっ

 

 


白「借金代わりに払ってやるって連れてきた」

粋「Σおお!情けねえけどさすが!!」おおおっ

 

 

テオドール「どういたします?
狩りますので?」

白「んー。勝手に生まれさせられて勝手に狩るってのもな」

 

 

手代「Σうおお何じゃこりゃ!

ってお前等なんだ!!」ひえっ


白「あ。見つかった」

 

家の主人「Σこらお前この部屋には入るなと Σうおお!?」びくっ

粋「Σどんどん来るし!」ひええっ

 


家の主人「なんだお前等はっ 役人だ!役人を いや待て今はいかんっ

ああ 座敷わらし様っお怒りをお鎮め下さい!!」ひええっ

テオドール「アレが座敷わらしに見えてるので御座いますか?」ええー。


彬羽「現実を見ろ
童子要素なんざ一切ないぞ。」

主人「Σ喧しい!
さては己等 座敷わらし様をうちから盗む気か!?」


白「いや要らない要らない」首ぶんぶんっ

 

 


蒼月「良いから早く話つけてよ!!
長時間キッツいんだよ蛇眼っ!!」青筋っ

 


白「ほら怒られた」むすーっ


主人「Σ知らんわ盗人共っ!」うがあっ

 

粋「マジで盗られたくねえんだ
アレを」ええっ


蛇眼で悪魔うろうろっ目ぐるぐるっ

 

 

彬羽「ん?待て悪魔と言う事はだ。

願いを叶えるには対価が要るんじゃないのか?」はっ

主人「Σはあ? ワシが生み出してやったんだ!
そんな物いらんだろっ」

 

テオドール「悪魔よりこっちをぶっ飛ばした方がよろしいのでは?」

白「だな。」うん。

 

 

悪魔「対価・・ マダ」


主人「Σえ。」

 

 


悪魔「対価、 ヨク泣イテル子供を貰ウ」

主人「Σえ。ちょっ あのっ!!」あわわっ

 


彬羽「まあ、こうなるだろうな」ふむ。


白「蒼月頑張れ
もっと幻覚マシマシだ。」

蒼月「Σ充分頑張ってるよ!!」とちくしょおおおっ

 

 


粋「Σえ。どうすんだよ兄貴!!
退治しねえと 何も悪くねえ子供がやべえんじゃねえの!?」

主人「Σうわああ聞いてないいい!!」ひええっ

 

彬羽「何かをするには対価が要る
商人の癖に基本を忘れるからだ」ふんっ

主人「Σううっ!!」

 

 

晴明「なぶるのもそこまでにしてやれ

お主は子供絡むと感情的でいかんわ」どっこらせ。

粋「Σ晴明!!」おおおっ

 


石燕「しゃーないすよ。
家に可愛いお嬢さん待ってるパパっすから。」腕まくりっ

テオドール「Σ石燕さんも?」

 

 

晴明「では参ろうかの

蛇小僧。あと半刻 幻覚見せて大人しくさせとけ」

蒼月「Σ地味に長いいいっ!!!」ひええっ

 

粋「え?え?何すんの?」

石燕「絵を描くんす」

粋「Σへ!?」

 

 

晴明「ここはこやつの住むべき地では無いからの

うつろに生まれる用な あやふやな存在なら 有るべき場所に生まれ直させる事くらい可能であろ」ふふんっ


粋「Σいやドヤ顔されても解んねえよ!!」えええっ

 

 

白「あ。テオ お前の通信用水晶玉勝手に使ったから」水晶玉ひょい

ルシファー『はいはーい。こっちは準備出来てるよ。
いつでも送ってどうぞー。』

 

テオドール「Σあ。成る程そう言う!」はっ

 

晴明「あっちとこっちで同時に法陣書いて術式使えば問題ないわい!
おりゃ絵描き とちるで無いぞ!!」

石燕「江戸城で練習したんで余裕っす!!」おしゃあっ!

 

 


粋「Σいや城のアレ練習台かよ!!」ひええっ

 

 

 

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー

 

 

 


挿音「素人が術式使うとこうなるから禁止令出てんだぞ?

『座敷わらし』が去って 家は貧乏になるかもしれねえし お上も鬼じゃねえから今回のは内密にしといてやらあってよ。」葵の御紋っ


主人「へへー!!」土下座っ

 

 

粋「一件落着かあ。」ほっ

蒼月「あー 視神経ブチ切れるかと思った」ぐったり。

 

 

 

彬羽「一件落着   か?」

 


ルシファー『あの、

あれからなんかやたら 小さいのやら 水浸しの四つん這いの女性やら転送されてれて来るんだけど』困惑っ


晴明「あー江戸城にも 座敷わらしモドキのと同じ絵が描かれてるからのう。」

ルシファー『そっちの城はいったいどうなってるのかな?』ええー。

 

 


座敷わらし「描き直しを強くオススメする。」

魄哉「座敷わらしさんでも相殺出来ない災厄と。

大人しくオーダーし直しますか。」ううっ

 

 

 

くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトトップへ戻る